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感謝の気持ちはあくまで礼儀〜布部陽功監督退任に想ふ〜

イニエスタヴィッセルってまじ?

 

どーもこんばんは

 

どっちも好きだけど、どっちかと言えばシャビよりイニエスタ派だった私としてはもう鼻毛全部抜けそうなニュース。

 

汚い表現ですいません...

   

さてさて、今回は先日予告しました通り、京都サンガFC春の監督人事について、私なりの考察を書き記していきたいと思います。

 

事実の方から先に並べますと、まず5月3日のアウェイ栃木SC戦に敗れた時点でクラブは布部陽功監督の解任を決断。

 

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まだクラブの方から正式なリリースは出ていませんが大本営京都新聞でも報じられましたし、エルゴラッソでは染谷も退任を前提ときたコメントを発していたので、辞任か解任か、どちらの形になるかはわかりませんが退任は確定と言っていいでしょう。

そして中2日で迎えた5月6日のホーム、レノファ山口戦では布部監督は休養という形を取り、代わりにボスコ・ジュロヴスキーコーチが暫定で指揮を執りました。

 

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2017シーズン終了後に書いた此方のブログも読んで頂きたいのですが

 

 

www.rrr3k.com

 

そもそもですが、そもそも布部監督就任の時点で懐疑的でした。

此方のブログにも書きました通り、布部監督就任前の2016シーズン、サンガは石丸清隆監督の元、満点とは言えずともプレーオフには出場してシーズンを終えるというある程度合格とは言えるシーズンを過ごしました。

 

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確かに石丸体制はどこかで限界を迎える予兆はありました。

ですが布部陽功という別にクラブOBでも無い監督未経験者を、そこまでスクランブルな緊急事態でもなければ石丸監督がダメ監督だった訳でもないにも関わらず就任させるという人事はあまりにも無茶なギャンブル。

 

それなら石丸体制で行けるところまで行く、或いはその予兆が杞憂である事に賭けた方が遥かに確率は高い...この事はこの人事を遂行した人間以外の全ての人間が分かりきっていた事だと思います。

 

そんな疑心暗鬼な状態で迎えた2017シーズンは案の定スタートダッシュに失敗。

「内容は良いけど結果が出なかった」という事を言って批判される事はよくありますが「内容も結果もクソ」みたいな状態が続くサンガ。

5月頃は闘莉王とオリスの2トップという、試合開始からパワープレイのような状態で一時期は上昇気流に乗りかけたものの、一般的には絶対に勝たなくてはいけない大事な試合用にとっておくべきパワープレイを常時使用したためすぐに研究され、そしてその形でしか点が取れなくなったため案の定スランプ生活に逆戻りを果たします。

   

この段階で布部監督に戦術の引き出しは殆ど無い事は誰の目にも明らかな状態でした。一昔前のJ2なら、サンガの戦力でゴリ押しでもすれば昇格争いは出来たかもしれませんが、昨今のJ2ではまぁ不可能と言えるでしょう。

 

結局2017シーズンは昇格争いはおろか、プレーオフ圏内争いにすらほとんど加われないまま、シーズン順位は12位と、J2屈指の予算規模を持つチームとしてはあってはならない順位を叩き出します。

 

しかし何を思ったのか、クラブは布部監督の続投を決定。

 

私もなんで?と思いました。

いやいや...と思いました。

でもどこかでもしかしたら、手のひら返しをさせてくれる日がくるかもしれない、フロントは英断だったと言える日がくるかもしれない、W杯イヤーですから「岡ちゃんゴメンね」ならぬ「布ちゃんゴメンね」と言える日がくるかもしれない、そう自分に無理矢理言い聞かせて2018シーズンを迎えました。

 

 

 

そんな日は来ませんでした結局。

 

   

 

そもそも、なぜ2017年が終わった時点で切らなかったのか、というのが大きな疑問です。

 

たとえばもしこれが、若手を積極的に起用して、それこそサンガユースなどの若い選手を中心に据えようとした世代交代の狙いが見える采配をしていたとかであれば「まぁ内容も結果もまだまだだけど、希望は見えてるんじゃない?」みたいな感じで布部監督を続投させる理由もあったかもしれません。

ですが実際には、柏ユースで監督キャリアを始めた割にはベテラン頼みになりまくっており、そんな状態で結果も出ないわ内容に希望は持てないわという惨状が、2017年の時点で既に噴出していました。

別に神懸かり的な采配を見せてくれたという事もありませんでしたし。ミラクルでもロジカルでもなくミステリアス采配はよく見たけど...

 

確かに一説によると、選手からの人間的な信頼は得ていたとか何だとか。

 

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練習場の雰囲気は良いとか、布部監督自身の人望はあるだとかいう話は聞いた事があります。実際に去年のホーム最終戦、布部監督がサポーターからボロカスに言われていた時に染谷が半ギレしていたのは、染谷自身に布部監督を人として良く思っていたところがあるからでしょう。(実際にあれはキレられてもおかしくない人が客席にいたのも一理あると思うし。)

小島強化部長も、監督の契約更新を決めた理由に「選手を統率出来ている」事を挙げていましたが、それを全てが全くの嘘というつもりは別にありません。

 

ですが人としての信頼と監督としての信頼は全くもって違うものですし、どれだけ探しても布部監督の長所が熱い人間性だとか良い人だとか、そういう事しか出てこない時点でコーチなら良くても監督としてのどうなの?という話になってしまいます。

だってどれだけ探しても長所が良い人しか出てこない監督なんて私今までセホーンくらいしか聞いたことないもの。

 

   

 

まだまだ言いたい事はあります。

布部監督とは近畿大学時代の同級生でもある小島強化部長は今シーズン、自身がコネクションを持つ名古屋グランパスのヘッドコーチとして共に仕事をしたボスコ・ジュロヴスキーコーチを招聘します。

 

Jリーグを追いかけている方ならご存知でしょうが2016年、名古屋グランパスは新人監督である小倉隆史監督の元、降格の危機に陥っていました。

そんな中夏場、名古屋は小倉監督を続投させたままドラガン・ストイコビッチ監督時代にヘッドコーチを務めていたボスコをコーチに就任させ、練習の主導など結構な権限を与えた上で監督補佐と言えるようなポジションに置き、最終的には小倉監督を休養(事実上の解任)としてボスコを監督に就任させた、という経緯がかつてありました。

 

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ボスコが小倉グランパスのコーチに就いた時は「絶対やばい、小倉切った方がいい」と言われている中でのコーチ就任。

そして今回のサンガも同じく「絶対やばい、布部切った方がいい」と言われている中でのコーチ就任。

 

そしてどうやら今シーズンはサンガの練習でも、あくまでコーチであるボスコが練習メニューなどを決定して布部監督がそれを承認する、という形だったようで...。

 

小島強化部長は布部監督契約更新で散々批判を浴びた時も、第10節の熊本戦に敗れた後にサポーターの前でも何度も布部監督への熱い(まるで盲目のような)信頼を語っていらっしゃいました。

 

あれだけ誰もがヤバいと思っていた布部監督に信頼を置いていると言う割には、このような形でボスコをコーチ以上の権限を与えた時点でいや、布部切る気満々やないかい、と。

いや、それならシーズン最初からボスコ監督にしといたら良かったん違うんかいや、と。

 

 

 

で、実際に布部監督を休養という形にして迎えた山口戦で指揮を執ったのはボスコでしたし、おそらくライセンスの手続きなどが済めばボスコが正式に監督に昇格する流れになるのでしょう。

 

ボスコが監督として悪いと言うつもりはありません。

前述のように名古屋の監督や、それ以外にもマケドニア代表監督、他にも色々なクラブで監督を務めるなど布部氏とは違って監督としての経験は豊富ですし、名古屋時代は結果的に降格してしまったものの、瀕死状態にあったチームをある程度立て直す事は出来ていたと思います。

 

ですがある程度立て直せたとはいえ、名古屋のJ2降格までは阻止出来ませんでしたし、大分トリニータJ3に落ちてしまった過去を見ている私達としては「落ちひん!(by強化部長)」なんてどう考えても断言できる訳がないのです。

 

 

 

強化部長などについても言いたい事はありますが、とりあえず今日のブログはあくまで布部監督スペシャルですので、それはまた次の機会に。

 

   

 

選手からの人としての信頼は得ていたらしい事が示すように、布部氏が熱い人間性の持ち主であるという事はきっとそうなんでしょう。現役時代から熱い選手という印象だった熱血漢的な選手だったと聞きます。

 

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負けたくて負ける監督はいません。無論、布部氏も当然その1人であり、サンガが勝つため、サンガがJ1に昇格するため、そしてその先の栄光を掴むために努力をしていたであろう事までも否定する権利は誰にもないと思うので、その事や心意気については、労いの意味も込めてありがとうございましたと感謝の想いを伝えたいです。

布部監督、短い間でしたがありがとうございました。

 

 

 

ではでは(´∀`)