B'z×Mr.Children×GLAYめちゃくちゃ行きたかった。
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J2リーグ第30節、ツエーゲン金沢vs松本山雅FCの一戦です。
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J1同様、4チームがJ3降格の憂き目を見る今年の残留争いは「カオス」という言葉が非常によく似合う凄まじい状況になってきました。今回の北信越ダービーはまさしく「地獄決戦」とでも言ったところでしょうか。残留圏内に当たる18位大宮と最下位(22位)相模原の勝点差は僅かに4。更に降格圏の19位金沢から14位栃木までの勝点差が6となっており、14位栃木以下のチームはまさしくどこが落ちてもおかしくない状況です。そんな中で今宵、勝点27で19位の金沢と勝点26で21位の松本が直接対決を迎えます。
金沢が第18節愛媛戦以降11試合勝利なしという現状で、特に前々節では北九州との直接対決を落としてしまいました。特に9月は3試合で9失点と非常に苦しい戦いが続いています。一方、6月から名波監督が就任した松本も4得点で快勝した第24節秋田戦や上位の京都に引き分けた第25節などスポット的に輝きは見せていますが全体としては黒星先行から抜け出せず、いよいよ正念場を迎えています。果たしてこの過酷な状況で光を見る事が出来るのはどちらでしょうか。
両チームスタメンです。
松本は3-4-2-1を採用する事が多かったですが、ここ最近はセルジーニョの復帰もあったか3-4-1-2の形で落ち着くようになってきました。先月から大怪我から復帰した山口一真は今季初めての先発出場となっています。金沢は前節山口戦からスタメンを4人変更。前節はGKに白井裕人を起用しましたが、今日は後藤雅明に戻しました。
今日の見どころとしては…かつて磐田が「黄金時代」と呼ばれていた時、金沢の柳下正明監督がコーチや監督を務めており、松本の名波浩監督はその中心選手でした。苦境の中で迎える事になった師弟対決…という構図になりましたね。
本日の会場は石川県金沢市、石川県西部緑地公園陸上競技場です。
不定期的にプロ野球の試合が行われる石川県立野球場や、各種人気アーティストのコンサート会場になる事も多かった石川産業展示館を内包する西部緑地公園内のスタジアム。ちなみに、金沢がJリーグに参入してくる前…2010年まではガンバ大阪が準本拠地として使用しており、年に1試合のペースで公式戦を開催していました。また、2008年にはa-nationも開催しています。
すっかり知名度も高くなった「ヤサガラス劇場」を始め、金沢のホームゲームで行われるタイアップ企画は何かと話題になる事が多いですね。金沢vs松本の試合は、実は直近4試合ではホームチームが点を取れていないというデータがありますが、果たして今日はどうなる事やら…。
立ち上がりは松本が優勢な時間が続きました。シックスポイントゲームという背景もあって、両チーム共にセーフティーな入りが目立つ試合展開ではありましたが、その中でもポゼッション的な優位を持って比較的高い位置を取れていたのはやや松本の方で両WBも基本的には前目のポジションを取れており、そこからクロスを放り込む…という形は取れていました。
一方で、松本はそのクロスであったりアタッキングサードでの仕掛けの部分だったりには少し雑な感じも見受けられて、金沢もスピードを活かしてカウンターを仕掛ける場面もあり、何回かペナルティエリアまで侵入しましたが……金沢は特にボールが落ち着くような場面は少なく、前半は金沢も松本もお互いに精彩を欠いた状態での戦いを強いられ、前半を0-0で終えます。
金沢は後半から前半の時点で少し足を痛めた節のあった嶋田慎太郎を下げて大石竜平を投入。松本も62分に伊藤翔を送り込みます。
後半立ち上がりは前半の流れを引き継いだような展開だったものの、時間経過と共に金沢がピッチをワイドに使った攻撃を展開できるようになっていきました。すると66分、金沢のバックラインが高い位置でビルドアップをすると左サイドでボールを持った渡邉泰基がボールを持ち出してスルーパス。抜け出した大石の折り返しに、ニアサイドに飛び込んできた丹羽詩温が左脚で合わせて4ヶ月ぶりの得点!金沢が先制点。
仕切り直したい松本でしたが、ここに来て更なる試練が訪れます。72分、平松昇と下川陽太の競り合いの後、下川の平松に対する行為が報復行為と見做されて一発退場。ビハインド直後に数的不利まで被る事になった松本は中盤の構成力が著しく低下してしまい、セルジーニョが中盤でゲームメイクせざるを得ない状況になってしまいます。逆に金沢は中盤のスペースを活用しながら効果的なカウンターを仕掛け、試合は確実に金沢の勝利に向かって転がっていました。
しかしドラマが待っていたのはアディショナルタイムでした。右サイドからセルジーニョがCKを蹴り込むと、これに途中出場の榎本樹が頭で合わせて同点弾!!
こうなってくると残りのアディショナルタイムは完全にオープンな試合展開になって行きました。93分には前線に駆け上がった金沢の廣井友信のヘディングシュートがポストを叩くと、94分には松本のセルジーニョのヘッドが今度はGK後藤のスーパーセーブ。アディショナルタイムに入って一気にスリリングになった裏天王山は松本にとっては痛くも大きな、金沢にとっては勿体無いドローとなりました。
金沢からすればすれば本当にダメージの大きな引き分けだったと思います。前半は上手くいかなかったものの、後半は一人一人のやるべき事が整理されていってビルドアップが意味のあるものになっていき、その中で取れた先制点は綺麗な形でした。その上で相手に退場者が出てからは数的優位になった中盤のスペースを上手く使えていましたし、むしろ松本の方が完全にリズムと我を失ったような状態に陥っていたので…第三者的に見ても金沢が勝ったと思った試合内容だっただけに、尾を引くドローになったかもしれません。
松本サイドに立てば、少なくとも今日が良い試合じゃなかったのは間違いなく、同点弾に関しても松本が何かを立て直せて取れた点だとは思いませんし、この結果を額面通りにポジティブに捉えてはいけないでしょう。ただその一方で、残留争いで一番大事なのは「負け試合でいかに勝点1を拾えるか」になってきます。それを踏まえれば…あの展開、あの状況で一本しかなかった場面で無理矢理でも追いつく事が出来た訳で、今日の大義を果たしたのは松本だった…という見方にはなるんじゃないでしょうか。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
明治安田生命J2リーグ第30節
1位 京都サンガFC(64)
2位 ジュビロ磐田(63)
3位 アルビレックス新潟(54)
4位 ヴァンフォーレ甲府(54)
5位 FC町田ゼルビア(52)
6位 V・ファーレン長崎(52)
7位 FC琉球(51)
8位 モンテディオ山形(49)
9位 水戸ホーリーホック(41)
10位 ジェフユナイテッド千葉(40)
11位 東京ヴェルディ(40)
12位 ブラウブリッツ秋田(38)
13位 ファジアーノ岡山(36)
14位 栃木SC(33)
15位 レノファ山口FC(32)
16位 ザスパクサツ群馬(32)
17位 ギラヴァンツ北九州(29)
18位 SC相模原(28)
19位 ツエーゲン金沢(28)
20位 大宮アルディージャ(27)
21位 松本山雅FC(27)
22位 愛媛FC(26)
注目度の高かった山形vs京都の上位対決は、内容的には劣勢だったながらも京都が粘って2-0で勝利。一方、首位の磐田は先制しながらも後半に追いつかれてドロー。この結果、京都と磐田の首位争いは再び京都が首位の座を奪還しています。新潟と甲府は勝利したので上位2チームとの勝点差を維持できましたが、前述の山形に加えて琉球も敗北して7位まで転落。昇格戦線生き残りをかけた町田と長崎の直接対決は壮絶な撃ち合いの末にドローに終わりました。
残留争いもでは愛媛、大宮が敗れた一方、相模原が山口に、群馬が上位の琉球相手に勝利。この結果、最下位だった相模原が一気に降格圏を脱出し、一方愛媛は再び最下位転落となってしまいました。
尚、千葉は10勝10敗10分で10位という珍現象が発生しています。
みんなの記憶が少しずつズレがちな事。2002年はN-BOXじゃない。
ではでは(´∀`)