昨日の心地よい疲れ
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J2リーグ第35節、京都サンガFCvsレノファ山口FCの一戦です!
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J2昇格戦線はいよいよクライマックス。状況としては首位磐田と2位京都が優位な位置に立っているとはいえども、気がつけば昨日に試合を消化した3位甲府との勝点差は5。今日勝って勝点差を8に出来ればいいですが、万が一に負けて勝点差5のままラスト6試合に挑むのはなかなか危険な話な訳です。
対戦相手の山口は現在残留争いに巻き込まれている最中です。残留争いも現在は異常な大混戦が続いている状態ですから、昨日愛媛が磐田相手に意地を見せたように、山口も「絶対に勝たなければならない試合」です。特にサンガは前年は山口にシーズンダブルを食らってますから、ダブル返しで気持ち良くJ1へと進んでいきたいところ。両者にとって鍵になり得る一戦です。
両チームスタメンです。
ここまで全試合出場中の松田天馬が出場停止、更に正GKの若原智哉が負傷離脱となったサンガは、今日はGKに第8節北九州戦以来2試合目の出場となる清水圭介が起用され、松田を欠く3トップは右から宮吉拓実、ピーター・ウタカ、荒木大吾という組み合わせになりました。また、今日はベンチに第2節松本戦以来のメンバーとなる中野桂太が入りました。
名塚善寛監督が就任して4試合目。ここまでは1分2敗の山口はスタメンを4人変更。特に3バックは渡部博文と菊地光将というJ1での実績も豊富な二人が並ぶ形となりました。
本日の会場は京都府亀岡市、サンガスタジアム by Kyoceraです。
本日は「京都銀行スペシャルデー」及び「京都ホームタウンデー」として開催。先着5000名には京都銀行デー恒例オリジナルタオルマフラーがプレゼントされ、また今節のJリーグでは鬼滅の刃と各ホームチームのコラボデザインのステッカーもプレゼントされています。本日は10000人の来場に加えてアウェイ席も設置されています。
「新スタジアムの呪い」とはよく聞くフレーズですが、サンガはむしろ文字通り新スタジアムを追い風にしてここまで走ってきました。西京極からサンガスタジアムへの脱皮を果たし、このまま歓喜へと駆け抜けてほしいところです。ちなみにサンガvs山口の試合はここ5試合連続で「どちらかが完封試合で勝つ」という試合が続いていますが…。
立ち上がりの主導権を握ったのはサンガでした。細かいパスワークとリズムとテンポ…これらを併せ持った流動的な攻撃と、守りから攻撃への切り替えの速さが活きており、サンガにとっては今季を通じて貫いてきたスタイルの良い部分をピッチ上で存分に出せた上で度々山口を押し込み続けていきます。
しかしサンガは右から飯田貴敬が良いタイミングで抜け出して折り返す事で、エリア内でセンターバックのヨルディ・バイスがオーバーラップしてシュートを放つほど多くのチャンスを、多くの決定機を作り出しましたが、上記のシーンは菊地にブロックされたり山口も集中力高い守備を徹底してきて、なかなかゴールをこじ開ける事が出来ない時間が続きます。取れそうで取れない…サンガはそんなもどかしい状況のまま前半を終えました。
攻めてはいるけど、ちょっとこの流れが続くぞ……と思っていた後半の矢先でした。後半立ち上がりに一度山口に攻め込まれる場面のあったサンガでしたが47分、縦パスがリフレクションしたボールを荒木が頭で繋ぐと、抜け出した宮吉拓実がGK関憲太郎を嘲笑う絶妙なループシュート!後半戦に入って調子を上げてきた2人の絡むゴールでサンガ先制!
56分には菊池が2枚目のイエローカードで退場。サンガは数的優位の状況も手にし、ますます圧倒的に有利な状況となりました。しかしサンガは攻めて攻めて攻めて何度も決定機を掴みながらも、山口の最後の粘りの前に追加点を奪う事が出来ません。72分、途中出場の三沢直人が粘って残したボールを拾ったウタカがGKをかわしてシュート。しかしカバーに入ったへニキのスーパークリアで阻まれると試合の流れが暗転します。
逆に九死に一生を得る形となった山口は79分、佐藤謙介の背後への浮き球のスルーパスに、サンガDFが誰もいない背後のスペースを草野郁己が独走。そのままGK清水との1対1を制して山口に同点に追いつかれてしまいます。
サンガはイスマイラと中野桂太を投入して勝負に出ます。88分、左サイドに流れたウタカの折り返しをイスマイラが落としてオーバーラップしてきたバイスがシュート。これがクロスバーに跳ね返ってラインを割ってゴール……かと思いきや、ゴールラインを超えて跳ね返ってボールはゴールと審判団には認められず。試合はそのまま終了。1-1、磐田追撃の立場としてもも、そして甲府の追撃を受ける立場としても痛い勝点1となりました。
とにかく勿体ない試合でした。それは数的優位不利以前の問題として。それは逆説的に言えば山口の粘りが見事だった…という側面もありますけど、まず前半のうちに先制しておかなくてはならない試合でしたし、先制した後に関しても、ウタカのシュートがへニキにクリアされたシーンはともかく、2点目を取らなければいけない場面は多くあって、逆にほぼワンチャンスで仕留められてしまった…と。シーズンを通じてずっとやっていたサッカーを終盤でも出せているのはポジティブなポイントである反面、順位のかかった終盤戦で一番やってはいけない試合だった事も確かです。
ただ、あまり深くは言いませんが……あれは認めてくれよ……マジで……。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
明治安田生命J2リーグ第35節
1位 ジュビロ磐田(74)
2位 京都サンガFC(72)
3位 ヴァンフォーレ甲府(66)
4位 V・ファーレン長崎(62)
5位 アルビレックス新潟(61)
6位 モンテディオ山形(61)
7位 FC町田ゼルビア(59)
8位 FC琉球(55)
9位 ジェフユナイテッド千葉(53)
10位 水戸ホーリーホック(50)
11位 ファジアーノ岡山(45)
12位 東京ヴェルディ(44)
13位 ブラウブリッツ秋田(42)
14位 栃木SC(38)
15位 大宮アルディージャ(37)
16位 レノファ山口FC(34)
17位 ザスパクサツ群馬(34)
18位 ツエーゲン金沢(33)
19位 愛媛FC(33)
20位 ギラヴァンツ北九州(31)
21位 松本山雅FC(31)
22位 SC相模原(30)
首位の磐田、2位の京都は共に残留争いの渦中にいるチームに対してドロー。勝点1を積み上げるに留まり、3位集団を突き放すには至りませんでした。その磐田と京都を追撃するチームの中では、文字通りサバイバルマッチとなった甲府vs長崎の直接対決で甲府が逆転勝利を収めて3位に浮上。2位京都との勝点差を6に詰めた一方、新潟はアディショナルタイムのオウンゴールで秋田に痛恨の敗北を喫し、昇格戦線から大きく後退してしまいました。
14位栃木以下9チームが絡む壮絶な残留争いでは、今節は9チーム中6チームが勝点1を積み上げました。愛媛、山口はそれぞれ磐田と京都から価値ある勝点1を獲得。残留を争うチームの直接対決は2試合組まれましたが、相模原と金沢の試合は金沢がアディショナルタイムに追いついてドロー。大宮vs北九州の試合では大宮が3-1で勝利しました。一方、群馬は終了間際の失点で山形に敗戦。松本は先制しながらも、喜名哲裕監督の初陣となった琉球に逆転負けを喫しています。
はぁー……
ではでは(´∀`)