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灼熱の中で〜AFCチャンピオンズリーグ2022グループH第6節 全北現代モータースvs横浜F・マリノス マッチレビュー〜

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阪神どしたん

 

阪神どしたん…

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューAFCチャンピオンズリーグ2022グループH第6節、全北現代モータースvs横浜F・マリノスの一戦です。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

セントラル開催で1ヶ月近い期間の拘束と過密日程を強いられた異国の地での戦いも今日が最終節。浦和レッズヴィッセル神戸が決勝トーナメント進出を決めた一方、川崎フロンターレは敗退の憂き目を見るなど、日本勢の中でも明暗は分かれました。泣いても笑っても、これがグループステージ最後の試合です。

 

 

グループステージ前半戦はベトナムの気候にも苦しめられ、内容的に芳しくない試合が続いたものの、シドニーFCに3-0で快勝した第4節からはじわじわとマリノスらしさを取り戻していきました。現在、4勝1敗でH組の首位。このアドバンテージは内容が苦しかった前半3試合でもきっちり勝ち切れた事の影響は大きいでしょう。王手をかけたマリノスはこの試合、引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まります。

……だがしかし、しかしながら、HOWEVER。今日の対戦相手は当初から最大の難敵と目され、グループでも2位に付け、勝てば決勝トーナメント進出という条件の中で挑む韓国王者・全北です。マリノスが喫した1敗…それを与えたのは他でもなく、彼らでした。マリノスは負けなければ突破できますが負ければ敗退が決定。まさに全ての運命を背負うサバイバルマッチ。ACLグループステージのラストは文字通りの大一番になりました。

両チームスタメンです。

 

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ベースとなるスタメン11人というよりは、実質的に2チーム分組むような形でこの5試合を戦ってきているマリノス。今日も前節から6人メンバーを変更し、ケヴィン・マスカット監督は最後まで徹底したローテーションを敷いてきました。これもチームとしてスタイルが確立・統一されている自信があるがゆえの戦い方でしょう。その中でGK高丘陽平のみ全試合出場となりました。

全北もシドニーに競り勝った前節からスタメンを7人変更。多くのJリーグクラブでプレーしたキム・ボギョンが先発となり、浦和と福岡でプレーした邦本宜裕はベンチスタートとなっています。

 

本日の会場はベトナムホーチミンのトンニャット・スタジアムです。

普段はかつて松井大輔らがプレーしたサイゴンFCのホームスタジアムとして運用。過去に2度、女子アジアカップの決勝戦会場になっており、特に2014年大会ではなでしこジャパン岩清水梓のゴールでオーストラリアを下し、初のアジアカップ制覇をこのスタジアムで成し遂げました。

ホーチミン開催となったグループHでは、マリノスの6試合のみならずH組の12試合全てをこのスタジアムで開催。まさしくベトナムの地での激闘のクライマックスのような舞台になりましたね。

 

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先制はマリノスでした。開始早々の4分、序盤から積極的にハイラインをキープしながらプレスをかけると、全北のビルドアップが乱れたところを突いた藤田譲瑠チマのカットからアンデルソン・ロペスが冷静に決めてマリノスが先制!

しかし11分になると、引き分けでも敗退となる全北がラインの設定を一つ上げて、バイタルエリアでボールを持ったメン・ソンウンのクロスをファーに走り込んだキム・ボギョンが冷静に流し込んで同点。試合冒頭からスコアが動くことに。

 

1-1になってからもややマリノスが押す時間帯は続いてはいましたが、マリノスも全北もやや精彩を欠くというか、ちょっとルーズボールの応酬みたいな展開が増えていきました。

それでも少しアバウトな応酬が続く中で少しずつマリノスがボールを落ち着けられるようになっていくと、前半のラスト15分くらいは良いテンポでボールを回し、チャンスに繋げていけるようになっていきます。35分には右サイドを突破した小池龍太の折り返しに最後は西村拓真が合わせますが…これはクロスバー。前半は1-1で終えます。

 

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後半は引き分けでも突破が決まるマリノスに対し、首位通過を狙う全北は前半よりも積極的な姿勢を見せてきて、前線でテンポの良い攻撃を繰り出すようにもなってきました。

マリノスも53分にショートカウンター気味に小池龍太のパスに抜け出したA・ロペスがシュートを打つもGKに阻まれてゴールならず。逆に全北は57分、左サイドを抜け出したイ・ユヒョンのクロスに後半から入ったイ・スンギが頭で合わせますが枠の上に逸れてなんとか失点を回避。64分にはグスタボのFKがクロスバーに直撃するなど、後半は全北が攻勢に出てきて、マリノスもカウンターでいくつかチャンスを作るなどオープンな試合展開になっていきます。

 

そんな中でマリノスはグスタボのFKがクロスバーに当たった直後、藤田を下げて山根陸、そして両WGをエウベルと宮市亮から仲川輝人水沼宏太のセットに3枚替えを敢行します。更に75分にはマルコス・ジュニオールも投入。マリノスも全北も消耗戦の様相を呈する中でこの交代がマリノスにもたらしたメリットは大きく、前線の運動量を確保できたおかげで、後半は少し効きにくくなっていたプレスとカウンターののキレが戻り始めた事で、試合の傾きをイーブンに戻していきます。

 

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終盤はこのまま終われば両チーム突破出来るという状況になった事で全北もペースを落としてきましたし、最後の方はお互いにリスクを避けるようにペースを落としてきました。そして試合はそのまま試合終了。苦しい試合、苦しいグループでしたが、見事マリノス首位通過です!

 

 

 

この試合に限らず、もっと言えばマリノスに限った話でもないですが、この気候でこの連戦という事の過酷さはピッチから滲み出ていました。特に後半、全北の圧を受けていた時間はその雰囲気が強く感じられましたし、逆に全北もそういう部分からは逃れられなかったはずです。

その点で言えば、押し込まれ始めていた64分に両WGを入れ替えた采配は相当な効果があったんじゃないかと。あれでマリノスは活力を取り戻せましたし、逆に全北にセーフティーファーストを選ばせる事も出来た…そういう采配が出来たのは誰が出てもいいほどにスタイルが浸透していて、かつ2チーム作れるような状態を徹底していた6試合を通じてのチームマネジメントの賜物だったように思いました。お疲れ様でした。おめでとうございます。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

 

イビチャ・オシム氏のご冥福をお祈りします。

ではでは。