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なぜ西野朗は中島、南野、堂安を呼ばなかったのか?

DAZNの年間パスどうしようかしら

 

どーもこんばんは

 

さてさて、気がつけばJリーグも佳境に突入。

 

 

 

そんな10月中旬、森保ジャパンはパナマウルグアイとの連戦を戦い、9月のコスタリカ戦と合わせれば3連勝。特にウルグアイ戦では世界屈指の強豪を相手を内容でも上回り、3失点を喫した為完璧とまでは言えずとも素晴らしい勝利を挙げました。

 

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その中でも特に目立った活躍を見せたのが、何と言っても海外でプレーする中島翔哉南野拓実、堂安律の3名です。

 

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中島は東京ヴェルディ、南野はセレッソ大阪、そして堂安はガンバ大阪のユースチーム出身の選手という事もあり、彼ら3人の活躍は日本サッカー新時代到来の予感すら感じさせるほどの輝きでした。世界屈指のセンターバックディエゴ・ゴディン率いるウルグアイ守備陣相手にあれだけやれた事は、たとえ親善試合だとしても大きく評価されるべき事です。

 

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それと同時に、ネット上などではこのような言説が多く見られました。

 


 

なぜ西野朗はロシアW杯にこの3人を呼ばなかったのか?

 

 

 

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言いたくなる気持ちはわかります。

そう言いたくなるだけの活躍をこの3人はウルグアイ戦のみならず、コスタリカ戦やパナマ戦でも見せていましたし、今シーズンは多くの日本人選手が苦しんでいる海外組の中でも彼らは好調を維持していますからね。

 

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ただこのブログでも何度も述べているように私はガンバファンであり、別に何の関係もないけれどあまりにもそれで西野監督disの意見を見るとちょっと反論したくもなる訳です。

という訳で今回は、なぜ西野監督がこの3人をメンバーから外したか、というところを今此の期に及んで検証させて頂きたいと思います。

 

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前提として言っておきたいのが、決してこの3人を呼ぶな!とかそういうブログではなく、あくまでなぜあの時呼ばなかったのか…という事を考えるだけなので、この3選手を否定するみたいな意味ではない事だけ理解してお読み頂ければ幸いです。(というかむしろ堂安はガンバユース希望の星だし…)

 

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まず西野監督がこの3人を呼ばなかった、呼べなかった最大の理由は何と言っても就任時期です。

ヴァイッド・ハリルホジッチ元監督が解任されたのが4月7日、西野監督が監督に就任したのが4月9日。3月のマリ戦、ウクライナ戦は最終候補メンバー発表前最後の試合で残されたテストマッチ3試合はメンバー発表以後だった為、西野監督に「メンバーを見極める為の試合」は既に1試合も残されていませんでした。

 

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最終候補メンバーの発表が5月18日。そこから合宿を行って30日のガーナ戦、31日の最終メンバー発表の流れだった訳ですが、本来ならメンバー選考のテストにも使えたガーナ戦が西野ジャパン初陣という事になってしまい、メンバーのテストよりもチーム構築、チームとしての方向性を定めなくてはならなくなり、要するに使ってみたい選手よりもある程度計算が立つ選手を優先せざるを得ない事情があったのがまず第一です。

 

 

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中島や堂安が所属クラブで好調だったのに対して香川真司岡崎慎司など、必ずしも好調とは言えなかったベテラン選手が選ばれた事もあって、最終候補メンバー28名からも漏れた時点で「中島翔哉待望論」「堂安律待望論」は噴出していました。特に中島待望論は相当大きかったですね。

 

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おそらく中島は、監督がハリルのままなら選ばれていた事は間違いないと思うし、同時に西野監督がもっと前から指揮を執っていれば中島は呼ばれた可能性も高いと思います。

 

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ハリルは恐らく自分の思い描くプランの中に中島を組み込んでおり、3月のマリ戦でデビューさせ、その試合で中島もゴールを挙げました。しかし監督が変わればプランは変わるし、一からの再構築を余儀なくされます。

そうなってくると、試行期間の一切なかった西野監督にとっていくら将来性があっても中島は一度呼ばれただけの選手。中島が活躍した今は結果論で「呼べば良かったのに」とは簡単に言えますが、当時の状態からすれば呼びたかったとしても、それは相当なリスクを伴う決断になるのです。堂安に至ってはあの時点でA代表経験はゼロでしたから、流れとしては必然だとも思います。

 

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西野監督としては残された短すぎる期間でチームを作り上げなければならなかった。今の日本代表は海外組が増えて集まれる機会もほとんどありませんから、W杯のような舞台に挑むに当たっては「代表で計算出来る選手」が最優先になってきます。そうなると、香川や岡崎より目に見えてコンディションが良くても代表でどこまでやれるかまだ未知数だった中島や堂安の招集を準備期間が殆ど無いに等しかった西野監督に求めるのは少し酷であったようにも思うのです。

 

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中島の落選について西野監督が「ポリバレントがなかった」という説明をしており、これも当時はそこそこ賛否両論あったコメントですが、根源は上で述べた事と同じ事でW杯本戦での戦い方を最終メンバーを決めた上で構築しなければならないという事情があり、そうなると攻撃に於いてはある程度万能である事が計算出来る原口元気が重宝された事も自然な流れですし、武藤嘉紀宇佐美貴史も「攻撃で多くの役割をこなせる」という側面でのポリバレント性をあの時点で計算出来た事が大きな理由と考えられます。

 

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中島、南野、堂安の活躍で、同時に招集を一番疑問視されているのが宇佐美貴史です。

 

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何と言っても宇佐美をガンバ時代にプロデビューさせたのは他でもない西野監督でしたし、「ガンバ枠」と揶揄もされていましたが実際に思い入れは強い選手でしょうし、それが全く選考に影響していない訳ではないとは思います。

現実問題としてW杯で宇佐美、そして武藤の出来はお世辞にも良いと言えるものではなく、そしてイングランド・プレミアリーグで存在感を見せつつある武藤に対して宇佐美は今季序盤もデュッセルドルフで出番が乏しかったですから、批判が多くなるのも致し方ない事と言えます。

 

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ただ何度も言っているように西野監督には余りに時間が無さすぎて、W杯前最後の合宿が西野監督にとって最初の合宿になってしまっているという事はこの問題を語る時にどうしても避けては通れません。

今、森保一監督が青山敏弘佐々木翔を連続で招集しており、かつてのジーコ監督も就任当初は(もうとりあえず呼んどけくらいの勢いで)鹿島アントラーズの選手を多く招集。イビチャ・オシム監督も自身が指揮していたジェフ千葉の選手を多く招集しました。

 

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クラブチームのように頻繁に集まる事が出来ない以上、代表監督にとっては一緒に仕事をした事のある選手、自分のやり方や人間性をある程度把握してくれている選手が選手側に居るのと居ないのとでは監督にとってはあらゆる意味でやり易さが変わってくると思います。

時間が短い事を考えると尚更、西野監督を理解する選手という意味での宇佐美にピッチ外で求められた役割はあったと思いますし、あの時点での候補選手でその役割を務められる可能性があったのは宇佐美か倉田秋のどちらかでしたから、今ではなくあのタイミングで中島を外して宇佐美を呼んだ事が愚策とは思えないのが私の見解です。

 

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一応直前のリーグ戦では好調でしたしね。宇佐美が大会で某雑誌に評価点4.5を付けられるほど不調だったのは確かでしたが、それは結果論と言えば結果論ですし、選んだ理屈としては納得出来るところはあるのではないでしょうか。

 

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私自身、ガンバファンという事もあって西野監督や宇佐美を擁護するようなフィルターがかかっているのは自覚しています。「なんであの3人じゃなくて宇佐美なんだよ西野ー」的な事を言っている人とも、視点が違うだけで言っている事の次元は同じだと思いますが「あ、そういう見方もあるのね」くらいの感覚で思ってもらえれば幸いです。

 

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大事なのは今、なぜ呼ばれなかったのかと当時から言われていた中島、堂安に加えて南野が大きな希望を抱かせるような動きを見せつけてくれた事ですから。そんな感じで今回のブログを締めたいと思います。

 

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そもそも発表の時、なんで南野呼ばんかってんムーブメントそないなかったやん…。

ではでは(´∀`)