RK-3はきだめスタジオブログ

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GLAY新アルバム発売記念、GLAYを聴き始めた人向けに初級編〜中級編〜上級編を分けてみた【Back To The Pops!!】

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大阪チケット取れねえ!!

 

どーもこんばんは

 

さてさて、10月9日、GLAYのデビュー30周年を記念した17thアルバム【Back To The Pops】が発売でございます。

 

【Amazon.co.jp限定】Back To The Pops(CD+DVD)(メガジャケ付)

 

Back To The Pops…これ良いタイトルですよねぇ。考えてみたらGLAYって、ロックバンドでありながら、ロックバンドへの憧れを抱きながらも、王道ポップスの血が抜けきれないことをポジティブに、むしろ自分達のスタンスとスタイルとして昇華させてきた稀有なバンドだと思うんです。その点で言えば、GLAYって良い意味でJ-POPの象徴みたいなハイブリッドな音楽性を持つグループだとも思うんです。日本語の性質も活かした歌詞も含めて…ね。それゆえ、このタイトルの重みと感慨深さはより一層醸造されていってるなあと。

 

 

 

…で。

GLAYって元々、基本的にフェスに出るバンドでは無かったんですよ。そしたら今年は石川のPEACEFUL PARKとか、サマソニとか、台湾のフェスとか、そして秋にはAlexandrosのフェスにもお出になられると。30周年という事もあって音楽番組にも多く出るとなると、これまであんまりGLAY聴いたことない人だとか、HOWEVERとか誘惑のメジャーどころならカラオケでも歌うけど…くらいの人にとってもタッチポイントが増える訳ですよ。その流れで最新アルバムを聴かれる方もいるでしょう、と。

じゃあそのアルバムが肌に合ったとして、他のアルバムも聴こうとなってくれたとして、問題は「ん、じゃあどれから聴いたらいいわけ?」という事になる訳です。ここのチョイスって割りかし好みの判別を左右するでしょうし。という訳で今回は私的に、GLAYが30年に積み重ねてきたアルバムを【最初に聴くべき、THE・GLAYな王道の雰囲気の初級編】【少し慣れてきた人向けのよりGLAYの幅を広く堪能する為の中級編】【もうすっかりGLAYに浸かった人向けのコアな上級編】に分けてみました。各級ごとに私的に推したい一枚もセレクトしておりますので、是非ご参考に!

 

GLAY検定作ってみました!やってね!

 

GLAY30周年記念特集ということで様々な記事をまとめております。是非に!

 

オリジナルアルバム出してみました!だいぶGLAYさんの影響を受けたもの多々……聴いてみてくださいませ!

 

 

【最初に聴くべき、THE・GLAYな王道の雰囲気の初級編】

 

BELOVED(1996年)《主な収録曲:『BELOVED』『春を愛する人』『都忘れ』》

pure soul(1998年)《主な収録曲:『SOUL LOVE』『pure soul』『誘惑』》

GLAY(2010年)《主な収録曲:『シキナ』『汚れなきSEASON』『Satellite of Love』》

GUILTY(2012年)《主な収録曲:『My Private of Jealousy』『華よ嵐よ』『Bible』》

FREEDOM ONLY(2021年)《主な収録曲:『BETTY BLUE』『FRIED GREEN TOMATOES』『BAD APPLE』》

 

やっぱりまず聴くべきは「BELOVED」「pure soul」の 2枚になってくるのかなと。「BELOVED」にはその名の通り『BELOVED』が、「pure soul」には『誘惑』『SOUL LOVE』という大ヒット曲がある…というのも一つなのですが、この2枚はそういう大ヒット曲を備えた上で「GLAYと言えばこんな感じ」というパブリックイメージに準じた2枚だと思うんですよね。

そして「GLAY」「GUILTY」「FREEDOM ONLY」の3枚は世間的な大ヒット曲が収録されている訳ではないですがアルバムのコンセプトとしてパブリックイメージに近いGLAYが押し出されたような雰囲気で、特に「GLAY」と「GUILTY」に関しては公式から「これぞGLAY」「王道サウンド」といった謳い文句を公式として出していましたし。

 

【おすすめアルバム】

FREEDOM ONLY

 

一つ前のアルバムですね。

それこそ90年代後半をリアルタイムに生きていた人達の中には「HEAVY GAUGEとかONE LOVEくらいまでは聴いてたけどそこから離れちゃった」みたいな人もいると思うんですけど、そういう人達がGLAYに戻ってくるのに最も最適なアルバムなんじゃないかと。

例えば今作の「Back To The Pops」は、方向性の原点としてはこの「FREEDOM ONLY」の方向性が根底にあると思うんです。TAKURO御大なんかは前作から「自分達の憧れたJ-POPをどう継承していくか」「GLAYがどう担っていくのか」をインタビューで語る機会が多くて。そういう意味でも身体にスッと入ってくるようなアルバムなのかなと。 同時に「これまでお蔵入りになっていた過去のデモテープを、当時より向上した技術で形にできるようになった/表現できるようになった」とも語っていましたし、そういう意味では「FREEDOM ONLY」と「Back To The Pops」は時空を超えるようなアルバムの側面もあるように思いましたね。

 

 

 

【少し慣れてきた人向けのよりGLAYの幅を広く堪能する為の中級編】

 

BEAT out!(1996年)《主な収録曲:『生きてく強さ』『グロリアス』『軌跡の果て』》

HEAVY GAUGE(1999年)《主な収録曲:『SURVIVAL』『BE WITH YOU』『Winter,again』》

ONE LOVE(2001年)《主な収録曲:『嫉妬』『MERMAID』『GLOBAL COMMUNICATION』》

THE FRUSTRATED(2004年)《主な収録曲:『HIGHCOMMUNICATIONS』『BEAUTIFUL DREAMER』『南東風』》

LOVE IS BEAUTIFUL(2007年)《主な収録曲:『ROCK'N'ROLL SWINDLE』『夏音』『SCREAM』》

NO DEMOCRACY(2019年)《主な収録曲:『氷の翼』『COLORS』『あなたといきてゆく』》

 

中級編はバラエティ色の強いアルバムが多くなりましたね。「ONE LOVE」と「LOVE IS BEAUTIFUL」特にその典型だと思います。GLAYのアルバムは基本的にTAKURO作詞作曲なものが多かったですけど、各メンバーの作曲楽曲も多く名を連ねるようになったのは「ONE LOVE」以降ですし。バラエティ色という意味では今回の「Back To The Pops」はここに分類されるのかなとも思っていて。とっつきやすい王道GLAYっぽさがありつつ、ある種の「GLAYのルーツとパロディ」みたいな。

Beat out!」と「THE FRUSTRATED」はGLAYのロック色がより強いアルバムなので、例えば「HOWEVERやWinter,againより誘惑や口唇が好きです!」という人にはハマりやすいのでは。「NO DEMOCRACY」に関しては…むしろ中級編ではなく、初級編と上級編がわかりやすくA面とB面みたいに別れている1枚ですね。コンセプトを前面に押し出した前半と、王道感の強い後半と…っていう。曲順もそういう狙いなんだろうなって感じですし。

HEAVY GAUGE」に関してはGLAY絶頂期に発売されたアルバムですし、実際に『BE WITH YOU』『Winter,again』『サバイバル』のようにヒット曲は一番多く、当時をリアルタイムで生きた人には王道アルバムだと思うんですけど、今からGLAYを振り返って聴いていくと…アルバムとしてはGLAYのイメージよりも結構重めの手触りだったりするので、前述の初級編を聴いてからの方が染み入るやもしれません。

 

【おすすめアルバム】

LOVE IS BEAUTIFUL

 

実は私、GLAYで一番好きなアルバムは「THE FRUSTRATED」なんですよね。ただこのアルバムは以前にアルバム単体でガッツリNoteを書いたので、今回は別のアルバムについて書きたいなと。

 

 

GLAY独立問題があって最初のアルバムですね。

上述したように、基本的にはコンセプトアルバムというよりはバラエティに富んだタイプのアルバムなんです。メンバーそれぞれが手掛けた楽曲があったり、氷室京介氏やEXILEとのコラボ曲があったり、そもそも作風のバリエーションも広かったり…もちろんそういう観点でも楽しめる。

ただ、それだけ作風の横幅の広いアルバムでありながら、当時のGLAYが置かれていた状況を踏まえて聞くと……一番最初の曲が『ROCK'N'ROLL SWINDLE』というタイトルである事と、最後を『LAYLA』と『MIRROR』で締めるというアルバムの編成が一気にストーリー性を帯びるんですよね。そうなると、色んな曲があるという事自体がどことなく意味深に響いてくる。すっごい奥行きのある塩ラーメンみたいな。

 

 

 

【もうすっかりGLAYに浸かっ人向けのコアな上級編】

 

灰とダイヤモンド(1994年)《主な収録曲:『真夏の扉』『RAIN』『BURST』》

SPEED POP(1995年)《主な収録曲:『HAPPY SWING』『彼女の"modern…"』『Freeze My Love』》

UNITY ROOTS & FAMILY,AWAY(2002年)《主な収録曲:『またここであいましょう』『Way of Difference』『航海』》

JUSTICE(2013年)《主な収録曲:『真昼の月の静けさに』『JUSTICE[from]Guilty』『運命論』》

MUSIC LIFE(2014年)《主な収録曲:『BLEEZE』『百花繚乱』『DARK RIVER』》

SUMMERDELICS(2017年)《主な収録曲:『シン・ゾンビ』『XYZ』『HEROES』》

 

灰とダイヤモンド」と「SPEED POP」はGLAYというよりも90年代前半のロックというか、いわゆるV系というか、エクスタシー系というかそういう要素が強いので、ある意味では時勢を辿れる一枚という印象なんですよね。その中で今の時代にも息づく不変的なGLAYっぽさを探す楽しみというか。逆に「JUSTICE」「MUSIC LIFE」については、むしろ意図的にGLAYっぽさとは違うものを作ってみよう…みたいなアルバムですよね。特にこの頃のアルバムはTAKURO以外の3人の曲がシングル表題曲に選ばれる機会が増えたことで、メインコンポーザーのTAKUROが今までやってこなかったアプローチに意図的に取り組むようになった時期でもありますし。その辺りを踏まえると、GLAYに少し興味を持った段階で聴くと少し取っつきにくさはあるかも…という部分はあります。逆に段階を踏んでから聴くと「こういう方向性もあるのか!」って感覚で聴けるというか。

UNITY ROOTS & FAMILY,AWAY」と「SUMMERDELICS」はGLAYという以上に、メンバー個々の作家性が如実に出たアルバムですね。前者はTAKUROの、後者は他の3人+前述の意図的にアプローチを変えたTAKUROの個性を全面的に押し出した作品といったところでしょうか。特に「SUMMERDELICS」なんて収録曲の14曲のうち1人3〜4曲ずつっていう。あれはチャレンジングな一枚だったなぁと。

 

【おすすめアルバム】

UNITY ROOTS & FAMILY,AWAY

私って親の影響もあって4歳からGLAYを聴いていたんですけど、確かに中学くらいまでは…あんまり好きではないアルバムだったんですよ。そりゃ当時は子供だったので、ほぼノリでしか聴いてないし。

ただ、曲がりなりにも歳を重ねて歌詞をちゃんと読んだりするようになった時にこのアルバムの凄まじさがわかったんですよね。TAKUROさんの歌詞の特徴って「得たモノと失ったモノのコントラスト」みたいなところが強く出ていると思うんですけど、このアルバムはそれこそ彼自身の人生観であったりとか、普遍的な人生の定理が4分ほどのメロディーに乗っているような感覚で。『卒業まで、あと少し』なんてちょっとした短編小説ですよ、あんなの。

 

 

なんて野蛮にECSTASY好きすぎる

ではでは(´∀`)