【前回までのあらすじ】
勢いで買ってしまった横浜F・マリノスvsマンチェスター・シティのチケット。寂しい男一人で巡る横浜を楽しみ、マリノスとシティの試合も実に面白いものだった。
……えっ、前回の更新って去年の9月なの?
…知った事か!
別に勿体ぶった訳じゃなくて忘れてただけだぞ!
だからハッキリ言って前回よりも遥かに内容薄いからな!最終回ヅラなんかしねぇからな!!
横浜観光記最終章〜おひとりさまトゥエンティーフォー〜、開幕。
第1話、或いは第3話から読んでね↓
【22:00】
マリノスvsシティの試合は1-3…シティの強さも観れたし、マリノスもかなり健闘してそれはそれは面白い試合、スリリングな展開で終わりました。試合後、選手達は日産スタジアムの広ーーいグラウンドを周回。そしてこの試合を最後にマリノスを去るGK飯倉大樹の挨拶を背に巨大過ぎる日産スタジアムを後にします。
…なんか、アレね、この部分↑ちょっとスペースマウンテン感あるよね。
この日の入場者数は65052人。帰り道はそりゃーもう大混雑ですよ。とりあえず私は新横浜駅まで歩きました。地下鉄の一日乗車券買ってたからね……。とはいえ、私の帰りは夜行バス、水曜どうでしょう的にいうと深夜バスだったので、まだ若干時間に余裕はある訳です。
余談ですけど、私自身のこだわり……って程じゃないんですが、西日本の人間が日帰りで東京やら横浜やらに行くなら「行きは新幹線、帰りはバス」が個人的に結構おすすめだと思ってるんですよね。勿論、次の日に何か予定があるなら話は変わってきますが、行きか帰りのどちらか夜行バスなら帰りに夜行バスの方がいい。
…まぁ、それはさておき。
新横浜駅、歩いていくと自然と辿りつくは横浜アリーナ!紫のライトアップってなんかいいよね。
【22:30】
私、こう見えても意外とこういう計画は緻密に立てるタイプだったりします。ロシア旅行の時は友人に全部丸投げしましたが(ロシアW杯観戦記参照)、国内なら大体イニシアチブとってる事が多いですし、その辺は自分でも結構自信があったり。絶対にミスらない自負とかいうヤツがあったり。
夜行バスが出発するのは日付が変わって0:30。この時点でスマホの充電はかなり少なくなっていました(モバイルバッテリーはもう切れてた)ので、先に日産スタジアムから新横浜駅に歩く渋滞の中でササッと行程を立て、この後関内駅にもう一度戻り、23:56発の地下鉄に乗って夜行バスの乗り場である横浜駅に0:01に付いて、余裕を持って0:30の夜行バスに乗り込むスケジュールを立てていたのです。
横浜駅にバス出発の30分前くらいに着くスケジュールを立てた理由は、単純にスペイン代表ユニを着ているこの状況から、横浜駅のどこかのコンビニのトイレにでも入ってゆったりした服に着替える時間が欲しかった事、そして単純に横浜駅って人生の中で行った事が無いから土地勘も無いので、焦ってバタバタしながらバスターミナルを探さなくていいように…と。この辺り、割と意外って言われがちなんですけどこういうところは慎重にプラン組み立てようとするんですよ、私。特に今回のような始めて行く場所だと尚更。
とりあえず新横浜駅から横浜市営地下鉄ブルーラインで再び関内駅へ。
【23:10】
バタバタスケジュールになってでも行きたかった、見てみたかったもの、やっぱり見てみたいじゃないか夜の赤レンガ倉庫(男ひとりで)!
インスタ映えもしたいやんか(男ひとりで)。
赤レンガ倉庫から関内駅までは徒歩で約15分。関内駅から地下鉄が出るのは23:56なので、23:35まで赤レンガ倉庫でのんびりしよう、この抜群のロケーションで夜風を楽しもう……試合の締めにこの環境は凄く心地よかった。写真撮りたいし、もう充電も死にかけなのでイヤホンは付けていませんが、何も流さなくてもサザンオールスターズ「LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜」が聴こえてきました。
【23:30】
『LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜』
作詞作曲:桑田佳祐
夜明けの街で すれ違うのは
月の残骸(かけら)と 昨日の僕さ
二度と戻れない 境界(さかい)を超えた後で
嗚呼 この胸は疼いてる
マリンルージュで愛されて
大黒埠頭で虹を見て
シーガーディアンで酔わされて
まだ離れたくない
早く去かなくちゃ 夜明けと共に
この首筋に夢の跡
…たまんねぇ。
素晴らしい旅の終わりだよ…。
さぁ、そろそろ時間だ。
赤レンガ倉庫を去り、そして家に帰る為の夜行バスに乗ろう。ここからとりあえず横浜駅まで、徒歩と地下鉄込みで15〜25分の旅のエンドロールをめくっていきます。
…京都に何時に着くんだっけ。バス。
そう思って私はバスの予約表を取り出しました。
横浜駅バスターミナル 0:05発
横浜駅バスターミナル 0:05発
え?
え?
[Rのチャート式]
0:05バス出発(当然集合は0:00を推奨)
→そもそも横浜駅今まで行ったことも無いからぶっつけ本番で走って行っても1回道間違えたらアウト。
…あ、じゃあ今からダッシュで頑張れば10分くらいで関内駅着くから、何とか一本前のやつに乗ればいいんだ、一本前は…23:41?おっ、これなら23:46に着くから落ち着いて横浜駅に向かえるぞ。今は何時かな…っと。
【23:35】
充電残り7%
Googleマップ使ったら多分充電瞬殺
関内駅には間に合わない以上、虚しく空いてしまった15分間の間に無理矢理関内駅付近のコンビニに逃げ込んだ私。
【23:50】
夜のイートインスペース、顔には出さずも心は半泣きで、コンセントで雀の涙のような充電を補充しながら無理矢理調べるのは横浜駅からバス停への道順です。ここで調べた内容を私は頭で記憶し、そして止まる事なくダッシュで突っ切らないといけない……しかも一度道順間違えたらゲームオーバー。
関内駅に辿り着いた時、関内駅に最初に戻ったあの時と全く違う顔の私は地下鉄の中、動きようのない環境で残り5%の充電とディスプレイを睨んで最終確認。地下鉄のドアが開いたその瞬間、凡ミスが招いた人生最恐の3分間が幕を開けます。
【0:01】
ドアが開く、その瞬間、私はクソ重い荷物を持ちながらダッシュダッシュダッシュ…。
一度間違えたら終わり、頼れるのは己の気力とサッカー部の時は下位争い常連だった走力と持久力だけ。
一心不乱に走り、階段を駆け上がる日々、優雅に赤レンガ倉庫にいたあの時間が嘘みたいに汗を振り乱しながら走り走って走る3分間。
夜明け(ひづけがわり)の街(よこはまえき)で すれ違うのは
月(じかん)の残骸(かけら)と 昨日(すうふんまえ)の僕さ
二度と戻れない 境界(23:41)を超えた後で
嗚呼 この胸は疼いてる
マリンルージュで愛(トドメさ)されて
大黒埠頭で虹(じこくひょう)を見て
シーガーディアンで酔(お)わされて
まだ離れたくない
早く去かなくちゃ(物理) 夜明け(ひづけがわり)と共に
この首筋に夢の跡
運転手「…5分前に来てくれないと困るんですよ。次から気を付けてくださいね。」
わたし「スイマセン…ほんとスイマセン…(ハァハァゼェゼェ)」
この首筋に夢の跡(あせ)を纏いながら0:05、半分死体となった私を乗せたバスは京都に向かい走り出したとさ……。
LOVE AFFAIR〜一人だけどね〜横浜観光記&横浜F・マリノスvsマンチェスター・シティ観戦日記、完結。
旅の写真はインスタにも載せているのでそっちも見てくださいな。