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地力とクオリティ〜明治安田生命J1リーグ第34節 ヴィッセル神戸vsベガルタ仙台 マッチレビュー〜

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34節で最終節じゃないってのも不思議な気分。

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第34節、ヴィッセル神戸vsベガルタ仙台の一戦です。

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

 

34節までにクラブ史上最高勝点記録を樹立することに成功した神戸。残す目的はただ一つ、クラブ史上最高位であり、そして来季のACL出場権を獲得できる3位の確保です。Jリーグもラスト5試合…名古屋、浦和との競り合いは激しさを増してきました。怪我人が少し増えてきたのは気がかりですが、今のチームが持つ安定感と破壊力をラスト5試合でも発揮し、彼らの彼ら自身の目標を結実させる事にかけてこれからの試合に挑みます。

一方、神戸が上昇志向のサバイバルであるならば、文字通り崖っぷちのサバイバルに突入しているのは仙台です。前節は広島に2-0で勝利したとはいえ、それでも順位は19位。16位湘南との勝点差は5なので、ここからは全ての試合が背水の陣です。仙台は第36節に湘南との直接対決を控えています。この湘南戦で、湘南が焦るような勝点差で挑む為、上位神戸相手でも勝点1の奪取は最低条件。さぁ、注目のサバイバル決戦です!

両チームスタメンです。

 

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前節は名古屋との直接対決で引き分けた神戸は、中盤の佐々木大樹のところを中坂勇哉に替えてスタメンを一人だけ変更。あとの10人は名古屋戦と同じスタメンですが、今日は名古屋戦で負傷したボージャン・クルキッチが出場停止となった一方で負傷離脱していた大迫勇也と山口蛍がベンチに復帰。また、ボージャン獲得以降は外国人選手枠の都合でベンチを外れる事の多かったリンコンもベンチに入っています。

仙台も神戸同様、前節広島戦からのスタメン変更は一人だけ。ボランチの松下佳貴のところを上原力也に戻した形の11人でこの試合に挑みます。フォギーニョは第26節FC東京戦以来久々のベンチ入りです。

 

 

本日の会場は兵庫県神戸市、ノエビアスタジアム神戸です。

旧スタジアムを作り直し、今年で開場20周年。日韓W杯2019年ラグビーW杯の開催会場に選ばれるなど日本でも有数の地位を誇るスタジアム。本日はジェラート・ピケDAYとして開催…言葉の響きがいいですね。俗に言うジェラピケと神戸のコラボグッズも発売されます。ちなみに、最近では楽天モバイルユーザーにはスタジアムでソフトドリンク一杯がプレゼントされる企画が行われています。

また、9月から開幕した女子プロサッカーリーグ「yogibo WEリーグ」のINAC神戸レオネッサのホームスタジアムでもあり、このスタジアムで行われたINAC神戸レオネッサvs大宮アルディージャVENTUSの試合はWEリーグの開幕戦ともなりました。ちなみに、2020年のオリンピックは東京と同時に広島も招致を検討していましたが、もし広島招致が実現していた場合、ノエスタはサッカー会場の一つとしてリストに入っていました。

 

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序盤から激しい試合展開となりました。3分、左サイドの深い位置でフリーキックを獲得すると、アンドレス・イニエスタのボールを武藤嘉紀がドンピシャで頭で合わせて神戸先制!武藤は2試合連続ゴール。

しかしこのまま神戸の流れでいくかと思われた6分でした。今度は仙台がハーフェーラインに近い位置からFKでクロスボールを入れると、菊池流帆のクリアを拾った仙台は左サイドを抜け出し、石原崇兆のクロスにファーに飛び込んできた真瀬拓海が決めてすぐさま同点!左SBから右SBのゴールで序盤から派手な展開を見せます。

 

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その後は派手に動いた分、試合はやや落ち着いたテンションになっていきました。それでも神戸、仙台両チームともにコンパクトな陣形と高い集中力を保ち続けて、なかなか締まった好ゲームとなりつつあったところで35分、武藤の縦パスを受けたドウグラスが浮かしてDFをかわしてから右足ズドン!ベストゴール大賞ノミネートレベルのスーパーゴールで神戸が前半のうちに勝ち越しに成功。

 

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1点リードした神戸は、持ち前のボールポゼッションと速攻を上手く使い分けながら落ち着いて余裕を持って試合を進めていきました。なんとか盛り返したい仙台でしたが、44分には武藤のドリブルをアピアタウィア久が武藤をファウルで止めてしまいこの日2枚目のイエローカードとして退場。前半終了間際の決定機こそなんとか防いだものの、仙台にとっては非常に厳しい形で前半を終える事に。

 

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アピアタウィアの退場に伴い、仙台は後半から赤崎秀平を下げてDFの福森健太を投入。一方の神戸もセルジ・サンペールを下げ、今季は本職のCBよりもボランチでの起用が多い大崎玲央を投入します。後半も早々にドウグラスがチャンスを迎えるなど、神戸ペースで進むかと思った矢先の52分でした。左サイドからのCKで、ショートコーナーを経由した上原のクロスは一度ブロックされますが、ルーズボールを拾った関口訓充ミドルシュートがポストに直撃すると、こぼれ球を加藤千尋が押し込んで数的不利の仙台が同点に追いつきます!

 

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同点に追いつかれた後、神戸は押し込もうとするものの…やや攻めあぐねるような、数的優位が余計にフラストレーションを溜めそうな展開になっていきました。そんな中で60分にリンコン、そして怪我から復帰した山口を投入。すると62分、仙台のボールをイニエスタと武藤の二人がプレスをかけると、ボールがこぼれたところに走り込んだ山口がミドルシュート!!復帰してからのファーストタッチがゴールになって神戸が勝ち越し!

 

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失点直後、仙台はカウンターから関口が良いランから決定機を呼び込みましたが、シュートが大きく枠の上へと逸れていきます。対する神戸は70分、攻め上がった大崎のパスを武藤が中央に折り返すとリンコンがワンタッチで狙いすましたシュート。これが決まって神戸が追加点!隔離期間やら怪我やら外国人選手枠やら、これまで苦しい時期も過ごしたリンコンにとって嬉しいJ初ゴール!

こうなってくると試合は完全に神戸の支配下に置かれたような形になっていきました。リンコンのゴールの前には大迫も怪我から復帰を果たし、2点リードの余裕から仙台を釣り出してから裏抜け…というシーンを何度も作っていきます。最後まで安定したゲーム運びを見せた神戸。怪我人も帰ってきて、状態の良さを見せつけるような一勝でACL出場権確保に大きく前進しました!

 

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仙台は仙台で悪くなかったどころか、むしほ良い内容と戦いを見せていたと思うんですよ。スピードや運動量を駆使したサイド攻撃なんかは可能性を感じさせましたし、10人になってからもチャンスを作った。そもそも2度目の同点弾にはもう数的不利でしたし、三者的に見れば「仙台結構ええやん」と思わせるだけのサッカー、内容は見せていました。

ただ、むしろだからこそと言うべきか…現時点での地力の差、クオリティの差で最後の勝負がついてしまった感じですよね。今の神戸はやるべき事が整理させていて、それをあのタレント集団に落とし込めればそりゃこうなるわ、と。三浦淳寛監督の評価って、神戸ファンの間ではやっぱり芳しくないみたいで、どこまで評価するべきか…というのは勿論諸説あるでしょうけど、少なくともチームとしての整理に成功したのは確かだと思います。やはり好調というか、なんやかんやで通年でずっと上の順位にいるだけあって、チームと個人の状態の良さがピッチ上で体現されていましたね。

神戸のクオリティの高さに仙台の頑張り、スーパーゴールや点の取り合いにもなって非常に面白い試合でした。

 

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【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第34節

川崎フロンターレ1-1浦和レッズ

横浜F・マリノス0-1ガンバ大阪

FC東京4-0清水エスパルス

横浜FC0-0サガン鳥栖

徳島ヴォルティス0-1セレッソ大阪

名古屋グランパス2-0柏レイソル

サンフレッチェ広島1-4鹿島アントラーズ

アビスパ福岡1-0大分トリニータ

北海道コンサドーレ札幌1-1湘南ベルマーレ

ヴィッセル神戸4-2ベガルタ仙台

 

 

1位 川崎フロンターレ(85)★確定

2位 横浜F・マリノス(72)

3位 ヴィッセル神戸(64)

4位 名古屋グランパス(61)

5位 鹿島アントラーズ(59)

6位 浦和レッズ(59)

7位 サガン鳥栖(53)

8位 アビスパ福岡(50)

9位 FC東京(49)

10位 サンフレッチェ広島(45)

11位 セレッソ大阪(45)

12位 北海道コンサドーレ札幌(44)

13位 ガンバ大阪(40)

14位 柏レイソル(37)

15位 湘南ベルマーレ(32)

16位 清水エスパルス(32)

17位 徳島ヴォルティス(30)

18位 大分トリニータ(28)

19位 ベガルタ仙台(26)

20位 横浜FC(26)

 

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今日は全試合が同日に行われました。

「川崎が勝利し横浜FMが引き分け以下」「川崎が引き分けで横浜FMが敗北」の場合に優勝、そして連覇が決まる川崎はジェジエウのゴールで先制しながらも終了間際に酒井宏樹のゴールで追いつかれて浦和相手にドローに終わり連勝は7でストップ。しかし、2位の横浜FMがホームでG大阪倉田秋のゴールで0-1で敗北した為、川崎の2連覇となる4度目の優勝が確定しました!

川崎の鬼木達監督はこれで4回目の優勝となりましたが、4度の優勝を経験した監督はJリーグ史上初めて、最多記録となります。今年も圧倒的な強さで、圧巻のVでしたね。

 

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ACL出場権争いでは神戸と名古屋がそれぞれ下位に勝利し、それぞれ3位と4位をキープ。浦和は首位川崎の連勝を終盤の同点ゴールでストップさせる粘りを見せたものの、沢田謙太郎監督の初陣となった広島に大勝した鹿島に順位を抜かれる結果となっています。

残留争いでは横浜FMに勝利し、結果的に川崎の優勝決定をアシストした形になった13位G大阪が勝点を40に乗せ、降格の可能性は残ってはいますが、現実的な可能性としては残留争いを脱したと見ても良さそうです。一方、試合前の時点でG大阪と勝点が並んでいた柏は名古屋に敗れて残留争いに踏みとどまってしまった他、清水がFC東京に0-4の惨敗で、札幌に引き分けた湘南に抜かれる形で16位に転落。降格圏のチームは横浜FC鳥栖から勝点1をもぎ取った以外は敗れており、17位以下のチームの順位変動はありません。

尚、G大阪東口順昭Jリーグ史上6人目となる通算100完封試合(クリーンシート)を達成しました!

 

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ドウグラスとかいう夏木

ではでは(´∀`)