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ワンチャンスを〜明治安田生命J1リーグ第34節 横浜F・マリノスvsガンバ大阪 マッチレビュー〜

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よりによって川崎vs浦和の解説ツネ様かい

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第34節、横浜F・マリノスvsガンバ大阪の一戦です!

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

 

残留争い真っ只中。とは言えども、前節鳥栖戦での勝利は勝点として非常に大きく、比較的ガンバは残留争いに於いて余裕は持てる位置にはきました。とはいえ、残り試合は今日のマリノスに始まり名古屋と川崎、そして大分と湘南という直接対決が続く訳で、勝点を1で積んでいく事は大事になってきます。天皇杯浦和戦は完敗に終わりましたが、鳥栖戦のメリットと手応えをこの試合でも発揮しなければなりません。

そしてマリノスマリノスで正念場を迎えています。首位川崎とのマッチレースと化した優勝争いの中で、彼らはマリノスに勝点差12をつけられた2位。今日、等々力陸上競技場で同時刻に行われる川崎vs浦和の試合結果次第では川崎の優勝が決まります。

その条件は以下の通り。

 

川崎の今節での優勝条件】

川崎が勝利→マリノス引き分け以下

川崎が引き分け→マリノス敗北

川崎が敗北→今節での優勝決定はなし

 

……さぁ、残留争いどころかとんでもないところに巻き込まれる形になったガンバ。ガンバ、マリノスオリジナル10同士、それぞれにとって運命を分ける90分の開幕です。

両チームスタメンです。

 

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ガンバはスタメンの10人が前節鳥栖戦と同じメンバーかつ同じシステムです。CBに関しては三浦弦太昌子源が欠場しているところに、鳥栖戦キム・ヨングォンも負傷退場(その為韓国代表にも招集されず)。ですので、CBは今日は菅沼駿哉と佐藤瑶大が組む形になります。また、黒川圭介、チュ・セジョン、チアゴ・アウベスが久々にベンチ入りとなりました。

マリノスは前節C大阪戦を出場停止で欠場したマルコス・ジュニオールがスタメンに復帰。痛恨の一敗を喫したC大阪戦からはメンバーを5人入れ替えており、前線にはマルコス、エウベル、レオ・セアラのブラジル人トリオが復活した他、ティーラトンと扇原貴宏も先発に戻っています。

 

 

本日の会場は神奈川県横浜市日産スタジアムです。

本日からイベントの人数制限は50%に緩和されました。2002年日韓W杯2019年ラグビーW杯の決勝、無観客とはなってしまいましたが今年の東京オリンピックサッカー決勝の会場にもなっただけあって、日産スタジアムは日本で唯一7万人を超す収容人数を誇る日本最多のキャパを持つスタジアムです。ですので恐らく今日は今季のJリーグで、或いは今季の日本のイベントの中で最多の来場者が日産スタジアムに訪れるのではないでしょうか。また、本日は来場者に「VICTORYユニ」と名付けられたユニフォームが配布されるとの事。

そういえばコロナ前…イベントの入場制限もなく、Jリーグサポーターが気兼ねなくチャントを歌い、声を出せた最後の試合…それは去年の開幕戦、他でもない日産スタジアムでのマリノスvsガンバでしたね。

 

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立ち上がり…思っていたよりはボールを持てる場面もあったガンバでしたが、徐々に支配権はマリノスへと移っていき、ガンバも4-4-2のブロックでそれに対峙する形になっていきます。6分、ティーラトンのスルーパスに抜け出した前田大然の折り返しに飛び込んだマルコスのシュートは大きく枠の上に逸れますが、立ち上がりからマリノスに一つ決定機が。

更に18分にはティーラトンのクロスがファーサイドに流れてエウベルがシュート。これは藤春廣輝がブロックしたものの、こぼれ球をオーバーヘッドで合わせたレオ・セアラのシュートがクロスバー直撃。

 

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なんやかんやでガンバは守備では安定しており、井手口陽介と山本悠樹のWボランチ、或いは菅沼駿哉と佐藤瑶大のCBコンビも良い距離感を保ちながら、倉田秋と福田湧矢の効果的なプレスバックもあって、マリノスにも少しフラストレーションを与える形には出来ていました。しかし鳥栖戦との大きな違いは守→攻のところでリズムを作れず、パトリックと宇佐美貴史は常に孤立状態。結果的にマリノスにずっと押し込まれる形になり、それは時間経過と共に一層顕著になっていきます。

 

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それでもマリノスがどんどん押し込んでくると必然的にマリノスの背後にはスペースも出てくる訳で、そうなるとガンバは完全にパトリックに当てて宇佐美が持ち運ぶ中盤省略ロングカウンターの形で攻撃を組み立てようとしていきました。しかし43分には前半途中に腰を痛めた藤春が負傷退場。黒川との交代を余儀なくされます。

ずーっと劣勢ではあったものの、守備陣の意思統一は図れていたガンバ。一応プラン通りではあろう形でなんとか前半は0-0で終えます。

 

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後半開始早々、マリノスの選手は川崎が浦和にリードしている情報でも聞いたのか、一気に試合をオープンな展開に持っていくような猛攻を仕掛けてきました。

それに対してガンバは耐える時間が続き、オープンな時間が続けば打ち合い慣れしているというか、純粋な攻撃力で圧倒的に上回るマリノス優位かと思われましたが……55分でした。福田が粘って左サイドの黒川に繋ぐと、黒川のパスを受けた山本がエリア内に低空クロス。ここにフリーになった倉田が飛び込んでガンバ先制!!!!ここしかない、今しかない、まさしくワンチャンスで決め切った倉田は今季のリーグ戦初ゴール!

 

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71分、ガンバがウェリントン・シウバと髙尾瑠を投入したのに対し、マリノスは岩田智輝を下げて仲川輝人を投入。やはりマリノスの強力な、スピードのあるアタッカー陣に対してガンバは常に劣勢に立たされ続けますが、マリノスマリノスで焦りでどこか空回りしているのか、彼らにも前線でのミスが頻発するようになっていました。松波正信監督は76分に奥野耕平と小野瀬康介を投入すると、小野瀬を右SB、髙尾を右CBとした5バックシステムに変更。中盤を3枚、パトリックとシウバの2トップの形で1-0でと逃げ切りを狙います。

 

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対するマリノスは78分に杉本健勇、小池龍太、天野純を3枚同時に、84分には水沼宏太を投入。他会場では川崎が浦和に追いつかれて1-1となった事で同点に追い付けば今節での優勝決定は回避出来るマリノスは、86分に天野のCKに杉本が合わせたものほサイドネット。アディショナルタイムにもゴール前の混戦から松原健が右足で合わせますが、シュートは僅かに枠の左へ。

優勝の為に攻めるマリノス、残留の為に耐えるガンバ…横浜の地、日産スタジアムでの悲壮な決戦……その攻防戦は最後はガンバに微笑みました。ガンバ勝利!!!!!

なお、川崎vs浦和の試合は1-1でドローとなった為、この結果により川崎の優勝が確定、そしてマリノスの優勝の可能性が消滅しました。

 

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やはり相手がマリノスですから、鳥栖戦のように上手く守→攻に繋げる事が出来ずに、両サイドハーフの倉田と福田も守備に忙殺される時間が長くて苦しい試合ではなく、内容として素晴らしい訳ではありませんでした。ただ、褒められるべき内容でもあったのは確かであり、ピッチ上の11人は全員が高い集中力を持ちながらプレー出来ていましたし、その集中力はチームとしての狙いをはっきり出来た事による影響は大きいでしょう。鳥栖戦の良かった部分は上手く今日に引き継ぐ事が出来たと思います。

ガンバvsマリノス…共にオリジナル10のメンバーであり、Jリーグ初期の名門だったマリノス、そして中期の名門と言えるガンバ…今季は非常に辛いシーズンになっているガンバですけど、もう本当にワンチャンスしか無かった今日の試合で、それをしっかり倉田が決めた辺り、少しは名門としての底力を見せられたと思います。

そして東口順昭様、通算100完封おめでとうございます!!

 

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そしてマリノスについて。

近年のJリーグに於いて、マリノスと川崎の2チームはトップクラスの高次元のチームとしての完成度を誇るチームですし、CFGと連携したフロントと現場の協力関係というか、チームのみならず全体的な完成度としてJリーグで最も尊敬すべき、参考にすべきクラブであると思っています。34試合で勝点72は十分優勝に値する立派な数字であり、だからこそ…という思いは勿論あるでしょうが、優勝を逃した事で近年の横浜F・マリノスの素晴らしさが翳る訳ではありません。

 

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ツネ様、2年連続川崎の優勝を見届ける。

ではでは(´∀`)