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まるでこの瞬間の為のような…〜天皇杯決勝 浦和レッズvs大分トリニータ マッチレビュー〜

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色々あった2021年も暮れ

 

来週にはクリスマス、それを越えれば年末と叫ばれるでしょう。

 

外に出るには厚着が必要になりました。

 

夜中、日課のランニングをしようと思いましたが雪が降りやがったので引き返しました。

 

さぁ、12月です。日本サッカー、今年のクライマックス!

 

本日のマッチレビュー天皇杯JFA第101回全日本サッカー選手権大会決勝、浦和レッズvs大分トリニータの一戦です!!

 

オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

 

リカルド・ロドリゲス監督を迎え、スカッドも刷新。ポゼッションスタイルのサッカーを一年を通して貫いた浦和にとって、今年は未来を創る一年だったと言えるでしょう。一つの過渡期を迎えたチームに新たな風と改革を吹き込み、そして新たな黄金期へ……その"新時代"の幕開けに天皇杯というタイトルとACL出場権を添える事が出来れば、彼らにとってこれほど大きな弾みはありません。

一方、大分は2016年から続いた片野坂知宏監督体制として今日がラストゲームJ3を制し、J1まで駆け上がり、そしてJ1でセンセーショナルな輝きを放った…そんな大分にとって今年、というより天皇杯決勝は創った未来の辿り着いた場所…とでもいったところでしょうか。今季はJ2降格が決まってしまったとはいえ、この6シーズンの栄光が色褪せるわけではありません。文字通り、今日のこの試合は片野坂体制の"集大成"です。

"新時代"か"集大成"か…それぞれの思いが交錯する2021年のクライマックス、いよいよキックオフです!

両チームスタメンです。

 

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浦和は準決勝C大阪戦からスタメンを1人だけ変更。C大阪戦では宇賀神友弥を左SBで起用したので明本考浩は左SHでの起用となっていましたが、今日は明本は左SBに配置し、左SHにはC大阪戦で途中出場でゴールを決めた小泉佳穂を配置しています。今季限りで退団する宇賀神と槙野智章はベンチスタート。今日で引退となる阿部勇樹はベンチには入っていません。

対する大分は準決勝川崎戦と全く同じスタメンを起用。ベンチメンバーは2人入れ替えています。今季のリーグ戦のみならず片野坂監督体制での大分は主に3バック、J1昇格後は一貫して3-4-2-1を採用していましたが川崎戦からは4-4-2で挑んでいます。川崎戦では負傷退場となったペレイラも決勝に間に合いました。

 

 

本日の会場は東京都新宿区、国立競技場です。

新国立競技場としては3回目の天皇杯決勝であり、Jリーグ関連の試合としては4試合目となります。本日は収容人数100%で認められているので、そうなれば2019年大会決勝のヴィッセル神戸vs鹿島アントラーズの試合以来ですね。まさかこんなご時世になるとは思ってもいなかったあの頃…。

今年の国立競技場といえばなんと言っても東京オリンピック・パラリンピック。その開会式・閉会式の会場はもちろんここでした。まさかこんな形での開催になるとは、まさかよりによって2020だなんて…タラレバを挙げればキリがないですが。チケットも持ってた訳で…。ちなみに、国立競技場は東京五輪のサッカー競技では当初は女子の決勝のみ開催予定でしたが、キックオフ時間の変更に伴い会場も男子と同じ横浜国際総合競技場(日産スタジアム)になった為、意外にも国立では東京五輪のサッカーの試合は開催されませんでした。

 

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試合は早い段階で動きました。立ち上がりから浦和がボールを支配しながら積極的に切り込んでいき、アタッキングサードに侵入する場面を度々作っていた中で迎えた前半6分、右サイドで小泉が粘ったボールを関根貴大が拾ってマイナスに折り返したボールを江坂任が冷静に流し込んで浦和が先制!

 

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その後も浦和はキャスパー・ユンカーや関根、小泉辺りが大分DFの背後に抜け出すシーンが多く、試合は終始浦和ペースで進み続けて行きます。ただ、浦和も途中からなかなかシュートまでは行けなくなってきたところで大分も少しずつボールは持てるようになってきたものの、浦和に対して大分はなかなか自陣から脱出する事ご出来ない状況で、上手く攻め手を見つけ出せないまま。

前半は浦和の1点リードで終えます。

 

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しかし後半は一転、大分が攻勢に出ました。最初はダイヤモンド型だった中盤でしたが、トップ下に入っていた下田北斗を一枚下ろして小林裕樹とWボランチを組む形にシフトすると、これが結果的に両サイドの町田也真人と渡邉新太が高い位置を取れるようになった事でパスの選択肢が増えていきました。

しかし後半は大分が攻める時間が続いて浦和を浦和陣内に閉じ込める事が出来ていたとはいえ、浦和も最後は堅くシュートまでは許さず。逆に70分にはカウンターから江坂が抜け出して浦和に決定機到来。しかしここはゾーン状態のGK高木駿のスーパーセーブで防ぐと、続くCKの混戦から岩波拓也が押し込みますがこれはオフサイド判定。攻勢の中で訪れた立て続けのピンチを大分は何とか阻止します。

 

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大分は野村直輝長沢駿松本怜を投入して更にギアを入れたのに対し、浦和はユンカーに代えて宇賀神、小泉に代えて槙野の投入で5バックにシフト。しかし衝撃のドラマはここから始まりました。大分は準決勝同様にエンリケトレヴィサンとペレイラの両CBを前線に上げるとアディショナルタイム突入直前、左サイドでボールを受けた下田のクロスにペレイラが頭で合わせて同点!!大分同点!!!!

 

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準決勝に続く劇的同点弾……試合の流れは大分に傾いたかのように見えました。しかしドラマはまだ終わりません。リスタートから今度は浦和が攻勢を仕掛けた中で93分、右サイドで獲得したCKで途中出場の大久保智明がボールを入れると一度は大分がクリア。しかしこぼれ球、柴戸海のミドルシュートに反応したのは槙野智章!!

 

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今季限りで浦和を去る、まさしく2010年代の浦和にとって「顔」であり「象徴」で在り続けた男の余りにも出来すぎたドラマのような一撃が炸裂!!

浦和が優勝しました!!

 

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いやー……すごい見応えのありましたね。ラスト5分はもう衝撃的展開でしたね……。

後半の大分は相当もどかしい時間が続いたんですよ。それは後半からの片野坂監督の修正が抜群に機能して形勢を入れ替えることが出来た一方で、それでもなかなかチャンスにまで結びつけることが出来なかったという。実際その中でも江坂の決定機、岩波の幻のゴールがあった訳で、後半のやり方が上手くいったがゆえのフラストレーションはあったと思うんですね。その中で最後の一つ、押し切れたのはこの6年間の集大成的なものにも見えました。

ただ…そういう意味では、この試合の冒頭で"新時代"か"集大成"かと書きましたが、最終的には"浦和の集大成"みたいな結果に辿り着こうとは……。理屈で説明しにくいほど出来すぎた結末だったと思いますし、浦和と槙野の視点に立てばこれ以上を考えられないほどのシナリオでしたね。何かと賛否両論がある選手ではあったとしても、槙野智章という選手が2010年代の浦和の顔だったのは確かで、……あの人、やっぱ持ってんなぁ…って。それが結局最終的な感想というか、理屈を全て忘れるようなアディショナルタイムだったと思います。それは大分側も含めて。

 

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さぁ、これで2021年のJリーグの日程が全て終了しました。

ガンバファン兼サンガファンの私としてはまるで異なるテンションの中でシーズンを過ごした訳ですが…皆様にとって今年はどんな一年だったでしょうか。

当ブログではこれまでも、これからも2021年のJリーグを振り返るようなブログを更新しておりますので、是非読者登録なりブックマークなりして頂けますと幸いです。さぁ、来年はどんな年になるかしら。

 

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さすがに声出たよ…

ではでは