ちなみにルヴァンのセレッソ浦和はヨドコウまで観に行ってました。
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは天皇杯JFA第101回全日本サッカー選手権大会準決勝、浦和レッズvsセレッソ大阪の一戦です。
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Jリーグが終わり、昼の中、永い〜冬が〜
窓を〜開けて〜
(少年時代風)
ふざけました。
さぁ、移籍話なんかも盛り上がってきている今日この頃ですが、天皇杯はいよいよクライマックス。リーグ戦ではなくカップ戦ですから、準決勝まで残っている4チームがもれなくマジック2です。史上初の2年連続2冠を目指す川崎か、降格は決まりながらも意義を見せ、片野坂知宏監督のラストを飾りたい大分か、はたまた共にACL出場権を獲得しつつ、新時代の始まりを天皇杯制覇という形で告げたい浦和か、セレッソか。今年は年内決着の天皇杯…結末にドキドキは募ります。
…そんな中でこの浦和vsセレッソというカード、実は今季なんと5試合目です。リーグ戦では両者は1勝1敗でしたが、ルヴァン杯準決勝で対戦した際にはセレッソが2試合合計2-1で勝利し、決勝に駒を進めました。同じ準決勝という舞台…セレッソは再現、浦和はリベンジに燃えるだけでなく、それぞれのレジェンド…浦和の阿部勇樹、セレッソの大久保嘉人というアテネ五輪世代のトップランナーである二人にとっては、負けた瞬間に現役生活が終わる事になります。様々な想いの交錯する準決勝、果たして勝つのは!?
両チームスタメンです。
両チームとも、スタメンにはサプライズ要素が含まれました。
今季は明本考浩が左SBを務める事が多かった浦和ですが明本は今日は左SHとして起用。そして左SBには今季限りでの退団が決まっており、今日が埼スタでのラストゲームとなる浦和一筋、宇賀神友弥が先発起用されています。尚、今季限りでの引退を表明している阿部勇樹はベンチ外となりました。
セレッソは小菊昭雄監督就任後は4-4-2を主に採用していましたが、今日は今季のJ1リーグ戦で1試合に出場したのみの為田大貴を左SHに置いた4-2-3-1を採用し、浦和とシステムを合わせてきました。今季限りでの引退を表明している大久保嘉人はリーグ戦のラスト2試合に続いてスタメン。また、ボランチには喜田陽も起用するなど、小菊監督は少し思い切った選手編成で挑みます。
本日の会場は埼玉県さいたま市、埼玉スタジアム2002です。
近年はどちらかのホームスタジアムで行われる事が通例になっている天皇杯準決勝。今回は浦和ホームでの開催となります。そう言えば、浦和に勝ったセレッソがルヴァン杯決勝で名古屋と戦ったのもこのスタジアムでしたね。当初予定では2021年の日程を消化した後、芝生の張り替え工事が行われる予定でしたが、2022年1〜3月に開催予定となるアジア最終予選のホームゲームを埼スタで行いたいJFAの意向で張り替え工事は1年延期に。1〜3月にはキリンチャレンジカップのウズベキスタン戦、そして最終予選の中国戦、サウジアラビア戦、ベトナム戦が予定されています。
浦和の絶対的ホームスタジアムとして知られる埼スタは今年が開場20周年でした。今年は東京オリンピックで2度のメキシコ戦とスペイン戦の会場にもなった埼スタは元々日韓W杯開催に向けて建設されたスタジアムですが、そういえば来年で日韓W杯から20年なんですね…。国立競技場が改修している2014年〜2018年までの間、埼スタでは2017年、2018年大会の決勝が行われました。何の因果か、2017年大会の王者がセレッソ、2018年大会の王者が浦和だったっていう…。
そしてなんと言っても今回の準決勝は観客入場規制の緩和を解除して行われるので、Jリーグ関係の試合としては2020年開幕戦以来のフルキャパで行われます!
ルヴァン杯準決勝ではボール支配率を高めてくる浦和に対し、セレッソが徹底的にハイプレスをかける事で試合の流れを掴んでいった……みたいな試合ですが、今日は浦和もセレッソも両者共に開始早々から各所で激しいデュエルが繰り広げられる非常にハイインテンシティーな試合展開に。そういう展開だった事もあって、序盤はポゼッションというよりもとにかくボール保持が目まぐるしく入れ替わるように進んでいきました。
すると28分でした。右サイドから関根貴大がゴールに近付いていく軌道のクロスを上げるとここからゴール前での大混戦が発生。明本考浩のシュートは一度ブロックされましたが、こぼれたところを冷静に折り返すと走り込んだのは宇賀神!今日が浦和の選手として埼スタで最後のゲームとなる宇賀神の冷静なシュートで浦和が先制!
シュート数は互いに少ないながらも激しい展開となった前半は浦和のリードで終えます。
後半は浦和が立て続けにチャンスを作っていきます。53分には宇賀神のシュートがまたしても枠の上に逸れると、直後の54分には宇賀神のクロスをキャスパー・ユンカーが頭で合わせ、GKキム・ジンヒョンの頭上を超えてゴールへ…かと思いきや、これはギリギリで戻ったDF西尾隆矢がヘディングでクリア。なんとか危機を逃れます。
後半の頭は浦和に押し込まれる時間が続いたものの、セレッソも64分に大久保と為田を下げて山田寛人と加藤陸次樹を投入してリーグ戦終盤にの4-4-2の形にシフトします。セレッソもその後は盛り返すというよりも浦和を押し返し始めていきました。80分には藤田直之も投入し、良いラインまで攻め上がる事は出来たものの…あと一歩を押し込みしれません。
対する浦和は86分に宇賀神同様埼スタでのラストゲームとなる槙野智章を投入し、セレッソの猛攻に対応すべく3バックシステムにシフト。するとその直後でした。するするっと抜け出した途中出場の小泉佳穂が相手DFを冷静かつ巧みな切り返しで張り切ってシュート。これがゴール左隅に刺さって浦和が決定的な追加点!
試合はそのまま2-0で浦和が勝利。12月19日、国立競技場で行われる決勝戦は大分トリニータvs浦和レッズのカードとなりました!!
「先制点が鍵」と言えば非常に月並みな表現になってしまうのですが、今日の試合は浦和もセレッソも…立ち上がりから相当テンションが高く、もう初っ端から肉弾戦の応酬みたいになっていました。よく言えば強度が高い試合と言えましたし、悪く言えばお互いに少しバタついていたというような、少なくとも「このペースで90分持つか…?」みたいな不安は両者少なからずあったと思います。その点で言えば、浦和はあの先制点でそうとう落ち着けた。若干悪い表現かもしれませんが、ある種の理性を取り戻したようなゴールになったような気はしますね。後半立ち上がりの時間帯に立て続けに訪れた決定機を活かせなかったところで少し流れがセレッソに渡った部分はありましたけど、それでも落ち着きの度合いはセレッソとはかなりの差があったように感じました。
とはいえ、セレッソも若い選手、初めてJ1を戦った選手が多い中での今季後半戦の戦い方は立派だったと思いますし、ポジティブな印象と共にシーズンを終えることは出来たのではないでしょうか。そして大久保嘉人さん、ルヴァン杯決勝の名古屋戦…松田陸のアーリークロスに反応した動きを未だに出来る選手が引退というのは惜しい気もしますが、終わり方にはそれぞれの美学がある訳で、主力として求められながらキャリアを締めたのは本当に凄い事です。そのキャラクター上、賛否や好き嫌いの分かれる選手ではあったかもしれませんが、彼が残したその実績と功績を前にぐうの音を出せる者は誰一人としていないでしょう。本当にお疲れ様でした。
さぁ、決勝です。
浦和vs大分ですか…予想していなかったキャリアになりましたね。特に浦和GK西川周作にとっては、彼が最も待ち望んでいた瞬間であり、そして最も避けたかった瞬間でもあると思います。新時代の到来に優勝を添えたい浦和か、片野坂知宏監督の下で築いた一時代の締めを優勝で飾りたい大分か、それぞれの思いを胸に12月19日、決戦です。
ラヴズオンリーユーお疲れ様でした。
ではでは(´∀`)