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2021年J1全20チーム、シーズン満足考察Part1〜川崎、横浜FM、神戸、鹿島、名古屋〜

ゆく年くる年

 

笑う者あれば泣く者あり

 

讃える者あれば怒れる者あり

 

そんなグラコロの季節はJリーグ閉幕の季節でもあります。

 

ちなみに私は海老が苦手なのでグラコロにはありつけません。

 

話が逸れました。

 

一応当ブログ的には毎年恒例企画ではありますが、今回から4回に渡って「2021明治安田生命J1リーグ全20チーム、シーズン満足考察」をやっていきたいと思います。

 

 

 

今年もこの季節がやって参りました。

内容はタイトルのまんまです。例えば同じ「5位」という順位であっても「優勝を目指していたチームの5位」は失敗でしょうし、逆に「残留を第一に考えていたチームの5位」は大成功でしょう。要するに、チームの規模や目標によって順位の意味は変わりますし、それはサッカーの内容や選手育成の充実度といった側面でも変わってきます。

 

 

という訳で今回からは5チーム×4回に渡って全20チームの満足度を独断と偏見で考査して行きたいと思います。

満足度は【大満足】【満足】【普通】【不満】【超不満】の5段階評価でやっていきます。それぞれにそれぞれの見方があると思いますので、そのくらいの感覚でお楽しみ頂ければ…と。

 

第1回→川崎横浜FM神戸鹿島名古屋

第2回→浦和鳥栖福岡FC東京札幌

第3回→広島C大阪G大阪清水

第4回→湘南徳島大分仙台横浜FC

 

 

【2021明治安田生命J1リーグ順位表】

1位 川崎フロンターレ(92)

2位 横浜F・マリノス(79)

3位 ヴィッセル神戸(73)

4位 鹿島アントラーズ(69)

5位 名古屋グランパス(66)

6位 浦和レッズ(63)

7位 サガン鳥栖(59)

8位 アビスパ福岡(54)

9位 FC東京(53)

10位 北海道コンサドーレ札幌(51)

11位 サンフレッチェ広島(49)

12位 セレッソ大阪(48)

13位 ガンバ大阪(44)

14位 清水エスパルス(42)

15位 柏レイソル(41)

16位 湘南ベルマーレ(37)

17位 徳島ヴォルティス(36)

18位 大分トリニータ(35)

19位 ベガルタ仙台(28)

20位 横浜FC(27)

 

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オリジナルアルバムの配信も開始したのでそちらも観てね

 

 

1位 川崎フロンターレ

勝点92:28勝8分2敗得失点差+53(81得点28失点)

 

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監督:鬼木達(5年目)

チーム得点王:レアンドロ・ダミアン(23得点)※得点王

ルヴァン杯:ベスト8

天皇杯:ベスト4

ACL:ベスト16

ゼロックス杯:優勝

胸スポンサー:富士通(総合ITベンダー)

ホームスタジアム:等々力陸上競技場(神奈川県川崎市)

 

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満足度→大満足

 

…まぁ、そうなるでしょう。名古屋が競り合っても、マリノスが猛追しても……結局今年も川崎の年でした。見事という他ありません。

川崎が質の高いサッカーをするのは開幕前からわかっていた話で、それを踏まえた上で言うと…一番圧巻だったのは9月だった気がします。田中碧が抜け、三笘薫が抜け、無敗が続いていた中で初黒星を喫し、マリノスが猛追してくる中での怪我人続出にACLルヴァン杯での土壇場での敗退…チームを取り巻く流れは確かに悪くなっていたはずなんですけど、そんな中で迎えた第32節前倒し分の鹿島戦、第30戦湘南戦の逆転劇は…試合内容こそ川崎の望んだものでは無いとしても、あの2試合を見ると、川崎は鹿島的な強さまで手にしつつあるのかもしれないとすら思う2試合でした。

こうなると来季、彼等の目標は一つしかないはずです。正直、ここ2年の川崎を見てると「ACL頑張ってね」というより「いい加減ACL獲ってくれ」とさえ思うようになってきました。既に旗手怜央に噂があるように、海外からの引き抜きも考慮しなければならないのは簡単な状況では無いでしょうが、国際大会での飛躍にも期待したいところです。

 

 

 

2位 横浜F・マリノス

勝点79:24勝7分7敗得失点差+47(82得点35失点)

 

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監督:アンジェ・ポステコグルー(4年目)→松永英機(第19〜22節※代行)→ケヴィン・マスカット(第6節延期分〜)

チーム得点王:前田大然(23得点)※得点王

ルヴァン杯:プレーオフステージ敗退

天皇杯:2回戦敗退

胸スポンサー:日産自動車(自動車メーカー)

ホームスタジアム:日産スタジアムニッパツ三ツ沢球技場(共に神奈川県横浜市)

 

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満足度→大満足

 

11戦無敗と13戦無敗を経て、川崎を勝点1差にまで追い詰めたところから失速してしまった事は悔やまれますが、それでもマリノスとしては充実度は高かったシーズンだったと思います。もちろん、ポステコグルー体制で培ったマリノスのサッカーがあった上で、昨季は不完全燃焼だった前田大然とオナイウ阿道の大爆発は大きなポイントとなりました。オナイウは途中退団しましたけど、それに合わせてレオ・セアラがフィットしたりしましたし。

何より凄かったのが…Jリーグであまり聞かないケースじゃないですか。監督を欧州に引き抜かれるというのも。そもそも一人の監督が成功した後の監督ってどこのクラブも頭を悩ませるポイントなんですが、そこでしっかりとスタイルを引き継げる監督を招聘した事、そしてマスカット監督もその期待にしっかり応えた事……CFGの影響も大きいんでしょうが、近年のマリノスフロントの動き方は尊敬しかないです。

 

 

 

3位 ヴィッセル神戸

勝点73:21勝10分7敗得失点差+26(62得点36失点)

 

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監督:三浦淳寛(2年目)

チーム得点王:古橋亨梧(15得点)※途中退団

ルヴァン杯:プレーオフステージ敗退

天皇杯:ベスト16

胸スポンサー:楽天(IT企業)

ホームスタジアム:ノエビアスタジアム神戸神戸ユニバー記念競技場(共に兵庫県神戸市)

 

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満足度→大満足

 

持っている戦力で言えばもっと優勝争いに絡んでいないといけないチームではあると思いますが、これまでの神戸の歴史を振り返った時に、リーグ戦でこれだけの成績を出せた事は素直に称えたいです。神戸ファンから賛否両論がある三浦監督にしても、強力なスカッドに対してシンプルにやり方を整理させた事は口で言うほど簡単な仕事ではないと思いますし、来季どうするかは別の話としても、今季の仕事はやはり評価されるべきでしょう。

今季の神戸は特に個人の成長も際立っていましたね。海外に飛躍した古橋は移籍していなければ得点王争いに間違いなく絡んでいたでしょうし、特に今季はセルジ・サンペール、菊池流帆、初瀬亮の3人の成長には目を見張るものがありました。菊池にしても初瀬にしても、やっぱりトーマス・フェルマーレン酒井高徳のような極上のお手本がすぐそばにいる環境を作れた事は単純な足し算以上の補強の意味があったと言えます。

個人的な感想で言えば、神戸ってやっぱりスター獲得の印象が強いですけど……意外とユースを始めとした育成組織への投資だとか、J2への注視とか、実はこういうところは疎かにしていないんですよね。古橋は岐阜、菊池は山口から獲ってきてる訳ですし。そんな選手達がトッププレイヤーとトレーニングから共に過ごせるというのは、サイクルとしては凄く機能しているとは思います。

 

 

 

4位 鹿島アントラーズ

勝点69:21勝6分11敗得失点差+26(62得点36失点)

 

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監督:アントニオ・カルロス・ザーゴ(2年目)→相馬直樹(第10節〜)

チーム得点王:上田綺世(14得点)

ルヴァン杯:ベスト8

天皇杯:ベスト8

胸スポンサー:LIXIL(建設業)

ホームスタジアム:茨城県立カシマサッカースタジアム(茨城県鹿嶋市)

 

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満足度→普通

 

先日、今季の鹿島について呟いた何気ないツイートがちょっとバズらせてもらいまして…(何をもってバズるっていうのかの基準はわからないけど…)

 

 

このツイートでも書いたように、なんやかんや言っても結局この順位に持ってきた事、このブログを書いている時点ではまだACL出場権を手にできる可能性がある事を踏まえると、就任時点で15位と残留争いにも巻き込まれかけていた鹿島を4位まで持っていた相馬監督の功績は讃えられるべきとは思いますし、上のツイートにも書いた通り、他チームのファンからすればやはり「さすが鹿島」「結局鹿島」と思わせるだけの脅威はありました。鹿島自体がまだ世代交代の渦中で、その中で上田綺世と荒木遼太郎がA代表に、上田と町田浩樹が東京五輪に選ばれ、沖悠哉、常本佳吾、関川郁万も躍動した事を思えば、一定以上の成果はあったと思います。

しかしその点で言えば、世代交代は昨季である程度進んでいたはずで、昨季を上昇気流の中で終えた…という側面が鹿島にある。それを踏まえれば、ザーゴ監督にしても去年と今年のスタートダッシュ失敗は意味が違うというのも確かな訳で。また、上のツイートに対する鹿島サポの反応を見ても思いますが、鹿島に求められる基準はやはり他のクラブの比じゃない。それはサポもクラブもそうでしょうし。そうなるとトータルして「普通」くらいの形になるのかなと。

 

 

 

5位 名古屋グランパス

勝点66:19勝9分10敗得失点差+14(44得点30失点)

 

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監督:マッシモ・フィッカデンティ(3年目)

チーム得点王:稲垣祥(8得点)

ルヴァン杯:優勝

天皇杯:ベスト8

ACL:ベスト8

胸スポンサー:トヨタ自動車(自動車メーカー)

ホームスタジアム:豊田スタジアム(愛知県豊田市)

 

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満足度→満足

 

4月までの名古屋は文字通り「最強の矛」そのものでした。得点力が高い訳ではなくとも1点さえ獲れれば確実に守り抜ける力は持っていて、そういうチームって得てしてサポーターからもちょっと批判されたりしそうなものですが、ファン・サポーターはもちろん大村秀章愛知県知事までもが「ウノゼロ」というフレーズを嬉々として使うほどで、チーム内外共にスタイルに誇りさえ持てている節もあったので、4月までの名古屋はまさしく「対川崎」としてこれ以上ないチームだったと思います。それだけに、あの2連戦で色々なバランスとリズムが狂ってしまった、その数週間後に精神的支柱である丸山祐市が長期離脱してしまった、この2つが立て続けに起こったのはチームのバイオリズムとして相当痛かった。タラレバを言っても仕方ないですが、もし丸山の怪我がもう少し後、極端な話もっと先であれば、もし川崎戦が1試合だけだったなら…もう少し違う未来もあったのかな、と。

とは言えども、特に10月はリーグを捨てられない状況でルヴァン杯天皇杯ACL韓国遠征、更にフィッカデンティ監督が「100個の弁当を1年のうちに食べなきゃいけないなんて私の人生で今後あるのかな」と語るほどのホテル隔離の中で5位に落ち着いた事、なによりルヴァン杯を獲得出来た事は地力と底力を見せた結果だと思いますし、トータルでは成功と呼んでいいシーズンです。ベストイレブンにもランゲラックと稲垣の2人が選ばれ、1月のウズベキスタン戦に3人の代表選手を送るなど個々の活躍も印象的でしたしね。疲労もあったとはいえルヴァン杯を除く終盤の失速と、あと得点力不足は上位チームとしては非常に少ない数値でしたが、全体としてはよくやったチームでしょう。

名古屋の監督人事に関してはここで書き出すとクソ長くなりそうなんで今回はスルーで。

 

 

 

次回は6〜10位のチーム編です!

 

 

母が「ファンじゃないけど神戸はいい加減ACLくらい行け」って言ってた。

ではでは(´∀`)