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睨み合って刺し合って〜明治安田生命J2リーグ第1節(延期分) 大分トリニータvs水戸ホーリーホック マッチレビュー〜

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昔1回だけ杉乃井ホテル行ったことある

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J2リーグ第1節、大分トリニータvs水戸ホーリーホックの一戦です。

 

オリジナルアルバムの配信も始めたので是非聴いてみてね

 

J3の開幕も控える中、ミッドウィークの本日はJ2が1試合だけ行われます。

 

昨季はJ2降格を喫したものの、天皇杯では川崎を破って決勝戦に進出。主力メンバーも殆どが残った上に、片野坂知宏前監督のサッカーを継げる人材として下平隆宏監督と岩瀬健コーチを招聘。1年でのJ1復帰に向けて、ここまでの大分のムーブはまさに理想通りだったと思います。

しかし開幕戦の直前で新型コロナウィルス感染者が複数出た事からチーム活動は停止。やはりコンディション面での難しさは否めず、第2節甲府戦は何とか同点に追いつき、ルヴァン杯ではいきなり片野坂監督の凱旋となったG大阪とドローに持ち込んだものの、降格組同士の対戦となった第3節横浜FC戦では逆転負けを喫するなどここまでは未勝利。難しい状況ではあると思いますが、ズルズルいかない為にもここらで勝たねばならないのは間違いないです。

それはここまでの2試合で、内容的には良いゲームもしながらも2試合とも1点差で敗れてしまっている水戸にも同じことが言えます。内容的にもなかなか手応えがない訳ではないゲームをしている両者だけに、この遅ればせながらの開幕戦…何としてもモノにしたいところ。

両チームスタメンです。

 

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大きなサプライズを起こしてきたのは水戸の方でした。

大分のスタメン変更は右SBに今季初出場となる野嶽惇也を起用した一人のみだったのに対し、水戸の秋葉忠宏監督はなんと前節秋田戦からスタメン11人を総替え。今季初出場の選手も多く、杉浦文哉と松田隼風はJリーグデビュー戦となっています。

 

本日の会場は大分県大分市昭和電工ドーム大分です。

前述の通り、結果的なホーム初戦はルヴァン杯G大阪戦、J2でのホーム開幕戦は第3節横浜FC戦になりましたが、元々はこの水戸戦が開幕戦になる予定でした。本日はシンガーソングライターである中村慎吾氏のスペシャルライブなどのイベントも行われるとの事。

今年はW杯イヤーであり、日韓W杯から20年という節目の年です。このスタジアムも日韓W杯に向けて建設された経緯があり、同大会では決勝トーナメントを含む3試合を開催。セネガルVゴールアレッサンドロ・デルピエロのゴールが主なハイライトですね。ちなみに同公園内には野球場はラグビー場もありますが、いずれも昭和電工ネーミングライツを取得しています。

 

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最初に決定機を作ったのは大分でした。開始3分、ショートパスを繋いで左サイドを攻略した大分は下平北斗がクロスを上げると、中央に飛び込んだ呉屋大翔のヘッドは惜しくもクロスバーに。さらにそのこぼれ球を増山朝陽がオーバーヘッド気味に合わせましたがこれはGK茂木秀の正面。

しかし先制点は水戸でした。その直後の7分、自陣でのボール奪取から一気に攻め上がると、大分のミスも突いて右サイドを駆け上がった村田航一が独走してからDF坂圭佑の股を通す形で放ったシュートが突き刺さってゴール!

 

その後、試合をプラン通りに進められていたのは水戸の方でした。大分はアタッキングサードに入るところでやや冷めあぐね、前線にスピード溢れる選手を揃える水戸に何度も鋭いカウンターを喰らってしまう事態に。

ですがこのまま水戸の流れにぐっと傾いてしまいそうな気配の漂っていた37分、ペナルティエリア左に抜け出す形になった呉屋に対し、GK茂木がゴールマウスを離れるような形で飛び出していきます。一度は流れたボールですが、再び呉屋が回収すると茂木が間に合う前にシュートをゴールに流し込んで大分が同点。

繋ぐ大分、シンプルに速く攻め込む水戸…そのスタイルの違いがかなり色濃く出た前半は同点で後半戦へ。

 

 

後半は大分ペースで試合が進んでいきます。高い位置でボールを回せるようになり、局面局面で常に水戸に対して数的優位の状況を作れるようになっていた大分は、そこの優位性を起点に上手く両サイドから崩す場面が増えていきました。

 

その後、水戸は56分〜70分までの14分間で選手交代枠の5枚を使い切り、大分サイドも選手を入れ替えながら終盤戦へと向かっていきます。ボールを保持する大分に対し、水戸も選手交代などを行って以降はプレスの設定位置を高い位置から行えるようになった事で、大分のビルドアップを引っ掛けてあわや決定機…という場面には何度か持っていったりもしました。

しかし後半は最後までゴールは生まれず、水戸の方は開幕からの連敗こそ止められたものの、両者ともに初勝利はまたもお預けとなりました。

 

前半に関しては水戸の出足の良さとライン設定の高さ、そしてボール奪取後の素早い攻撃…など、水戸のゲームプランがことごとくハマっていましたし、大分としては若干バタついた感じさえあったと思いますが、後半は大分が片野坂監督から下平監督にスイッチし、これまでのサッカーを引き継ぎつつブラッシュアップしていきたいという目論見の輪郭は出せていたと思います。

ただ、水戸がやろうとしていたサッカーは大分優勢の展開になっても一貫されていましたし、水戸がボールを奪った際にはほぼ確実にカウンターまで繋げられた事は、大分に対するある種の牽制にもなっていたんじゃないかと。ボールを繋いで水戸の守備を掻い潜りたい地力で勝る大分に対し、水戸は「行くぞ、取ったら行くぞ…」的なスタンスを見せていたのが、ある意味ではこの試合の妙を生み出したようにも思いますし、水戸の秋葉監督がめちゃくちゃ充実そうな表情を浮かべていたのも、下平監督が勝点2を逃した悔しげな顔をしていたのも、その両方が納得できるものでした。

 

 

トリテン。

ではでは(´∀`)