F1凄まじかったねぇ…
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューはラ・リーガ第29節、レアル・マドリードvsFCバルセロナの一戦です!
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さぁ、エル・クラシコです。ラ・リーガ残り10節。このタイミングで再びエル・クラシコがやってきました。
スペインスーパーカップはともかくとして、前半戦のクラシコと今回のクラシコは意味も心構えもまるで違うという事は多くのファンが感じている事でしょう。その最大の理由は言うまでもなくバルサの復調。前半戦の時点では負のオーラを全身にまとっていたようなバルサでしたが、バルサにとって待望でもあったシャビ・エルナンデス監督が就任し、そして1月の大型補強を経て今のバルサは絶好調。シャビ体制として初めて迎えるリーガでのクラシコに、最高潮の状態を持ってきました。
対するレアルはラスト10節の時点で2位セビージャとの勝点差は10。今日のクラシコで勝利すれば、リーグ優勝に向けて相当大きな勝点3となります。カリム・ベンゼマが負傷で出られないのは大きな痛手ではありますが、チャンピオンズリーグのパリ・サンジェルマン戦での大逆転勝利もあってチームのムードは相当良いはずです。
観客が戻ってきた事も含めて「クラシコらしいクラシコ」の舞台は整いました。さぁ、全世界注目のサッカーの祭典が始まります!
両チームスタメンです。
バルサはヴィニシウス・ジュニオール対策としてロナウド・アラウホを右SBに持ってきた以外はいつも通りのメンバーを起用。それに対して奇策を打ってきたのはレアルのカルロ・アンチェロッティ監督でした。
ベンゼマがいない事でメンバー構成が注目されましたが、スタメンは4-4-2とも4-2-4とも4-2-2-2とも言えるシステムを起用。なんにせよ、ルカ・モドリッチとフェデリコ・バルベルデの2人をゼロトップ的な位置で起用した上で、ヴィニシウスとロドリゴをWGとしてスタメンに抜擢してきました。
本日の会場はスペイン、マドリードのエスタディオ・サンチャゴ・ベルナベウです。
2022年内の完成を目指すベルナベウの大改修は現在進行形で進んでいますが、19-20シーズン終盤から20-21シーズンにかけては無観客試合が続いていた事もあって、普段はレアル・マドリード・カスティージャが本拠地として使用するエスタディオ・アルフレッド・ディ・ステファノで試合を行っていました。なのでベルナベウでのクラシコは実に2年ぶりという事になり、そしてシャビのベルナベウは8年ぶりという事になります。なお、今日の試合は普段のクラシコとは異なり、山本耀司氏とアディダスがコラボした黒を基調とするクラブ創立120周年記念ユニフォームを着用。それに合わせてバルサも、黄色をベースとした4thユニフォームで試合に挑みます。
ちなみに今年は1982年のスペインW杯から40年の節目の年です。そしてその決勝戦の会場がこのベルナベウで、イタリアが西ドイツを3-1で下してW杯優勝を決めました。なお、バルサのホームであるカンプ・ノウは開幕戦の会場でした。
レアルも序盤からハイプレッシャーで積極性は見せながらも、試合の主導権握っていたのはバルサでした。12分にはセルヒオ・ブスケツのスルーパスに抜け出したフェラン・トーレスの折り返しに、見事な動き直しでDFを置き去りにしたピエール・オーバメヤンがシュートを放つも、これはGKティボー・クルトワがセーブ。
その後もウスマン・デンベレとトーレスが惜しいシュートを放つなど、選手間で抜群の距離感を保ちながら試合を支配するバルサに対し、レアルはモドリッチとバルベルデをスイッチ役としたカウンターで好機を創出しようとします。ただ、7分にヴィニシウスの突破からバルベルデが惜しいシュートを放って以降のチャンスは一度ヴィニシウスが抜け出した場面くらいで、これもGKテア・シュテーゲンとの1対1に屈する形でシュートまで運べず。
そしてバルサは29分でした。これまでカットインの動きが目立っていたバルサの両WGでしたが、右サイドでボールを持ったデンベレが縦勝負を仕掛けたクロス。これにオーバメヤンが飛び込んでバルサが先制!
更にその後もバルサのペースは止まらず、38分には右サイドからデンベレが入れたCKをアラウホが頭で合わせてバルサが2-0!ここ数年のクラシコとは全く違う試合展開で、バルサが2点をリードして前半を終えます。
後半、レアルはクロースとダニエル・カルバハルを下げてエドゥアルド・カマヴィンガとマリアーノ・ディアスを投入。圧倒的にしてやられた前半の形勢を立て直しに行きます。しかしその出鼻を挫くというか破壊するかのように48分、レアルDFのミスをフレンキー・デ・ヨングが突いて持ち上がると、そのボールはオーバメヤンを経由して最後はトーレスの一撃。
3-0…このあまりにも衝撃的展開のクラシコのショックはまだまだ続いていきます。53分、ジェラール・ピケのロングボールをトーレスが収めると、3点目とは逆の形でトーレスのお膳立てを受けたオーバメヤンが絶妙なループを決めてなんと4-0…!
レアルは64分にルーカス・バスケスとマルコ・アセンシオを投入しましたが、もはや試合は攻撃的なカードを入れてどうにかできる段階をとっくの昔に過ぎており、4-0になってからの残り時間はバルサが無理しない程度にノビノビしながらプレーするだけの時間が続いていました。シャビの逆襲、衝撃のクラシコ、かたや歓喜、かたや屈辱…クラシコの歴史に新たな歴史が刻まれました。
…衝撃的でしたね。
先にレアル視点で語れば……マドリディスタが「ベンゼマがいれば…」と思う気持ちは理解出来ますが、今日の試合展開とスコアになれば、そんな事を言える次元じゃなくなってしまったのは言うまでもないです。
ベンゼマがいないという前提でアンチェロッティ監督が繰り出した奇策は、とにかくベンゼマの穴を機動力で埋めようとしたのでしょうが…試合内容と結果を見ると、バルサのポジショナルプレーに対してレアルの守備陣の距離感がとにかくズレまくってしまったと。要はベンゼマがいなかったというよりも、ベンゼマがいない前提で採用した苦肉の策とバルサとの相性が蓋を開けてみたらあまりにも悪すぎた…というのが正解でしょうか。結局、バルサの3トップはみんなレアルのDFの間に割って入った位置でプレー出来ていた訳で、アンチェロッティ監督の奇策は機能しなかったのではなく完全に裏目に出たと言うしかなかったのかなと。まぁ、それは結果論ではありますし、ベンゼマがいない時点でいつものやり方が出来なくなったアンチェロッティ監督の苦悩もわかりますが、裏返せばそれだけベンゼマに頼っていた事の表れでもある訳で…。
バルサ視点から見れば、もう今日は完璧どころじゃなかったと思います。攻撃面でやりたい事は全部出来ていますし、ただでさえベンゼマのいないレアルに対して、ヴィニシウスにアラウホを当てて10対10の状況にした事でレアルを完全に詰みに追い込めた。シャビ体制で培ったプレースタイルと、レアル対策としてのゲームプランの両輪が考えられる最大レベルで噛み合った勝利でしたね。
…私、例えばガンバやサンガのような熱量はなく、ましてや追うほど見ている訳ではないですが、海外サッカーでどこが好き?と聞かれたら「バルサ」と答えてたんですよね。それこそペップバルサに魅せられてというか、08-09シーズンのバルサは歴代で最も好きな欧州チームでしたし。それが近年は低迷というか迷走を続けた中で、またこんなバルサを見られた事が純粋に嬉しかったです。
記念ユニフォームは危ない(戒め)
ではでは(´∀`)