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伝説への傾斜〜ラ・リーガ第26節 FCバルセロナvsレアル・マドリード マッチレビュー〜

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現行カンプノウ行っときたかったわね

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューラ・リーガ第26節、FCバルセロナvsレアル・マドリードの一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

リーグ戦の一試合で、どこのチームのファンであったとしても…世界で最も熱い視線が注がれる90分はこの試合しかないでしょう。エル・クラシコ!いつでも、どんなときも。やっぱりこの試合はサッカーファンにとって特別な90分です。

欧州コンペティションこそ屈辱を浴びせられる結果になったとはいえ、シャビ監督率いるバルサは今季絶好調。リーグ戦ではなかなか驚異的なペースで勝点を積み上げており、開幕から今日に至るまで抜群の安定感を見せています。しかし、そんなバルサが今季のリーガで一つ取り逃した事があるとすればそれこそがクラシコでしょう。10月、バルサが今季初黒星を喫したその試合こそ、ベルナベウで行われたクラシコでした。コパ・デル・レイやスーペル・コパとはやっぱり別物。ここでの勝利が持つ重さは言うまでもありません。

対するレアルにとっては、まず現時点で首位のバルサと勝点9差のある2位ということを踏まえると、この試合はクラシコであると同時に優勝戦線に生き残れるかどうかの瀬戸際のような試合です。試合数はまだありますから、このタイミングで勝点差を6に出来れば意味合いは相当大きいはずです。そしてレアルはリーガのクラシコは制しましたが、トロフィーに直結するカップ戦ではバルサに負けている状況です。優勝を繋ぐダブル達成が持つ意味は数字以上のはずでしょう。

さぁ、サッカーのお祭りです!90分、楽しんで観戦しましょう!両チームスタメンです。

 

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本日の会場はスペイン、バルセロナSpotify カンプ・ノウです。

世界で最も著名なサッカースタジアムの一つ。バルサファンでなくても、死ぬまでにこのスタジアムに行きたいサッカーファンは多い事でしょう。「カンプ・ノウ」という名前そのものに大いなるブランド価値がある為か、22-23シーズンよりネーミングライツを取得したSpotifyも「カンプ・ノウ」の名前を残した上で自社の名前を載せた事にもそれは表れています。

2021年11月からバルサの監督に就任したシャビはこれまで5試合のクラシコを戦っていますが、かつてバルサ史上最高のMFと呼ばれたシャビにとって、カンプ・ノウでのクラシコは自身初となります。同時にカンプ・ノウは23-24シーズンから改修工事に入る為、現在のカンプ・ノウで行われるクラシコは今日の試合、そして4月のコパ・デル・レイ第2戦がの2試合が最後になります。

 

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ファーストチャンスこそベンゼマのシュートでしたが、前半はバルサがかなり強気なライン設定を保ち、攻撃時にはまるで2-5-3とでも言えるくらいの立ち位置の中でプレーしようと試みていました。

開始早々からレヴァンドフスキがミドルを放ち、直後にもクロスに抜け出したラフィーニャヘッド。しかしいずれもクルトワのファインセーブで得点を奪えず、直後のセルジ・ロベルトのシュートも枠の上へ。ただ、リズムとしてはバルサのゲームになりつつあるような状況でした。

 

 

 

しかし先制したのはレアルでした。9分、左サイドの深い位置まで攻撃に参加したカマヴィンガのパスを受けたヴィニシウスが改めてサイドを抉り直すと、柔らかいクロスがカバーに入ったアラウホに不意打ちのように当たり、ボールはそのままGKシュテーゲンの逆を突くようにゴールに吸い込まれてレアル先制!

レアルからすればワンチャンスで仕留め、バルサからすれば攻勢の中でアンラッキーな失点を喫するツラい形に。

 

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レアルが先制してからもバルサのスタンスは基本的には変わらず、一方で立ち上がりから構える形のシフトを採ったレアルは引き気味からのロングカウンター的な戦法を徹底しており、0-1になって以降は両者のチーム内というよりも構図として噛み合う形になったことで、序盤よりはどちらかと言えばスローテンポ。お互いがお互いを伺い合うような形になっていました。

 

 

 

それでも前半終了間際、右サイドをするすると抜けたアラウホの折り返しが跳ね返ったところをラフィーニャがシュート。一度はレアル守備陣にブロックされますが、エリア内に人数をかけて攻め込んだバルサは最後にセルジ・ロベルトが押し込んで同点!

同点弾と同時に前半終了。バルサが追いついて前半を終えます。

 

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後半はより一層攻勢に出るバルサ、一発を狙うレアルの構図がくっきりと分かれていきました。数をかけて押し込もうとするバルサはセットプレーの流れから67分にレヴァンドフスキがボレーを放つも枠を逸れ、74分には細かいパスワークから抜け出したラフィーニャのシュートはGKクルトワに阻まれてなかなかゴールの遠いもどかしい展開を強いられます。

 

 

 

ベンゼマやヴィニシウスを中心にしたロングカウンターがバルサの今季ハイパフォーマンスを見せる守備陣を前になかなか思うようには決まらない状況を打破すべく、レアルは62分にナチョとクロースを下げてフェラン・メンディとロドリゴを投入。前線のスピード感を強めると、76分にはカマヴィンガ、バルベルデモドリッチを下げてチュアメニ、セバージョス、アセンシオを投入。

ミドルゾーンで押され気味な現状の中で中盤の回転数を上げたレアルは81分、カウンター時に人数をかけて攻め込むと、最後はロドリゴのパスを受けた右に抜けたカルバハルの折り返しにアセンシオが押し込んでレアル勝ち越し…かと思われましたが、これはアセンシオがオフサイドとなってノーゴール。

 

 

 

しかしこのシーンの後はレアルが一気に盛り返して押し込むような時間が続いていきました。バルサはレアルに決定的な場面こそ作らせなかったものの、明らかに押され気味になってしまった展開に対し、既に77分の時点で投入していたケシエに加えて84分にフェラン・トーレスアディショナルタイムにアンス・ファティを送り込んで流れを引き戻そうと試みます。

 

 

 

そして伝説はアディショナルタイムに生まれました。

サイドチェンジを受けたバルデがレヴァンドフスキにボールを預けると、ドリブルで運んで相手を中に引きつけたレヴァンドフスキはマークを嘲笑うかのようにヒールパス。一気に抜け出したバルデはファティの動きに守備陣がニアに引き付けられたところを見逃さず、マイナスのスペースに走り込んだケシエがコントロールショット!!

 

 

 

!!!

 

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狂乱のカンプノウ!圧倒的な熱量、夢と現実の境目のような興奮!あまりに劇的なクライマックスを迎えたエル・クラシコバルサが逆転勝利!今季のリーガ優勝に大きく近付きました!

 

 

 

いや…もう凄い試合でしたね。何を書こうかとか、最後のゴールで吹っ飛んでしまったような感覚はあります。

前半はバルサが押し込み、レアルが構えてカウンターを狙う…みたいな展開を両者がある程度受け入れた中での攻防というような雰囲気がありました。上では両チーム間で噛み合ったと書きましたが、前半はお互いがスタンスの上で均衡を保っていたような感覚でしょうか。

ただ後半になると、ハイテンションと化す試合展開の中で一度その傾斜がグッとバルサに傾いたと。そこで選手交代を通じて3トップのスピード感と中盤の回転数を上げて試合をレアルペースに引き戻したアンチェロッティ監督の采配は見事だったと思います。ただ、勝点状況的に引き分けでも許されないレアルは、自分達に傾斜が傾いた時に制御ができなくなってしまった部分はあったように思いました。その意味では、もちろん体力的な部分も少なからずあるかもしれませんが、ハイテンションの中でもバルサの方が最後まで相手の位置とスペースを見るという最もシンプルな事を貫き通せていたのかな…とは思います。それは最後の得点シーンでバルデに出したレヴァンドフスキ然り、ファティと相手DFをしっかり見てあのコースに折り返したバルデ然り。

とにかくクソ楽しい90分でした…。

 

 

ケシェ…

ではでは(´∀`)