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理屈の中でもサバイバル〜明治安田生命J2リーグ第38節 清水エスパルス vs ジュビロ磐田 マッチレビューと試合考察〜

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実は去年の日本平行く予定だったのよ

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J2リーグ第38節、清水エスパルスvsジュビロ磐田の一戦です!

 

 

 

Jリーグ30周年記念特集こちらから!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

J2ラスト5試合。強豪の乱調、伏兵の出現…それを繰り返しながら、今年も世界有数のカオスリーグとしてふさわしいカオスを順位表に映し出してくれました。

Jリーグは今年で30周年。日本のサッカー文化を歴史として紐解いていく時、彼らの存在は常にその中に息づいています。清水エスパルスジュビロ磐田……偉大なる先人達が歩いてきた道の先に辿り着いたJリーグ30周年の場所がここだとは夢にも思わなかった事でしょう。壮絶なJ1への復路の切符を掴む戦いは2位磐田が勝点65、3位清水が勝点64。清水も磐田もどこか勝ち切れない旅路を歩みながら辿り着いたこの状況で迎える文字通り天国と地獄を分ける静岡ダービー……まるで仕込まれたかのようにJ1の試合もない多くの人に見られるシチュエーションで組まれたこの試合。J2の歴史に残ると言っても過言ではない90分と今季の結末はどこに辿り着くのでしょうか。背水の静岡ダービーが始まります!!

 

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前節は藤枝に0-2で敗れた清水ですが、スタメンは藤枝戦の11人をそのまま起用する形となりました。特にDFラインは6試合連続で同じ組み合わせとなっており、ベンチメンバーに関しても藤枝戦からの変更は神谷優太を西澤健太に代えたのみとなっています。

磐田は1-0で勝利した長崎戦からはスタメンを1人変更。前節は欠場していた左SBの松原后が復帰し、第36節岡山戦と同じ先発11人になっています。松原は古巣との対戦ですね。鈴木海音は第33節秋田戦以来のベンチ入りとなっています。

 

 

 

本日の会場は静岡県静岡市IAIスタジアム日本平です。

 

 

富士山をスタンドから望めることでも知られるサッカー王国静岡の聖地。日本平は日本屈指の絶景を堪能できる場所として観光名所としての地位を確立しているので、このスタジアムはある意味で観光名所の中に位置している格好になっています。アウェイサポ的にはスタジアムに行くだけで観光も出来る形ですね。パリ五輪を目指すU-22日本代表は11月にアルゼンチンとの親善試合を行いますが、その試合の会場はこの日本平が予定されています。

Jリーグは今年で30周年を迎えますが、いわゆるオリジナル10のチームで、Jリーグ開幕当時と同じスタジアムを大規模改修なしで今日まで使用し続けているのは準本拠地扱いの横浜FMを除けば清水と広島の2クラブのみです。当然ながらチケットは完売。J2で初めて対峙したシーズンのクライマックスにこれ以上ないシチュエーションとロケーションが整いました!

 

 

序盤は基本的に清水がボールを保持。一方で磐田の方がハイインテンシティー的に戦い、ボール奪取から早く縦パスをつける事で速攻を繰り出そうとしていました。

清水は15分、右サイドに開いたチアゴサンタナのパスを受けた乾貴士のパスを受けた中山克広が巧みなターンでDFを振り切ってシュートを放ちますが、このシュートは惜しくもニアのサイドネットに阻まれて得点ならず。19分にも清水は細かいパス回しから乾→カルリーニョスと繋いでサンタナが決定機を迎えましたが、この場面はGK三浦龍輝が好セーブ。

磐田の決定機は27分でした。自陣から松本昌也のパスを受けたジャーメイン良はDFわ1人振り切って独走。ゴール前でもう1人DFを剥がして決定機を迎えるとゴールの隅に狙い澄ましたシュートを放ちましたが、コントロールショットは僅かに枠を捉えきれず。しかし20分くらいまでは清水が乾を中心に連動していく攻撃で主導権握っていたのに対し、このジャーメインのシュート以降は速攻からリズム作った磐田が攻撃回数を増やす事で流れを作るような展開で動いていきました。

 

 

 

しかし35分頃の磐田のCK攻勢を清水が凌ぎ切ると、磐田の圧に押される時間が続いた清水が再び前進し始めていきます。41分、セカンドボールをホナウドが前に送るとサンタナが収めてパス。リカルド・グラッサに当たって軌道を変えたボールが乾の足元に渡ると右足一閃!相手DFの脚に当たってコースが変わったシュートがそのままゴールに吸い込まれて清水先制!

 

 

前半は清水のリードで終えます。

 

 

磐田は後半から松本を下げて古川陽介を投入。後半の立ち上がりは前半終盤の流れを引き継ぐように清水が良い入りを見せましたが、その中でなかなかフィニッシュに持ち込めない時間がつづいていると磐田が徐々に押し返し始めていきます。

しかし清水も試合の流れが磐田ペースになってくれば、前半とは違ってリードしている立場ともあって割り切ってブロックを組みながら対処し、62分には山原と中山を下げて吉田豊と岸本武流を投入。磐田は押し込みはするものの、なかなか清水のペナルティエリアまで到達する事が出来ません。

 

 

 

清水が選手交代を行った直後、磐田は松原と山田を下げて小川大貴と後藤啓介を投入。後藤をジャーメインと2トップに近い形で起用し、4-4-2の形でラインを高く押し上げながら清水の守備陣をこじ開けようと試みます。

74分、上原力也の左CKに対するGK権田修一のパンチングが中途半端になったところを後藤がヘッドで押し込もうとするも、磐田この日最大の決定機は高橋祐治ゴールライン上ギリギリのところでブロックし、ボールに詰め寄る磐田とどうにかゴールマウスを固める清水の壮絶な攻防をギリギリで清水が蹴り出してどうにかリードを死守。清水も岸本や吉田、77分の西澤健太の投入でサイドを活性化かさせると、82分には西澤のパスを受けた岸本のクロスから乾が頭で合わせるなど2点目のチャンスを獲始めます。

 

 

 

磐田は78分に鹿沼直生を下げて藤川虎太郎を投入すると83分には上原を下げて遠藤保仁を投入。遠藤とドゥドゥのWボランチの形にシフトしたかなりのファイヤーフォーメーション形式でラスト10分に懸けます。

遠藤にボールを当ててサイドに振り、そこから最後はパワープレーで徹底的に押し込みますが、清水もゴール前を逆パワープレー的に徹底的に跳ね返して、押し切るか耐え切るかの壮絶なサバイバルが清水ゴール前で展開されます。しかし最後はそこの壮絶な争いを清水が耐え切って試合終了。清水が歴史に残るであろうシチュエーションの静岡ダービーで大きな一勝を挙げ、再び2位に浮上しました!

 

 

 

いやー…すごい試合でしたね。壮絶な試合でした。終盤はもうとにかく…ね。これぞ終盤戦というか、理屈を超えたところでのせめぎ合いでしたね。

ただ試合トータルとすれば、完勝…とまでは言わないにしても、試合全体として清水の方が上回っていた、清水の方が望む試合を遂行出来た…という印象でした。流れとしては磐田の流れのような時間も随所にありましたけど、終盤のラスト15分を除いては比較的磐田に押される時間でも清水はある程度試合をコントロール出来ていたと思いますし、何より前半に点を取りきれた事が大きかった。攻撃の中心を乾とした上で、乾に渡った時の周囲の動きもそうですし、逆にボールを持っていない乾の動きをどうフェイクとして使うのところでチーム全体が連動できていたように思います。そこはチームとして有機的に動けていましたし、そこを清水のアタッカー陣は自然とやれているのかなと。

守備に関しても終盤の印象から磐田の猛攻を受けていた感はありますけど、全体としてはある程度コントロールできていた状態で守れていたと思います。エラー的な形から前半にジャーメイン、後半に後藤が決定的な場面を作りましたが、今思い返してみれば磐田がGKを脅かすような場面ってあの2つくらいでしたし、振り返れば今日の試合で権田が目立ったような場面ってさほどなかった訳で、ちゃんと良い守備と良い攻撃でこの大一番を獲れた事は何事にも代え難い一勝だったなと。磐田もどうにか清水の隙間を突こう、遠藤を入れて交通整理させようというように工夫をしようとする意思は見えましたが…力負け的な部分はあったように見えましたね。

 

 

乾すげえな…

ではでは(´∀`)