氷室京介が引退するとなり、ドンピシャ世代の親が騒いでいたんですね。2014年に発表したので、この事があったのは2014〜2015年くらいでしょうか。
時を同じくして、親が持っていたGLAYのリーダーTAKUROが著した本『胸懐』を読むと「人生で2回だけあった腰を抜かすほど驚いた瞬間はBOØWYのB・BLUEを聴いた時とTERUの歌声を初めて聴いた時」だと。
4歳からGLAYを聴いていた私は驚く訳です。BOØWYが伝説のバンドなんてことは知ってる。ただ、あのTERUですよ。「あのTERUの声を見つけた瞬間」に、いくらGLAYに多大な影響を与えたバンドとて、たかが1曲如きがその事と肩を並べられるとのなのだろうかと。親が騒いでいた事もあって、じゃあ聴いてみたろうやないかいと。聴いた訳です。B・BLUEを。いやー、そこから先は早かったですね。BOØWYどころかGUITARHYTHMやら、そしてCOMPLEXに辿り着くまで。
ただ、それはあくまで2014〜2015年くらいの話。2011年ですか……。RK-3少年14歳、中学2年生。某中学サッカー部所属。DFならどのポジションでもこなせる万能性と、どのポジションでもレギュラーほどの力を持っていない無情さを感じていたあの頃。あの時って私、まだCOMPLEXを知らなかったんですね。
いや、知ってはいましたよ。吉川晃司も布袋寅泰もBE MY BABYも。ただ全然知らなかった。世代じゃないといえば当然だし、ウォークマンを手にしたばかりのあの時の私が入れた曲はとりあえずは4歳から聴いていたGLAY、後は友達と貸し借りした当時のヒット曲。その2つのフェースが私のウォークマンのカウントダウンTVでした。だからCOMPLEXの復活はニューストピックとして知らなかった訳です。
BOØWYはリアルタイムで見られるチャンスなんて自分には最初からなかった。
ただCOMPLEXは、そのチャンスが少なくとも自分にも一度はあった。
なのに、そこに間に合わなかった……結構それは、自分にとってもちょっとした未練であり続けていたんですよね。
それが今回遂に、遂にですよ。
『日本一心』
夜中、たまたまランニングをした時にたまたまコンビニに入ってコーヒーを買って、スマホを開いたらその投稿が「3分前」。鳥肌が立ちましたね…。
個人的な感想で言えば、めちゃくちゃ後発の布袋ファンとして思うのが…COMPLEXって、BOØWYよりも、なんならソロよりも「THE・布袋感」なるものは強いように思うんですよね。
BOØWYはその中でも異常に存在感を出していたとはいえ、なんやかんやでバンドとしての調和、同時に氷室京介のバックをしっかり担うという意識は本人にもあったと思うんです。そしてソロになると、今度は自分で歌う分を加味していく必要がある。COMPLEXってちょうどこの中間のところにあると思っていて、リフやバッキングまでに「布袋寅泰っぽさ」がソロ以上に出てる。2ndアルバムなんてもう、GUITARHYTHM番外編というかGUITARHYTHM 1.5くらいの感覚さえありますし。GOOD SAVAGEなんか見るからにやりたいことやりたいだけ突っ込んだ曲って感じですもん。COMPLEXで一番好きですけど。そこに吉川晃司という圧倒的なヴォーカルが絡む。氷室京介ともタイプが違って、またパワフルなんですよね……それが布袋寅泰の我を出しまくったギターと戦いに行っているような。
そして…言うなれば私は後発組のファンですから元々あった親交、結成に至る流れ、瓦解に陥る経緯、お互いの過去となったCOMPLEXへの認識、そして復活…その劇的すぎる軌跡がもうパッケージになって見れてしまう。リアルタイムで追ったファンにはショッキングでしょうけど、後から入った私としてはその全てがストーリーとして美しく出来すぎたものに見えてしまうというか。
1曲目…何になるんでしょうかね。BE MY BABY?PRETTY DOLL?PROPAGANDA?それとも1990?
まずはチケット当てなきゃなんないんですけど……あれから13年の時を経て、今度はちゃんと、リアルタイムとして日本一心に触れることが出来た。これはもう長年の悔いの一つが断ち切れたような気分です。それはたとえチケットが当たらなかったとしても。
せっかくなんで、私的なCOMPLEX曲ベスト5をば。
1位 GOOD SAVAGE
2位 IMAGINE HEROES
3位 MODERN VISION
4位 RAMBLING MAN
5位 そんな君はほしくない
こうやって並べるとTOP3の2/3が吉川曲というのも意外なもので。そしてアルバムとしては2ndの方が好きなのに、TOP5にすると1stの方が多くなりましたね。
GOOD SAVAGEはもうほんと…あの間奏は私の知る全楽曲の中でもトップクラスに好き。PROPAGANDAもそうですけどあそこでガットギターを挟み込むセンスが常人の域じゃない。気がおかしくなりそうなほどの緩急。
MODERN VISIONなんかは、やっぱり当時が色んな国際情勢がぐわんぐわんしていた世相を強く反映された楽曲ってことを思うと、むしろ今の時代こそ映えるといったら変ですが、今の時代こそ響く曲になるのでは。
やっぱり2nd派なんだよなぁ…。
ではでは(´∀`)