ちなみに天皇杯決勝の日は横浜に前泊していました
どーもこんばんは
ハッスル東京遠征①
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2024年11月27日
東京と言いながらいきなりの横浜。
高さ制限のある街から来た男にみなとみらいは眩しすぎる pic.twitter.com/reJ063tBqF
さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第37節、アルビレックス新潟 vs ガンバ大阪の一戦です!
【オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。】
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全ての思いを詰め込んで、全ての情熱を解き放って……そうして挑んだ天皇杯決勝は、このクラブにとって幸福と呼べる結末には至りませんでした。今季ここまで積み上げた素晴らしい軌跡を肯定してくれるような、そんな称号を求めて走った結果は…両チームが勝利に値する時、最後はどちらかが敗者の役を背負わなければならないという宿命の前に屈し、横たわる現実と共に今日という日に辿り着いています。
「残留争いに勝って喜ばせてしまうよりは、優勝争いに負けて悔しがらせてあげた方が良い…」
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2024年11月23日
2022年に鹿島で残留を決めて歓喜するスタンドを見た宇佐美貴史が語った言葉がそれでした。
誇らしく讃えられるべき軌跡に一発回答で応えてくれない。それが決勝戦というもの。… pic.twitter.com/xpAVbYPyzy
しかしながら、ガンバにはまだ"目標"が残っています。今季ここまで歩んだ道のりが、ACL出場という形で報われる余地を残している。ラスト2試合にそういう目標を持って挑めるのは幸せなことだと思います。
…そして、今季ガンバと同じ気持ちを共有できる相手は新潟とも言えるでしょう。彼らもまた、どちらも優勝に値する決勝戦の舞台で歯医者の役を背負ってしまった。ガンバとは異なり、それは死活問題の目標ではありますが、彼らもその役を背負いながら次なるミッションに挑んでいる。図らずもカップ戦準優勝クラブ同士の対戦となった北陸での大一番です。
両チームスタメンです。
ガンバは先週行われた天皇杯決勝神戸戦からのメンバー変更は一人。神戸戦では倉田秋を起用していた左WGにウェルトンが第34節川崎戦以来となるスタメン復帰となりました。また、今日は負傷離脱していたネタ・ラヴィが第28節福岡戦以来3ヶ月ぶりに戦列に戻ってきています。宇佐美貴史が欠場した前線は今日も坂本一彩と山田康太の縦関係です。
前節は柏との直接対決を劇的同点弾でドローに持ち込んだ新潟も前節からのスタメン変更は一人のみ。谷口海斗をベンチスタートとして小見洋太が左WGのスタメンに復帰しています。今季限りで退団が発表されたトーマス・デンもベンチ入り。古巣対決の小野裕二も先発です。
本日の会場は新潟県新潟市、デンカビッグスワンスタジアムです。
第37節ということで、今節ホームゲームを開催するすべてのスタジアムでホーム最終戦セレモニーが行われます。今年ももうそんな季節なんですね…。今日の試合では複数の市が共同でホームタウンデーを開催することから、食の街・新潟の様々な特産物の販売が実施されます。隣接するHARD OFF ECOスタジアム新潟では今年からアルビレックスの運営するオイシックス新潟アルビレックスがプロ野球二軍のイースタンリーグに参加。アルビレックスとしてはルヴァン杯決勝も含め、会社として大きな一年でしたね。
元々ガンバ…ガンバというか15〜20年前クラブはみんなそうと言われていましたが、かつてビッグスワンを鬼門としていたガンバも現在は何気にこのスタジアムでリーグ戦9戦無敗。思えばポヤトスガンバは去年、このスタジアムで冒険の軌跡を繋ぎ止めました。あの時繋ぎ止めたものが時間なら、次は次の世界への道を繋ぐ時です。
立ち上がりのリズムを掴んだのは新潟でした。開始早々に小野裕二が抜け出してGK一森純との1対1を迎える場面が訪れましたがここはオフサイド。しかしその直後にはダニーロ・ゴメスにもシュートチャンスが訪れ、立ち上がりは自力残留を決められる立場に立つ新潟がより攻勢を強めていました。
ただ5分に坂本一彩が放ったシュートはGK小島亨介の正面に飛んだものの、この辺りからガンバは最終ラインを押し上げて相手陣内から攻撃をスタートさせられるような状況により、ガンバがボールを動かしていく循環を生み出していけるような形になっていきます。9分にはオーバーラップした中谷進之介がシュートに至るシーンもあるなど、立ち上がりの新潟の勢いを早い段階で沈静化させる事に成功。16分には少しインサイド気味に走った黒川圭介のスルーパスに抜け出した坂本がGK小島と1対1のチャンスを迎えると小島が好反応でこのシュートを阻止。
そして18分、中央でのパスワークを試みた坂本のチャレンジはブロックされるも、そこをフォローした鈴木徳真が回収して左サイドにスルーパス。突破した黒川のエンジェルクロスをエリア内でジャンプ一発合わせたのは山田康太!今季は怪我も少なくなく、悔しい想いもしてきた新たなるアタッカーが貴重な先制点をゲット!
🎥ゴール動画
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2024年11月30日
🏆明治安田J1リーグ 第37節
🆚アルビレックス新潟
⌚18分
⚽️#山田康太
見逃し配信は▶️@DAZN_JPN
登録は▶️https://t.co/cmHuKWaYRL #ガンバ大阪 #GAMBAOSAKA pic.twitter.com/8MnmfpyB1L
逆に新潟は左WGの小見洋太を中心に背後へのアクションを狙うようになっていきました。20分には秋山裕紀の果敢なディフェンスと突破からの折り返しに小野が決定機を迎えますがシュートは枠外に飛んで難を逃れます。
43分には新潟が波状攻撃。左CKをニアで合わせた秋山のヘッドはGK一森がギリギリで弾き出すと、こぼれ球に対する小野のシュートはゴールラインギリギリで中谷がブロック。更に立て続けに拾った小見のシュートはまたしても一森が弾き出してガンバは新潟の畳み掛けるようなシュートチャンスをどうにか防ぎ切ります。得点後はガンバはなかなか前進が思うように行かずやや苦しい状況になりましたが、リードはキープしながら前半終了。
後半も圧力をかけてきたのは新潟で、ガンバからすればボールを如何に前進させていくか、それと同時にリードを持つ立場としては割り切るところは割り切って最終ラインを組めている事は美点としても、攻撃に繋げる為には新潟をチーム全体として如何に押し上げるかが問われる展開となりました。
56分には稲村隼翔の絶妙なフィードに長谷川元希と入れ替わる形で抜け出した小見洋太が決定機。しかしここは今日がJ1通算100試合出場となった福岡将太のナイスカバーでなんとか阻止。ただこの頃になるとボール回収もままならなくなっていた事もあって、ウェルトンのコンディション面も含めて63分には守備の貢献も期待してファン・アラーノを投入。対する新潟も66分に小見とダニーロを下げて谷口栄斗と太田修介を投入。
ガンバもなかなか陣地回復を図れない中で新潟に対して押し込まれる形にはなりながらも、それでも中谷を中心とした堅いディフェンスラインでどうにか崩される場面は多くない中で時計の針を進めていきます。84分にはダワンを下げてネタ・ラヴィを投入してクロージングの姿勢を明確に示すようになりました。
86分には橋本健人が同サイドにスルーパスを送ると、74分に投入されていた長倉幹樹が抜け出してニアサイドに強烈なシュートを放たれますが、まだガンバにツキはあったかポスト直撃。
試合としては終始難しい展開になったガンバでしたが、それはある意味では今季ガンバが勝点を重なる事ができた理由のような守備のパフォーマンスで逃げ切り、同時に良い時間帯のうちに取り切った先制点を守り切ってゲームセット!
ある意味、天皇杯決勝とは真逆の試合展開で90分を乗り切り、2025/26ACL出場に望みを繋ぐ勝利を掴み取りました!
ガンバも新潟もポゼッション志向と言えば一番シンプルですが、原則として自分達でボールを持っている時間を長くしたいチームでという大前提があります。大きく分ければ志向するスタイルとしては近いところにいる両チームでしょう。その上でこの試合を迎えましたが、そうなると試合は、横幅を広げながらもどちらかが高い意味を最終ラインに設定できるか…みたいなところが試合を左右してくると思うんですね。
その点で言えば、ガンバは前半はかなりラインを押し上げていて中谷と福岡の両CBが一定の高い位置をキープしており、そこからビルドアップを組み立てることができた。基本的にガンバもベースができているので、そこから鈴木を介してSBが、ダワンが、トップ下とFWがどう動けばいいのかの流れは大体できている。先制点はまさしくその賜物だったと思いますし、最終ラインを絶対防衛圏のような感覚で新潟陣内に設定することで、いわゆる「ガンバのターン」を連続として繰り返せるような状況が先制点を取るまではガンバはできていました。
しかしガンバが先制してからは、ビハインドを背負った新潟が逆に背後へのアクション…特に小見のスピードを活かしてそういう攻撃をいくつか仕掛けたことで、必然的にガンバが保っていたラインの高さは押し下げる形になってしまった。新潟がやりたいことも結局はガンバと同じで、絶対防衛圏をガンバ陣内に固めることでしたから、ガンバが小見の対応やそこから小野や長谷川を絡めた攻撃にセーフティーファーストな対応を迫られている時に、秋山のところで上手くボールを動かせる新潟が前半20分までにガンバが作っていた状況を作り返した。ガンバはそういう状況になった時の陣地回復は年間を通しての欠点と言わざるを得ないポイントになっていましたから、そこからなかなか挽回ができなかったのは予想外の展開という訳ではなかったのかなと。
ただ裏返せば…言ってしまえば去年はある程度内容的に手応えのある試合でのみ勝てていたところがあった、逆に言えばガンバペースの試合にならなければあっさり負けていった訳です。それを踏まえれば、今日の試合は内容があまり良くないなら良くないなりに割り切って守るという事ができていました。中谷を中心にしっかりとDFラインの統率は乱さず、ボール奪取を含めた勝負は急がない。小見やダニーロに翻弄される場面が多かったところは気がかりでしたが、なんやかんやでボックス内の決定機は前半の小野のシュートくらいだったと思いますし。それは守備のベースがしっかりできているからこそであり、逆に攻撃時のビジョンもできているからこそ焦らずにやれるのであって、ポヤトス監督が試合後に「しっかりと自分たちのやるべきことをやりながら戦うことが出来た」と語ったのはそういう部分もあるんだろうなと。その上で攻撃の選手は攻撃の場面で、守備の選手は守備の選手でクオリティを見せましたし、やるべきタイミングでのミッション遂行力なるものは新潟より上回っていたんじゃないでしょうか。
内容がいい事はそれだけ勝利に近づくからこそ、上位に行けるかどうかの差は内容が悪い時にも勝点3を、或いは1を積めるかどうかが鍵になってくる。今季で言えば天皇杯決勝で見せつけられた神戸なんかはまさしくそういうチームだったと思いますが、神戸とガンバはスタイルは違えど、ある意味では天皇杯決勝で神戸にやられたことを新潟相手にやれたんじゃないかなと。良い時間帯に取り切ってしまえた事も含めて、内容が悪かったからこそ「上位チームの勝ち方」だったと思いますし、それ即ち「なぜ今年のガンバが上位に来れたのか」を示すようなゲームだったように思います。
さぁ、最終節です。今季培った全てを広島にぶつけて、もう一度アジアへの船に乗り込みましょう。
さあオーラスだ!
ではでは(´∀`)