RK-3はきだめスタジオブログ

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熱情〜第104回天皇杯決勝 ガンバ大阪 vs ヴィッセル神戸 マッチレビュー&試合考察〜

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Will Be King

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー天皇杯JFA第104回全日本サッカー選手権大会勝戦ガンバ大阪 vs ヴィッセル神戸の一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

2016年1月1日、味の素スタジアム遠藤保仁天皇杯を掲げたその時、このクラブには明るく、眩い未来が待っていると誰もが思っていました。

来月には当時は今以上にJリーグの中で画期的な出来事だった新スタジアム、市立吹田サッカースタジアムへ戦いの舞台を移す……訴求力のあるスタープレーヤー、豪華な戦力と多数の日本代表選手、そこに最新型の最高峰サッカースタジアム……2008年のようなアジア王者ではなく、誰しもが認める大会王者ではないアジアNo.1クラブへの道のりは、それは決して非現実的なものではない……吹田スタジアムという未来を現実のモノとして目前に控えたガンバにとって9つ目のタイトルはどこまでも広い夢物語にリアリティを抱かせるには十分なものだったと思います。

 

 

9年の月日が立ち、2023年。

あの日抱いた未来は果てなく離れた場所で時代を過ごし、そう遠いところには無いだろうと疑いもしなかった10個目の星は手のひらをすり抜け、いつしか地上と夜空の星の距離ほどに遠くなっていきました。

「強いガンバを取り戻す」というフレーズを、空虚な言葉だとわかっていながら信じて模索を繰り返した日々は、たまに引っかかったかと思えば取り逃がし、空振り、いつか監督として招聘する日を待っていた宮本恒靖片野坂知宏といったカードも切り尽くした。それでもこのカテゴリーには留まり続けた事、そして最後の最後に大勝負で出るだけの神通力を残していたということ……美しさなんてなく、苦しい軌跡ではありましたが、それとまあクラブの泥に塗れた歯応えのある歴史だったんだと思います。

「復活」を語るなら天皇杯優勝だけでは足りないでしょう。この後に良き時代を築き、初めてそれを名乗ることができる。しかし大事なのは「今」です。今日の勝利が、今日の結末が、これまでの道のりを肯定していくれる。苦しい時代を戦い抜いた人も、表面的には苦しみ抜いた時代に埋もれる形になってしまった人も、その努力の全てに報いてくれる。「強いガンバを取り戻す」と叫んだところで、取り戻すような過去は過去にしか存在しません。取り戻すのではなく、新しいガンバの時代を創る。宇佐美貴史が背番号7を受け継ぎ、ユニフォームがアンブロからヒュンメルに代わり、そしてダニエル・ポヤトスと歩んだ2年間はその決意と共に歩んだ月日でした。

大事なものは「今」です。このクラブの偉大なる過去を築いた宮本恒靖JFA会長が運んでくる天皇杯を、クラブの軌跡の重みが詰まった背番号7を背負った宇佐美貴史が国立競技場の空に高々と掲げる……そんな何よりも美しい、過去を背負った「今」がいつか歴史として、偉大なる過去として語られる。歴史の目撃者ではなく、誰もが歴史の一部として。過去から繋がり、いつか歴史として過去になる最高の「今」を生き抜きましょう。さぁ!天皇杯決勝です!

両チームスタメンです。

 

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ガンバも神戸も基本的なベースはお互いのベストメンバーを組んできました。

しかしガンバは試合2日前の練習にて宇佐美貴史が負傷するという緊急事態が発生。その為、10月に何試合か宇佐美を温存した試合と同様に坂本一彩と山田康太を縦関係にした人選でスタート。ベンチには負傷離脱していたウェルトンも復帰しています。

神戸は準決勝京都戦に至るまで天皇杯では一貫してターンオーバー気味のメンバーを起用してきましたが、今日は大迫勇也武藤嘉紀も先発させ、これまで控えGKを起用してきたGKも守護神の前川黛也を先発に据えました。井手口陽介井出遥也、初瀬亮は古巣との対戦。吉田孝行監督は自身の決勝ゴールで優勝した「横浜フリューゲルス最後の天皇杯」以来の天皇杯決勝です。

ちなみに昨季は柏でプレーした山田康太と川崎でプレーした宮代大聖は昨季とはチームを変えて再び決勝で激突する形になりました。

 

 

 

本日の会場は東京都新宿区、国立競技場です。

新国立競技場になってから天皇杯決勝はこれで5回目の決勝戦。ガンバも神戸も新国立での天皇杯決勝を経験しているチーム同士の試合となりましたね。今季のJリーグでは国立開催のゲームを「THE国立DAY」と銘打ち積極的に試合を開催しましたが、やっぱり国立のJリーグと言えば天皇杯決勝でしょう。前回のオリンピックに向けて建て直された美しいスタジアムの、パリオリンピックイヤーの年の瀬を飾るビッグイベントです。関西クラブ同士の天皇杯決勝はJリーグ開幕後は初。それ以前でも1953年に全関学(現:関西学院大学)が大阪クラブと対戦して以来となりました。ちなみに11月開催の天皇杯決勝も戦後初だったりします。ガンバが新国立で試合を行うのは2021年元日の天皇杯決勝、2022年にJリーグ戦として初めて新国立が使用されたアウェイFC東京戦以来ですね。

なお、パナソニックスタジアム吹田では一部のスタンドを無料開放してパブリックビューイングが実施。こちらにも多くのファン・サポーターが集まっています。

 

 

現地行きました!

観戦日記はまた書きます!!

 

 

前半、立ち上がりから主導権を明確に握っていたのはガンバでした。

最終ラインを高く設定したコンパクトな陣形をキープしつつ、鈴木徳真を軸にダワンが随所のスペースを埋める形で落ち着いてボールを回していく…という今季のガンバのベースとなるボールの動かし方をしっかりとしながら、特に今日は試合後にポヤトス監督が「左MFの倉田を中に入れながら、対面の酒井高徳に対して黒川と2対1の状況をつくる」と狙いを明かしたように、倉田がインサイドの動きを見せて大外を黒川が駆け上がる…という左サイドで抜群のコンビネーションを披露。左サイドからのチャンスも当然多く作れていましたが、神戸守備陣の意識がガンバの左サイドに寄れば空いた右サイドの縦のスペースを山下が射抜けるという素晴らしい連動を構築していました。

 

 

 

ガンバに最初の決定機が訪れたのは10分でした。どちらかと言えば倉田がタメを作って黒川を走らせるシーンが多かったこの試合で、この場面では黒川が大外を突破。酒井が食いついたところでインサイドに入った倉田を経由して山田に繋ぐと、山田のクロスをダワンがジャンプ一発ヘディングシュート!しかしシュートはGK前川のファインセーブに阻まれて、こぼれ球に反応した山下の折り返しを再びダワンが合わせるも僅かに枠外。

16分にはCKのこぼれ球を山田がジャンピングボレー。26分にはダワン→山田→坂本→ダワンの小気味良いパスワークを経てダワンのスルーパスに半田陸がミドルまで持ち込みますが、いずれもシュートは枠を捉えられません。しかし神戸も、彼らは別にボールを持っていない状態にストレスを感じるチームではないので割り切るところは割り切り、途中からは井手口がややポジションを下げて扇原とWボランチ気味になりながら左右のスペースを埋め始める事で対応。

 

 

一方守備ではロングボールと共に一気に押し上げようとする神戸に対し、攻撃を跳ね返すだけでなく左右非対称的なスタンスとそこを補佐する鈴木のプレーぶりでうまく「押し込まれた状態にしないための逃げ場づくり」ができており、19分の宮代の決定機をGK一森純が防いだ場面のようにピンチが無かった訳ではありませんでしたが、神戸の攻撃機会をスポット的にした状態を常に維持していました。

前半はほぼ完全にガンバペース、ガンバ優勢の状態を保ちながらも、神戸も対応力と鍛錬された守備組織の厚さを見せつけて前半終了。

 

 

後半もガンバは立ち上がりは前半同様のアプローチを試みましたが、前半の攻め方は神戸が井手口と扇原をWボランチ気味にした事でSBとCBの間のスペースを井手口が埋められるようになり、そこのラインが少し機能しなくなってきました。それを踏まえてポヤトス監督は55分という早い段階で倉田を下げてウェルトンを投入。神戸も59分に井出を下げて佐々木大樹を投入し、ガンバは独力突破が可能なウェルトンの投入でよりサイドから直接的なチャンスメイクを、神戸はロングボールを競った後のフォローに強みを持つ佐々木の投入で勝負に出ます。

ガンバは56分、左サイドで単独突破を見せたウェルトンが相手のDFラインを下げてから空いたバイタルエリアにラストパスを送ると、走り込んできたダワンがミドルシュート。ですがここもGK前川がシャットアウト。

 

 

運命が揺らいだのは64分でした。

GK前川が蹴り込んだロングボールに対し佐々木がポストプレーというよりも、むしろロングボール対応に行った中谷をマークするかのように競り合いに挑むと、こぼれ球を拾った大迫勇也が後ろ向きの体勢から外側を走る武藤嘉紀にスルーパス。武藤のシュートはカバーに入った福岡将太が一度はブロックするも、こぼれたところを宮代に押し込まれて失点…。神戸がこの試合でほぼ初めて掴んだくらいの決定機を仕留めて先制点を獲得します。

 

 

ガンバは72分に山下、山田を下げてアラーノとジェバリを投入。ジェバリという明確なターゲットを最前線に設けて反撃を試みます。

76分、セットプレーが弾かれたところを作り直したガンバは左サイドでボールを受けた鈴木がジェバリに出すと、ジェバリのクロスがファーサイドに流れたところをウェルトンがキープ。ウェルトンのパスを受けたアラーノが持ち出して絶妙なクロスを上げると、そこにダワンが彼にとって最も得意な形で飛び込みますが…スタジアムの時が止まるような刹那が再び動き出した瞬間にはボールは枠の外へ。終了間際、ガンバが掴んだFKをジェバリが狙うも相手の壁に当たって失速し、終了間際にもアラーノのパスを受けたジェバリのシュートは相手DFがブロック。

 

 

 

 

殆どの選手がタイトルを経験できないまま舞台を去るこの世界でタイトルを掴む為

一度堕ちた名門に復活の灯を灯す為

宮本恒靖の待つ表彰台に4年前に取り逃がしたものを掲げる為

自らの価値を証明する為

ここまでの歩みを肯定してくれるような称号を勝ち取る為

その声に応える為

その熱に応える為

その努力に応える為

その献身に応える為

"誰か"の想いに応える為…

 

 

 

全ての想いを十冠に繋げた執念は最後の最後までボールを前へ、前へと送りましたが……その笛は国立競技場に無情にも響き渡り。

誰かの歓喜の横で崩れ落ちる誰かの肖像はスポーツの運命……ヴィッセル神戸は2回目の優勝。ガンバの軌跡を優勝という道に繋げる夢は叶いませんでした。

 

 

 

まあ、感情的なところは…Twitterでも長めの文章で書きましたし、追々Noteなり観戦日記でも書くと思うので、今回はあくまでスポーツ部分に限定して書いていけたらと思います。

 

 

まず、この日のガンバのゲームプランとしてはほぼ100点に近かったと思いますし、少なくとも前半はそれを計画倒れにはせず、きっちりと実践してみせました。

前述しましたが、ポヤトス監督も試合後の会見で言及していたように左からインサイド寄りでのプレーに特徴を持つ倉田が対峙する酒井や武藤のプレスバックをブロックするようなポジショニングを取り、中央に寄せさせる事で黒川のオーバーラップを活かす。ここの左サイドのコンビネーションは見ていて心踊る美しさがありましたし、倉田にとって黒川がいること、黒川にとって倉田がいることはお互いのやりやすさに繋がっていました。そういうアクションを起こす中で、神戸が若干ガンバの左サイドに寄るように守ってくると、マテウス・トゥーレルの素晴らしい対応に潰されてしまったとはいえ一度山下が抜け出してチャンスになりかけた場面のように、そういう状況になると今度は右サイドの縦のスペースが空き、そういうエリアに走らせるにはこれ以上ない人材がガンバの右サイドにいる。ポヤトス監督の素晴らしいところは戦術的なこだわりでもってベースを構築しながら、その上にこの選手ができる事・できない事を上手く組み合わせる手腕。この辺りは彼が育成年代で、もっと言えばバルサじゃなくてレアルで長く仕事をしていた影響もあるのかな…なんて考えたりしますが、しっかりと築いたベースの上に、山下と倉田、或いは半田と黒川という異なるタイプの選手を左右に置いて、その特徴を活かした非対称的な攻撃システムを対神戸の戦い方に落とし込んだプランはお見事だったなと。中央で鈴木が常に配給役を担って坂本が潤滑油になりつつ、攻撃時に生まれるスペースには山田とダワンがしっかりと走り込む。実に気持ちの良い連鎖反応を作る事ができていました。

基本的なゲームプランとしては宇佐美がいようがいまいが同じものを用意していたと思いますし、そこに関しては宇佐美の出場可否で何かを変えた…という事はなかったと思います。そこに関しては10月の数試合は温存目的とはいえ「宇佐美抜きの45分」を経験していたところも大きかったでしょうし、例えば坂本なら「相方が宇佐美の時の動き方」「山田の時の動き方」を把握していて、それは主語を宇佐美や山田に置き換えても同じ事でしょう。最終ラインをコンパクトに保ちながら、常にガンバのターンのような状況を作ろうとした守備陣のビルドアップ参加を含めて、前半の戦いぶりはポヤトス体制でガンバがやってきた事は確かな血肉になっていた証明だと思います。

 

 

ただ、後半…後半というか前半の最後の方から、神戸はあれが監督の指示なのか、選手同士で話したのか、それとも自然とそうなったのかはわかりませんが…アンカーの扇原に対してインサイドハーフの井手口が少し降りてWボランチのような形になってきたんですね。これはWボランチとしてプレーするというよりは、Wボランチのような守備位置を取ることで井手口が見るサイド、扇原が見るサイドの役割を明確に分けてきたところがありました。神戸がそういうアプローチをしてから、ガンバの「倉田と黒川で酒井と2対1の状況をつくる」という狙いが倉田と黒川vs酒井と井手口の2対2になってしまっていたと。倉田→ウェルトンの交代は最初から予定していた交代策だったと思いますが、守備での貢献やウェルトンの状態、加えて前半の倉田の出来の良さを踏まえると、ポヤトス監督も理想はもう少し倉田を引っ張りたかったと思うんですけど、想定よりも神戸に早くスペースを埋められてしまった事で、それならば…というところでウェルトン投入を早めた部分はあったと思います。

個人的にはもう少し倉田を引っ張っても…という気持ちは見ていてありましたが、神戸にガンバが有効活用できていたスペースを閉じられた以上はアプローチを変える必要があったのは確かですし、そこで倉田→ウェルトンはメッセージという意味でも一番わかりやすい交代策だったと思いますから、誰かが何か失策を犯した…という事はこの試合に限っては基本的にはなかったと思います。しかしガンバが使いたいスペースを徹底的に閉じてワンチャンスに賭けてきた神戸のスタンスは、もし神戸が先制すればより顕著になる事は誰もがわかっていた。その中で神戸は実質的なトップ下/シャドーに近い状態になっていたインサイドハーフの一角を井出から佐々木に変更する事で、ロングボールを大迫らが競り勝ったところをフォローしながら3トップに繋げるプレーヤーをシャドー的な位置におき、少々アバウトな攻撃の始まりを明確な攻撃機会に結びつけられるような交代策を於いてきた。神戸にしても佐々木の投入はプラン通りだったでしょうが、その佐々木の組み込み方はやっぱり上手かったですし、この試合の展開を踏まえても効果的でした。その状況で先制を取られてしまった訳で…。

 

 

 

で、この試合を語る上でどうしても避けては通れない事が「宇佐美不在はどこまで影響したのか?」というところです。

チームのパフォーマンスとしては、 前述したように宇佐美というよりもサイドの選手のところでゲームプランを作っていました。なので後は中の選手が宇佐美になるのか、坂本になるのか、山田になるのか…という話だったので、ゲームプランに変更を与えたという訳ではなかったというところが一点。元々ガンバは宇佐美も含めてチームに確固たるベースは既に備わっていますから、それを元手にしっかりと戦うことが出来ていました。

紛れもなく、ガンバは宇佐美抜きの状況でも勝ちに値するサッカーをやっていましたし、ガンバが勝つシナリオも十分に考えられるほどのパフォーマンスを見せていました。ましてや選手達は、宇佐美の欠場を「プラスに変える」「ポジティブに捉える」なんて事は不可能に決まっているんですが、宇佐美のためにという気持ちであったり、俺がやらなきゃ的な責任感の芽生えであったり、宇佐美の欠場を一つのエネルギーの構成要素として昇華させてくれていたと思います。あれだけ絶対的な存在が決勝で急にいなくなると、それだけでガタガタと崩れてしまうチームはいると思うので。そこはガンバが本当に素晴らしかった部分と言えるでしょう。

 

 

 

ただ……繰り返しますけど、ガンバは本当に素晴らしかった。「宇佐美がいなかったから勝てない」なんて思わせるようなパフォーマンスではなかったですし、ガンバがやれる事、ガンバがやるべき事はしっかりと発揮して、勝利に値するだけのプレーを個々もチームもやり切りました。それは間違いない。ですが、やれる事、やるべき事をしっかりと発揮し、勝利に値するだけのプレーを見せてきたのは神戸も同じだったと思います。つまりガンバも神戸も勝てるパフォーマンスを見せましたし、優勝に値するチームだという事をピッチの中で証明してみせた。そして非常なもので両チームが勝利に値するパフォーマンスを見せた先に待つ結末は結局のところ「どちらかは負ける」という事なんですよね。これは今年のルヴァン杯決勝もそうでしたが…。

そして…敢えて言うなら…個の力だけでどうにかできてしまう戦いが二流ならば、組織と組織がハイレベルにぶつかり合う戦いが一流の戦いだと思います。今日のガンバvs神戸はこの一流の戦いのゾーンにいました。ただ、じゃあ一流の先にある超一流の戦いになると何が待つかというと、また個で打開できるかどうかに話が戻ってくるんですよね。結局のところ、「個に依存している」と言ってしまえば簡単ではありますな…これは世界のどのレベルのサッカーでも、組織と組織が高いレベルでぶつかった試合では、それぞれのレベルで起こる話であり、行き着くところだと思うんです。バルサとレアルが高い組織力でぶつかった結末はメッシとクリロナのどちらが凄かったかで決まったり、マンチェスター・シティがあれだけCFの補強に執着したり、2022年のW杯決勝しかり…。

勝戦という状況だった事を踏まえて、この試合の決着は一周回ったところに求められていたんだと思います。ガンバも神戸も、組織として勝つ条件は満たしていた。お互いがお互いの条件を満たした時に、「宇佐美がいないガンバ」というよりも「大迫のいる神戸」という部分が最後の最後に出てしまった…宇佐美不在を感じさせない戦いをしたからこそ、最後の最後で神戸の比較した時のその穴が浮かんでしまったのは、ガンバのパフォーマンスが素晴らしかったからこそあまりにも皮肉で、あまりにも酷な結末だったなと…。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

天皇杯JFA第104回全日本サッカー選手権大会

優勝:ヴィッセル神戸(5年ぶり2回目)

準優勝:ガンバ大阪

ベスト4:京都サンガFC横浜F・マリノス

ベスト8:鹿島アントラーズサンフレッチェ広島ジェフユナイテッド千葉レノファ山口FC

 

 

いざ国立へ!

ではでは(´∀`)