
うちじゃなぜか
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2025明治安田J1リーグ第24節、ガンバ大阪 vs 川崎フロンターレの一戦です!
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ガンバにとって「前の試合」というフレーズはまさに対照にして光と影のようなものでした。
リーグ戦の前節大阪ダービーでは、京都戦の良くないムードを払拭するかのような熱量と強度を90分を通して発揮。会心の勝利を飾りましたが、そこからE-1選手権による中断期間を挟んだ天皇杯ではJ2の山形を相手に4-4という怒涛の打ち合いの末にPK戦に敗退。熱狂と失意…ガンバの7月はこの2つが交差しました。
結局のところ、時間を手にするには結果しかない。時間は有限と言いますが、その時間は結果でしか引き換えられない。それはいくら将来性やビジョンを説いても同じ事です。それは監督にしても個々の選手にしても同じ事が言える。2つのタイトルを逃したガンバはここからの戦いでそれを証明していかなければなりません。因縁や数奇な巡り合わせを抱える水色のクラブを相手にガンバは何を示していくのでしょうか。心技体が問われる一戦です。
両チームスタメンです。


ガンバは勝利した前節C大阪戦からはスタメンを3人変更。直近の天皇杯山形戦からは5人入れ替えてきました。宇佐美貴史、ウェルトン、鈴木徳真がスタメンに復帰し、ウェルトンは今日は右サイドで起用されて倉田秋が2試合連続で三発。安部柊斗が出場停止に伴い、鈴木とネタ・ラヴィでボランチを組むのはアウェイの川崎戦以来です。三浦弦太も継続して先発となり、負傷離脱していた美藤倫は第12節FC東京戦以来のメンバー入り。GKも東口順昭ではなく張奥林が今季初めてベンチに入っています。
川崎は前節鹿島戦からは退団した高井幸大と山田新を含めてスタメンを2人変更。ガンバ同様に下位カテゴリーのチームに敗れた天皇杯相模原戦からは3人の変更です。高井が抜けたCBは丸山祐市とこれまではSBでの先発が多かった佐々木旭がコンビを組み、天皇杯に続いての先発となる小林悠はリーグ戦ではホームでのガンバ戦以来のスタメンです。
7月唯一のホームゲームゆえか今日の試合はイベント全部乗せのような格好になっています。選手が特別なスタイリングに身を包んだ「PLAYERS COLLECTION 2025」企画ではそれに連動する展示やグッズ販売が展開され、グルメイベントとして青黒横丁でカレーフェスが、コラボイベントとして映画クレヨンしんちゃんとのコラボグッズの販売が実施。更に毎年パロディCMの制作で話題になるロート製薬提供のデ・オウ選手権が今年も開催されるなど、全方位的な施策が打ち出されています。
また、今日の試合では隣接する万博記念公園に於いて音楽イベント「OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2025(ジャイガ)」が開催。先日はパナスタ付近をブルーインパルスが飛んだり、万博記念公園としての特色をすごく感じる1ヶ月にもなりましたね。
本日現地観戦です!
スポーツ観戦日記はまた追々…。
選挙の日にはウチじゃなぜか選挙行ってジャイガの音漏れ聴いてEXPO70パビリオン行ってミセス展覗き見してガンバクラップするんだ!!!!!!!
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年7月20日
いい日でした。#ガンバ大阪#ジャイガ#EXPO70#MrsGREENAPPLE pic.twitter.com/EApC5pzu6V
立ち上がりから良い入りを見せていたのはガンバでした。開始3分にはネタラヴィのパスをインサイドのポジションで受けた半田陸が時間を作ってバックパス。反応した宇佐美が鋭いをミドルを放つも相手選手がブロック。直後のCKでも宇佐美がシュートを放つも山本にブロックされ、更にもう一度のCKから三浦もシュートを放ちますがGK山口瑠伊がストップ。
しかし立ち上がりからいくつか訪れた好機を活かせなかったガンバは9分、半田の横パスに対するネタラヴィのトラップが少し大きくなったところを山本にカットされると山本はそのまま右サイドに展開。このボールを受けた小林は一度伊藤達哉にボールを預けてから裏に抜け、巧くDFの間を縫うように侵入すると冷静に決め切って川崎先制。もうなんでお前ガンバ戦ばっかり点取るんだよ…。
大ベテラン、ここに健在
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2025年7月20日
洗練されたシュート技術を発揮✨
37歳 #小林悠 が今季J1初ゴール!
🏆明治安田J1第24節
🆚G大阪×川崎F
📺#DAZN LIVE配信中 #Jみようぜ #Jリーグ #G大阪川崎F pic.twitter.com/AFqSi4JI1K
ガンバは立ち上がりから悪くないプレーはチームとして出来ていました。今日はヒュメットが積極的に裏を狙いに行く一方で、ウェルトンは大外に開いたりヒュメットの2トップ気味になる瞬間も作るなど2通りのポジショニングで動いており、半田がそれに合わせて大外、或いはインサイドに侵入していく形に。宇佐美を常に一枚余らせながら補佐とローテーション的な役回りで動かしながらボールを握っていました。しかしアタッキングサードまで進む機会こそあるものの、そこからなかなか決定機に繋がりません。
一方の川崎はガンバの両SBの攻撃タスクがいつもより多かった影響もあるのか、マルシーニョと伊藤を中心に山本と河原のところからどんどん長いボールを入れてカウンターを仕掛けようとする場面が目立っていきました。29分にも自陣から佐々木旭の縦パスをきっかけに右サイドでの攻撃を作ると、ファンウェルメスケルケンの浮き玉のパスに抜け出した伊藤の折り返しを小林がシュート。ここは三浦がなんとかブロックしたボールをGK一森純が抑え、37分にも山本がクロス性のループシュートを放ちますがここも一森が掻き出してセーブ。しかしガンバにとっては「主導権は握っているはずなのに、得点の気配は川崎の方が強い」というもどかしい展開が続いていきます。
しかしそんな展開にブレイクスルー的な感触を与えたのが前半アディショナルタイムでした。
自陣でマルシーニョのコントロールが大きくなったところを拾ったネタラヴィはウェルトンと入れ替わる形で右サイドに流れていた宇佐美にパス。宇佐美は相手DFが戻り切るより先に2タッチ目でアーリークロスを入れ、ボールがウェルトンに当たった事で目測が狂った佐々木が処理しきれなかったところを見逃さなかった倉田秋が掻っ攫っていくかのようにシュート!!陣形が整う前にクロスを入れてカオスを引き起こした宇佐美の機転、ニアサイドとファーサイドに走ってDFを引っ張ったヒュメットとウェルトンの抜け出し、そしてややイレギュラーな形にはなったものの、用意された舞台に当たり前のように走り込んだ10番!熱狂と爽快感の共存する倉田のゴールで同点に。
📷ゴール動画
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2025年7月20日
🏆2025明治安田J1リーグ 第24節
🆚 #川崎フロンターレ
⌚️45+3分
⚽️#倉田秋
見逃し配信は▶️@DAZN_JPN
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同点ゴールを取った直後に前半終了。
ここまで逆転勝ちのないガンバですが、どうにかタイに持ち込んで後半に向かいます。
後半開始から川崎は小林を下げてエリソンを投入。そのエリソンは53分に早速左足で強烈なシュートを放ちますが、三浦がしっかりコースをを切りながらGK一森も好セーブで弾き出します。
そして57分、鈴木徳真が自陣から長い縦パスを入れると、右サイドでボールを受けたウェルトンが相手とのタイミングを取りながらボールを前進。少しファーに開いたヒュメットとの間に宇佐美が走り込むと、ヒュメットのマークについていた佐々木が慌てて宇佐美をケアしにきた対応を嘲笑うかのように宇佐美はスルー!ワントラップを少し浮かし気味にコントロールしたヒュメットはセルフボレーとも言えようシュートを叩きつけてガンバ逆転!!ボランチからの長いパス→右サイドから折り返し→エリア内の選手の機転というある意味では1点目と似た構造のゴールを、それぞれの選手の高いクオリティで実現させ、宇佐美の言葉を借りれば「それぞれのアイデアが合致したゴール」で遂にスコアをひっくり返します!
📷ゴール動画
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2025年7月20日
🏆2025明治安田J1リーグ 第24節
🆚 #川崎フロンターレ
⌚️57分
⚽️#デニスヒュメット
見逃し配信は▶️@DAZN_JPN
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ガンバがリードを奪うと前半とは逆の展開になり、川崎がボールを持って押し込みながらガンバがカウンターを狙う展開になっていきました。
ガンバは64分に倉田を下げて山下諒也を右WGで投入すると、67分には相手の縦パスをカットしたネタラヴィのスルーパスに抜け出した山下が決定機を迎えるもGK山口が1対1をセーブ。対する川崎は71分にマルシーニョと伊藤を下げて宮城天と家長昭博、78分には河原と脇坂を下げて橘田健人とE-1帰りの大関友翔を送り込むと、78分には山本のFKが僅かに枠を逸れて、80分には家長のパスを受けた大関が反転からスルーパスを送りエリソンが決定機。しかしここは三浦と半田が粘りの対応を見せた末に最後は一森のファインセーブで阻止。その直後のCKも山本が蹴り込むファーサイドで合わせたのは家長。もし決まっていればガンバサポにとってはあまりにも残酷な失点でしたが、家長のヘッドはポストが弾いてどうにかリードを維持します。
終盤には宮城が迎えたシュートシーンをまたもGK一森が弾き出し、アディショナルタイムのFKでは右サイドから山本が入れた低空のボールはガンバが通さなかったエリアに吸い込まれあわや…となりましたが、川崎もエリソンが僅かにボールに届かず。
このプレーを掻き出し、山下がキープしたところで試合終了!ガンバ、ホームで因縁深き難敵を倒し、今シーズン初の逆転勝利達成です!!
良い流れだった中で取られた1点目については要反省ではあると思いますが、全体的にチームとして良いゲームができていたと思いますし、天皇杯山形戦と同じ轍は踏まない事、逆にセレッソ戦で見せた徹底した意識を引き継ぐ意識は90分でしっかり見せてくれたんじゃないかと思います。
攻撃の設計は特に前半は明確なものがありました。基本的に川崎は組織された規律正しいゾーンディフェンスを敷いてくるチームという事もあって、ガンバは攻め急がずにボールを動かしながらヒュメットがボールを持った時に宇佐美がフォローに行って2対1の状況を作るだとか、半田がウェルトンと入れ替わる形でインサイドに侵入する動きを何度も見せたように、川崎の組織された守備陣がイレギュラーを感じるようなポジショニングやフリーランを繰り返していました。この狙いはなかなか面白かった。ただ前半は川崎もボランチやSB、WGがうまく微調整して4バックの陣形を維持するように守ってきて、彼らが早めに先制した事で迷いなく割り切った守備を展開できたところからあまり決定機に繋がらなかったという部分も多かったんですね。だからこそ前半のうちに同点に追いつけた事は本当に大きかった。スコアが川崎リードからタイになった事で川崎が割り切れなくなっていた部分はあったと思いますし。
ネタラヴィ →宇佐美→倉田からのウェルトン→宇佐美→ヒュメットとかいう「お前どうせこんなん見たいんやろ?」を全部やってくれる今日のガンバさん
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2025年7月20日
特筆すべきは1点目も2点目も「川崎にとってのイレギュラーを演出する」というデザインから生み出せたもの。1点目は川崎の守備陣が戻りきれていないタイミングで宇佐美が鋭いクロスを上げた事がまず一つですし、ボールがウェルトンに激突した事はガンバや宇佐美としても想定外だったと思いますが…最初はウェルトンとヒュメットに対して川崎も2枚CBがいたので枚数は足りていましたが、ウェルトンとヒュメットがわかりやすくニアサイドとファーサイドに走った事で中央のスペースがぽっかりと空いた事、そのスペースを狙っている選手がちゃんといた事は川崎にとって「イレギュラーを作られてしまった」と言うべき瞬間でしょう。
2点目に関しても、ウェルトンがボールを持った時点で川崎守備陣はヒュメットに対応しながらファーサイドの倉田をケアするようなポジショニングを取っていました。しかしそこに宇佐美が急にウェルトンとヒュメットの間に走り込んできた。まずここで倉田に対応しようとしていたファンウェルメスケルケンが自分のポジションを捨てて宇佐美に行こうとしたんですよね。そしていざ宇佐美にパスが出ようとなった時に、ヒュメットについていたはずの佐々木はヒュメットを捨てて宇佐美に行き、ファンウェルメスケルケンとマークの受け渡しがぐちゃぐちゃになった…と。まさしくウェルトン、宇佐美、ヒュメット、倉田の4人が同じビジョンを持っていた事で、意図的に川崎に「イレギュラー」を突きつけた。例えば宇佐美はこの場面でファンウェルメスケルケンと佐々木の2人にポジションを捨てさせた上でヒュメットにお膳立てをしている訳で、スルーにはアシストは付かないことに悔しさすら覚えるファインプレーでしたね。
この試合はチームとして「川崎守備陣にイレギュラーを与える為のポジショニング」というゲームプランをチームとして持てていて、かつそれを立ち上がりから実践できた事がとても大きかったんですが、それ以上に「自分が何をできるか」「自分の強みはなにか」「そんな自分が今何をすべきか」みたいな意識は個々が強烈に持っていましたし、それはセレッソ戦にも同じ事が言えますが、ダービーの時以上に良い意味で合理化された、整理された形で発揮されていたと思います。
例えば守備に関しては一森がファインセーブを連発していたようなイメージがありましたが、個人的にはそこまで神懸かり的な印象はなかったんですよ。というのも、今日に関しては川崎の選手が攻め込んできた時に三浦や中谷…特に三浦がシュートコースを限定する守備を徹底していた。一森も80分のエリソンのシュートを防いだシーンを「チームとしていい守備の連係が取れたシーン」と表現していましたし、同時にそれは一森が「コースさえ切ってくれれば全部止めてやるわ」くらいの存在感と信頼感をDF陣に与えていたからこその三浦や中谷の守り方だった訳で。自分が「何をできるか」「何が強みか」「何をやるべきか」という意味では2点目のシーンにもよく表れていて、例えば宇佐美は自身が「存在するだけ警戒されるような選手」である事を正しく自覚しているからこそあのスルーが意味あるものになる事を狙えた訳ですし(本人も「最初からスルーするために必死に走っていた感じ」とコメント)、目立たないながらもあの場面で倉田がヒュメットよりも大外のスペースを狙っていた事もしかり。ヒュメットにしても、今日は倉田や宇佐美がスペースに走り込んで得点に繋げた訳ですが、しれーっとファーに開いた相手を引き付けている。山下の決定機のシーンもネタラヴィがボールを持った時に山下を含めた4選手が4つの方向にアクションを起こして選択肢を作ったり、終盤に投入された美藤倫が「山本悠樹潰し」に魂を見せた事もそう。J1リーグは言うまでもなく選ばれし者が立つ舞台です。そこで個々が自分達がこの舞台に選ばれている理由を正しくに認識し、その個性をチームの血肉とした。素晴らしいゲームだったなと思います。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
2025明治安田J1リーグ第24節
1位 ヴィッセル神戸(46)
2位 鹿島アントラーズ(44)
3位 柏レイソル(44)
4位 京都サンガFC(42)
5位 サンフレッチェ広島(42)
6位 FC町田ゼルビア(40)
7位 川崎フロンターレ(38)
8位 浦和レッズ(34)※1
9位 セレッソ大阪(34)
10位 ガンバ大阪(34)
11位 アビスパ福岡(31)※2
12位 ファジアーノ岡山(30)
13位 清水エスパルス(30)
14位 FC東京(29)
15位 名古屋グランパス(28)
16位 東京ヴェルディ(28)
17位 湘南ベルマーレ(24)※2
18位 横浜F・マリノス(21)
19位 横浜FC(19)
20位 アルビレックス新潟(19)
※1 2試合未消化
※2 1試合未消化
今節最大の注目カード、遂に首位から陥落した鹿島と遂に首位に上り詰めた柏の直接対決は鹿島の2点リードを柏が小屋松知哉と瀬川祐輔のゴールで同点に持ち込む壮絶な展開になりましたが、終盤に小屋松がPKを失敗した柏に対して鹿島はラストワンプレーの相手のミスを見逃さず松村優太が決勝点。大注目の大一番を見事制しています。上位勢では前身クラブを同じくする岡山との川鉄ダービーを制した神戸が首位に浮上。広島と町田はそれぞれ敵地で下位のチームに勝利し、特に町田は5連勝で順位を6位に上げた一方、京都は福岡を相手に2点リードからアディショナルタイムに2点を奪われて引き分けに終わっています。
残留争いは17位湘南がC大阪相手にどうにか勝点1を積み上げた一方、横浜FCと新潟は共に2-0で敗北し、残留圏内との勝点差が拡がる格好に。一方の横浜FMはホームで名古屋を相手に3-0で快勝。この結果、横浜FCと新潟をかわして遂に最下位脱出!新潟が最下位に転落しています。
ホテラスネツタイヤは聞き逃した
ではでは(´∀`)