RK-3はきだめスタジオブログ

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その代償は自然の摂理〜2025明治安田J1リーグ第19節 ガンバ大阪 vs 鹿島アントラーズ マッチレビュー&試合考察〜

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通期買ってブルジョワ万博…

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビューは2025明治安田J1リーグ第19節、ガンバ大阪 vs 鹿島アントラーズの一戦です!

 

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きっかけを掴んでは逃げていき、きっかけを握ってはすり抜けていく…今季のガンバはそういうシーズン。ある意味で一番人生らしい推移というか、どこか恋愛にも似たというか……俺は何を言っているんだ?

冗談はさておき、今季のガンバはきっかけを掴んだと思えば失い…という日々を繰り返しています。そのきっかけは突然湧いてきたようなきっかけではなくこれまでのプレースタイルが土台にあるもので、一度きっかけを失ってもその土台までもを崩した訳ではない。しかし勝ちにも負けにも非科学的な流れがある事は、ここ数年のガンバは特に良い意味でも悪い意味でも理解している事でしょう。その引力を如何にして掴むか……引き分けながらもブレイクスルー的な予兆はあった前節川崎戦を経て、常にクラブにとって目の上のたんこぶであり続けた深紅の集団と鬼のつく監督を前に、新たな流れを生み出す事はできるでしょうか。

両チームスタメンです。

 

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ガンバは2-2で引き分けた前節からはスタメンを1人変更。前々節神戸戦広島戦での退場で出場停止となった鈴木徳真が前節川崎戦では再び累積警告の出場停止を受けた事で、第13節京都戦第17節神戸戦まで採用していた満田誠をボランチに置いたシステムに戻しました。満田とネタラヴィでボランチを組むのは初めてで、前節宇佐美貴史を最前線に置きましたが今日はトップ下宇佐美、ワントップにヒュメットの形に戻しています。また今日は東口順昭が今季初めてベンチを外れており、荒木琉偉が初のメンバー入りとなりました。

前節は最下位横浜FMに不覚をとった鹿島もスタメン変更はガンバ同様に1人。前節は船橋佑と三竿健斗ボランチでスタートしましたが、今日は三竿ではなく柴崎岳が第14節町田戦以来の先発起用となっています。両チームの主将は宇佐美貴史柴崎岳プラチナ世代の旗頭のような2人というのも良いツーショットですね。

 

 

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

 

 

今シーズン、土日では初のホームでのナイトゲームとなりました。今日の試合はマスコットキャラクター モフレムを前面に押し出した"モフレムデー"として開催。限定グッズやモフレム弁当、モフレムサンデー、モフレムパフェといったトチ狂った食事を楽しめるほか、第12代体操のお兄さんの福尾誠氏が来場し、同氏監修の下でリリースされる「モフレムたいそう」が披露されます。ちなみにそんなイベントの数々の他にも岸和田競輪のイベントや叙々苑弁当の発売で焼肉弁当戦争になるなど今日のパナスタ結構カオス。また、堂安律、坂本一彩、初瀬亮と来場しているとの事で。

ちなみに5月29日から6月1日まで、隣接というか同施設内の万博記念公園ではPokémon GO Fest 2025:大阪が開催。太陽の塔の下で大いなる賑わいを見せます。

 

 

 

ファーストチャンスはガンバでした。前半2分、ルーズボールを回収したネタラヴィのパスを受けたヒュメットのスルーパスに抜け出した山下諒也が決定機を迎えますが、この場面はGK早川友基が好セーブ。

しかし比較的縦への動きが序盤から多かった試合は9分でした。キム・テヒョンのロングボールに抜け出したレオセアラが福岡将太とGK一森純の3人で交錯するような形になり、こぼれたボールはレオセアラがそのまま押し込む形になって鹿島先制。

 

 

ガンバもリズムとしては悪い訳ではなく、10分にはエリア内での細かいパス交換から宇佐美があわやPK獲得のようなシーンを創出。直後には左サイドの宇佐美の鋭いクロスに山下が反応してあわや決定機という場面を迎えますが、山下もあと一歩届きません。

立ち上がりはややオープンに始まった展開の中で失点をする形になったガンバでしたが前線でのリズム自体は悪くなく、20分過ぎにはある程度ボールを落ち着かせられるような状態へ。ただ展開が落ち着いてくるとやはり鹿島も堅実なブロックを見せてきて、なかなかそこのスペースを見出せない時間が続きます。31分には福岡の縦パスを受けたファン・アラーノが巧みなステップから右足を振り抜きますが相手DFのブロックに阻まれゴールならず。37分には右サイドでのパス交換から山下のパスを受けた宇佐美がシュートを放ちますがサイドネット。

 

 

 

44分にはネタラヴィのパスを受けた黒川圭介のクロスにマイナスで走り込んだ宇佐美がグラウンダーでシュートを放ちますが…これも僅かに枠を捉え切れず。

終始押し込んでいたガンバでしたが……出会い頭のような失が尾を引く形でビハインドで後半へ。

 

 

 

後半もガンバペースの時間が続いていました。55分にはアラーノのスルーパスに抜け出したヒュメットが決定的なシーンを迎えるもGK早川友基がファインセーブ。鹿島がレオセアラと安西幸輝の負傷交代で4人同時交代を余儀なくされるアクシデントが起こった直後にも半田陸に決定機になりそうなシーンが訪れますがラストパスは合わず。68分には宇佐美のFKでのクロスに福岡が合わせるもどうしても枠を捉えられません。

 

 

 

ガンバ最大のチャンスは72分。左サイドから攻め上がったガンバは満田が持ち出して右サイドへ展開。満田のスルーパスを攻め上がっていた半田がスルーして反応した山下の超速クロスにアラーノが飛び込みますが…シュートは無常にもニアポスト直撃。77分にはゴール正面絶好の位置でFKを得ますが…宇佐美のFKをスライスして枠の左へ。

ガンバはFKの直前のタイミングで山下を下げて今季パナスタで初出場となるウェルトンを投入。81分には半田のパスを受けたアラーノのワンタッチパスに反応したヒュメットが今度こそGK早川の牙城を崩してネットを揺らしますが…今度はオフサイドでゴールが認められず。

 

 

 

アディショナルタイム中谷進之介を前線に上げて同点を狙ったガンバは黒川に代えて投入した中野伸哉が入れたクロスボール……ファーサイドに飛び込んだ半田陸が相手DFの上を頭一つ越えるヘッドを放ちますが……またしてもポスト。

攻めて、攻めて、攻めて攻めて攻めて攻めて攻めて攻めて攻めて攻めて………再三に渡る好機は無情になまでに枠を逸れ、跳ね返されてタイムアップ。結局、立ち上がりに出会い頭で奪った得点を抱えて90分を走り切った鹿島が勝利。ガンバはこれで3連勝のち4戦未勝利となりました。

 

 

 

一言で言うなら「一番辛いタイプの負け」でしょうか。攻めて攻めて攻めて攻めて攻めて攻めて攻めて攻めて、遂に点を取れなかった。そして開始早々に出会い頭に失った1点を鹿島に握られて走り切られてしまった。例えるならラグビーでボールを抱えた選手に最初から最後まで走り切られてトライされてしまったみたいな印象です。

プレーに関しては全体的に良かったと思います。4月頃のように攻撃が2本、3本と繋がっていかないようなフラストレーションはこの試合にはありませんでしたし、後半に関しては鹿島が安西とレオセアラが同時に負傷交代となった事に伴う4人交代でスペース管理の擦り合わせに手こずっていた部分はあったにしても、両WGがどう動けばスペースが空くのかだとか、ちゃんとそのスペースに対してWGやヒュメットが走り込むだとか、走り込んだスペースにちゃんと宇佐美やネタラヴィがボールを送るだとか……ポヤトス監督が口酸っぱく言うスペースを作る→見つける→使うという流れは試合を通して遂行できていましたし、守備者の距離感が少し曖昧になっていた鹿島相手にすごく効いていました。例えば中央に固まっておいたところから山下やアラーノがぶわっとサイドに抜け出すだとか、それをフリックに半田や黒川が飛び出してくる辺りは純粋にエキサイティングでしたし、宇佐美やネタラヴィ、満田といった中央の選手もそれを見逃さなかった。その攻撃がスルーパスではなくクラスだった時のエリア内の人のかけ方は改善しなければならないところとはいえ、攻撃面でのパフォーマンスは良かったと思います。ことごとくシュートを外してしまったとはいえ、シュートに至るまでの質は良かったですし、ウェルトンや中野に至るまで個々は良いプレーを見せたのは良かったのかなと。

 

 

 

ただ守備に関しては……失点のシーン、結局この試合で唯一にして最大の問題点となってしまったあの場面の対応はチームとして雑だった、曖昧だったと表現するしかなかったなと。1シーンでもって全てを断罪するのも理不尽な話ではありますが、結果としてその1シーンで負けてしまった訳で。あの場面の問題は結局レオセアラに後手を踏んだ福岡だったのか、1人残ってオフサイドにならなくなってしまった黒川だったのか、キムテヒョンに寄せなかったヒュメットだったのか……批判の先は色々と見受けられますが、あのシーンの問題点は結局チームとしてあの時間帯の守備、鹿島の保持に対する守備が定まっていなかったところなんですよね。あの時間帯のガンバの対応が「ある程度鹿島にボールを持たせて、割り切ってブロックを組む」のならヒュメットと黒川が正しく福岡やミスですし、逆に「コンパクトさを維持しながらプレスやコース切りをして高めのライン設定をキープする」のなら福岡が正しくてヒュメットと黒川がミスしていた事になる。そしてその意思が統一されていたなら前者の場合の福岡は違う対応していたし、後者の場合のヒュメットと黒川も然りな訳で、あの1シーンで生じた意思統一のあやふやさのツケを払うハメになった試合ではあった。

後半、ガンバ自体が前がかりになった時のCBのカウンター対応はすごく素晴らしかったんですよ。それが出来ていたからガンバのターンでずっと進められた訳で。だからこそ再三のチャンスを逃した事、守備が曖昧な時間を作ってしまった事のツケを払うハメになったし、特に鹿島はそういうところを徹底的に突いてくるという事なんて、ガンバは他のチームよりも知っているはず。試合後にポヤトス監督が語ったように、この試合のガンバは間違いなく勝点3に値するゲームはしたと思います。しかしそういうゲームで勝点0になっうという事は、その場合の落ち度は往々にしてガンバにあるという事になる。そういう意味では自然の摂理とも言えるゲームだったのかなと思います。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

2025明治安田J1リーグ第19節

FC町田ゼルビア0-3横浜F・マリノス

名古屋グランパス3-0アルビレックス新潟

アビスパ福岡0-0東京ヴェルディ

柏レイソル1-3ヴィッセル神戸

サンフレッチェ広島1-2川崎フロンターレ

ガンバ大阪0-1鹿島アントラーズ

京都サンガFC3-0FC東京

湘南ベルマーレ1-1ファジアーノ岡山

セレッソ大阪4-2清水エスパルス

浦和レッズ2-1横浜FC

 

 

1位 鹿島アントラーズ(40)

2位 京都サンガFC(34)※1

3位 浦和レッズ(34)※2

4位 柏レイソル(34)

5位 サンフレッチェ広島(32)※3

6位 ヴィッセル神戸(30)※3

7位 川崎フロンターレ(29)※3

8位 セレッソ大阪(29)※1

9位 清水エスパルス(25)

10位 FC町田ゼルビア(25)

11位 ファジアーノ岡山(24)

12位 ガンバ大阪(24)

13位 東京ヴェルディ(24)

14位 名古屋グランパス(23)

15位 アビスパ福岡(23)

16位 湘南ベルマーレ(22)

17位 横浜FC(19)

18位 FC東京(19)※3

19位 アルビレックス新潟(16)※3

20位 横浜F・マリノス(14)※3

 

※1 1試合消化試合数が多い

※2 2試合消化試合数が多い

※3 1試合未消化

 

チーム毎に消化試合数は異なりますが、J1は今節で半分の19試合に到達。前半戦が終了しました。

前節は最下位横浜FMに不覚をとった鹿島は敵地でG大阪に1-0で勝利して首位ターンが確定。上位勢では柏と広島が敗れた一方、京都とクラブW杯前最後の試合となった浦和は勝利。試合数の影響で暫定ではありますが、京都が2位に浮上しています。北野颯太の海外移籍前ラストゲームとなったC大阪は勝利して8位に浮上です。

残留争いでは前節久々の勝利を挙げた最下位横浜FMは敵地で町田に2試合連続の3得点で勝利。一時は最下位まで陥りながらも5月を6戦無敗とした名古屋が14位まで浮上した一方、一時は首位に立ちながらも5月未勝利の福岡は15位まで沈む激動の2ヶ月となりました。横浜FCFC東京、新潟はそれぞれ敵地で敗れて、苦境から抜け出せていません。

 

 

太ももが痛い

ではでは(´∀`)