RK-3はきだめスタジオブログ

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本能に吸い付く〜2025明治安田J1リーグ第17節 ヴィッセル神戸 vs ガンバ大阪 マッチレビュー&試合考察〜

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万博、もう3回行っちゃった…

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビューは2025明治安田J1リーグ第17節、ヴィッセル神戸 vs ガンバ大阪 の一戦です!

 

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5月15日、Jリーグは32周年を迎えました!

これまでに紡がれた日常に感謝すると共に、これからも永く続く日々を、自分もまたファンという立場で一喜一憂の一部として生きていけたらと思います。

2023年更新のページですが、過去にJリーグの歴史やトリビア的なことをを振り返れる記事をいくつか更新しておりますので、そちらも是非に。

 

 

ゴールデンウィークに入ってからのガンバは、その名の通りというのも変ですが……頭上を覆っていた分厚く灰色の雲が切れて散っていくように晴れやかなパフォーマンスを見せ続けています。

京都戦を制すれば湘南戦で圧勝、浦和戦ではクオリティを示して結果に漕ぎつけた。前節広島戦は早い時間の退場で苦しいゲームにはなりながらも、そこで示したプレーぶりは間違いなく評価に値するものだった……そこには確かに、ダニエル・ポヤトス監督と共に築いた、そして選手達もそれを信じた証が、今季は苦境をもがきながらも失わなかった信念が表れていました。不安しかなかった4月までの季節を超え、今はまさに上位争いにふさわしいチームとして進んでいると言えるでしょう。

 

 

対戦相手は神戸です。かつてガンバにとって格下だと思っていたはずの相手は、今や2連覇中のディフェンディングチャンピオン。そして去年、ポヤトスガンバが集大成とするはずだった試合を殴りつけてきたのも彼らでした。そのリベンジになるような、止まった歴史と進撃を再び進めるような勝利を期待しています。

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節広島戦からの変更は広島戦で退場となり出場停止が科された鈴木徳真のところを第10節名古屋戦以来の復帰となったネタラヴィと交代した1人のみで、第13節京都戦から続く流れを継続。ただし今日は、割とどちらのサイドでも出ているファン・アラーノはともかく、山下諒也を左に置くいつもとは逆の配置を採用しています。また、今日は食野亮太郎とイッサム・ジェバリがメンバーから外れており、ジェバリがベンチ外となるのは今季初。一方、開幕から離脱していたウェルトンが今季初めてメンバー入りしました。

神戸は0-1でFC東京に敗れた前節からのスタメン変更は2人。前節はベンチスタートだった大迫勇也マテウス・トゥーレルが約1ヶ月ぶりの先発復帰を果たしています。ただ、ベンチメンバー20人のくくりでは前節と同じメンバーがそのまま登録されました。スタメンの井手口陽介、ベンチの井出遥也は古巣対決です。

 

 

 

本日の会場は兵庫県神戸市、ノエビアスタジアム神戸です。

 

 

ヴィッセルはこの試合を「神阪ダービー」と称しており、割と名物企画感は出てきた紅・青分布調査を実施。スタグルも神戸グルメと大阪グルメを立ち並ばせる形で運営されます。また、関西勢対決という事で現地のパビリオンにも絡んでいる川崎重工により「Kawasaki presents Let’s GO!大阪・関西万博Day」として開催され、ミャクミャクも来場するとの事。

ガンバにとってノエスタは「苦手な時期」と「得意な時期」が割とはっきりしていたりするんです2020年までは3勝1分で4戦無敗の時期があったかと思えば、2021年からは4試合で1分3敗。とはいえ昨年は宇佐美のスーパーゴールと中谷の劇的同点弾でノエスタでの連敗を止めた経験があるだけに、その流れでノエスタを再び得意なスタジアムに!

 

 

 

 

立ち上がりは一進一退の展開になりました。ビルドアップをベースに宇佐美貴史のところで加速しながらサイドにポイントを作ろうとするガンバと、サイドの背後を狙って深い位置でボールをキープしてから打開を試みる神戸。両者ともに異なるアプローチながらサイドにポイントを置こうと試みつつ、お互いになかなか決定機までは持ち込てない、逆に言えば両チームのCKがしっかりと中を締める展開が続いていました。

 

 

 

最初の決定機はガンバでした。17分、ヒュメットのパスから右サイドに開いたファン・アラーノのパスに対し、空いたポケットのスペースにアンダーラップを決めて抜け出した半田陸が決定的な場面を迎えるとシュートは僅かに枠の左へ。神戸も20分には宮代がエリア内で粘る好機を得ますがガンバの守備陣も上手く対応しめ追い出したところ、井手口を介してエリア外の酒井高徳が放ったミドルシュート。22分にも神戸は大迫勇也がディフレクションを叩いてシュートに持ち込みますが、いずれも枠を捉えず。

神戸は29分にはセットプレーの混戦から、31分にはロングボールに反応した大迫が決定的な場面を迎えましたが、ガンバもギリギリのところで中谷進之介がどうにかカバーするなど彼らの持つパワーにも対抗していきました。

 

 

 

前半の最後の方は耐える時間が続いたガンバは前半アディショナルタイムにはエリキのパスを受けた大迫がGK一森純との1対1を制してシュートでネットを揺らしましたがオフサイド判定。直後にも黒川圭介のミドルシュートを山川がブロックして跳ね返ったところからエリキが大カウンター。しかしどうにか守備陣が素晴らしい対応で耐え、最後にボールを受けた宮代大聖のシュートもサイドネット。前半は0-0で後半に向かいます。

 

 

 

後半からガンバはネタラヴィを下げて倉田秋を投入。

しかし後半も立ち上がりから数回チャンスを作っていた神戸は50分、中盤でのボールの奪い合いを制した神戸は左サイドからの佐々木のクロスが流れたところを酒井が回収すると強烈なパワーで右サイドを突破。グラウンダーのクロスはエリキのスルーの先に走り込んだ大迫勇也の足元へ…。役者の一撃が刺さって神戸が先制。

しかし直後、ワイドにボールを動かしていたガンバは満田がアクロバットなサイドチェンジを黒川に送ると、黒川は対峙した酒井を自らドリブルでぶち抜いてサイド突破!マイナスの折り返しに走り込んだ倉田が決め切ってガンバ同点!!途中から入ってきたNo.10のゴールで試合はすぐさま振り出しに!

 

 

…かと思いきや59分。同点に追いついたとはいえ神戸ペースの時間が続いていた中で神戸はスローインを獲得。左サイドから本多勇喜がロングスローを入れると、ニアに入ったマテウス・トゥーレルのフリックに最後は黒川とエリキが交錯する形で吸い込まれていって神戸が勝ち越し。怒涛、激動の後半は60分までに3点が飛び交う展開に。

 

 

67分には神戸はエリキを下げてガンバキラー的なところがあるジェアン・パトリッキの投入でよりカウンターに特化した形に。同じタイミングでガンバはヒュメットを下げて南野遥海を送り込むと共に、山下とアラーノを従来のサイドに戻して反撃の機会を伺います。

73分、神戸の中盤がかなり最終ラインに吸収されたことを踏まえて中谷が前節同様に一枚上がってビルドアップに関与すると、中谷の縦パスを受けた南野のポストプレーを回収したアラーノから、最後は黒川が酒井をぶち抜いて右脚一閃!!ここ数年、やり込められてきた酒井高徳を相手に見せたNo.4の輝き!!!!ガンバ同点!!!!

 

 

終盤は壮絶な展開となりました。

アディショナルタイム直前には扇原のFKにファーサイドで合わせた佐々木がヘッドを放ちましたがここはGK一森純がビッグセーブ。今季初出場となるウェルトンを83分に投入していたガンバは終盤、宇佐美を下げて江川湧清を投入し、神戸の圧力に対して重心を下げて対応する構えを見せましたが、悪夢はまたしてもロングスローから生まれました。90+6分、右サイドから酒井が入れたロングスローがエリア内で混戦を引き起こすと、落下地点に入った黒川がクリアしきれず佐々木へ。ニアサイドで反応したのは………絶対的エースストライカー、大迫勇也。あまりにも出来すぎたシナリオはノエスタ歓喜を呼び、そして青黒に屈辱を与え…。

 

 

アディショナルタイム、中谷や江川を前線に上げたパワープレーに踏み切ったガンバはGK一森のロングキックに対して山川哲史に競り勝った中谷の落としに江川が抜け出して強烈なシュート。2度ある事は3度ある…その瞬間を期待した刹那、GK前川黛也が彼らにとっての3度目の正直を掴むスーパーセーブ。ラストのCKはGK一森も攻撃に参加するも実らず、ガンバは2連敗となってしまいました。

 

 

 

壮絶なゲームでしたね。とにかく……。

激しくスコアが動いた後半よりも前半の方が内容としては五分だったと思います。前半はWボランチ+宇佐美でボールを動かしながら、或いはサイドに出して宇佐美とヒュメットが2トップ気味に裏を狙いながらアクションを起こしていく、その繰り返しの中で生まれたスペースを突く…という組織としてのベースはある程度提示できていたと思います。宇佐美が何度か効果的な抜け出しを見せたり、半田に決定機が一つ訪れたシーンは一つの表れでした。

ただ、これは広島戦で11対11だった時もそうでしたが……相手の中盤とパワーに対して、ガンバ側がミドルゾーンで捕まえきれなかった。これは前後半を通じて問題でした。連勝中に対戦した京都や湘南も強度のあるチームとはいえ、この2チームは中盤は早めに3トップに預けるか割とボールを持とうとしますし(意外と今季はサンガもカウンターできなかったから持ったりする)、浦和も上述の2チームとスタイルは違いますが中盤はスローペースにプレーする事を務めてくる。対して広島と神戸は中盤からねじ伏せるように前進してくるんですよね。彼らは中盤を中盤の選手である程度打開してから大迫なりサイドなりを狙ってきた。そこで後手を踏んだのは前半も後半も同じでしたし、そこを封じろとなると…本職ボランチではない満田と倉田に求めるには少々酷なところはあったのかなと。2人とも攻撃面や平時のプレスでは貢献してくれたからこそ、そういうシチュエーションでのミスマッチが目立ってしまったのは惜しかったですし、ネタラヴィも鈴木も守備をストロングとするタイプではないので、広島戦で見えた「ミドルゾーンでパワフルな前進をしてくるチームへの対策」はダワン離脱移行ずっと抱えている問題と言えるように思います。そこを剥がせた事で神戸は攻撃時の選択肢が多くなった部分が決定機の差に繋がったんでしょうし。

 

 

 

その過程の中で後半は神戸の猛風を耐える時間がどうしても長くなってしまったので、中盤でボールを持つ時間を担保できていた前半と比べるとどうしてもロングレンジな攻撃をせざるを得ない時間帯が多かったです。後半はスコアだけを見ればオープンな撃ち合いにも見えますが、その印象ほどガンバに好機があった訳ではなかったですし。ただ、そういう展開だったからこそ無理なカウンターを仕掛けようとしなかったところは良かったのかなと。もちろんカウンターを狙える場面で狙わない理由はないんですが、カウンターを狙うべき状況じゃなかった時に前線でボールを動かす状況を整えようとする判断をこの展開で打ち出せた事はこの試合の美点だったように思います。1点目も2点目もそういう流れで取ったゴールでしたし、2点目は神戸の中盤が引き込んだタイミングで中谷が一枚上がってビルドアップに関与しようとする辺りは広島戦の手応えをそのまま移植できた部分でもあるでしょうし。

終盤にポヤトス監督が宇佐美を下げてDFの江川を投入した事については賛否両論が起こっていますが……神戸に押し込まれた展開の中でDFを増やして勝点1でもOKとする、その上で1人で陣地回復を狙えるウェルトンと、ウェルトンが抜け出した時に走り込めるような南野と満田を控えさせれば1度は決定機が来る可能性があるからそれに賭ける…という狙いはすごく理解できるので、あの交代策が間違った采配だとは少なくとも思っていません。ただ、守備固めは一般的に本来セーフティーファーストの態勢を取る事でリスクを排除しにいく采配ではあるんですが、リード時ならともかく2-2であの押し込まれ方をしている時の守備固めはかえってサンドバッグ状態になりかねないリスクを孕んでいる…というところは考えさせる部分でもありましたね。

 

 

ゲーム自体は基本的には神戸のゲームだったと思います。それは試合としての狙いがより機会に繋がっていた…という意味で。特に後半はガンバも2点取れたとはいえその毛色は前半よりも強かったですし、内容としては打ち合いの印象ほど良いものではなかったのは実際のところではあったかなと。

とはいえ、…ポヤトス監督の「美しい試合」というコメントがガンバサポの間で一悶着を起こしたニュアンスの解釈と是非はそれぞれあるにしても、このゲームが熱いものを感じさせるゲームだった事も素直な感想としてあったと言いますか、それこそ去年のキーワードだった"熱量"なるものは今年のゲームで一番感じさせられたゲームでもあったんじゃないですかね。それこそ倉田が見せた執念のようなプレーが、結局はああいうのが一番心を打つ、本能に響いてくるプレーだと思いますし。だからこそせめて勝点1は取って欲しかったですね…。

 

J1第17節分の順位表のコーナーは川崎フロンターレvsセレッソ大阪のマッチレビューページに記載しています

 

 

広島戦のマッチレビュー、下の方なんも貼らずに更新しちゃってたのに今気付いた

ではでは(´∀`)