May Fair…
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2025明治安田J1リーグ第19節、京都サンガFC vs FC東京の一戦です!
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無敗優勝なんてレア中のレアイベントです。最強と謳われたチームも、歴史の中でその栄華に近付いた結局はどこかで負ける。それが示すことは結局、負けを如何に引き摺らないか、負けが続いた時にどれだけ早く立ち直るか……優勝や上位進出の必須条件は、結局のところはそこに集まってきます。
開幕直後を除けば、今のサンガは上昇気流に乗り出してから最も苦しい時期になったと言えるでしょう。相次ぐ選手の負傷離脱や大阪勢に対する連敗をどうにか乗り切ったかと思えば、ここに来てルヴァン杯の惨敗と東京V戦での敗北という新たな試練が訪れた。この状況に対して重要なのは、サンガにとって立ち返る場所があるのか?というところ。そしてその場所で立てるか、戦えるかというところ。結局最後はそこに行き着く。前半戦の最後を飾るこのゲーム。サンガ以上の規模を誇りながら今季は苦しむ相手を前に、今季のサンガが決してひとときのムーヴメントではないことを見せつけたい一戦です。
両チームスタメンです。
サンガは0-1で敗れた前節東京V戦からはスタメンを5人変更。前節で退場処分を受けて出場停止となった平戸太貴のポジションには米本拓司を起用。アンカーには出場停止から復帰した福岡慎平が戻っています。前節のWGは松田天馬と奥川雅也でしたが、今日はムリロ・コスタと今季初先発となる平賀大空が入りました。若干ローテーション的にもなっているSBは右に福田心之助、左に須貝英大の組み合わせです。
FC東京は0-3で敗れた前節広島戦からはスタメンを4人変更。今日はGKを波多野豪を起用し、3バックは土肥幹太のみを残して入れ替えており、第8節東京V戦以来の先発となる木本恭生、第6節福岡戦以来の先発となる森重真人を3バックに組み込んできました。両チームともに縁のある選手がちょくちょくいる一戦。ちなみにサンガのJリーグ初ゴールはFC東京監督の松橋力蔵監督によるものというトリビア。
本日の会場は京都府亀岡市、サンガスタジアム by Kyoceraです。
本日は京都サンガF.C.ホームゲーム開催日です⚽️
— サンガスタジアム by KYOCERA 《公式》 (@SANGASTADIUM) 2025年5月31日
ぜひお越しください!!
🏆明治安田J1リーグ第19節
🆚FC東京
🕐19:00#サンガスタジアム #サンガスタジアムbyKYOCERA #sanga pic.twitter.com/pV2RDBCG1J
今日の試合ではJリーグの日を記念したJリーグチップスが先着2000名にプレゼント。サンガはJリーグの日がアウェイゲームとなっていたので、少し遅れて今日の配布となっています。また、今日はゲストして京都府出身のプロレスラー小橋健太氏が8年ぶりに来場です。
土日では初めてのナイトゲームとなりましたので、試合前の暗転演出も映える頃合いでしょう。今季のサンガは好調ながら、ホームでは微妙に勝ち切れない試合が続いています。状態の良いシーズンだからこそ、もっとホームの勝利を伸ばしていきたい…。
前半は動きの少ない展開となりました。
両者共に中盤での攻防がメインの展開となって両者共にあまりそれを攻撃のポイントに繋げられず。よく言えばミドルゾーンで潰す中盤守備は両者共に出来ていて、悪く言えばそこでボールを落ち着かせられない、或いは攻撃の起点を見出すことができないという状況に。結果、ミドルゾーンでの攻守は激しく入れ替わりながらもアタッキングサードにはなかなかボールを送り込めない…という騒がしくも静かな展開で前半は進んでいきました。
しかしその中で先に攻撃のポイントを見出し始めたのはサンガでした。密集の中から少しずつ長沢駿が縦へのアクションを、ムリロ・コスタがワイドなポジションに活躍を見出していくようになった事で密集地帯の出口のようなものをサンガが確保できるようになり、特にムリロの右サイドに一度出してから攻撃局面に繋げられるようになっていきました。
32分、右サイドで福田がロングスローを匂わせたところからシンプルなスローインを選んだリターンを受けるとクロス。一度は鈴木義宜が収め切れなかったものの、FC東京もクリアし切れなかったところに走り込んだ川﨑颯太が押し込んでサンガ先制!!
火を吹くようなシュート❤️🔥
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2025年5月31日
右サイド・福田のクロスの
こぼれ球をダイレクトで
#川﨑颯太 が撃ち抜いた!
好調を牽引する主将の一撃で
ホームの京都が先制!
🏆明治安田J1第19節
🆚京都×FC東京
🆓#DAZN ライブ配信#Jみようぜ #Jリーグ#京都FC東京 pic.twitter.com/1CwE6LUKWd
先制した後は少し試合がオープンになった事でFC東京がWBを高い位置で絡ませたアタックによりピンチになりそうな場面も出てきましたが、サンガもエリア内での守備はそつなくこなして前半終了。
前半で得たリードをキープしながら前半の45分を終えます。
後半は立ち上がりからお互いに好機が多く訪れます。サンガはムリロ、FC東京は小泉がシュートチャンスを得てそれぞれ逃すと、51分には前線でボールを奪った福田の折り返しに呼応した長沢が合わせますが…この日最大の決定機は僅かに枠の左へ。
しかし58分、FC東京は俵積田のスルーパスに左サイドを抜け出した遠藤渓太が折り返し。ファーサイドに走り込んだ小泉のシュートはなんとかブロックしましたが、そのこぼれ球を遠藤に押し込まれて同点……かと思われましたが!その一連の過程の中でFC東京がオフサイドを取られてノーゴールに!
前述のシーンの直前に平賀を下げて松田天馬を投入していたサンガは66分にムリロと米本を下げて奥川雅也と武田将平を投入。前述のFC東京のチャンスこそノーゴールになりましたが、この時間になってくるとFC東京の両WBが高い位置を取るのではなく高い位置に抜けられるような状況を作ってきた事で少しサンガにとって難しい時間が続くようになっていきました。
しかしその中で70分、FC東京が自陣に戻ったタイミングを見逃さなかった松田がハイパープレス敢行。相手からボールを奪ってマイナスに折り返すと、長沢のエンジェルポストプレーに武田がシュートというよりもショットみたいなやつ叩き込んで追加点!!嫌な流れの時間帯に刺さった得点はあまりにも鮮やかな!!苦しい季節の長かった男の一撃!!
更に立て続けに75分、鈴木のロングボールを長沢が頭で落とすと、そのボールを拾った川﨑のラストパスを奥川が鮮やかに決め切って3-0!!奥川は今季6点目!!一つのボールに複数の選手がコミットし、最後はクオリティで仕留める…鮮やかに3点差!
これは上手すぎる...!
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2025年5月31日
松田天馬の折り返しを
長沢が落とし
最後は #武田将平 が
コントロールショット!
交代直後の武田のゴラッソは
貴重な追加点!
🏆明治安田J1第19節
🆚京都×FC東京
🆓#DAZN ライブ配信#Jみようぜ #Jリーグ#京都FC東京 pic.twitter.com/d8bO8G3Esp
抜群の決定力💪
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2025年5月31日
長沢が頭で逸らし
川﨑のラストパスに
絶妙なダイアゴナルランから#奥川雅也 が決めた!
奥川の今季6点目は
お手本のような崩しからの
決定的な3点目!
🏆明治安田J1第19節
🆚京都×FC東京
🆓#DAZN ライブ配信#Jみようぜ #Jリーグ#京都FC東京 pic.twitter.com/yd7wyLVjHc
終盤は福岡と長沢を下げてパトリック・ウィリアムと約1年ぶりの復帰となる麻田将吾を投入。3バックに変化し、怪我から帰ってきた麻田がFWになってるというびっくりポイントはありましたが、反撃に出たいFC東京の攻撃もある程度サイドはボールを持たせながら中央はしっかり固める守備でシャットアウト!後半立ち上がりは苦しい時間もありましたが、しっかりと試合を仕留め切って快勝!暫定ですが2位に浮上しました!!
去年の総括ブログでも書きましたし、中断期間中にブログ書けたらいいなあ…とも思っているんですが、今季…今季というか昨季後半からのサンガは「ハイプレスをカードとして使えるようになった」という点が一番な強みだと思っています。要はこれまではハイプレスを前提に作ったチームでしたが、今はある程度構えてスタートしたところからハイプレスを状況を見て武器として発動するような設計に変更した。劇的に中央での守備が安定したのはそこが要因と言えるでしょう。
今日に関してはサイドのところで若干食いついてしまう、サイドでかなり高い位置でキープしてしまったところで後半立ち上がりのようにWBに背後を狙われる場面が多くなっていた部分はありましたが、少なくとも中央での守備は今季の改善ポイントがすごくよく出ていた試合だったんじゃないかなと思います。FC東京の1トップ2シャドーに入っていた選手はやっぱりスペースか、或いは快走できる距離あってこその選手ですから、CBがブロックを組む意思をしっかりと持って対応すればなんとかできる。逆にSBが少しズレてしまった時間に危ない場面が頻発した事もその表れでしょうが、多くの時間でFC東京の特徴に対して効果的なプレーができていたと思います。そこは中盤はデュエルはしっかりと行いながらポイントを探ろうとしたところも然りでしょう。
その中で前半は守備のオーガナイズは上手くいっていた中で、そこからなかなか攻撃に転じられない…となった時に縦にスペースを広げた長沢と横にスペースを広げたムリロの動きと機転は高く評価されるべきでしょう。そこでスペースを広げて密集が少し解放され始めたタイミングで平賀や川﨑がそのスペースを巧く使えるようになっていった。広いスペースでどうやって局面を広げるか、逆に2〜3人が固まってコンビネーションを発揮するか。今日の試合は特に「状況に応じたベター」をすごく選択してプレーできていたと思いますし、それは同時にサンガが出来ることそのものがすごく増えたという表れでもあるんですよね。それこそ途中から奥川を投入できるというスカッドの強みもそうですし、今日の後半にとった2つの得点は「出来ることの幅」が拡がった事を見せてくれた。その自身が選択の余裕、判断の余裕にも繋がっているのかなと。
サンガは浦和戦の分があって1試合多いのであくまで暫定順位ですが、今日の結果で暫定2位となりました。湘南や福岡のように、序盤戦でリーグを席巻しながらも上位をキープしきれなかったチームがいる中で、前半戦を終えた今になっても上位をキープしている事は素直に評価されるべき事でしょう。例えばFW陣が強いだけと言われようとも、3トップが丸ごと離脱してもなお結果を出す事ができている。一辺倒な武器になりがちだったところから、それを最大の武器として持ちながらスタートラインを作れるようになった、そういう戦い方が可能になるだけやれる事が増えたし、個人個人の特性が前半と後半でメンバー入れ替えが成立するぐらいチームに溶かすことができるようになった。その辺りは曺貴裁体制で長期体制となった末に手にした財産だと思います。
さあ、後半戦、未だ見たことのない次元まで!
もーえよドラゴンズー。
ではでは(´∀`)