
明太子!豚骨!
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2025明治安田J1リーグ第24節、アビスパ福岡 vs 京都サンガFCの一戦です!
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シーズン開幕当初に福岡に敗れた時からは想像もつかないほど、今のサンガがいるポジション、そして今のサンガが掴んでいる2025年シーズンというものは、このクラブの過去の中で類を見ないほどのチャンスと呼ぶべき場所につけています。
その中で訪れた川﨑颯太の海外移籍という一報……これはサンガにとって、優勝を目指す中での大きな戦力的な痛手と、クラブとしての育成プロジェクトに於ける一つの成功という二つの要素が混在する出来事となりました。
残り試合も減っていく中で、これから川﨑の穴をどうやってチームとして、或いは個人の台頭で埋めていくか。この優勝戦線に生き残る為には、一つ一つの命題を一つ一つクリアしていかなければなりません。鹿島と柏が直接対決でどちらかが勝点を落とす事は確実な状況の中で、サンガは目の前のやるべき事を果たして前進する事が出来るのでしょうか。
両チームスタメンです。


サンガは前節新潟戦からのスタメン変更は2人。直近のゲームとなる天皇杯横浜FC戦はそこまでリーグ戦からの変化はないメンバーを起用しているので3人に留まっています。この試合は川﨑颯太がいなくなって最初の試合となりましたが、インサイドハーフには磐田から移籍後リーグ戦初先発となるレオ・ゴメスを起用。鈴木義宜とコンビを組むCBには今日は第9節鹿島戦以来の先発となるアピアタウィア久をスタメンに入れてきました。また、復帰した山田楓喜がリーグ戦では初のベンチ入り。天皇杯で復帰したラファエル・エリアスも第18節東京V戦以来のリーグ戦でのメンバー入りを果たしています。
前節はクラブW杯の関係により浦和戦が延期になった為、リーグ戦はほぼ1ヶ月ぶりの福岡は直近のリーグ戦神戸戦からはスタメンを4人変更。120分戦った直近の公式戦である天皇杯北九州戦からはウェリントンを碓井聖生に、田代雅也から代表帰りの安藤智哉に変更した以外は同じメンバーを起用しています。昨季の大怪我により1年ほど離脱しており、北九州戦で復帰を果たした奈良竜樹は先発としてリーグ戦でも復帰を果たしています。
本日の会場は福岡県福岡市、ベスト電器スタジアムです。
最寄り駅が空港駅で、飛行機が見える事でもお馴染みのスタジアム。この試合ではグッズ以外にも福岡で開催される音楽フェスのチケットが当たる抽選企画の他、アビスパ福岡の30周年を記念したトークショーとして大久保哲哉氏、中町公祐氏、山形辰徳氏、中村北斗氏が来場するとの事。
思えば昨年、このスタジアムで見せたサンガのスピリットは歴史に燦々と輝くものでした。あの日ほどドラマティックであれとは言いませんが輝く思い出の下にまた良き思い出を詰め込めるような勝利を!
\⚡️NAVY SUMMER⚡️/
— アビスパ福岡【公式】 (@AvispaF) 2025年7月21日
夏休みのスタートダッシュは#ベスト電器スタジアム で決まり🐝
家族と友だちと最高の夏をアビスパで‼️
ご来場お待ちしております✨https://t.co/TpYMOpg2Sn
【明治安田J1リーグ第24節】
#アビスパ福岡 🆚 #京都サンガFC
🕕18:00KO 🏟#べススタ pic.twitter.com/HoRxPgyBxD
立ち上がりから両者共に攻撃機会が多く訪れ、その中で攻守が目まぐるしく入れ替わる展開となっていきました。
必ずしもどちらのペース…とは言えない試合展開ではあった中、展開としては福岡の方が高い位置でのプレーを実践しながらサイドを用いて旋回するように差し込んでいくコースを探る展開。逆にサンガはどちらかと言えば構える形での対応になりながらも、タイミングを見つけてサイドからカウンターで抉りにいくような姿勢を見せていました。
ただ福岡はポジショニングや試合の流れの中ではやや優位に立っていたものの、シュートシーンもGK太田の正面に収まるものが多いなど最後のところを打開しきれず。
サンガも同サイドの複数人でパスワークの関係を作ったところからサイドチェンジを入れて福田心之助が背後を取ったり、中央のスペースに入ってきたトゥーリオが惜しいミドルを狙うなどゴールを脅かすシーンは作れており、ややもどかしい福岡と、もどかしいながらも予兆は見せるサンガの関係性で試合は進んでいきます。
前半終了間際には上島拓巳のヘッドが枠を僅かに逸れ、アディショナルタイムにはトゥーリオが絶妙なミドルを放つもGK小畑がファインセーブ。お互いに得点機会はあった前半でしたが、スコアは動かず0-0で後半へ。
後半、サンガは前半終了間際に脚を痛める場面のあった須貝英大を下げて佐藤響、アピアタウィアを下げて宮本優太を投入してDFラインのテコ入れを図ります。
前半はハイラインでプレーできていたのは福岡の方でしたが、後半はサンガが高い位置にライン設定した状態で攻めの手を繰り出せるようになっていきました。53分、右サイドでルーズボールを収めたトゥーリオがポケットのエリアにスルーパスを送ると走り込んだ原がグラウンダーのクロス。これに反応した平戸太貴のシュートが相手DF2人にディフレクションしてゴールに吸い込まれるやや珍しい形でサンガ先制!!(後にオウンゴールに変更)
更にサンガは立て続けに58分、福田が斜めに入れたボールをトゥーリオがワンタッチで落とすと、走り込んだ福岡慎平の折り返しが奈良のハンドを誘発してPKゲット!これを代表帰りの原が沈めてサンガ追加点!!
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) 2025年7月21日
🏆 明治安田J1リーグ 第24節
🆚 福岡vs京都
🔢 0-1
⌚️ 54分
⚽️ オウンゴール(京都)#Jリーグ pic.twitter.com/lt3plnAszB
福岡は1点を取られた時点で藤本と碓井を下げて湯澤聖人とウェリントン、67分には秋野と奈良を下げて重見柾斗と橋本悠を投入し、3バックから岩崎と紺野をWGに置いた4バックに変更。対するサンガも65分に長沢を下げてリーグ戦久々の出場となるエリアスを入れれば、73分にはレオ・ゴメスを下げて武田将平を送ります。
サンガは一度原のクロスにエリアスが飛び込む好機があったもののこれは活かせず、福岡は79分に松岡大起のロングボールに抜け出した岩崎の折り返しを紺野が詰めて1点差…かと思われましたが、抜け出した岩崎のトラップがハンドと判定されてゴールは認められず。
とはいえ終盤は紺野と岩崎をサイドで押し出し、FWにベンカリファとウェリントンを配置するパワープレーに打ってきた福岡の猛攻を受けると、サンガも平戸を下げてパトリック・ウィリアムを入れた3バックで対応。福岡は安藤も最前線に上げてパワープレーを実行するとアディショナルタイムには右からのクロスに安藤が合わせるビッグチャンスがありましたがGK太田岳志ファインセーブ!直後にもクロスからウェリントンが決定機を迎えますがシュートは僅かに枠の左。
(以下略)
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) 2025年7月21日
🏆 明治安田J1リーグ 第24節
🆚 福岡vs京都
🔢 1-2
⌚️ 90+3分
⚽️ ウェリントン(福岡)#Jリーグ pic.twitter.com/fDvbFtgxiC
これはもう、全員のゴール
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2025年7月21日
まさに執念が生んだ同点弾💥
ゴール前の大混戦を最後は
#重見柾斗 がねじ込んだ!
🏆明治安田J1第24節
🆚福岡×京都
📺#DAZN LIVE配信中 #Jみようぜ #Jリーグ #福岡京都 pic.twitter.com/WuwDM4RBrf
「途中までは良かった試合」と言ってしまえば「2-0から追いつかれたんだからそりゃそうだろ」って話にはなるんですが、実際に途中までは良いゲームの運び方ができていたと思います。
前回対戦ではサンガがやりたい事を福岡にそっくりそのままやられた結果敗れたんですが、前回対戦ほど露骨ではなくとも、福岡が先に福岡がハーフコートゲームのような状況に持っていこうとする、最終ラインを高めの位置に固定してそこをスタートラインにボールを回そうとする…という狙いは見せていた中で、サンガはある程度構えた状態で守りながらカウンター一辺倒のみならず、原のサイドチェンジに福田が抜け出したシーンがいくつかあったように縦及び横のスペースに如何にアクセスするかのビジョンを持ったカウンターを繰り出せていたと思います。
そんな中で後半は逆にサンガが本来やりたいようなハイラインの状況を作り出し、長沢で深さを取りながらサイドのポケットのエリアに原とトゥーリオがガンガン入っていく。その上でエリア内に長沢ともう1人が入っている状況を作る…平戸からオウンゴールに変更された先制点の場面が顕著ですが、前半はある程度制御しながら後半にグッとギアを踏み込んだパワーの使い方も含めて、試合開始から先制するまでの流れ、更に追加点を取るに至る展開はチームの成熟を感じるものでもあったとは思います。ただまあ、問題はその後でございまして…。
福岡は後半途中から、それまではシャドーとWBだった岩崎と紺野を両WGに配置した4バックにシフトし、前半のようにビルドアップからサイドに展開していくよりもまずは岩崎のスピードや紺野の突破力を徹底的に押し出す形に変えていました。徹底的に仕掛けてくる両WGの対応を前にサンガのSBもかなり消耗させられていく中で、トドメと言わんばかりに福岡はウェリントンの相方にベンカリファを送り込み、そして安藤も前線に上げさせた。もちろん福岡からすれば4バックにした時点で1点でも取れていればベストだったと思いますが、段階的なパワープレーみたいな形になった事はサンガに対してかなりダメージを与えてきたなと。
結果として、サンガはウェリントンやベンカリファ、そして安藤が突っ込んできて岩崎や紺野がサイドからガンガンクロスを入れてくるパワープレーに対し、こちらの3バックは宮本は上背は無いですし、鈴木も空中戦が必ずしも強いタイプでは無い。一方で、必ずしも5バックにして逃げ切ろうとした采配が間違いって訳では少なくともないんですよ。基本的にそれはセオリーでもありますし、試合後に曺監督は「ワンラインになって欲しくなかった」と言っていたとの事で、これまでに何度かやらかしたような守備固め失敗とは違って、なんとかCB3枚で弾いたところをWボランチの福岡と武田で拾う。ボールを出せる2人から3トップに繋いであわよくばカウンター、そうでなくとも前で時計の針を進める…そう考えれば、采配自体は理には適っていたと思うんです。
しかし現実として、ほぼ全てのプレーがセットプレーみたいになった以上は中の選手はワンラインかマンマークに注力してしまうのは、試合後には福岡慎平も語っていたように、それは本能に近いような部分もある。そこに福岡と武田も引き込まれた事でFWとそれ以外の間を繋げる人間が誰もいなくなっていましたし、プレスをかけようにもトゥーリオは既にヘロヘロ、エリアスはサボるような選手ではないしコースを定めた時のプレスの精度は素晴らしい選手ですが、今日みたいな1人で追いかけまわさざるを得ない展開での回転数は松田天馬や平賀大空と比較して多いタイプではない…と。そこは裏目に出たというか、設計と現実問題の乖離が表れてしまったアディショナルタイムになってしまいました。
付け加えて言えば……アピアタウィアの起用と交代はこの試合の悩ましさとジレンマを象徴する出来事だったようにも見えるんですね。完全に推測ですが…おそらく曺監督の中で、アピアタウィアは福岡がウェリントンを先発で起用してくると踏んでスタメンに抜擢したんじゃないかと思っていて、CBのレギュラーとしては宮本やウィリアムの方が明確に上位なんですが、アピアタウィアはウェリントンやザヘディのようにストロングがはっきりしたFWを潰して10対10の状況にしていくタスクを与えればすごく輝く。そういう期待を込めた起用だったと思うんですが、福岡がウェリントンではなく碓井を先発させた事で曺監督としては当てが外れてしまったと。
その中で後半に、相手ベンチにウェリントンがいる状況ながら宮本に代えたのは、前半は福岡がハイラインを構築できていた中でボールを持ち運んでビルドアップにも寄与できる宮本を入れる事でライン設定をイーブンに戻し、そしてサンガがハイラインに持って行きたかったところはあったのでしょう。そうであれば、後半すぐに2点取れた時点で曺監督の采配はある程度当たっていたんです。一方、一番彼の力が欲しい時間帯にアピアタウィアを失ってしまい、上背のない宮本がウェリントンや安藤を相手にする状況になってしまった。アピアタウィア起用とその交代はトレードオフがこれ以上ないほどにわかりやすく表れた例だったように見えましたね。
福岡戦の福岡慎平はライター泣かせ
ではでは(´∀`)