川﨑颯太こたえちゃって!!(ブリンバンバンボンのリズムで)
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第24節、ジュビロ磐田 vs 京都サンガFCの一戦です!
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残留争いは随分カオスになってきました。
一時期はこのリーグの順位表の一番下を彷徨っていたサンガ。一時期はもう何かが決まったかのような空気さえありましたが、一度物事は落ちるところまで落ちた方が案外よかったりするのか、第14節浦和戦と第15節広島戦の地獄の1週間を経た第16節名古屋戦以降の戦績は3勝4分1敗。この復調をどう評価すれば良いのかは人それぞれでしょう。良い時のサンガが戻ってきたと捉える人もいれば、悪い部分は変わっていないと考える人もいる。給水タイム制度のある夏の調子が良かったのは去年も同じだったから、4〜5月の不振も平常運転じゃない?と思う人もいるでしょう。ただどこに正解があったとしても、湘南や鳥栖も復調する中でその流れに振り落とされなかった事、そして7月14日の浦和戦の姿が5月15日の浦和戦の姿とは全く違ったものだった事…その2つは確かです。
思えば前半戦にホームで挑んだ磐田戦は、4〜5月の苦しい時期のサンガを象徴するような試合内容と展開、そして敗戦でした。曺貴裁京都というチームにはいつも、何かしらのタイミングで磐田戦というポイントが訪れていて、そしてそれらの多くが決して良い結果ではなかった。磐田を残留争いに引き摺り込み、そして曺貴裁京都の前に何度か訪れたこの壁を超える事で、17位と18位の間の壁を超えていく。今日の主力の欠場はクラブの成長の証でもある訳です。獰猛な理性と共に後半戦が始まっていきます。
両チームスタメンです。
サンガは前節浦和戦からスタメンを3人変更。岡山に移籍した一美和成の左WGにスーパーサブ起用が主だった平賀大空が第12節町田戦以来の先発を飾り、前節は契約上の理由で出場できなかった宮本優太は今日は久しぶりに本職の右SBでスタメン。川﨑颯太が五輪出場の為に離脱した中盤には新加入の米本拓司が入り、新加入選手ではエリアスもベンチに名を連ねています。
前節は湘南相手に0-5の大敗を喫した磐田は先発を3人変更。川島永嗣が欠場しているGKには今節は今季初出場となる三浦龍輝を起用し、出場停止のリカルド・グラッサに代わって伊藤槙人が第8節名古屋戦以来の先発。右サイドハーフにはブルーノ・ジョゼが起用されています。
このあと、17:03KICK OFF🔥
— ジュビロ磐田 (@Jubiloiwata_YFC) 2024年7月20日
両チームに温かいエールをお願いします📣 https://t.co/DTNmrzzG9h pic.twitter.com/Xmv2HmFqyY
磐田は本日の試合を磐田のキャンプ地である「鹿児島デー」として開催し、特産品の販売やブースの出店、副市長や親善大使やPRキャラクターの来場など様々な施策が用意されていますが、何気にサンガはアウェイ磐田戦は3試合連続で鹿児島デーの日に当たる事に。これは偶然なのか、それともサンガも多少鹿児島に縁があるのでそれを踏まえてなのか…。
2年ぶりのヤマハスタジアム。2021年はJ2優勝とJ1復帰をかけた大一番として激闘を繰り広げ、2022年は最終節に残留・PO・降格を巡るサンガが壮絶な死闘に飲み込まれていた。いずれにせよこのクラブの30年の歴史のハイライトになるようなゲームでした。果たして今宵はどのようなゲームに。
浦和戦はやや異なる展開になったとはいえ、基本的にはまず最終ラインをハーフェーラインくらいの位置に保つ。そうする事で一人一人がプレスに行く距離を物理的に狭くする事で相手を包囲する…という得意なやり方ができる陣地取りはできていました。しかしアタッキングサードのところでは磐田にスペースを消されており、そこで突破までには至らず。
逆に15分には磐田が左サイドから右サイドの植村洋斗に一気にサイドチェンジを送ると、その植村が再びファーサイドにクロスを入れてジャーメイン良がヘッド。シュートはどうにかサイドネットに当たって失点を回避。
基本的には押し込んでいる状態は作れていたサンガでしたが、逆説的にいけば押し込んだ事でショートカウンターを繰り出せる状況にならなかったところもあり、そんな中でも原大智が何度かゴール前で好機を迎える場面はあったとはいえそこからの崩しに乏しさを感じる部分も否めない時間が続いていました。
逆に守備ではボールを持った時はとにかくサイドチェンジを多用してサイドに、ワイドに揺さぶりをかけてくる磐田に対しサンガも無理には食い付かずしっかり対応。磐田のペイショットとジャーメイン良という強力な2トップに対してもアピアタウィアと鈴木義宜がちゃんとケアしており、何度か肝を冷やしたとはいえ全体的には安定したパフォーマンスを披露。
しかし磐田の縦にも横にもワイドな攻撃に対して意表をとられたのが39分でした。
基本的にサンガは磐田がサイドチェンジもクロスボールもロングボール主体である事を前提にしたディフェンスをしていましたが、GKのロングボールがサイドではなく中央に入ると、そこからサイドで受けた松原后が頭ではなく脚を目掛けたグラウンダーのクロスを供給。これをジャーメインが合わせて磐田先制…。サンガからすればワイドな攻撃とハイボールへの対応に慣れた身体の裏を完全に突かれる格好に。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) 2024年7月20日
🏆 明治安田J1リーグ 第24節
🆚 磐田vs京都
🔢 1-0
⌚️ 40分
⚽️ ジャーメイン 良(磐田)#Jリーグ pic.twitter.com/Fpow7lEqpb
44分には右サイドからトゥーリオのクロスボールが原を超えて平賀に到達する決定機を迎えましたが、平賀のダイビングヘッドは僅かに枠の外へ。
前半は1点ビハインドを喫した状態で終了。後半に向かいます。
サンガは後半から平賀を下げて新加入のエリアスを投入。57分には原が左サイドから入れたクロスにトゥーリオが反応しますがGK三浦龍輝のビッグセーブによって阻まれます。
後半もサンガは磐田を押し込み、状況はハーフコートゲームに近い形にはなっていましたが、その中で磐田に上手く対応された事でエリア内での工夫を発揮する事ができないもどかしい時間に。そこで曺監督は64分に福岡、米本、アピアタウィアを下げて金子大毅、中野瑠馬、鈴木冬一の3人同時交代を敢行。
ここから魔法にかけられたような5分間が始まります。
79分、相手GKのゴールキックを受けたク・ソンユンが金子に繋ぐと、背後に走り出した原へロングフィード。ここで原への対応、GKの距離、難しいロングボールへの処理と3つの事を考える事態になった鈴木海音がクリアしようとしたボールはクリアミスとなり、GK三浦の頭上を超えてまさかのオウンゴール。サンガは同点に。
さらに81分、左サイドから細かくパスを繋いだサンガは中央で原が粘って粘って右サイドに展開。走り込んだトゥーリオの美しいクロスをニアで捉えたのはラファエル・エリアス!!!!!真夏の救世主が今ここに降り立つ!!前節はトゥーリオのパスからの決定機を逃してしまったエリアスでしたが、1番欲しい時に1番大きなゴールを決め切ってくれた!!!!!
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) 2024年7月20日
🏆 明治安田J1リーグ 第24節
🆚 磐田vs京都
🔢 1-1
⌚️ 79分
⚽️ オウンゴール(京都)#Jリーグ pic.twitter.com/KAcGg0Ehve
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) 2024年7月20日
🏆 明治安田J1リーグ 第24節
🆚 磐田vs京都
🔢 1-2
⌚️ 82分
⚽️ ラファエル エリアス(京都)#Jリーグ pic.twitter.com/LTN2MyNWjJ
磐田はサンガが得点を挙げた直後に金子翔太を下げてサンガU-15出身の古川陽介、そして上原力也を下げて磐田デビューとなるクルークスを投入。サイドに突破力と正確なクロスを持つ選手を入れてジャーメインやペイショットを中心にしたクロス攻勢を仕掛けられますが、サンガも最後はシュートを打たれる前にしっかり跳ね返して対応。そしてタイムアップ!!!サンガ、6ポイントゲームで磐田を下して5戦無敗!!明日の鳥栖の結果次第ではありますが、暫定で降格圏を脱出しました!!!
素晴らしかった。福岡戦といい魂震える勝利が続きますね。魂震えるというか、実にカロリーの高いというか……。
ただ、終わってみれば派手な展開にはなりましたけど、ゲームとしては上手く回せた試合ではあったと思います。攻撃面では常に最終ラインを高く保ち、コンパクトな陣形にしてプレスの距離を狭める事で連続して連動したプレスをしやすい状況に陣取り合戦を持ち込む…という、サンガの強みを活かす為の土壌を作るというアプローチが出来ていましたし、特に後半はそれが顕著で、前半はともかく後半は「危ない!」と思ったシーンもほとんどありませんでした。攻撃に関しては磐田に上手く守られた事もあり、いざアタッキングサードに入った時の崩しの工夫の乏しさ…という問題は確かにあって、それ自体はチームの慢性的な課題ではあるので何とかしたいところではありますが、いずれにせよ「サンガにとって得意な状況を作る」というところはできていた。そこはすごく良かったなと。特にアシストの場面もそうですが、序盤戦はちょっと中途半端に映る事も多かったトゥーリオの器用さと万能性が6月以降はすごくチームにポジティブに活きている。ここを一つの解決策に攻撃のパターンは増やしていける希望はありますね。
守備に関しても全体的に上手くやってくれたという認識です。何度も書いていますが、アピアタウィアはやっぱり相手に明確な強さを誇るFWがいると輝きを放つ。その点で4バックの右CBのポジションを守る場面、逆にポジションを崩してでもペイショットやジャーメインを潰しに行く場面をきっちり使い分けていた。ここに関してはCBを組む鈴木のコントロール力であったり、最近はCBの出番が多かった宮本がカバーに入ってこれるという点も大きかったと思います。今日の磐田は極端なくらいサイドチェンジを多用し、左右にワイドに振ってから強力な2トップにハイボールのクロスを入れる攻撃を多用していましたが、それに対してはほぼ完璧に抑えていたと言ってもいいでしょう。
ただ、サンガはそういう磐田の攻撃にほぼ完璧に対処できていた分、逆に磐田の攻撃に慣れてしまった事で、磐田が試合を通じてやってきた攻撃とある意味では真逆な中央への縦パス→インサイドからのグラウンダーのクロスという攻撃に対応できなかった。今日は全体的には良い守りを90分やれていた分、そういう突如訪れた別パターンに対応しきれなかった事は課題と言うべきでしょうか。
京都サンガFCさん、地獄の底に触れたここからリーグ戦4勝4分1敗(公式戦6勝4分1敗)という事実。 pic.twitter.com/ZlgqwuLfqv
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2024年7月20日
いずれにしても、あのそこまで落ちたと思った広島戦から4勝4分1敗ですよ。もちろん全てが○になったとは言わないですが、あの心が折れてもおかしくないところからここまで持ち直してきたことは素直に素晴らしいと言いたい。湘南や鳥栖も同様に復調しているので順位表としては大きくは変わっていませんが、サンガは間違いなく熱量を取り戻した。このリバウンドメンタリティはこれまでこのクラブが持ち合わせてはいなかったものだと思いますし、そういうものを身につけてくれたことは心から嬉しいです。
満員御礼!!
ではでは(´∀`)