RK-3はきだめスタジオブログ

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噛み合わせはどこかで〜2024明治安田J1リーグ第24節 ガンバ大阪 vs 湘南ベルマーレ マッチレビューと試合考察〜

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はっ♪と見ーりゃしょーなんごーぼどー♪

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第24節、ガンバ大阪 vs 湘南ベルマーレの一戦です!

 

 

 

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6月30日、町田との首位攻防戦。このクラブが久しぶりに迎えた正真正銘の大一番を、ともすればメンタルに影響する可能性のある負け方で落としたあの日、誰もがその直後の2〜3試合、いわば7月前半の戦いが今後のすべてを左右すると確信していたでしょう。長い連勝や長い連敗は続けることより、止まった次の試合をどう振る舞うかが大事になる。だからこそ町田戦に続く横浜FM戦鳥栖戦はもう理屈や内容ではなく勝利だけがとにかく求められていました。

そこでガンバが見せた結果は2連勝、2試合連続完封。そして内容は今季のガンバがやり続けた事、今季のガンバが上位を走り続けている理由。その2つがきっちりと共存した最高の連勝でした。両試合とも苦しい時間もありましたが、だからこそ逆に守備面での強さもしっかりと見せつけた。質と個のクオリティ、そして逞しさは一つの大きな黒星で損なわれる事はなかった。勢いではなく実力である…それを自分達で証明した結果になった事を疑う余地はなくなったと言えるでしょう。

これまでのガンバは勝ち続ける事でしか生き残れないサバイバルを戦っていた。ですが今年のガンバは勝ち続ける事で栄光を高めるサバイバルに身身を投じています。単独2位という誇らしい立ち位置、そしてこれは最上位ではないという渇望。さぁ、より高いところへ!!

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節鳥栖戦からはスタメンを3人変更しました。半田陸が五輪招集の為に離脱した右SBには松田陸が入った他、2列目は今日はファン・アラーノをサイドではなく中央で起用。倉田秋第13節名古屋戦以来の先発となっており、そしてこれがJ1通算400試合出場というメモリアルな試合になりました。普段は守備時には4-4-2の形になることが多いですが、今日は同様の場合にアラーノを中盤に引き込み、鈴木徳真がアンカーの位置に入る4-1-2-3に可変する形となっています。

湘南は磐田に5-0で勝利した前節からはスタメンの11人、ベンチの7人全て同じメンバーを起用してきました。ベンチに名を連ねた奥野耕平にとっては初めて相手選手としてユースから育ったパナスタのピッチを踏む事になります。

 

 

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

 

 

夏のゲームという事で、いつもに増して夏を感じさせるイベントが色々と開催されます。これまでの試合花火演出が多かった選手紹介時にはウォーターショット演出が行われ、場外でも縁日ブースやずぶ濡れ上等で水鉄砲で遊べるエリア、加えてドリンクやフードも楽しめる夕涼みエリアも新たに展開されている他、試合前番組には都築龍太氏、試合中には場内の音声配信サービスにて播戸竜二氏と加地亮氏という日本代表経験のあるOBが出演します。本日はパナソニックスポンサーデーという事でパナソニック製品が当たる抽選会も。

ちなみにパナスタこけら落としの前座試合として行われたのが湘南の山口智監督の引退記念マッチだったという豆知識。

 

 

序盤は湘南の出足が良い時間が続いていました。

湘南は立ち上がりにどうボールを握るかというところで主導権を握っており、常にハーフェーラインよりガンバ陣内に入ったところでボールを持てる、そこから攻撃を開始できるような状態を確立。そこに合わせてボールを送る、そこをスタート地点にして2人目、3人目の選手が大外や内寄りの選択肢を確保するように走る事で、ガンバ陣内でスピードを持ってボールを動かす事が湘南はできていました。

ガンバも最終ラインがゾーンディフェンスのラインをしっかりと護持しながら機を見て中盤から持ち出したロングカウンターを狙う場面はありましたが、今季のガンバは耐え切る時間は耐え切る守りを心掛けているとはいえ全体的には耐える時間が続き、なかなか糸口をを掴み切れない展開に。

 

 

 

ガンバの最初のチャンスは26分でした。松田陸の縦パスからウェルトンが畑大雅を張り切って背後をとりペナルティエリア内に侵入。折り返したボールにアラーノが飛び込みますが相手DFの粘りの守りに阻まれて打ち切らず、こぼれ球をファーサイドで回収した宇佐美貴史のクロスもGKソン・ボムグンがブロック。

しかし湘南も一度や二度のピンチでラインを下げたりする事はなく、高い位置にスタートポイントを作ってそこに合わせて攻撃を連動させるパターンを前半45分まるまるやりきっていました。ガンバもどうにか決定的なシュートシーンに至る前に潰せてはいたものの、前半はそれを押し返せないまま終了。0-0で後半へ。

 

 

後半立ち上がりも流れは大きく変わりませんでした。52分、湘南が自陣から入れたロングボールを右サイドで池田昌生が受けてクロスボール。ここにルキアンが飛び込んでヘッドを放ちましたが、この場面はGK一森純のスーパーセーブでどうにか失点は回避します。

それでも徐々に潮目が変わってきたガンバも55分には宇佐美の左サイドでの突破からのクロスは相手に弾かれましたが、こぼれ球を繋ぎ直してアラーノのクロスに対してダワンがヘッド。しかし今度はGKソン・ボムグンがビッグセーブ。60分には黒川のパスを受けてターンしたアラーノのスルーパスにウェルトンが突破。最後のシュートはサイドネットに阻まれますが、少しずつガンバにもリズムが生じてきます。

 

 

 

湘南は63分に茨田陽生鈴木章斗を下げて石井久継と福田湧矢の弟・福田翔生を投入。ガンバも直後の65分に倉田とアラーノを下げて坂本一彩と山下諒也を送り込み、両監督とも試合を動かしにかかります。70分にはミドルゾーンでのルーズボールの応酬を宇佐美が制するとウェルトンがカウンタードリブル。しかし戻ってきた鈴木淳之介のスーパースライディングによって阻まれてシュートまで持ち込めず…。77分には石井が惜しいミドルを放ち、試合は一進一退のスリリングな様相を呈します。

 

 

 

ポヤトス監督は78分に宇佐美を下げてジェバリを投入。しかし83分、右サイドから細かいパスを繋いだ湘南はエリア内でルキアンが中谷を消すようなポストプレーで落とすと反応した福田が大外にパス。これを受けた畑がファーサイドにシュートを仕留めきって湘南先制…。完璧な守備を披露していたガンバでしたが、ルキアンに逆マーク状態というか、FWがDFを消すような逆説的なプレーと巧みなパスワークで被弾…。

 

 

終盤戦に入ると夏場の日程であったり、終始湘南に振り回された試合展開もあって疲労が色濃くなってくると86分にはルキアンが抜け出して決定機。しかしこれをなんとかGK一森が防ぐとガンバも反撃再開。87分には中央で粘ったジェバリがミドルを放つも惜しくも枠を逸れ、アディショナルタイムには鈴木のシュートも枠を捉え切れず。

試合を通じて苦しいゲームを強いられたガンバ。最後は湘南に押し切られ、そして逃げ切られる形で敗北。他会場で首位町田が敗れるというチャンスを活かし切る事は出来ませんでした。

 

 

 

今季のガンバは90分を通して劣勢に立たされる試合はそう多くなかったと思います。例えば神戸戦も苦しい展開でしたが、あの試合は前半はガンバで後半は神戸…みたいな試合でしたし。それを踏まえると、今季のガンバにとっては久々の「完敗」の印象が強いゲームだったなと。

基本的に湘南はセンターラインがしっかりしているチームという事もあって、高い位置で田中聡が攻撃の基準点としてしっかり機能していましたし、その田中の立ち位置で他の選手が動くという連動性を湘南はしっかりと持っていました。田中と近い距離、遠い距離にちゃんと選手が走っており、もし田中のところが潰されてもその後ろに控えるキム・ミンテが帰陣するだけの時間は作ってくれる。システムとして実に合理化されていましたし、何よりそれをこの酷暑で90分やり切った事は見事としか言いようがない。湘南のボールホルダーは相手選手に突っ込んでいくようにプレーしているように見えて、そこにちゃんと2〜3の選択肢を周囲の選手のランによって確保していた。攻撃側の選択肢が増えるという事は守備側にとってはケアしなければいけない場所が増えるという事でもありますから、そこで撹乱させられたガンバは体力の消費と共にストレスを抱え込んでしまった部分はあるように見えました。

ガンバとしては、今日は守備時に4-1-2-3の形になるようにしていたのは湘南のそういうやり方を見越して…という事だったと思いましたが、全体的に誰がどこに付くのか、どこまでのペースでボールを取りに行くべきなのか、或いはステイすべきなのかが曖昧になってしまった部分はあったのかなと。同時に、大前提として焦れずに構えるゾーンディフェンス、流れが悪い時は割り切って耐える守備をしっかり遂行して機が向くまで待つ…という今年のガンバの守備スタンスは間違いなくガンバの強みではあり、それを変えるべきではない事は間違いない。ただ世の中に完璧な戦術なんてものは存在しない訳で、ガンバの守備のスタンスは湘南の攻撃と対峙した時に噛み合わせが悪かった。いつもはこのやり方で、中谷を軸に設定したラインを保った状態で構えて守ることができますが、今日に関してはモロに受ける形になってしまい、構えて守ろうとするとラインの護持ではなく自然と押し下げられてしまう形になってしまった。先月湘南と対戦した時も、勝利こそしましたが内容は劣勢でしたし、ガンバは湘南に対してそこの戦術的な相性の悪さは抱えているんだろうなと。

 

 

ガンバにとって苦しいゲームであり、痛い負けだった事には違いありません。ただ、今日の負け方はある意味では戦術やチームのスタイルがしっかりとした結果、相性の悪さも明確に生じてしまった…という捉え方もできる。完璧な戦い方などない以上、そういう試合はどこかで訪れるよという宿命めいたものを感じるゲームでもありました。

例えばガンバの攻撃の仕方は焦れずにボールを動かすことで相手DFをズラしていく事ですが、湘南はアクションを起こす事で歪みに入り込みスペースを引き摺り出す。攻撃時のスペースの捉え方一つをとってもそういう違いがあり、そういう対比としてこの試合を見ると、やっぱり戦術に明確な正解なんてものはなく、その解釈は多岐に渡るし、時と場合によっても変わってくる。それがこのスポーツの幅であり、彩りなんだろうなと。そういう意味では観戦者として、実に俯瞰的な学びのあるゲームだったように思います。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

2024明治安田J1リーグ第24節

鹿島アントラーズ2-1FC東京

FC町田ゼルビア1-2横浜F・マリノス

浦和レッズ3-4北海道コンサドーレ札幌

柏レイソル2-3川崎フロンターレ

ジュビロ磐田1-2京都サンガFC

ガンバ大阪0-1湘南ベルマーレ

セレッソ大阪1-2アルビレックス新潟

ヴィッセル神戸3-3名古屋グランパス

アビスパ福岡0-1東京ヴェルディ

サガン鳥栖(21日19:00)サンフレッチェ広島

 

 

1位 FC町田ゼルビア(49)

2位 ガンバ大阪(44)

3位 鹿島アントラーズ(44)

4位 ヴィッセル神戸(42)

5位 サンフレッチェ広島(37)

6位 セレッソ大阪(37)

7位 FC東京(36)

8位 アビスパ福岡(35)

9位 東京ヴェルディ(34)

10位 浦和レッズ(33)

11位 横浜F・マリノス(32)

12位 名古屋グランパス(31)

13位 柏レイソル(29)

14位 川崎フロンターレ(28)

15位 アルビレックス新潟(28)

16位 湘南ベルマーレ(25)

17位 京都サンガFC(25)

18位 ジュビロ磐田(24)

19位 サガン鳥栖(23)

20位 北海道コンサドーレ札幌(15)

 

 

うーうううー…

ではでは(´∀`)