RK-3はきだめスタジオブログ

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きっかけにくべる薪〜2024明治安田J1リーグ第13節 名古屋グランパス vs ガンバ大阪 マッチレビューと試合考察〜

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ダービー観戦記、お時間ある時にというか今すぐに是非。

 

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第13節、名古屋グランパス vs ガンバ大阪の一戦です!

 

 

 

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低迷するチームに対して決まって使われるフレーズが「きっかけを掴めなかった」というもの。広角や監督解任といった負の状況を象徴する決定的な出来事が起こった時、それを伝えるニュースには必ずと言っていいほどその言葉が踊るものです。

ただよっぽど実力不足としか言いようのないチームでもない限り、多くの場合はきっかけだけならば掴んでいるクラブは多いんですよね。問題は、灯されたそのきっかけの火に連勝という薪をくべ、その火を燃え広げる事ができるかどうか。例えば2022年のガンバはきっかけになり得るような勝利なら何度もありましたが、その次の試合をことごとく掴めずに堕ちていった。逆に2023年のガンバは一つの勝利をきっかけに大型連勝で貯金を一気に掴んで行った。ガンバの場合はその後、負のきっかけから一気に滑落していったとはいえ……躍進していく為の条件はきっかけを掴むことだけではなく、そのきっかけを掴んだ次の試合でどういう結果を、どういう内容を残せるか。そこで火を拡げられるかどうかが全てと言えるでしょう。

今日対峙する名古屋はまさしくそれそのもので、開幕3連敗という不安も囁かれるスタートを切りながら、第4節柏戦の快勝をきっかけに白星先行に転じ、遂には開幕11戦無敗だった広島を斬る大役も完遂。気がつけば8位ガンバの一つ上の7位として共に上位戦線を狙う立場になっています。ガンバにとって、前節の大阪ダービーでの勝利はその勝利の重さも内容の充実度も十分にきっかけたり得る勝利でした。ここ数年とは違う世界に手をかけるには、いま手の中にあるきっかけを頭上さえも覆うものに拡げていかなければなりません。長谷川健太、パトリック、そして中谷進之介…因縁渦巻くオリ10決戦!

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節C大阪戦からのスタメン変更は一人のみとなりました。今日はウェルトンが第2節新潟戦でデビューしてから初めてベンチを外れており、岸本武流が右MFとして再びスタメンの座に就いています。ダービーで先発に抜擢された倉田秋も2試合連続で先発。ベンチには第8節鳥栖戦以来のメンバー入りとなるネタ・ラヴィと食野亮太郎が名を連ねています。

前節は今季無敗だった広島に土をつけた名古屋はスタメンを3人変更。前節は野上結貴と内田宅哉のWBだったところを今日は中山克広と和泉竜司という攻撃的な組み合わせを選択し、シャドーには永井謙佑もスタメンに戻りました。ベンチには前節から復帰したキャスパー・ユンカー、開幕戦以来の復帰となる小野雅史が名を連ねています。

 

 

 

本日の会場は愛知県名古屋市豊田スタジアムです。

 

 

本日の試合では名古屋を拠点に活動するスポーツチームが参画する「でらスポ名古屋」の企画として加盟する複数のスポーツチームがそれぞれ出展。女子サッカーの朝日インテック・ラブリッジ名古屋、フットサルの名古屋オーシャンズ、 女子バスケのデンソーアイリス、男子バレーボールのウルフドッグス名古屋、アメフトの名古屋サイクロンズからは現役選手も来場し、中日ドラゴンズもブースを出展しています。ボートレース蒲郡やD.LEAGUEからもイベントやブースが企画されているとの事で。ちなみに今日はモフレムも豊スタに行ってるらしく。

2021年は名古屋がシーズンダブル、2022年はガンバがシーズンダブル、そして2023年は名古屋がシーズンダブル…なかなか面白いな流れを辿っています。となれば今年はガンバがダブルか…???そういえば5月頭にホームでの大阪ダービーの次が豊スタでの名古屋戦って、ガンバにとっては去年と全く同じ流れですね。

 

 

序盤のリズムを掴んだのは名古屋でした。サイドにボールを運んでからのスピード感とアップテンポなパスワークでWBからボランチの間でうまくパスを出し入れしながら、飛び込んでくるパトリックや永井謙佑をどうケアするか…という難題をガンバに突きつけてくるかのようなサイド攻勢を名古屋が仕掛けてきたことでややガンバはリアクション気味にならざるを得ない展開に。それでも名古屋がそういう刺してくるような攻撃で脅威を見せてきたところもあったのか、ボールを保持した際にはピッチをワイドに使いながらいつも以上に勝負を焦らないようにしながらボールを動かそうとする意識が見えていました。

ガンバのチャンスは27分、ガンバの左サイドの深い位置でボールを持った名古屋を詰めるようにプレスをかけると宇佐美貴史がボール奪取。そこからエリア内に切り込んでシュートを放ちますが、シュートはGKランゲラックに阻まれて得点には至らず。36分には右サイドでのパス交換から鈴木徳真のスルーパスに抜けた半田陸のマイナスの折り返しにダワンが走り込みますが枠の右へ。

 

 

 

対する名古屋はシュートチャンスは多くなかったものの、サイドの局面で常にWBが余った状態でボールを受けられるような、かつサイドでしっかりとスピードを出していけるような速い攻撃を試みていました。

速攻で仕掛けていけるスペースを自発的に作るたまに試合をアップテンポに持ち込もうとする名古屋、対して坂本一彩の巧みなポストプレーを噛ませながら焦れずにボールを動かしながらスペースが出現するタイミングを伺うように遅攻を伺うガンバ。お互いの志向するスタイルのよく出た前半は0-0で終えます。

 

 

後半から名古屋は稲垣祥を下げて米本拓司を投入。ガンバは宇佐美が起点となったところからのチャンスメイクだったり坂本のポストプレーだったりがリズムの根源になっていたので、そこに対するケアを後半から米本投入で施してきました。

後半最初に惜しいと呼ぶに値するシュートを放ったのはガンバで、55分に森島司のパスが流れたところをカットした中谷がそのまま鈴木に繋ぐと、巧みなターンでフリーになった鈴木は倉田にパスを託し、倉田はそのまま前線に持ち運んでミドルシュート。しかし得意な角度からのシュートではありましたがシュートはランゲラックが好セーブで阻止。その後は名古屋がシンプルなサイドアタックでガンバ守備陣の瓦解を狙うかのように攻めて来ましたが、中谷や福岡将太、時として思い切って飛び出したGK一森純が跳ね返し続け、焦れない守備で名古屋にフラストレーションを募らせていきます。

 

 

 

それでもガンバは前節の大阪ダービー同様に焦れずに気を窺い、そして機を見つければじわじわと押し返し、機を逃さずに名古屋陣内に侵食するように攻撃フェーズにシフトしていく……そういう形は今日も発揮されました。

66分、相手のクロスボールを中谷が弾くと岸本のスルーパスに抜けた宇佐美は一旦サイドに流れてボールをキープし、ガンバの最終ラインを名古屋陣内に引き上げながらと前線に絡む枚数を増やす為の時間を作ります。遅攻押し込むところまで行ったガンバは一度はボールを奪われながらも、ラインを押し上げるというよりも引き上げた効果で高い位置で奪回に成功するとそこから切れ目のない攻撃を披露。ダワンの縦パスを受けた宇佐美のシュートは相手DFのチェックもあってミートしませんでしたが、うまくこぼれたボールに抜け出した坂本のシュートがランゲラックに弾かれたところを岸本が詰めてガンバ先制!!!セレッソ戦でも見せたじわじわと侵食していくその形、カウンターで切らずに時間を作って終わらない攻撃ターンを作るその形から岸本移籍後初ゴール!!

 

 

名古屋は失点直後にパトリックを下げてユンカー、75分にはハチャンレと和泉竜司を下げて内田宅哉と小野雅史、84分には永井を下げて倍井謙を立て続けに投入。ガンバも81分に倉田と岸本を下げて食野亮太郎と山下諒也、89分に宇佐美と坂本を下げて中野伸哉と唐山翔自を投入して強度の担保を図ります。

77分にはセットプレーのこぼれ球を仕切り直したところから森島に決定的なシュートを放たれるも一森のセーブでどうにか阻止。ただそれ以外の場面では名古屋の圧力に冷や汗をかく場面はありながらも、エリア内はしっかりと固めて対応したことで決定的な場面は前述のセットプレー絡みの森島のシーンくらいで抑えていました。

 

 

 

耐える、焦れない、機を伺う、見逃さない………リアクションに見せかけたアクションサッカーセレッソ戦に続いて今日も発揮させたガンバ。オリジナル10同士、お互いのかつての英雄を抱える中で大きな勝利を得た者同士の一戦、見事勝利!!!

 

 

 

素晴らしい勝利でした。

全体的には名古屋のスタンス、ガンバのスタンスが色濃く出ていて、特に前半はお互いが狙いを出そうとしているけどいいところでお互い防ぎあっている…という手応えともどかしさを両チームとも抱えていたような状態で試合は進んでいたと思います。名古屋のサイドでのスピードの出し方であったり、ガンバのワイドにボールを動かしながら相手のDF陣のズレを誘うようなリズムの作り方であったり。スタッツとしてはシュート数も両チームとも少ない前半だったので堅い展開ではありましたが、それは両チームが狙いを何分目かまで出し合うような状態だったがゆえに良くも悪くも構図が噛み合ってしまったところが要因だったのでしょう。

特に前半の序盤は名古屋がシャドーとボランチの一枚ずつがWBをフォローする事でガンバに対して3対2の状況を作り、そこから中山克広や和泉竜司がサイドエリアを打開しようとしてくるパターンは中央にパトリック、永井が突っ込んでくる恐怖感もあって脅威でしたが、その脅威に対しても締めるところはしっかりと締めて割り切って弾く事ができていましたし。

 

 

 

後半に関しては、名古屋が米本の投入で潰しと縦パスの局面に於いて、より一人で攻守のスイッチを入れられるようなポイントを作ってきた事もあって名古屋に押し込まれる時間は長くなっていました。しかし今季のガンバは中谷を中心にしっかりと耐える、焦れない守備を展開できるようになっており、それは三浦弦太の負傷離脱に伴いCBの位置に入った福岡も抜群にこなしている。その上でガンバは無理にカウンターを狙おうとしなかったところは大きなポイントで…それこそ得点シーンを数分前から見返すと、岸本からスルーパスが出た時点でちょっと宇佐美がカウンターで貫く事は難しそうな状況になっていました。そこで宇佐美はサイドに流れながらボールをキープする事で倉田や坂本が前線に絡む時間を作り、最終ラインを押し上げるというよりもピッチの縦軸を確保した事で引き上げるような"間"を作った。その結果、攻撃は一度は名古屋に奪われながらも名古屋陣内でダワンが即時奪回、そのまま二次攻撃に繋げたところから岸本の得点に繋げた訳で、ガンバは攻守に於いて答えと勝負を焦らないプレーぶりができていました。攻撃するよりも先に、ガンバの攻撃ターンという時間を確立しよう…と。ましてや今日はウェルトンが居ない状況だっただけに、選手の一人一人が「ここはチャレンジすべきか?」「それともキープ/ステイすべきか?」のところの判断で全問正解していたように思います。

思い返せばそれはセレッソ戦でも同じような事が出来ていました。セレッソ戦の試合後、ポヤトス監督は「戦術的に完成された形」と語りましたが、今のガンバは物事を順序立てて考えるようなプレーであったり、持ち合わせた複数の選択肢から適切な判断の扉を叩くことができるチームになってきたのかなと。セレッソ戦に続いて…という事は、セレッソ戦でできた事ではなく2試合続けてそういう状況に意図的に持っていけるようになったと言っていいでしょうし。名古屋も堅い試合運びと緩急の使い分け方が鋭いチームだっただけに、ガンバがそういう判断能力を持ってプレーできた事はすごく大きな意味を持っていましたね。なんというか……今日ももちろん坂本のポストプレーなど個人としての成長に痺れた部分もあったんですけど、前のセレッソ戦と今日の試合はチームとして一段階ブラッシュアップされたような感覚を持たせてくれるようなゲームでした。素晴らしかった!!

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

 

明治安田J1リーグ第13節分は京都サンガFC vs アビスパ福岡マッチレビューページに記載しています。

 

 

モフレムさんグランパスファミリーに拉致された感あったね…

ではでは(´∀`)