林大地!!!!
どーもこんばんは
ガンバジュニアユースが初瀬亮、市丸瑞希、高木彰人、田中駿汰らを擁して世界大会で2位になった時、控えだったけどレギュラーFWが欠場して急遽先発で出ることになった控えFWが点取っちゃったとかいう伝説。それが林大地。 pic.twitter.com/mBuGit5cnd
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2024年6月30日
さてさて、本日のマッチレビューは2024明治安田J1リーグ第21節、ガンバ大阪 vs FC町田ゼルビアの一戦です!!
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思い返せば、その道のりの始まりは他でもない町田との開幕戦、宇佐美貴史の鮮やかな一撃から始まりました。象徴の復活を印象付ける一撃はガンバに勇気を与え、逆の立場になれば「一撃で試合を変えるような選手だらけのJ1という舞台」を自覚した町田はそこから躍進が始まりました。そういう意味では、開幕戦をきっかけとした2チームの再会がこういう形で訪れることに不思議さと自然な感覚は生じたりもします。
今日に関しては難しい言葉を求めようとも思いません。パナスタにとって、これまで知らなかったシチュエーションが訪れようとしています。近年、いつしかその低迷が「不振」とも呼ばれなくなったガンバは、遂にこうして首位天王山のような舞台へと帰ってきました。4年前、パナスタには一度だけ似たようなシチュエーションがありましたが、その時はシーズンも序盤戦で、なによりパナスタにはコロナ禍の影響で5000人ほどしか入れなかった。それでもあの大一番の前に、当時の宮本恒靖監督がロッカールームで福田湧矢に問いかけた言葉は今日の試合にも通ずるものがあるでしょう。
「もしお前が視聴者だとして、家でDAZNを開いたらどの試合を選ぶ?」
人生には何度かそういう「選ばれるべき試合」が訪れますが、その試合に選手として巡り合えるのは誰しもではない。今日はそういう試合です。さぁ、最高の勝利を!!
両チームスタメンです。
ガンバは鹿島、町田は神戸とそれぞれ上位相手に敵地で0-0で引き分けたゲームからお互いに中3日で挑む首位攻防戦ですが、両チームとも前節からはスタメンを3人変更しました。
ガンバは鹿島戦からスタメンを3人変更。三浦弦太の負傷以来、中谷進之介の相方としてCBを務めていた福岡将太でしたが今日は体調不良により欠場となり、代わりに今季2試合目の出場となる江川湧清が初スタメンを飾りました。また、普段は宇佐美貴史を最前線に置いてトップ下に坂本一彩や山田康太を置いていますが、今日は宇佐美をトップ下に配置した上でイッサム・ジェバリがワントップ。ジェバリは先発は第7節札幌戦以来で、宇佐美がトップ下として先発するのは今季初めてです。
町田は前節神戸戦からは4人入れ替えてきました。ここ最近はエリキと藤尾翔太が2トップを組んでいましたが、今日は藤尾ではなくミッチェル・デュークが今季初先発。右サイドに入る荒木駿太は第13節湘南戦以来の先発となった他、ボランチは前節の下田北斗×柴戸海のコンビから仙頭啓矢×宇野禅斗のコンビに変更しており、今季4試合目の出場となる宇野は第10節磐田戦以来の先発。谷晃生はガンバからレンタル中の立場ですが契約でこの試合の出場が認められており、昌子源はガンバ退団後のガンバ戦は初めての先発です。
今日の試合では「GAMBA OSAKA MEN'S DAY」を開催。ファンクラブ会員を対象にしたプレゼントの配布の他、試合前にはゲストとして武井壮氏、ガンバOBの岩下敬輔氏が来場します。スタメン発表時には花火演出を実施し、今節で達成するガンバ大阪のリーグ通算850万人目の来場者への表彰も。また、試合当日にガンバ大阪ジュニアユース出身にして東京五輪日本代表でもレギュラーとしてプレーした林大地がシントトロイデンから加入する事が発表されており、試合前には林本人による挨拶が行われました。
町田は今季が初のJ1リーグという事もあり、町田にとっては初めてのパナスタでのゲームとなっております。
本日は現地観戦!
行ってきました首位対決!観戦日記はまた後日!
序盤は完全にガンバのペースでした。
CFのジェバリが最前線に張って相手守備陣を押し下げると同時にウェルトンと山下諒也の両サイドが大外に開き、コンパクトな陣形から「いつでも数人がかりで潰しに行ける」という状態を維持しておきたい町田の守備網を間延びさせることに成功。そこで特に左サイドでは独力で突破できるウェルトンと縦に抜けるジェバリ、そして宇佐美がうまくウェルトンに追随する形でウェルトンとのパスワークや逆サイドの山下に展開するなど、間延びさせたスペースで多彩な攻撃を仕掛けられる状況を作り出していました。
6分にはウェルトンの単独突破、7分にはダワンの持ち出しから山下が決定機に繋がりそうなクロスを送り、8分には宇佐美のパスを受けたウェルトンが左サイドを抉って折り返し。しかし受けたジェバリのシュートは昌子にブロックされて惜しくもゴールならず。
しかし完全にガンバが自分達のリズムとテンポで町田を蹂躙するように攻めていた9分、自陣でのビルドアップから中谷が左サイドにロングフィードを送ると、これを受けたウェルトンは一度走り込んだ宇佐美にパス。宇佐美がタメを作って相手DFを引きつけると完全に右SBと右CBの間にスペースが生じ、そこを狙ってウェルトンにスルーパスを送るとウェルトンもGK谷の股を抜くシュートを決め切って大一番でガンバが先制!!
🎥ゴール動画
— ガンバ大阪オフィシャル (@GAMBA_OFFICIAL) 2024年6月30日
🏆2024明治安田J1リーグ 第21節
🆚FC町田ゼルビア
⌚9分
⚽ #ウェルトン #ガンバ大阪 #GAMBAOSAKA pic.twitter.com/h6R3dDFAMN
17分にこそ平河悠のクロスに合わせたデュークのヘッドが僅かに枠を逸れるなど肝を冷やす場面がありましたが、前半はガンバのジェバリが押し込み両WGがワイドに拡げて作ったスペースで宇佐美がチャンスメイクしてくる攻撃パターンを前に、普段は徹底的に潰しに行くエリアとリトリート気味に対応するエリアをチームとして分けてその意識を統一させている町田は「行くか、引くか」の判断が完全にぐちゃぐちゃになっていました。
その為にガンバはウェルトンの先制ゴールのようなシーンを度々作っており、特にウェルトンにチンチンにされていた右SBの望月ヘンリー海輝と、望月のフォローに入るべきか宇佐美やジェバリをケアすればいいのかに迷ったドレシェヴィッチの間を面白いように攻略。完全に流れはガンバ…かと思われました。
しかし飲水タイム辺りで町田も昌子を中心に守備意識の再統一を図ったところから町田にとっては挽回、ガンバにとっては暗転ともいえよう展開に試合は持ち込まれていきます。
ウェルトンや山下をどこまで潰しに行くかというところから混乱が生じていた町田は、この辺りからドリブル突破に対してはコーナーエリアに追い込むまではリトリートで守るように割り切った守備にシフトした代わりに、ミドルゾーンでは肉弾戦上等のプレッシングを展開するなどミドルゾーンとDFラインで守備のアプローチにハッキリとビジョンと変化を付けるようになっていきました。同時に攻撃は左右のMFに早く振ってドリブル突破。特に左サイドの平河が単独突破を図る場面が多かったですが、全員がカウンタードリブルのモーションを起こすようになった事で、31分に半田陸の平河へのタックルでイエローカードが出た場面のように、ミドルゾーンがそういう肉弾戦の応酬となるような試合展開に少しずつ持ち込まれていってしまいました。
そういう町田がガンバを誘ったハードな試合展開を決定付けたのが31分、平河の突破を半田がイエローカードで止めると、直後の33分に半田が再びファウルでイエロー、そして退場を喰らってガンバは10人で戦う事に。それに伴いガンバは山下を下げて松田陸を右SBに投入し、宇佐美をシャドー気味の左サイドとします。
それでもなんとか前半をゼロで折り返そうとしたガンバでしたが、前半アディショナルタイムに右サイドから林幸多郎にロングスローを入れられると混戦から昌子の横パスをドレシェヴィッチがシュート。一度は松田が身を挺してブロックしますが、こぼれ球をデュークに押し込まれて同点に。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2024年6月30日
得意のロングスローからの波状攻撃!🔥
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ロングスローからドレシェヴィッチがシュートを打った
こぼれ球をミッチェル デュークがヘディングで決めて
試合を振り出しに戻す同点弾となった!
🏆明治安田J1第21節
🆚G大阪×町田
📺 #DAZN ライブ配信中#G大阪町田 pic.twitter.com/WYLHcW2peV
前半終了間際にはダワンが惜しいミドルを放つも枠を捉えられずに前半終了。ガンバは理想的な展開からの退場劇と暗転というなかなか苦しい形で後半へ。
町田は後半から荒木と宇野を下げて藤尾翔太と下田北斗を投入。後半はガンバにとって相当苦しい展開になっていきました。
後半からは町田がガンバ陣内でコンパクトな陣形を作りながらガンバを押し下げようとした事で、なかなかガンバは陣地回復が叶わない、第19節神戸戦で劣勢だった時間帯に近い状態になっていきます。51分には高い位置でボールを持った昌子の縦パスを仙頭とデュークがワンタッチで繋いでエリキが決定機。しかしここはこの日先発に抜擢された江川が超ファインプレーのブロックで阻止。
しかし前述の江川のシーンのように守備では粘り強いプレーを見せていたガンバでしたが、やはり「両WGが開いたスペースを宇佐美とジェバリ、ないしは宇佐美と坂本or山田が使う」という形で回す攻撃を中心としていたガンバは特に攻撃面に於いて「一人退場する事のダメージが大きいチーム」でもあり、町田に押し込まれた後半の状況ではウェルトンの右サイドはともかく、左サイドは宇佐美が張ったら中にはジェバリがいるけどもう一人のフォローが追いつかない、宇佐美が中に行くなら黒川が左サイドを上がってこれれば前半のような形を作れるけれど、ただでさえ押し込まれている状況の中でサイドからストライカー的な動きをする藤尾への対応に忙殺されて上がっていけない…という悪循環に苛まれ、ガンバ陣内を脱出できない時間がずっと続いていました。
61分、右サイドで持ち出したドレシェヴィッチのアーリークロスをデュークが中谷を背負ってポストプレーで落とすと、侵入してきた藤尾をダワンが倒す形になってPK献上。これを藤尾が決め切って1-2…逆転……。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) 2024年6月30日
🏆 明治安田J1リーグ 第21節
🆚 G大阪vs町田
🔢 1-2
⌚️ 61分
⚽️ 藤尾 翔太(町田)#Jリーグ pic.twitter.com/EaJ9ZKvZKB
こうなると試合は完全に町田の逃げ切りペースで、町田は自陣からビルドアップでゆっくりボールを動かすようになっていきました。町田は自分達がボールを持たされた格好になった事でリズムを崩して敗れる試合がいくつかあったものの、それ以上にガンバが退場で負ったダメージがあまりにも大きく、元々複数人がパスコースを切りながらじわじわと詰めて3人目、4人目の守備者がカットするような前線守備を得意としていたガンバにとって数的不利でそういう守備を行う事は困難を極めており、そういう状況ゆえに町田も持たされている状況ではなく主体的にボールを動かせる状況になっていました。
69分にはドレシェヴィッチが右サイドに展開し、望月→藤尾と繋いで途中出場の桑山侃士が決定機。この場面はGK一森純がスーパーセーブで防ぎましたが、こぼれ球を回収した下田のパスをエリア内の仙頭が決め切って1-3…。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) 2024年6月30日
カットインからの弾丸シュート!💥
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味方のシュートのこぼれ球からパスを受けた
仙頭啓矢がカットインからの右足を振り抜き
豪快に決めて町田が3点目を獲得!
🏆明治安田J1第21節
🆚G大阪×町田
📺 #DAZN ライブ配信中#G大阪町田 pic.twitter.com/m7707qntK1
ガンバは71分に宇佐美とジェバリを下げて坂本とアラーノを投入し、ウェルトンの突破に対して坂本とアラーノが呼応していけるような形を作ろうと試みていましたガンバは終盤には鈴木も下げてネタ・ラヴィを投入。黒川がほぼWGに近い位置を取るようになってからはいくつかクロスボールが入り出しましたが…いずれもゴールにら繋がらないままタイムアップ。
ガンバが迎えた久しぶりの超が付く大一番は新興勢力を前にあまりにも悔しい結果に。第11節福岡戦以来となる敗北の結果、首位浮上とはなりませんでした。
端的に言うならば「ガンバが町田を喰い、ガンバが町田に呑まれた」とでも言うべきゲームだったと思います。この試合の後味だとか、感覚だとかは、ガンバファンの中でも色々なものがあるとは思いますが……私としては、喰ったけど呑まれた感覚、そして黒田剛の恐ろしさとそれを実践してしまう昌子源という2人のマネージメントの脅威を見た試合だったのかなと。
町田って今のチーム編成自体がそうですけど、すごく傭兵集団的なところがあるというか、その上ですごくプログラミングばりに統率された守備を前から後ろまでやってくるチームという印象なんですよね。例えばガンバがやってる守備は相手の立ち位置を踏まえて位置を調整し、スペースを管理していく守備ですから、そもそもエラーというエラーが起こらないような土壌になっているんですけど、町田の場合は自分達のプログラミングに相手を嵌め込んでいく必要があって、逆に言えば何か一つ町田にとってのエラーが起こった時に綻びが生まれやすく、修復作業をしている間に攻め込まれてエラーの部分が伝搬して傷が広がるような形になる。町田が安定した成績の割に負ける時は結構ころっと負けるのはそういう部分が影響していると思うんです。
で、前半はガンバがそういうエラーを起こすように仕向ける事ができました。今季のガンバはビルドアップの流れから、長短のパスを相手の立ち位置を踏まえながら上手く回して攻撃をつくる事ができるチームで、対する町田はDFライン中央ではリトリート気味に組んでタッチライン付近とミドルゾーンでは複数人がかりで激しくプレスにくる。そこでこの日のガンバはミドルゾーンで激しいプレスを受けたボランチがいつもよりシンプルにはたき、代わりにCBの中谷や江川がパス出しを担い、そしてジェバリがDFラインを押し下げつつ両WGがサイドに張ってSBを釣り出した事で、町田のボランチとCBの間が完全な空洞地帯になっていたんですね。そこに入った宇佐美がボールを受けた時、CBが迂闊に前に出れない、ボランチが間に合わないならSBが行くしかない焦燥に駆られ、右SBの望月が中央に戻ろうとすればすかさず左のウェルトンに出して突破…。ガンバの先制点はまさしくそれを象徴する流れでしたし、エラー状態に陥った町田はこの時点で完全に壊れ、パニックになっていました。今季初めて宇佐美とジェバリを同時起用したポヤトス監督の采配も然り、ガンバは町田が壊れてしまうような攻撃を理論立てて仕掛けてきた。自分達が醸成したスタイルに町田対策を上乗せした攻撃として、前半25分頃までのプレーぶりはもう完璧としか言いようがなかったと思います。今振り返っても。
でも連勝にしても連敗にしても無敗にしても未勝利にしても、続ける事/止める事よりいざ止まった次の試合が一番大事な訳で、止まった次の試合を取れるかどうかが結局一番大事。
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2024年6月30日
札幌に負けて開幕無敗が止まった後もちゃんと持ち直してここまで来たんだから、一度やれた事をもう一度。 pic.twitter.com/kuU2uavwml
しかし……現実はそう上手くは回らず。
…こういうと負け惜しみに聞こえるかもしれませんが、この試合が4月や10月ならガンバが勝っていたと思うんですよ。ですが今は6月。暑くなってきた。実際に暑い、クソ暑い………そう、季節的にもう今は給水タイムがあるんです。壊れたところをガンバに蹂躙されるような状態になっていた町田があの時間帯に一番求めていたものはおそらく「区切り」と「一呼吸置く時間」だった。例えるなら、飛行機は故障を起こしても空を飛びながら修理なんてできませんが、そこが目的地ではなかったとしても着陸さえできれば修理を施す事ができる。それと同じ事で、ガンバに破壊された守備のプログラミングを町田は給水タイムを利用して修理・調整を施しましたし、20分頃の町田はどうにか0-1で給水タイムに持ち込む事を目指して割り切っていた。逆に言えばあと5分で一度流れをリセットできる訳ですから。あそこで給水タイムを挟んだという事はかなり運命を左右してしまったと思うんですよね…。
あそこで町田は、望月とドレシェヴィッチが宇佐美に行くべきかウェルトンに行くべきかで混乱してきたように壊れた統率を彼らに釣られないようセーフティーな形で統一する意思を確認し直した。その上で…多くの選手がボールを持った目の前の守備者に向かっていく形で突破をかなり仕掛けるようにして、局所局所で肉弾戦が起こりやすい状況に持っていった感があったんですよね。それは特に左サイドの平河のところで顕著で、半田vs平河はその最もわかりやすい例でもあった。だから個人的には…「半田の退場で流れが変わった」というより「変わり始めた流れを決定付けたのが半田の退場だった」ように思うんです。そして上でも書いたように今季のガンバは構造上、数的不利を被るとかなり厳しい部分がある。ガンバは町田を喰い、そして呑まれた……給水タイムという区切りを活用した町田に、してやられたという感覚が残るゲームだったなと。
よくよく考えたら黒田剛って「週末の試合は負けたら終わりの試合だよ」って週が一年の半分近くを占める日々を20年近くやってきた訳で、そりゃ天王山とか6ポイントゲームとか一番大好物だろうなって。
— RK-3 (@blueblack_gblue) 2024年6月30日
レビューは追々書くけど、序盤はガンバが一方的だっただけに余計にそういう矜持じみたものは感じた。 pic.twitter.com/iWzEqXL5Ow
こういう書き方をすると今の風潮だと「ラフプレーの揶揄」みたいに捉えられるかもしれないんですけど、そういう意味ではなく…色んなアプローチがあるなあという意味で、町田のサッカーは実に総合格闘技的だなと思いました。後半の1-1の時間帯に、一度CKのこぼれ球を松田が拾って大カウンターを仕掛けられそうな場面があったんですよ。でもそこを下田がファウルで止めてきた。そういう相手がやられて嫌な事を大局と局所の両面で徹底してくるし、自分達が劣勢となれば逃げられるところまでは逃げ切って修正してくる……戦術というより、戦略として驚異でした。
この一戦って勝点と順位が物語るように大一番、天王山だった訳ですけど、考えてみたら…黒田監督って「週末の試合は負けたら終わりの試合だよ」という週が一年の半分近くを占める日々を20年近くやってきた男な訳ですよ。そりゃ大一番だの6ポイントゲームだの、そういう試合の心理戦も含めたマネジメントなんて大好物だろうなと…。そしてピッチの中には手綱を引ける昌子源のような人間がいる。ガンバが攻勢をかけていた時、オーバーリアクションなくらいのアピールを見せていたんですよね。あれって上で書いたような給水タイムまで逃げ切る為に、とりあえず応急処置として自身を守備の基準点とするべく味方の意識を引きつけるみたいなところもあったのかなと。ゲームの主導権を握るとか、そういうところとはまた別の解釈でのゲームコントロールの妙味はちょっと恐ろしいほどでしたね…。
さて…ガンバですが、これが痛い黒星だったことは間違いありません。ただ、致命傷かと言われればそうでもないでしょう。
シーズンはまだまだ長い。これから取り返すことだってできるし、逆に滑落してしまう可能性もある。いずれにしても連勝や連敗、無敗や未勝利が続いたチームに大事なのはそれを続ける事や止める事ではなく、いざ止まった次の試合でどういう振る舞いを見せるか…です。
辛く悔しい敗北でしたが、同時にガンバ大阪2024の何かを疑うような敗北では決してない。前の試合より今日の試合が良いように、今日の試合より次の試合が良いように……今年はそれを繰り返してここまで来た。目指す道の先をまだまだ追いたいと思えるようなサッカーを今年はしている訳ですから、一つの屈辱も一つの未練も、その全てを肥やしに進んでいってほしいです。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
2024明治安田J1リーグ第21節
1位 FC町田ゼルビア(43)
2位 鹿島アントラーズ(38)
3位 ガンバ大阪(38)
4位 ヴィッセル神戸(37)
5位 セレッソ大阪(35)
6位 アビスパ福岡(35)
7位 サンフレッチェ広島(34)
8位 FC東京(33)
9位 浦和レッズ(32)
10位 東京ヴェルディ(30)
11位 名古屋グランパス(27)
12位 横浜F・マリノス(26)※1
13位 柏レイソル(26)
14位 アルビレックス新潟(25)
15位 川崎フロンターレ(23)
16位 ジュビロ磐田(23)
17位 京都サンガFC(18)
18位 サガン鳥栖(17)※1
19位 湘南ベルマーレ(16)
20位 北海道コンサドーレ札幌(11)
※1 1試合未消化
1位町田、2位鹿島、3位G大阪、4位神戸のうち、町田vs鹿島を除く5試合の直接対決が8日の間に行われる事で注目されたこの1週間。今節は3位G大阪に対して町田が逆転勝利を収め、G大阪に敗れて町田と引き分けていた神戸は今節は鹿島に勝利。最終的に順位の変動はなくこの1週間を終えています。上位陣もC大阪と福岡が勝利しており、2位鹿島から6位福岡までの勝点3が3という混戦状態となりました。
下位争いでは湘南と京都が直接対決となりましたが、前半に原大智が先制点を挙げた京都が後半にはク・ソンユンのPKセーブもあって1-0で勝利。柏に敗れた鳥栖が1試合少ないため暫定ではあるものの、勝利した京都が湘南と鳥栖を抜いて降格圏を脱出しています。
林大地の挨拶間に合いませんでしたワイ
ではでは(´∀`)