ガンバが目指すハイプレス戦術を導入した動機とその成功の可能性を考察してみた〜Jリーグ再開後のガンバ大阪はどういうサッカーをするのか?をあーだこーだ言ってみよう!〜

ガンバの公式ソングの「奇蹟の絆」をイキって弾いてTwitter上げてみたら悪夢のような再生回数になったのよ。

 

イキって上げてこの再生数恥ずかし過ぎるから見て…暇な時に…。

 

どーもこんばんは

 

 

 

さてさて、以前のブログでは2020年のガンバ大阪Jリーグ再開後のガンバ大阪の選手配置やシステムがどうなる事やら、という事について書きました。

 

 

今回は再開後の戦術、戦い方について考えていこうと思います。

 

 

まず開幕前の事から振り返りましょう。

昨シーズン、多くの期間で残留争いを強いられていたガンバはラスト5試合で4勝1敗を収めるなど10月以降は好調に転じた事で、最終的に順位は7位でフィニッシュしました。オフには小野瀬康介三浦弦太に移籍報道が出ましたが両者共に残留。守護神の東口順昭を除く3人が総入れ替えとなったGK以外は、基本的に昨季と変わらないメンバーでキャンプインしています(キャンプインの時点では昌子源獲得の話は一切出てなかったので)

 

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そんなキャンプで取り組んだのは高い位置から積極的にプレスをかける、それを終始やり続けるというハイプレス戦術と呼ばれるもので、これ自体は結構色んなメディアでも取り上げられて来ましたし、今回のブログでも基本的にはこの「ハイプレス戦術」に関してをメインで書いていくつもりです。

ただ、通常オフシーズンというものは12月中旬〜2月中旬の2ヶ月ほどであるのに対し、今季のJ1は現在議論されている6月再開案が実現したとしても、実質的に「オフシーズンより長い中断期間」を過ごす事になります。というか過ごしています。ですので、状況は再開後には大きく変わっている可能性も十分にある…という部分は前提の上でお読み頂けると幸いです。

 

 

 

サッカーの戦術においては比較的リスキーな戦術とも言われるハイプレス戦術に宮本監督が踏み切ったのはどちらかと言えば攻撃の良さを出したいところが理由と考えられます。昨季後半…第32節の仙台戦の後半が最も色濃く出ていたと思うのですが、昨季終盤に急にガンバの調子が良くなったのは攻撃陣に異常なまでの連動性が生まれた事が要因でした。

 

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時期で言うなら、一瞬4-4-2に戻したシステムを再び3-1-4-2にした第28節札幌戦以降ですね。サッカーなどではよく「ピッチを広く使え」とよく言いますが、この辺りからのガンバはエリアを限定する事で良い攻撃に繋げていました。

ガンバがボールを持つと、ボールをまず一旦どちらかのサイドに振ります。すると、誰がボールを持つかを問わずして、サイドハーフ+セントラルMF+FWの3人が比較的狭いエリアでトライアングルを使っており、この3人のパス交換(大体ワンタッチとかツータッチくらい)やポジションチェンジなどでサイドを切り崩して中央に侵入する、もしくは折り返して反対側のトライアングルが仕留める…という形で多くのチャンスを創出していました。元々足元の技術に長けた選手が多いので3人でワンタッチツータッチのパス交換でサイドをギタギタに崩す事が可能になり、そのまま崩し切れなかったとしても、いつの間にかドフリーになった逆サイドに詰めた3人が仕留める…といった具合に、3人が近い距離感を維持しながらリズムとテンポで切り裂く事で狭いエリアがいつの間にか広くなっている、3人のはずが前線に6人いる…という攻撃が札幌戦以降はバリバリ機能していたのです。

上のスタメン図で挙げた名前を借りるなら、まず右サイドから小野瀬、井手口、アデミウソンが適度な距離感を保ちながらワンタッチツータッチでパスを交換しながら一気に前線まで駆け上がっていき、ある程度のところまで行ったらそのままパス交換なりクロスなりで一気に中央に侵入、そして空いた逆サイドには宇佐美、矢島、藤春の3人がフリーでゴールを狙える状態になっている…みたいな。第32節仙台戦で藤春にえげつない数の決定機が訪れたり、第33節の松本戦でセントラルMFの矢島のヘディングシュートのこぼれ球をセントラルMFの井手口が詰めて決まる」というシーンが起こったのはその典型的な例とも言えるでしょう。わかりやすいゴールシーンで言うならば第28節札幌戦の倉田、宇佐美、藤春のゴール、第32節仙台戦のアデミウソンのゴール、第33節松本戦の井手口の2点目でしょうか。

要するに、高い位置でボールを奪う、狭いエリアで数的優位を作った状態…即ち、アンカーより前のポジションの6人がどこかでトライアングルを使った状態でボールを奪える事が出来れば、すぐさまこの攻撃に繋げて一気に攻め上がる事が出来る……これが宮本監督がハイプレス戦術に踏み切った動機だと考えられます。守備の為のハイプレスというよりは、攻撃陣の高いスキルが活きる場面をより多く作る為のハイプレス…という事です。

 

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「それがフルタイム持つのか?」という点はよく言われますが、そこはもう議論してもしょうがないからスルーするとして……ハイプレス戦術の難しいところは「機能する相手を選ぶ」という部分です。ガンバが消化できた2試合…ルヴァン杯の柏戦とリーグ開幕戦のマリノス戦ではそれが色濃く浮き出ていました。

DFラインどころかGKにまで高いライン設定と徹底的なボールポゼッションを求めるマリノスのようなタイプの相手だと、ガンバが取り組んでいるようなハイプレス戦術は相当効きます。実際、倉田秋が挙げた先制点は「純粋に高い位置からプレスかけまくった」という理由で得点が取れてしまいました。マリノス戦のガンバは自分達のやりたい事よりは対マリノス戦仕様の側面が強かった事や単純に終盤はガス欠を起こした事で劣勢になりましたが、マリノス戦は全体的にハイプレスが効いていた試合であり、そして効くタイプの相手でした。

一方、ネルシーニョ監督が率いる柏のサッカーは守備はリトリート、攻撃は中盤省略とも言えるロングボールを多用したシンプルなスタイルです。こういうタイプの相手はそもそもボールを保持する気があまり無いので、ハイプレス戦術をしたところでエリアを限定する事が出来ず、ただただ無駄に広いエリアで1対1をやらされる結果に終わってしまいます。あの試合の前半はそれがかなり顕著に出ていましたね。

加えて、こういうサッカーをするのであれば「どのポジションに誰を配置するのか」が更に重要になります。特に前の6人がガンガン動く形になる分、逆にアンカーには尚更気の利いたポジショニングが求められます。今のガンバでこの戦術のアンカーを務められるのは遠藤保仁矢島慎也の2択でしょう。柏戦ではアンカーに井手口陽介を配置しましたが、このやり方では井手口はセントラルMFでしかあり得ません。

 

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ハイプレス戦術にはもう一つ、背後のスペース管理という大きな問題というか…ハイプレス戦術が失敗し得る大きな原因となるポイントがあります。要するに、中盤やFWだけでなくDFラインも適度な距離感とコンパクトな陣形を保ち続ける繊細なラインコントロールが求められるのです。

ただ、今のガンバはこの点を心配する必要はそこまで無いと思います。一人の選手の獲得で全ての物事が解決するほど甘くないのは勿論ですが、昌子源の獲得は単にビッグネームに飛びついたのではなく、ハイプレス戦術のリスク管理面でまさしく戦術完成へのラストピースと呼べる人材でした。この戦術移行をシーズンが終わった時にどう解釈しているかは今のところはわかりませんが、少なくとも昨季の後半戦というヒント、今季の補強から見れば、ハイプレス戦術に移行する事に期待できるだけの土台は十分に出来ていると思っていいでしょう。

 

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…まずは再開だね!

ではでは(´∀`)