それにしても今年のGK事情よ…。
どーもこんばんは
さてさて……先週、J2リーグが再開し、J3リーグがようやく開幕しました。2月25日以降時が止まったままだったJリーガのカレンダーは再び歩み始めたのです。
そして7月4日……いよいよ明治安田生命J1リーグが再開します!!
そして……なんとその開幕戦からいきなり大阪ダービー、ガンバ大阪vsセレッソ大阪という事になってしまいました!!
ようやくここまで辿り着きました。
パナスタでの大阪ダービーが無観客試合という部分はやはり少し残念な部分が否めませんが、それでも今はなによりも再開する事が大切です。そして…いきなりの大阪ダービーに勝つという事は間違いなくガンバにとって大きな弾みに、これからの連戦に挑む勢いを掴むのにはこれ以上ない試合にもなります。
まずはざっくりとマッチプレビューからしていきますね。
昨季からの積み上げという部分も含めて、完成度という意味で上回っているのがセレッソの方である事は否めません。ガンバがまだチームとしての形を構築段階であるのに対し、セレッソ はミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の下で昨季後半には既にかなり高い完成度を誇るサッカーをするようになっていました。
とはいえ、ガンバもガンバでラスト5試合くらいではかなり高いパフォーマンスのサッカーを見せており、特に今季はガンバファンですら願望以上の予想はしていなかった昌子源の獲得に成功。GK東口順昭、3バックに昌子源、三浦弦太、キム・ヨングォン……守備陣のメンツでこんなにワクワクするような事なんてかつてあったでしょうか。…まぁ、昌子に関しては怪我の影響で出場が不透明との事ではありますが、新里亮、菅沼駿哉、髙尾瑠といった実力者が控えているのは強みです。
勝負の鍵を握るポイントがあるとすれば、ガンバがチームとしての意思統一がどこまで出来ているかです。セレッソに関してはある程度の統一が既に測れていると思います。それは継続的な意味も含めて。そこをガンバがどこまでセレッソに近いレベルまで持っていけているか。ある程度のレベルまで持っていけていたら、今のガンバには高い個の力を持つ前線のタレントの存在と期待感という波がある。開幕戦の勝利というのもその一つでしょうし、この波に乗っていけるところまで行って欲しいです。
今までに経験した事のない大阪ダービーですが、今までにない楽しみが大きい大阪ダービーでもありますね。
ではここからは、独断と偏見で印象的な大阪ダービーを5試合ピックアップしていきます。
過去にも大阪ダービーの名勝負企画という事で何試合か取り上げましたが…今回はそれ以外の中からチョイスしていきます。
#1 役者
2006Jリーグディビジョン1第22節
2006年9月9日14:04@万博記念競技場
G大阪得点者:播戸竜二(39分、77分)、遠藤保仁(83分)
前年である2005年は最終節まで壮絶な優勝争いを繰り広げた大阪の2チームだったがこの時の状況は対照的。シーズン途中に大久保嘉人と名波浩を緊急補強してもなお残留争いから抜け出せないセレッソに対し、ガンバは6戦無敗で川崎、浦和を振り切り首位に立っていた。前半の終盤にガンバはこの時絶好調だった播戸竜二のゴールで先制するがセレッソも藤本康太のゴールで同点に追い付く。
試合が大きく動いたのは55分。西野朗監督は代表戦による疲労を考慮してベンチスタートとなっていた遠藤保仁と加地亮を同時に投入し、一気に攻勢を強めた。すると77分、二川孝弘のシュートのこぼれ球を絶好調男・播戸が押し込んで勝ち越しに成功。83分には遠藤がトドメを刺して3-1で勝利した。途中から出て試合の流れを変えた代表組の2人に加え、播戸や二川はこの1週間後に日本代表をデビューを果たす。セレッソの選手も含め、まさに役者が揃い踏みしたダービーだった。
#2 ちゃ〜♡
2010Jリーグディビジョン1第23節
2010年9月18日19:00@万博記念競技場
G大阪得点者:宇佐美貴史(2分)、中澤聡太(12分)、安田理大(68分)
セレッソのJ2降格に伴い、3シーズン行われなかった久し振りの万博での大阪ダービーは注目の上位対決となった。セレッソは乾貴士や清武弘嗣らが台頭し、7試合無敗で昇格組ながら2位まで浮上。ガンバも序盤に出遅れたものの、南アフリカW杯による中断明け以降は順位を5位まで盛り返していた。
ガンバは開始早々の2分、これが自身初の大阪ダービーとなった宇佐美貴史のゴールで先制すると、立て続けに遠藤のFKから中澤聡太が頭で合わせてリードを2点に広げる。前半終了間際には翌年にガンバに加入する事になるセレッソのエース、アドリアーノが一発退場。この時点で試合の行方は完全にガンバが勝利する流れと思われたが、勢いに乗っていたセレッソは逆に後半の立ち上がりに一気に同点に追いついてしまう。それでもガンバは68分に二川、遠藤、ルーカスと繋いで最後は安田理大がゴールを決めて3-2で勝利。安田は得点後、ガンバTVでMCのたむらけんじと約束した通りに「ちゃ〜」を披露した。また、このゴールはナビスコ杯とACLの決勝、更には日本代表でもゴールをしているのにJリーグでだけゴールを取っていないという珍しい記録を持っていた安田のJリーグ初ゴールとなった。
#3 背水の同点劇
2012Jリーグディビジョン1第21節
2012年8月11日19:03@万博記念競技場
いよいよJ2降格が現実味を帯び始めてきたガンバは夏にレアンドロ、家長昭博、岩下敬輔を緊急補強。ガンバほど危機的では無かったとはいえ、セレッソも枝村匠馬、シンプリシオ、ヘベルチを補強してこの一戦に臨む。近年では唯一となる「残留争い直接対決大阪ダービー」は豪雨の(しかも屋根の無い)万博に1万8千人を超す観衆を集めて行われた。
セレッソに先制点を奪われて迎えた後半も、現在ガンバのコーチを務める児玉新のクロスから枝村にこの日2点目を決められ2点ビハインドを背負う。しかし直後に佐藤晃大が1点を返すと、63分にはこの日がガンバでのデビュー戦となった岩下のクロスに再び佐藤が詰めて試合を振り出しに戻した。引き分けでもOKなセレッソに対して何としても勝たなければならないガンバはこの日が復帰初戦となった家長を投入して攻撃を仕掛けるが逆転弾は生まれず。豪雨の中の悲壮な決戦は痛すぎるドローとなった。
#4 史上最…?
2014Jリーグディビジョン1第24節
チーム状況はまさに対照的だった。ブラジルW杯による中断前は降格圏にいたにも関わらず、中断以後は7勝1分1敗で一気に優勝戦線に食い込んできたガンバ。逆にセレッソはディエゴ・フォルランを獲得して開幕前は優勝候補の本命とさえ言われていたが思うように勝点を積めず11試合未勝利まで経験。なんとか第23節で柏に勝利し、カカウも補強してさぁ、これから…という中での大阪ダービーだった。
しかし、この時のガンバはいわゆる「ゾーン」に突入していたような状態。この日はレギュラーCBである西野貴治を怪我、岩下を累積警告で欠いたがその影響を感じさせないパフォーマンスを見せ、37分には宇佐美のパスから第7節のダービーでも2ゴールを挙げている阿部浩之が決めて先制。セレッソはベンチスタートとなったフォルランとカカウを立て続けに投入して反撃を図るが、逆に終了間際にガンバは二川孝弘のシュートのこぼれ球に佐藤が詰めて追加点。完勝したガンバは「J1昇格即三冠」に向けて更に爆走していく事となる。
また、セレッソがこの年にJ2に降格したので次の大阪ダービーは2017年まで待つ事になった為、これが現時点では万博記念競技場で行われた最後の大阪ダービーとなった。
#5 新時代の幕開け
2019明治安田生命J1リーグ第12節
2019年5月18日19:03@Panasonic Stadium Suita
この時、ガンバはある意味で最下位で迎えた前年の大阪ダービーの時よりも深い閉塞感の中にいた。第5節の神戸戦をショッキングな内容で落としてからは内容も結果も伴わず、第11節では10試合で1勝と1得点しか挙げていなかった鳥栖に3-1で完敗。ダービーに臨む上での不安は凄まじく、この年のスローガン「GAMBAISM」が皮肉にさえ聞こえ始めた。
しかしここで宮本恒靖監督は予想外の采配を見せる。鳥栖戦からスタメンを5人も変更したのだ。それも出場停止のキム・ヨングォンのところに鳥栖戦を欠場した三浦弦太を復帰させた以外は、決して出場機会に恵まれているとは言えなかった若手…矢島慎也、福田湧矢、髙江麗央、そしてこれがJ1デビュー戦となった髙尾瑠を抜擢し、システムも3バックに変更する。試合は一進一退の攻防が続く中、55分に倉田秋が右脚を振り抜いたゴールがそのまま決勝点に。「パナスタでの大阪ダービー」の価値を全Jリーグファンに知らしめ、そして今後のガンバの歴史に於いてもキーポイントとして振り替えられる日が来るであろう、一試合以上の重みを持つダービーだったし、あの日スタジアムに居られた事を感謝すらしている。
…さぁ、こんな感じです!あとは勝利を祈るのみ!
ではでは(´∀`)