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名物監督ダービー〜明治安田生命J1リーグ第9節 北海道コンサドーレ札幌vsFC東京 マッチレビュー〜

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観戦サイドも過密日程

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第9節、北海道コンサドーレ札幌vsFC東京の一戦です。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

特徴的なスタイルを持つチーム、そして特徴的なスタイルを貫く監督の存在は、いつの時代もリーグを面白くする為に必要不可欠です。その点でミハイロ・ペトロヴィッチ監督、そして彼に率いられた近年の札幌は、まさしくその代表的な存在。「ミシャ式」とも呼ばれるお馴染みの3-4-2-1システムで、J2を主戦場に時折1年だけJ1に行くような立ち位置だった札幌は、今やすっかりJ1のチームとして定着しました。そして2020年、世界トップの育成組織を持つクラブを持つFCバルセロナの、その育成の中枢として活躍したアルベル・プッチ・オルトネダという人物が新潟の監督として来日。新潟のサッカースタイルをガラッと変えたその手腕は、まさしく上述の「特徴的なスタイルを貫く監督」であり、今年から監督を務めるFC東京でも、彼の哲学やスタイルが随所に現れたチームに既になってきています。

新型コロナウィルスの集団感染というアクシデントがありながらも、ここまでは4勝1分2敗と白星先行のFC東京。対する札幌も開幕6戦連続ドローという異常な船出の後で鳥栖に惨敗しましたが、前節名古屋相手にようやく初勝利とJ1通算100勝を達成しました。J屈指の名物監督と、今まさに名物監督になりつつある監督……特徴的なスタイルがせめぎ合う一戦になりそうです。

両チームスタメンです。

 

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札幌は前節名古屋戦からスタメンを3人変更。福森晃斗と開幕から全試合先発だった金子拓郎はベンチからも外れており、前節はボランチ起用だった高嶺朋樹が3バックの一角に、最近はボランチ起用がメインだった駒井善成はシャドーに配置されています。

対するFC東京は前節浦和戦からの変更は2人。左SBには小川諒也が第5節京都戦以来の先発復帰となった事で、長友佑都が右SBにスライドし、右SBだった渡邉凌磨は右WGでのスタートとなっています。

 

本日の会場は北海道札幌市、札幌ドームです。

本日、4月16日は北海道コンサドーレ札幌のクラブ創立26周年です。その為、ファンクラブ会員を対象に「クラコンデー」と称した様々な企画が用意されている他、試合前にはOBの内村圭宏氏の来場も。クラブ26年の歴史の中のハイライトとして2011年最終節、内村氏の2ゴールでJ1昇格を決めたという印象的な試合がありましたが、その試合の相手がFC東京であり、そして会場も札幌ドームでした。また、4月16日は札幌の観光名所でお馴染み、クラーク博士がアメリカに帰国した日という事を由来に設定された「ボーイズビーアンビシャスデー」だそうで、札幌の選手をクラーク博士風に描いたキーホルダー付きのチケットが販売されているとの事。

札幌がJ1に復帰した2017年以降、FC東京は未だに札幌ドームで勝利がありません。果たして札幌がこの流れを続けるのか、それともFC東京が札幌ドームで10年ぶりの勝利を挙げるのか…。

 

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最初のチャンスは11分の札幌。右サイドのルーカス・フェルナンデスのクロスにミラン・トゥチッチが合わせるなど、今日スタメンに入った二人で惜しい場面を生み出します。対するFC東京は札幌の方がボールポゼッションを握る形になった影響もあるのか、どちらかと言えばロングボールを起点に両WGと両SBを活かしたサイド攻撃に活路を見出そうとしていきました。

 

今日のFC東京はボールポゼッションよりもハイプレッシャーに重きを置いたような形になっていきました。自陣からビルドアップする札幌に対してDFラインでのボール回しにも激しくプレスをかける事で、札幌のラインを押し下げていくことでペースを握りに行きます。札幌もロングボールも要所要所で混ぜながら、右サイドのルーカスからの攻撃を多用する形で活路を探ります。前半はお互いに探り合い・ペースの握り合いのような形で前半終了。

 

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後半、先にリズムを作ったのは札幌の方でした。中駿汰がボール奪取からオーバーラップでチャンスを作るシーンがあったり、攻撃の流れの中にミラン・トゥチッチが絡めるようなシーンが出てきたりと流動的な場面を作れるようにはなっていったものの、森重真人と木本恭生の堅いCBに青木拓矢が挟み込むようなカバーをする守備陣形の前にシュートまでなかなか持っていけません。

FC東京は58分に永井謙佑を下げてアダイウトン、札幌は63分に駒井を下げて中島大嘉…それぞれの切り札的存在をピッチに送り込みます。

 

その後も攻勢を強めていったのは札幌でした。71分、高嶺のクロスはファーサイドに流れたものの、そのボールを拾ったルーカスがドリブルで一人巧みなドリブルでかわしてからのパスに青木亮太。しかしこれはGKヤクブ・スウォビィクがセーブ。74分の菅大輝のFKも僅かに枠の外。

とはいえ、なかなかシュートまで持っていけなかった札幌はようやくフィニッシュにまで辿り着けるようになっていきました。そんな中で迎えた78分、右からのCKに打点の高いヘッドで合わせたのは中島。しかしこのシュートはスウォビィクに阻まれ、こぼれ球に反応した荒野拓馬のショットもスウォビィクが阻止。札幌の猛攻の前にスウォビィクがスーパーセーブで立ちはだかります。

 

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西大伍とガブリエル・シャビエルを投入した札幌に対し、後半は完全に札幌の圧に押される形になっていたFC東京は、猛攻を受ける中で76分に紺野和也を投入し、紺野のスピードを活用したロングカウンターで何とかチャンスを作ろうとします。87分には安部柊斗がドリブルから左に展開し、アダイウトンのクロスをディエゴ・オリヴェイラが合わせるも惜しくも枠外。アディショナルタイムにもアダイウトンがドリブルから鋭いクロスを入れ、松木玖生が飛び込みますが…ここは僅かにボールに届かず。

 

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後半は序盤からかなり飛ばした影響もあってやや運動量が落ちた札幌に対して、アディショナルタイムFC東京が度々サイドから攻め込む場面も増えますが…最後までゴールは奪えず。熱戦はスコアレスドローに終わりました。

 

 

 

FC東京からすれは苦しい試合というか、考え通りに行かなかった展開ではあったと思います。前提としてボールポゼッションを握っておきたいという立場の中で札幌がボールを保持する時間が長く、特に後半は札幌の圧を正面から受ける形になってしまって、FC東京の攻撃はロングカウンターに頼らざるを得ない形になってしまっていました。それでも森重と木本、そこに青木が絡むセンターラインの守備は相当堅かったですし、そこを突破された決定機は全てスウォビィクが獅子奮迅の活躍で阻止した守備陣の奮闘は素晴らしかったですし、ロングカウンターに頼らざるを得なくなったとは言っても、途中出場の紺野とアダイウトンはその展開の中で持ち味を見せていたりしたので、チームとしては難しい試合でしたが、個々としては良い印象の残る選手も多かったのでは。

 

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札幌の視点で言えば……ゲーム内容としては悪くなかったどころか、むしろ後半は良かったんですが、結局今季も似たような印象の試合で勝ち切れなかった試合は多い訳で………。重ねまくっているドローが糧になるか、致命傷になるのかは、今日の試合でも埋め切れなかったもう一歩を埋められるかで全てが決まってきます。

 

 

さ、阪神見よ。

ではでは(´∀`)