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日立台の呪いを解く〜明治安田生命J1リーグ第9節 柏レイソルvs京都サンガFC マッチレビュー〜

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帰ってきたぞ日立台

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第9節、柏レイソルvs京都サンガFCの一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

代表ウィークに伴う中断期間明け、神戸G大阪鳥栖と難敵が続いた3連戦でしたが、この3試合でサンガがのかした成績はなんと2勝1分。ルヴァン杯の札幌戦も合わせれば3勝1分と、サンガは4月に入って一気に好調に転じてきました。順位も一気に7位まで浮上。昨年も4月から一気に上昇気流に入った事を思うと、今年もここから躍進を遂げていきたいところ。

とはいえ、前節は川崎に敗れましたが、柏も今季は絶好調です。ハイプレスサッカーと若手の台頭が絶妙に噛み合った事で、首位川崎、2位横浜FMより2試合少ない立場での4位。今、一番勢いのあるチームと言っても過言ではないでしょう。好調同士の一戦、モノにしたいところ…なのは勿論として、アウェイ柏、サンガ…皆さんおわかりですよね。それ以上の因縁がこの試合には渦巻いています。

 

 

2019年11月24日───それはサンガファンにとって一生忘れる事の出来ない90分でした。厳密には昨季に天皇杯のアウェイ柏戦に勝利し、一応のリベンジはそこで果たしています。しかしやっぱり、リーグ戦の怨念はリーグ戦で返してこそ。呪いのようにまとわりつく過去と訣別する為にも、日立台というトラウマのスタジアムを新たな記憶で塗り替える為の、情念こもる決戦です!

両チームスタメンです。

 

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スタメンはお互いに前節と全く同じ11人を起用。水曜日に行われたルヴァン杯ではどちらもターンオーバーを行いましたが、そこからは柏は全員変更しており、サンガは福岡慎平のみ連続でスタメンという形になっています。柏の小屋松知哉高橋祐治は古巣対戦で、特に高橋はサンガユースの出身、小屋松に関しては【13-1】の【1】でした。

尚、今日は柏のネルシーニョ監督がアキレス腱断裂。そしてサンガの曺貴裁監督が新型コロナウィルス陽性判定により、両チームとも監督がベンチにいないという異常事態が発生。柏は井原正巳コーチが、サンガは杉山弘一コーチが代行監督を務め、ネルシーニョ監督や曺監督とは無線も利用しながら指示を出していくとの事。ちなみに、井原コーチは福岡でJ1昇格経験が、杉山コーチは秋田でJ3優勝経験があります。

 

 

 

本日の会場は千葉県柏市三協フロンテア柏スタジアムです。

現在J1リーグのホーム戦は3戦全勝を飾っている柏ですが、柏レイソルは今年の4月でクラブ創立30周年を迎えました。その為、4〜5月のホームゲームでは黒をベースカラーに、30年間本拠地であり続けている三協フロンテア柏スタジアムがデザインされた30周年記念ユニフォームを着用。今日は限定ユニで挑む2試合目となります。また、同じく4〜5月のホームゲームでは柏レイソルの歴代ユニフォームやトロフィー、ポスターなどが特別展示されているとの事。

サンガと柏はちょうどJ1の時期が入れ違いになっていたのもあって近年の対戦は少ないですが、リーグ戦に限定すれば…なんとサンガは2002年以来柏に勝てていません(ルヴァンと天皇杯では勝利)新たな始まりとなる2022年、まずはその流れを止めるところから始めたいところ。Jリーグ屈指の名物スタジアムで歓喜を味わいたいですね。

 

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お互いにハイプレスをかけ合うような試合展開が予想されましたが、どちらかといえばサンガがボールポゼッションを握る中で、それに対して柏が高い位置からプレッシャーをかけていく構図になっていきました。柏のプレスは相当高い位置から設定されており、GK上福元直人に対してまでアプローチに来る場面も多々。

 

しかし先にこの状況を上手く使えたのはサンガでした。サンガのビルドアップに対してGKのラインまでプレスに来た柏のプレッシャーをギリギリのラインで回避すると、そこから白井康介→ピーター・ウタカと繋いで右サイドの福岡慎平へ。柏のプレスを一枚ずつ剥がすようなロングレンジのパスワークで敵陣に侵入すると、武田将平と山田楓喜を経て再び福岡、そして最後はオーバーラップした荻原拓也のシュートがリフレクションしながらもゴールに吸い込まれてサンガ先制!

 

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その後は前半の前半はサンガが良い形でボールを持ちながら攻め込んでいき、前半の後半辺りからは柏のサイド攻撃にテンポとリズムが出てくるような形になっていきました。しかしサンガは小屋松とマテウス・サヴィオの2シャドーを上手く外に追い出すようにする事で細谷真大を孤立させ、後はクロス対応で凌げるような状況が組み立てられていました。

前半からお互いにハイライン気味の攻防やデュエルでの争いが度々目立つ試合展開。前半はサンガのリードで終えます。

 

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サンガは後半から白井を下げて長井一真を投入。後半も立ち上がりにいきなりサンガが牙を剥きます。左サイドで得たFKを、松田天馬がクロスではなく一度バックパス気味に武田へパス。柏のDFラインのタイミングがズレたところにクロスを入れると、飛び込んだ川﨑颯太のシュートはGKキム・スンギュに阻まれますが、エース・ウタカがこぼれ球を押し込んで追加点!!

 

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58分には柏は升掛友護、椎橋慧也、川口尚紀を3枚同時投入。それに対して同じタイミングでサンガも福岡を下げてメンデスを入れ、サンガの定番コースとも言える3バックにシフトします。中央での崩しのスピード感に鋭さを持つ柏に対し、その中央のエリアをしっかりと固めることでサイドに追いやれば、柏にクロスを入れられる場面は多くはなるものの、ヘディングシュートを打たれてもGK上福元が難なく処理できる程度のピンチで抑え込む事に成功していました。

 

試合を通じてハードワークを重ねた事もあり、サンガの選手で脚を攣る選手が続出するなど、終盤は色んな意味で苦しい状態にも陥りましたが、最後まで集中力は切らさずに局面ごとにファイトを見せ、終盤は柏に押し込まれる時間が続きながらもアタッキングサードでの主導権は許さず。ここまで上位で、しかもホーム全勝中だった柏に対して完勝!!サンガ、5位浮上です!!!!

 

 

 

今季の柏は、方向性としては比較的サンガに近いスタイルを志向しているチームだと思うんですね。なので試合前は……良くも悪くもぶつかり合うというか、ちょっとガチャガチャしたような展開になるのかな…とも予想していましたが、今日のサンガが見せたパフォーマンスは想像以上にクレバーな動きでした。

柏のプレスの鋭さは今季のこれまでの試合で既に証明済という中で、それこそ1点目のシーンが象徴的ですけど、いかにその裏をかくか…という意味で、奥行きのあるパスワークを柏に対して披露する事が出来ていたと思います。それにはやっぱりインテンシティーの高さやハードワークを押し出していく中で、中盤の武田と前線のウタカがワンポイントとして君臨していることで、ギアを入れ直す事も出来れば流れを落ち着かせる事も出来る……ある意味、そういう「異分子」的な選手を組み込む事で、チームとしての最大値は伸びていっているように映りました。

守備の動き方に関しても、やはり今季の柏は細谷を走らせたり、或いは小屋松やサヴィオ、戸嶋祥郎辺りに中央で近めの距離感を保たれると一気に崩されてしまいますが、チームとして彼らを、特に小屋松とサヴィオを外に追い出せていて、柏のアタッカーのそれぞれが単騎突破せざるを得ない形に持って行けたのは完璧以上とすら言ってもいい出来栄えだったのではないでしょうか。

……いや、5位ですよ、5位。5位だよ5位。マジで…ほんと……マジで………。あの13-1という悪夢から2シーズンを経て、遂にこんなところまで辿り着けるとは。去年もこの会場での天皇杯で柏に勝ったとはいえ、J1に自分達の力で辿り着いて掴んだ今日の勝利で、あの日の悪夢からはようやく醒める事が出来た気がします。サンガに纏う呪いや枷はもう振り切りました。さぁ、あとは「SAdventure」のスローガンの下、どこまでこの冒険を邁進していけるか…。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第9節

2月23日

横浜F・マリノス4-2川崎フロンターレ

浦和レッズ2-2ヴィッセル神戸

4月16日

北海道コンサドーレ札幌0-0FC東京

4月17日

ガンバ大阪0-1湘南ベルマーレ

鹿島アントラーズ0-0名古屋グランパス

サガン鳥栖0-0清水エスパルス

ジュビロ磐田2-2サンフレッチェ広島

アビスパ福岡0-0セレッソ大阪

柏レイソル0-2京都サンガFC

 

 

1位 川崎フロンターレ(20)※1

2位 鹿島アントラーズ(19)

3位 横浜F・マリノス(18)※1

4位 柏レイソル(16)

5位 京都サンガFC(15)

6位 FC東京(14)※2

7位 セレッソ大阪(13)

8位 サンフレッチェ広島(13)

9位 サガン鳥栖(12)

10位 浦和レッズ(10)※1

11位 ガンバ大阪(10)

12位 北海道コンサドーレ札幌(10)

13位 名古屋グランパス(9)※2

14位 アビスパ福岡(8)

15位 ジュビロ磐田(8)

16位 清水エスパルス(8)

17位 湘南ベルマーレ(6)

18位 ヴィッセル神戸(4)※2

 

※1 10試合消化

※2 8試合消化

 

 

ガンバのマッチレビューは明日か明後日かに出します。

ではでは(´∀`)