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再現性カウンターと麻田のワンプレー〜明治安田生命J1リーグ第8節 京都サンガFCvsサガン鳥栖 マッチレビュー〜

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ガンバとサンガ、綺麗に時間ずれるのありがたい

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第8節、京都サンガFCvsサガン鳥栖の一戦です。

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

15年ほど前まで、鳥栖にとっての京都は「比較的近くの追いかけるべき対象」みたいな位置付けだったと思います。常に昇格を狙い、そして実際に昇格を果たせていた京都に対して、時折躍進して時折牙を剥く鳥栖…のような。しかし2011年、降格した京都を追い抜いて鳥栖が昇格したところから流れは一変。2011年の対戦を最後に京都はJ1に上がる事が出来ず、逆に鳥栖はJ1に残り続けました。再会はあの時以来です。

 

 

正直なところ、色々なところでは話の流れや因縁を盛り上げる目的で「J1復帰」と言っていますけど、12年もJ2にいればもはや復帰ではないし、J1復帰ではなく初挑戦に近いものだと思って今年のサンガを見ています。あれから10年以上の月日が経ち、今や鳥栖はすっかり「J1のチーム」と化しており、今季は引き分け先行ながらも未だに無敗。この10年で付けられた彼らとの差を埋めるべく、そしてここ2試合の良い流れを繋げるべくJ1での初対戦に挑みます。

両チームスタメンです。

 

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サンガは前節G大阪戦からはスタメンの変更は一人のみ。金子大毅のところに武田将平が第5節FC東京戦以来の先発を復帰となりました。ベンチメンバーの18名というくくりでは前節と全く同じ18人になっています。

前節は札幌に5-0で圧勝した鳥栖もスタメンの変更としては前節から一人のみ。本田風智のところを堀米勇輝に変えたのみとなっています。スタメン出場する岩崎悠人と堀米勇輝にとっては古巣対決。特に京都橘高校出身の岩崎にとっては思い入れの強い試合となるでしょう。

 

本日の会場は京都府亀岡市、サンガスタジアム by Kyoceraです。

ルヴァン杯の札幌戦を含めると、前節G大阪戦からサンガはホーム3連戦です。過ごしやすい気候になってきた事もあって、サンガはこの3試合を「春のスペシャルウィークと題し、ハーフタイム抽選会など各種イベントを開催しています。前節G大阪戦からは観客の入場制限も撤廃されました。こけら落としとなった2020年2月のC大阪戦でしか実現していない満員のサンガスタジアムを早く体験したいものです。

前節からはスタジアムに設置されたフードコートエリアがリニューアルオープン。スタジアムと隣接する形でスターバックスコーヒーが営業していたり、更に施設の揃ったスタジアムになりつつあります。

 

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序盤から予想通り鳥栖は自陣から徹底したビルドアップを行い、プレスとショートカウンターをチームの基盤としているサンガは鳥栖のショートパスを積極的に狙っていき、その姿勢は開始から10分足らずで実りました。小泉慶のドリブルを川﨑颯太が潰すと一度自陣にバックパス。白井康介のパスを受けた福岡慎平が粘って山田楓喜がカウンターの糸口を掴むと、自陣から猛ダッシュで駆け上がった白井が再びパスを受けて折り返してピーター・ウタカ!!頼れるエースの一撃でサンガが先制!!

 

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今季ここまで未だ無敗。そして失点数は7試合で僅かに2……攻撃的な戦術の中で圧倒的な堅守を誇る鳥栖から先制点を奪ったサンガはまだまだ止まりません。やはりまたしてもボール奪取からの素早い攻撃で荻原拓也コーナーキックを獲得すると、松田天馬のクロスボールをファーサイドの川﨑が頭で合わせて2点目!!川﨑J1初ゴール!!鳥栖はこれまでの7失点で喫したトータルの失点を僅か14分で喫する事に。

 

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なんとか早い時間帯に1点を返したい鳥栖はチームの確固たるスタイルとして築きつつある自陣からのビルドアップでサンガの綻びを狙おうとします。しかし、ウタカの先制点や2点目のCKに繋がった荻原のチャンスシーンが似たような形で生まれた事な鳥栖の精神面に少なからず影響を与えたのか、鳥栖はちょっと思いっ切り前には行きにくくなっていました。

 

前半終了間際にもショートカウンターから荻原があわやPK獲得のシーンを作ったサンガ。前半は理想通りの展開で終えます。

 

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鳥栖は後半から岩崎、堀米を下げて小野裕二と荒木駿太を投入。システムを小野と荒木をWGにした4-1-2-3に布陣を変更します。システムを変えてハーフタイムに仕切り直した事で、後半は立ち上がりから鳥栖はアグレッシブな姿勢を戻していました。

鳥栖はWGを明確にする事で前半よりもワイドに攻め込むようになると62分、GK朴一圭のロングフィードに右サイドを抜け出した荒木が折り返すと、中央で垣田裕暉が詰めて決定機を迎えますが…ここは麻田将吾のスーパーディフェンスで阻止。

 

56分に既に金子を投入していたサンガは65分に福岡を下げてメンデスを投入し、今季の後半用システムとも形容できる3-1-4-2にシフト。鳥栖のシステム変更により後半はミラーゲームの時間が続いていましたが、サンガは定着しつつあるパターンで逃げ切りと追加点の両方を狙います。

そして70分、自陣でのクリアボールの処理に鳥栖DFが戸惑っているところに果敢なチェイシングを見せたウタカがボールを奪い切るとそのまま一気に突破開始。GK朴一圭とカバーに戻ってきた原田亘をギリギリまで引きつけると、まぁなんとエロい神業としか言いようのない超絶ターンで流し込んで3-0。そう、3-0!!!!

 

77分にはメンデスのハンドで与えたPKを小野に決められて1点を返され、その後は鳥栖に押し込まれる時間は続きましたが、跳ね返したボールへの対応はやはりいち早く、押し込まれながらも度々カウンターを仕掛けて鳥栖が脅威に感じる瞬間を生み出していきます。試合は3-1で終了。サンガ、鳥栖とのJ1での初対決を快勝で飾りました!!鳥栖は今季初黒星です。

 

 

 

チームスタイルってやっぱり、その色が濃ければ濃いほどに相性の良い相手・悪い相手ってあると思うんですよ。そういう意味では、今日の鳥栖は相性が良い相手だった部分もあって、勝ち方としては浦和戦神戸戦のように、相手のスタイルの設計上、必然的に生じてくるスペースを確実に突けた。要は前半に鳥栖のギャップを確実に捉える事が出来たんですね。確かに相性が悪いと第3節磐田戦のような事にもなってしまったりするんですが、J1という舞台で相性を語れるだけの段階に来た事は今後を踏まえても相当大きいです。神戸戦でも同じような事を言いましたが、再現性のあるカウンター攻撃だとか、3バックへのシフトのような定番パターンをこの段階で定着させられているのは、開幕前に予想していたよりも明るい状況だと考えていいでしょう。

 

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とはいえ、後半は鳥栖がシステムを4バックに変更し、サンガが前半に突きまくったスペースを埋めながら攻勢に出られるような形に修正してきたのは鳥栖と川井健太監督の采配が見事でしたし、2点リードという余裕は多少あれど、ちょっと風向きがまずくなったかな…と思う場面でもありました。そんな中で62分ですよね。あの麻田のカバーリングは試合を決めるだけの影響を与えたワンプレーだったと思います。ウタカの3点目のテクニカルなプレーもそうですけど、戦術性が光るゲームでこそ、節々のワンプレーが持つ意味が大きくなるので。最終的にどういう運命を迎えるのかはわかりませんが、想像していたよりもサンガは良いJ1ライフを送れていると思います。J1で勝ち越してるぞ!!!!ウタカ得点王だぞ!!!!!!

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

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明治安田生命J1リーグ第8節

川崎フロンターレ1-0柏レイソル

清水エスパルス1-1ガンバ大阪

FC東京0-0浦和レッズ

サンフレッチェ広島1-0アビスパ福岡

ヴィッセル神戸0-1セレッソ大阪

鹿島アントラーズ0-3横浜F・マリノス

湘南ベルマーレ0-0ジュビロ磐田

名古屋グランパス0-2北海道コンサドーレ札幌

京都サンガFC3-1サガン鳥栖

 

 

1位 川崎フロンターレ(20)※1

2位 横浜F・マリノス(18)※1

3位 鹿島アントラーズ(18)

4位 柏レイソル(16)

5位 FC東京(13)※2

6位 セレッソ大阪(12)

7位 京都サンガFC(12)

8位 サンフレッチェ広島(12)

9位 サガン鳥栖(11)

10位 浦和レッズ(10)※1

11位 ガンバ大阪(10)

12位 北海道コンサドーレ札幌(9)

13位 名古屋グランパス(8)※2

14位 アビスパ福岡(7)

15位 ジュビロ磐田(7)

16位 清水エスパルス(7)

17位 ヴィッセル神戸(4)※1

18位 湘南ベルマーレ(3)

 

※1 10試合消化

※2 7試合消化

 

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今日は川崎vs柏、鹿島vs横浜FMと上位4チームの直接対決がそれぞれ組まれました。川崎は従来の4-1-2-3からシステムを4-2-3-1に切り替え、前半のレアンドロ・ダミアンのゴールを決勝点に勝利して首位浮上。Jリーグ史上、最速で1000試合目に到達した横浜FMはラスト10分に一挙3得点を挙げ、記念すべき一戦を鬼門のスタジアムでの快勝で飾りました。また、ここまで唯一無敗をキープしていた鳥栖は京都に1-3で敗れた事で、全チームに黒星が付いたことになります。

前節の時点で未勝利だったチームは3チームありましたが、湘南が磐田と引き分けたのに対して札幌は敵地で名古屋に勝利。札幌はこれが今季初勝利となっただけでなく、J1通算100勝目となりました。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督が就任し、初陣が古巣C大阪との試合となった神戸は前半の失点を取り返せないまま0-1で敗北。開幕から10戦未勝利という厳しい状況を抜け出せません。

なお、今節を最後に川崎・浦和・横浜FM・神戸の4チームはACL参戦の為にリーグからは一時離脱。約3週間に及ぶアジアでの戦いに挑みます。

 

 

佐々木朗希おめでとう

ではでは(´∀`)