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至上の90分〜明治安田生命J1リーグ第7節 京都サンガFCvsガンバ大阪 マッチレビュー〜

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私にとっては心の一線です。

 

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第7節、京都サンガFCvsガンバ大阪の一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

サンガは開幕戦、ガンバは第2節、要はどっちも浦和戦以来勝利から遠ざかっている状況が続いていた訳ですが、奇しくもお互いに前節は3-1で勝利。それもサンガは神戸相手に鮮やかな逆転勝利を挙げ、ガンバは最後に1点を返されるまではほぼほぼパーフェクトゲームとも言えよう試合展開での勝利となり、いずれも好転に向けて芽生えた火種を炎にしていくべく、まずは今季初の連勝を飾っておきたい…その意志は両チームとも同じでしょう。

お互いが勢いを付ける為に、ここで勝点をいくつ取れるのかは大きな意味を持ちます。

 

 

…と、冷静ぶった事はここまで。

サンガファン兼ガンバファンとして生きているこの私にとっては、このカードがJ1で、サンガスタジアムという新たなる聖地で行われるという…この事実と、どちらかが勝っても嬉しいし辛いこのジレンマ…これこそが私にとって、その他の何よりも尊い、人生の至上のような瞬間です。さぁ、いざ、さぁ、いざ!!!!

両チームスタメンです。

 

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サンガは前節神戸戦からスタメンを2人変更。前節は途中から出場した金子大毅と、アディショナルタイムのみの出番でゴールまで決めてしまった山田楓喜がスタメンに抜擢。特に山田はJ1リーグで初スタメンとなりました。神戸戦で逆転弾を決めた宮吉拓実もベンチから外れ、代わりにベンチ入りしたマルティノス開幕戦以来のメンバー入りです。

対するガンバは前節名古屋戦、或いは第3節川崎戦で採用した4-4-2を今節でも採用。スタメンの変更は倉田秋のところに石毛秀樹を入れた一人のみですが、開幕から全試合スタメン出場の倉田がベンチからも外れるなど、ベンチメンバーには大きく入れ替えてきました。今季のリーグ戦では初めて藤春廣輝がベンチに入り、ルーキーの中村仁郎と坂本一彩が揃ってスタンバイします。

 

本日の会場は京都府亀岡市、サンガスタジアム by Kyoceraです。サンガにとってもガンバにとっても今日は初めてのナイトゲームです(ルヴァン杯は除く)

ガンバにとってサンガスタジアムは勿論初めて。これまでガンバとサンガはお互いに屋根のないスタジアムでの豪雨試合ばっかりやり合ってましたからね……。ちなみに、ガンバのスタジアムであるパナソニックスタジアム吹田とサンガスタジアムは「似てる」とよく言われていますが、実際に工事を請け負ったのは同じ竹中工務店そもそもパナスタが「今後のスタジアム設計の参考になるように」という意図で設計された部分があるので、それも必然と言えそうです。

なお、本日からはフードコートがリニューアルオープンしています。

 

 

本日現地観戦!上でも書いたように、私にとっては今日は12年待ち焦がれた一戦で、120%個人的な尊さだけで言えば、その意味合の尊さはエル・クラシコ以上。さぁ、私の至高の90分が始まります!

 

 

近年のJリーグの中でも特徴的なスタイルで名を挙げた指揮官同士の対決…という側面でも注目が集まったゲームでしたが、前半は良く言えばどちらも主導権を相手に与えず、悪く言えば主導権を掴み損ねているような時間が続いていきました。どちらかといえばセカンドボール回収率の高いサンガの方が高い位置でプレーする時間は長く押し込んでいるような形にはなっていたものの、逆にサンガがボールを持った際のプレッシングではガンバもかなりアグレッシブな姿勢を見せており、両チームともネガティブトランジションの意識が高かった影響もあって、なかなかチャンスまでは持っていけない時間が続きます。

 

そんな中で30分を過ぎると試合は徐々にオープンになっていき、ダワンと齋藤未月のダブルボランチでサンガのパス回しを遮断出来たガンバが攻め込み始めます。31分、サンガのビルドアップを山見大登がカットしてそのまま攻撃につながると、パトリックのバックパスに走り込んだ齋藤のミドルシュートがスルーパスのような形になって小野瀬康介が反応。しかしこれはGK上福元直人の好セーブに阻まれ、続く37分のセットプレーのチャンスでも、山見の蹴ったFKを合わせた昌子源のヘッドは上福元に抑えられてゴールならず。

 

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ただ、ガンバに決定的なチャンスが何回か続いたとはいえ、サンガも試合として押し込まれている訳ではありませんでした。前半アディショナルタイム、右サイドでボールを持った白井康介が入れたクロスは一度は跳ね返されたものの、ファーサイドで拾った金子のシュート性のボールのコースをピーター・ウタカが巧みに変えてサンガが先制!

サンガがエースの一発でリードを奪い、前半を終えます。

 

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後半立ち上がりもペースを握ったのはガンバでした。51分には右サイドで細かいパスを繋ぎ、最後はドリブルで切れ込んだ齋藤がバイタルエリアにマイナスのボールを折り返すとこれをダワンがミドルシュート。しかしこれは僅かに枠の左。56分にはダワンのアウトサイドの絶妙なロングボールに抜け出したパトリックがGK上福元との1対1を迎え、体勢とコントロールを崩されながらも折り返したところに山見が走り込んでシュートを放ちますが……これは超速反応で上福元がセーブ。

 

それでも立て続けにガンバが決定的な場面を作った中で迎えた58分でした。後半は度々小野瀬と髙尾瑠+齋藤の3人で右サイドから攻め込んでいましたが、ここでも右から小野瀬のパスを受けた齋藤がクロスを入れると、これは一度はサンガDFが頭で跳ね返します。しかしこの浮き球のこぼれ球に走り込んできたダワンがダイレクトでスーパーミドル!!ダワンのJリーグ初ゴールは難易度MAXの低弾道ゴラッソ。衝撃の同点弾で試合を振り出しに戻します。


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後半はここまでずっとガンバペースで、その中で生まれた同点弾。試合の流れはガンバに傾いたかのように見えましたが、ダワンの得点直後の60分に曺貴裁監督は右WGの山田を下げてDFのメンデスを投入し、今季のサンガにとって「後半用システム」とも言えよう3-1-4-2にシフト。この布陣変更で少し広がり過ぎていた選手間の距離が修正されると、そこからは一気に一進一退の攻防を見せ始めていきました。

64分、サンガは左サイドでのスローインから松田天馬、川﨑颯太、途中出場の武田将平のパスワークで左サイドを崩して武田が折り返すと、一度はDFにブロックされますが、セカンドボールを回収した川﨑のパスに井上黎生人がミドルシュート。ですが今度はGK一森純の正面へ。

 

逆にガンバは同点に追いつく前に投入していた福田湧矢に続き、71分には奥野耕平とこれがJ1デビューとなる坂本を同時に投入。そんなガンバにこの日最大の決定機が訪れたのが80分の場面で、ロングフィードにパトリックが競り合ったボールを福田が拾ってスルーパス抜け出した小野瀬はGK上福元との1対1を迎えてこれは勝負アリかと思われましたが……狙い澄ましたシュートはほんの僅かにゴールの左へ。

 

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最大の決定機を逃したガンバに対し、終盤はサンガが猛攻を仕掛けます。82分に本多勇喜、そして今季初出場となるイスマイラとマルティノスを投入して攻撃的な布陣にすると、84分には武田のCKに合わせたウタカのヘッドがほんの僅かに枠を逸れ、85分には右サイドをドリブルで突破したマルティノスのクロスに反応したイスマイラがこぼしたボールをウタカがシュートしますが、これは三浦弦太が懸命のブロック。

アディショナルタイムにもカウンターからイスマイラがドリブルを仕掛けて右サイドを爆走した白井康介にスルーパス。85分のシーンと同様にクロスをイスマイラが競ったこぼれ球にウタカが右足を振り抜きますが、今度は一森がビッグセーブで阻止。そのCKが上手く足元に収まったメンデスの決定的なシュートも枠の上を超え……試合終了。まさしく死闘、白熱の一戦は1-1のドローに終わりました。

 

 

 

「勝てた試合」「勝点1をもぎ取った試合」とは引き分けた試合後によく聞くフレーズですが、今日の試合に関しては曺監督も言っていたように、お互いにとって「引き分けが妥当な結果だった」と言える試合ではあったと思います。

サンガのハイプレッシャーと再現性のあるカウンター攻撃を仕掛けてくるチーム戦術に対して、ガンバが守備時はダワンと齋藤の運動量を活かしてコンパクトさを保っていた事はそれこそ蟻地獄のようにサンガのカウンター永久機関に飲み込まれた浦和と神戸の轍を踏まずに済んだ要因でしたし、逆に言えば齋藤を下げ、ダワンにもさすがに疲労の色が浮かんでからサンガが一方的に攻め出したのもその表れだったのかなと。後半は特に多くの時間がサンガの左サイド、ガンバの右サイドのエリアで展開された試合でしたが、サンガの収穫でいえばサンガのカウンター攻撃の再現性を改めて証明出来たことであり、逆にガンバの収穫はここ最近で失われていた選手の距離感とテンポを、名古屋戦からの2試合では取り戻せつつある事でしょうか。

 

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何より、素晴らしく見応えがあり、スリリングで、常に手に汗握るような試合でした。

冒頭で述べたように、私はサンガファン兼ガンバファンという立場です。この対戦カードが再びJ1の舞台で訪れる日を、紫と青黒のJ1での邂逅を、私は12年間…生まれた子供が義務教育を終えるほどの時間待ち続けていました。干支も一周ですよ。言ってしまえば今日という日は、私にとっては積年の思いが解き放たれるような日で、そしてサンガスタジアムのピッチの上で繰り広げられた闘いは……少なくとも前述のようなバックグラウンドを持つ私にとって、人生で最も素敵な時間だったようにすら思えました。

……と、あまり感情的な事を書き過ぎると…ね、主旨もズレてくるので。感情的な部分に関しては、後日に観戦日記を更新するのでそれまでお待ちを。一つ最後に付け加えるならば、私にとっては今日の90分は、自分のサッカー観戦人生を詰め込んだような幸せな時間でした。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第7節

セレッソ大阪0-1柏レイソル

京都サンガFC1-1ガンバ大阪

FC東京3-1ヴィッセル神戸

ジュビロ磐田1-1川崎フロンターレ

サンフレッチェ広島2-0横浜F・マリノス

アビスパ福岡0-1鹿島アントラーズ

サガン鳥栖5-0北海道コンサドーレ札幌

浦和レッズ1-1清水エスパルス

名古屋グランパス2-1湘南ベルマーレ

 

 

1位 鹿島アントラーズ(18)

2位 川崎フロンターレ(17)※1

3位 柏レイソル(16)

4位 横浜F・マリノス(15)※1

5位 FC東京(12)※2

6位 サガン鳥栖(11)

7位 セレッソ大阪(9)

8位 浦和レッズ(9)※1

9位 ガンバ大阪(9)

10位 サンフレッチェ広島(9)

11位 京都サンガFC(9)

12位 名古屋グランパス(8)※2

13位 アビスパ福岡(7)

14位 ジュビロ磐田(6)

15位 清水エスパルス(6)

16位 北海道コンサドーレ札幌(6)

17位 ヴィッセル神戸(4)※1

18位 湘南ベルマーレ(3)

 

※1 9試合消化

※2 6試合消化

 

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前節はC大阪にホーム無敗記録を止められた首位川崎でしたが、今日は終了間際に知念慶のゴールで何とか追い付いたものの昇格組の磐田を相手にギリギリのドロー。2位横浜FMもミヒャエル・スキッベ率いる広島に完敗。逆に3位鹿島は福岡に、4位柏はC大阪に共に1-0で勝利し、この結果、5連勝かつレネ・ヴァイラー体制全勝の鹿島が首位に浮上しました。

下位に目を向けると、未だ未勝利なのは札幌・神戸・湘南の3チーム。開幕6戦連続ドロー中だった札幌は敵地で鳥栖に0-5の大敗。湘南は先制しながらもアディショナルタイム阿部浩之に逆転弾を許して敗戦。そして…橋本拳人がいきなりの古巣戦となった神戸でしたが、こちらも先制しながらも逆転され、これで開幕からの未勝利期間は9試合となってしまいました。

 

 

余韻。

ではでは(´∀`)