意気揚々とTwitterに挙げたけどもう期間終わってるっていう。
結構前になりましたが(なんなら期間も終わりましたが)サンガ写真展行ってきました。#京都サンガFC#COCONKARASUMA pic.twitter.com/VxrPp1gvFf
— R (@blueblack_gblue) 2022年3月17日
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J1リーグ第5節、京都サンガFCvsFC東京の一戦です!
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京都サンガとFC東京……その対決は実に10年ぶりです。そしてこの久し振りの邂逅には、3つの因縁がありました。
2010年12月4日─「12年ぶりのJ1と言われるサンガが、その12年前に最後にJ1で戦った相手…それがFC東京でした。既に降格が決まっていたサンガ、勝てば残留のFC東京…しかし、そのシーズンの33試合で僅か3勝しかしていなかったサンガはまさかの先制に成功し、「このまま行けば負ける」という状況で手負いになったFC東京の猛攻に最後の最後でトドメを刺すという、J1史上最も鮮やかな「道連れ」がサンガにとって長らく最後のJ1での試合でした。
その翌年、FC東京を道連れにしたサンガはJ2で苦しみ、FC東京がJ1復帰とJ2優勝を決める中で、最後まで昇格争いに関われないまま7位でシーズンを終えてしまいました。しかしその後、天皇杯で両者は大躍進。その再会の舞台は2012年元日、国立競技場での天皇杯決勝でした。サンガとFC東京…この2チームが公式戦で相見えるのは、史上初の「J2対決」として伝説になった国立での聖戦以来。あの時からは流行りも変わり、政権も変わり、そして元号までもが変わりました。お待たせしました、FC東京の皆さん…!
そしてもう一つ。それは監督同士の因縁です。
曺貴裁監督率いる京都、そしてアルベル・プッチ・オルトネダ監督が率いていた新潟は共に素晴らしいプレースタイルで躍進し、特に3〜4月頃の新潟は「当確じゃないか?」とすら思われるほどでした。そんな中で5月、首位新潟と3位サンガの構図での直接対決を、川﨑颯太のミドルで仕留めてからJ2の流れは一変。第23節での対戦も死闘そのものでしたが、アルベル監督個人として京都と曺監督へのリベンジ意識は少なからずある事でしょう。
渦巻く因縁、踊るカタルシス…12年ぶりのJ1となるサンガにとって、久しぶりに戦う相手は数多くいますが、久々の対戦に「邂逅」という意識を最も強く感じるのはFC東京でしょう。新たなる姿を、新たなる姿になろうとする青赤軍団に示す時です。
両チームスタメンです。
サンガは前節湘南戦からスタメンを4人変更。前節退場処分を受けた麻田将吾のポジションには荻原拓也が入り、前節から復帰した宮吉拓実と開幕戦の浦和戦以来ベンチから外れていた福岡慎平が今季初スタメン。逆に今季の全試合に先発で出ている松田天馬がベンチスタートとなり、第3節磐田戦で退場処分となった上福元直人も出場停止から復帰しましたが、GKは前節から引き続き若原智哉が務めます。
FC東京は前節広島戦からメンバーを2人入れ替え。前節は中盤起用だった木本恭生をCBに戻し、アンカーには出場停止明けの青木拓矢を配置。そしてベンチスタートが続いていた長友佑都が今季初スタメンとなりました。平川怜と髙萩洋次郎はJ1では今季初のベンチ入りです。
ちなみにピーター・ウタカは古巣対戦。永井謙佑や髙萩洋次郎、林彰洋らと共に、FC東京2017年の大型補強の一人でしたね。
本日の会場は京都府亀岡市、サンガスタジアム by Kyoceraです。
第3節磐田戦の時は既にサンガスタジアム経験のあるサポの皆様でしたが、やはりほとんどのJ1サポにとっては初めてのサンガスタジアム、西京極との落差に衝撃を受けている事でしょう。まぁ西京極は西京極で当然愛おしいですが…。スタジアムには保津川下りの看板が立っており、亀岡駅の近くには明智光秀の銅像も。そして電車一本で京都駅も嵐山も行けるので、ついでに観光する分にも非常に良いスタジアムだと思います。
天皇杯決勝や2011年のJ2でボコボコにされた記憶が強いですが、意外にもJ1リーグに限れば、サンガはFC東京に対して7戦無敗だったりするんですよね。あれだけズタボロだった2010年も1勝1分だし、同じくズタボロだった2006年も一勝してるし。この流れをなんとか持続させたいところ。
先に押し込んだのはサンガでした。積極的に前に出て、ポジショナルスタイルでボール保持を徹底してくるFC東京相手に常にハイプレッシャーをかけ続けていく事で、彼らがボール保持出来ないという状況に長く追いやる事でサンガの攻撃ターンを長く継続させていきました。
12分にはDFを剥がした川﨑颯太のパスから福岡→宮吉と繋いで武田将平がシュートを放つなど、サンガは非常に良いながらで序盤からシュートチャンスを作ると、16分にもウタカのパスカットから宮吉がドリブルで仕掛け、最後はウタカのシュート。サンガの立ち上がりはなかなか良いテンポとリズムで進んでいきます。
ただ、サンガも最初の20分にかなりのエネルギーを注ぎ込んだ事で前半の中頃からはハイプレスがややトーンダウン。ですがFC東京がボールを持って押し上げてくる時間が増えてもサンガもそれに対して焦れずに対応し、両WGをサイドから中に入ってこさせないような位置を取りながら、ディエゴ・オリヴェイラへのパスコースは消す事で決定的な場面はちょっと事故的なものが1度あった以外は回避して試合を進め、前半を0-0で終えます。
後半もサンガは良い試合の入りを見せました。49分、荻原の突破は一度阻まれるも、武富孝介が粘って再び荻原に戻すと荻原の折り返しをウタカがシュート。これはGKヤクブ・スウォビィクに阻まれてゴールには至りませんが、荻原と白井康介の両SBが良い形で攻撃に絡むなど、試合はややサンガが優勢な状態は後半も維持できていました。
しかし、じわじわと高い位置でボールを持ったFC東京がサンガを押し返してきた中で68分、木本恭生のロングフィードを紺野和也が荻原との競争を制してボールキープ。そのまま右サイドの深いところに持ち運んでから折り返すと、中央で受けたディエゴのシュートがメンデスに当たってコースを変えながらゴールへ…。FC東京からすれば待望のエースの今季初ゴール。FC東京が先制します。
サンガは失点前に投入していた豊川雄太に続き、75分には井上黎生人、山﨑凌吾、荒木大吾を同時に3枚送り込み、更に78分には金子大毅も投入して一気に交代枠を使い切ります。ですが…スコアが動いた事でFC東京はワイドにボールを繋ぐ事で、既にガス欠感が否めなくなってきたサンガの前線を更に走らせるようなボールの回し方をしてきて体力だけを奪われていく形に。
失点後はほとんどチャンスを作れなくなったサンガもアディショナルタイム、左サイドからのウタカのクロスに白井が飛び込みますが…シュートは枠の上。サンガはホームで痛い黒星。一方、FC東京は活動再開から3戦全勝となりました。
試合内容だけであれば悪くはなかったと思います。特に前半と後半の立ち上がりなんかは曺サッカーで昨季から継続してやり続けていた長所がしっかり出ていたし、実際にそれでゴールを現実的に見据えられるようなチャンスもいくつか作り出す事が出来ていましたし。やりたい事、やろうとしている事はある程度形としてピッチで表現出来ていた事自体はそこまで悲観するべきではないとは思います。
ただやっぱり、J1の強度でこのやり方をやるなら本当に点を取り切ってしまわないと今日みたいな結果になるのは痛感させられましたね。浦和戦にしても、やっぱり後半の早い段階で点を取れたからあの展開があった訳で。FC東京は先制してから、試合後にアルベル監督が「ボールを持って守備をする事が出来た」と表現していましたから、無理に攻める必要がなくなったFC東京にサンガの前プレを利用する形でワイドなボールを回しをされ、ただただ体力が減る…という最悪の展開に持ち込まれた訳ですし、C大阪戦の前半もそうでしたけど…試合をスローテンポに持ち込まれると一気に無力化してしまう…と。「突きつけられた課題」という意味では、磐田戦よりもその意味は重い一敗だったと思います。
ちなみに皆さん、ここは亀岡市です。
ではでは(´∀`)