RK-3はきだめスタジオブログ

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OUR HERO,OUR GOD〜明治安田生命J1リーグ第31節 ガンバ大阪vs柏レイソル マッチレビュー〜

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マスコットの名前募集、ドチャクソ真面目に考えて普通に落ちた

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第31節、ガンバ大阪vs柏レイソルの一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

人生を筋書きのないドラマと例えるならば、今年のガンバはその苦い部分……暗い物語の道を、困難なイベントにぶつかりながら歩き続けてきました。前節神戸戦はまさにそれを象徴するような展開で、あの日、ノエビアスタジアム神戸に広がっていた景色はまさに天国と地獄そのもの。この道を進んだ先の結末にバッドエンドが過る──あの景色を見てから過ごした2週間は、どのファンにとっても最悪の結末が拭おうとしても拭いきれない、脳内蟻地獄のような状態だったのではないでしょうか。

止まない雨は無いというように、明日も未来もいつかは必ずやってくる。それは決して良い意味ではなく、明日が重なり、未来に近付くという事は2022年の審判が下される日は確実に迫ってきているという事です。今年のガンバ大阪は、特に降格の可能性が現実味を帯びた頃から、時間の経過に対する恐怖心が一層強まってきたように思います。

しかし、時間経過が与えたものは恐怖だけじゃなく、3月6日から時が止まっていた新たなる象徴の再スタートを導いてくれました。残留争い最終章、ここまでくれば後はもう、投げた賽の行方を祈るのみです。色々なものを失い続けながら歩く道のりで、それでも残ったものをかき集めながら、クラブ創立31周年となるこの10月1日に意地を見せ、そして例え非科学的であったとしても、バッドエンドに進む矛先を美談に変えるような軌跡を描く事は出来るのでしょうか。

両チームスタメンです。

 

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両者ともカップ戦は既に敗退済みなので、お互いに2週間ぶりの公式戦となります。

ガンバは前節神戸戦からのスタメン変更は一人です。そう、その一人……宇佐美貴史が遂に帰ってきました!!第3節川崎戦、アキレス腱断裂という重傷を負ってから7ヶ月……ようやくガンバ大阪の申し子がパナスタのピッチに帰ってきます!!そしてベンチメンバーとしては、夏に東京ヴェルディから加入しながらも怪我で出遅れてしまっていた山本理仁が初のメンバー入り。怪我やコロナに苦しめられ続けたガンバも、遂に役者が揃いました。

引き分け続きで6戦未勝利と足踏みが続く柏も、ガンバと同じく先発の変更は一人。前節川崎戦では4-4-2にシステムを変更しましたが、今日は小屋松知哉をベンチに下げて負傷から復帰した高橋祐治をスタメンに戻し、今季のメインシステムである3-1-4-2に戻しています。

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

前述の通り、10月1日はガンバ大阪のクラブ創立記念日ガンバ大阪、31回目の誕生日という事になります。それを記念し、先着3100名様のファンクラブ会員を対象にロート製薬やJAグループ大阪の提供商品が当たる抽選会を開催。また、本日はパナソニックパートナーデーとして行われ、モフレムのキーホルダーの配布、ガンバOBの星原健太氏によるBODY MAKE教室なんかも開催されます。日立相手にパナデーぶつけてきたか……よくよく考えたら日立も松下相手に30周年記念試合ぶつけてきたけど……。

さて、本日からいよいよパナスタでも声出し応援解禁です!声出し自体はアウェイの第24節福岡戦でも一度解禁されましたが、パナスタでの解禁は2020年2月16日以来、実に2年8ヶ月ぶり。その時の対戦相手も柏だったんですよね。そして、宇佐美の復帰にこれほどの舞台が揃うとは…。

 

 

本日現地観戦です!

おかえり宇佐美!!声出しまで来たでー!!

スポーツ観戦日記は後日更新します!

 

 

最初のチャンスはガンバでした。3分、右サイドで粘ったファン・アラーノのパスを宇佐美が繋いで齋藤未月がスルーパス。抜け出したレアンドロペレイラがシュートまで持ち込みましたが、ここはGK佐々木雅士がセーブ。柏の最初の決定機は11分で、古賀太陽からのパスを受けた三丸拡がアーリークロスを入れると、これに飛び込んだドウグラスのヘッドはGK東口順昭のファインセーブで阻みます。

 

基本的にはガンバも柏もセーフティーなスタンスで、お互いに攻め急ごうとせず、とりあえず一度自陣でボールを落ち着かせて…というスタンスの中で動いていました。その中で攻撃時には、ガンバが狭いエリアでのパス交換からショートカウンター気味に繰り出そうとしたのに対し、柏は一度サイドに大きく広げる事で攻撃体勢を作ろうと試みます。要は、同じスタンスと真逆のアプローチみたいに進んでいきました。

ガンバにとっては想像よりも柏がそこまでプレスに来なかった事、そして宇佐美が随所に顔を出し、アラーノや食野亮太郎と機を見てポジションを入れ替えながら潤滑油的に繋ぎの役割を務めていた事でボールの回りは悪くなく、中盤でのパス交換からペレイラが柏DFの裏に抜け出すようなシーンはいくつか作れていました。

 

しかしより決定機に近付いていたのは柏の方でした。22分、右サイドからの北爪健吾のクロスは一度は三浦弦太が弾いたものの、そのクリアボールをマテウス・サヴィオがダイレクトでミドルシュート。これを東口が横っ飛びで弾いたこぼれ球に詰めた細谷真大が大チャンスを迎えましたが、すぐに立ち上がった東口がスーパーセーブでこれを防いでガンバは失点を免れます。

ガンバも27分には昌子源の縦パスを受けた食野→ペレイラと繋いで宇佐美がシュートを放つもGK佐々木がキャッチ。34分にも山本悠樹がペナルティエリアの左角からシュートを打ちましたが枠を捉えきれません。前半終了間際には宇佐美の左CKをファーで受けた食野がトラップからシュートに持ち込んでゴール……かと思われましたが、食野がトラップの際にハンドをしたと判定されてゴールは認められず。前半は0-0で終えます。

 

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後半も一進一退の展開が続いていきました。52分には宇佐美がドッジに倒されてFKを獲得すると、自ら狙い澄ました低弾道のキックは僅かに枠の右。柏も64分にサヴィオがシュートを放ち、山本にブロックされて得たCKを高橋祐治が合わせますが、此方も枠を捉えられません。

そして後半のガンバにとって最大の決定機が66分でした。昌子の縦パスをカットしようとした柏のDFを上手く剥がした食野が内寄りのところで粘って左サイドにパス。サイドに流れて走り込んだ山本がワンタッチでクロスを入れ、ペレイラが抜群のタイミングでニアに飛び込んできましたが……ここも僅かに枠の左へ。

 

しかしこの辺りから、そもそも松田浩監督としては60分のプレー時間を想定していた宇佐美の運動量が必然的に落ちてしまった事でボールの回りが悪くなり、更にこの試合はガンバにとって神経をすり減らすような展開となった弊害が噴出した事でチーム全体の強度がガクンと落ちてしまいます。

67分、若干ルーズボールの応酬になっていたところをサヴィオが右サイドで落ち着かせると、自ら中央に切り込んで椎橋慧也にパス。椎橋が少し溜めて左サイドに流すと、走り込んだ三丸のクロスにドンピシャでドウグラス!…しかし、ガンバサポの心臓が止まりかけたこの瞬間も東口の超絶セーブで、またしてもガンバは"神"に救われる形に。

 

お互いにとって均衡を崩しにくい試合展開だった事もあり、70分過ぎまで交代枠を一つも使わなかった両指揮官ですが、73分に柏はドウグラスを下げて武藤雄樹、そしてガンバは当初の予定から10分ほど引っ張った宇佐美を下げてパトリックを投入します。更にガンバは83分には食野を下げて福田湧矢、そして山本悠樹に代えてこの日がガンバでのデビュー戦となる山本理仁を送り込みます。

ただ、前半から神経をすり減らしたが為に著しく消耗し、宇佐美という軸を失ったガンバはミドルゾーンが間延び。攻撃のターンは柏が握る回数が一気に増えると、ここからは柏の猛攻を受ける時間が増えていきました。ガンバもアラーノがカウンター時のボール供給役として奮闘しましたが、出し手も受け手も上手くタイミングが掴めず、攻め込む回数はあってもアタッキングサードまで入り込めていけません。

 

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松田監督は88分にアラーノとペレイラを下げて小野瀬康介鈴木武蔵の投入で勝負をかけます。しかしアディショナルタイム、小野瀬のパスをカットされると、ボールホルダーを追った山本理仁の走るコースに審判が入り込んでしまう自体も発生して柏がカウンター。北爪のカウンタードリブルからのパスを受けた武藤が三浦を振り切って最後の最後に決定的な場面を………ですがここも最後に立ちはだかったのは東口!

 

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しかし、東口の再三に渡る決定機阻止に救われながらガンバはガンバで決定機を活かせないまま試合終了。他会場では神戸・京都が勝利した事により、ガンバにとっては余りにも痛い勝点1…。一方、柏もこれで7戦未勝利という事になり、ACL圏内が絶望的となる形になってしまいました。

 

 

 

お互いに勝点3を取り損ねた試合ではありましたが、それでも勝点1を拾えた感覚を残したのはガンバ…という90分でした。

まずこの試合で大きなポイントだったのが、お互いにかなりセーフティーなスタンスをとっていたところ。お互いにビルドアップ時は最終ラインで一度落ち着かせて、上で書いたようにアプローチの違いこそあれど、お互いにあまり急いで攻めようとはせず、同時に即時奪還のようなプレスも控えにしていた印象でしたね。特に柏が思っていたよりもプレスに来なかったので、良くも悪くも両CBは余裕を持てた形になっていたと思います。

その中でガンバは宇佐美でボールを溜める事が出来たので、そこで時間を作りながらサイドとの連係でペレイラを裏に出すやり方を構築出来ていましたし、守備に関しても、やっぱり柏はドウグラスや細谷に完結する中央突破的なカウンターを喰らうのが一番避けたかった展開でしたが、そこは上手く両CBが低めに構える形にした事で柏の攻撃方向を外に追い出す流れには出来ていたと思います。そういう意味では、スキームとしては割とよく出来た試合だったんじゃなかろうかと。

ただし、攻撃面の設計はどうしても宇佐美ありきなところを否めなかったですし、先発途中交代と途中出場の2つの選択肢がある中で、前者を選んだ以上は宇佐美を下げるまでに点を取り切る事が必須条件だったのはチーム共通の認識だったと思います。

それと同時に、この試合は……特に前半ですよね。お互いのセーフティー気味な展開はこの試合の緊張感をめちゃくちゃ高めていつつ、ガンバと柏に交互にチャンスが訪れるような形になった事で、めちゃくちゃ神経をすり減らしていくようなゲーム展開になっていったんですよね。で、その神経をすり減らす展開は、ただでさえ追い込まれた立場のガンバに蓄積ダメージとなって心身に積み重なっていく……そこに「宇佐美がいる間に得点を取れなかった」という事実が重なったところで、その消耗が一気に表面化してしまった。選手からすれば、変にサンドバッグ的に一方的に押される試合よりもしんどい試合だったかもしれません。

 

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全ての神に見捨てられたガンバにとって、まだ拾う神は東口を与えてくれたのかという気分にもなりましたが、この勝点1の意味がどうなるのか、どちらに転ぶのかは言うまでもなく残り試合にかかってきます。

宇佐美が帰ってきた──これはガンバにとって、言わば最後の切れるカードです。もう後は結末を見守るしかない。次節はガンバ史上、最も苦しい立場での試合になるでしょう。それでも順位という現実を背負いながら、勝点を重ねていかなければなりません。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第31節

セレッソ大阪1-1湘南ベルマーレ

アビスパ福岡0-1ヴィッセル神戸

鹿島アントラーズ0-1FC東京

サンフレッチェ広島4-1浦和レッズ

サガン鳥栖0-1京都サンガFC

北海道コンサドーレ札幌4-3川崎フロンターレ

名古屋グランパス0-4横浜F・マリノス

ガンバ大阪0-0柏レイソル

清水エスパルス(10月22日16:00)ジュビロ磐田

 

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1位 横浜F・マリノス(62)※1

2位 川崎フロンターレ(54)※1

3位 サンフレッチェ広島(54)

4位 セレッソ大阪(49)※1

5位 鹿島アントラーズ(47)

6位 FC東京(46)※1

7位 柏レイソル(46)

8位 サガン鳥栖(41)

9位 浦和レッズ(40)※1

10位 名古屋グランパス(39)

11位 北海道コンサドーレ札幌(38)※1

12位 ヴィッセル神戸(34)※1

13位 京都サンガFC(33)※1

14位 清水エスパルス(32)※1

15位 湘南ベルマーレ(32)※1

16位 アビスパ福岡(31)

17位 ガンバ大阪(30)

18位 ジュビロ磐田(24)※2

 

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実質的に横浜FMと川崎のマッチレース状態となっていた優勝争いは、首位の横浜FMが名古屋に4-0で圧勝したのに対し、2位の川崎は激しいシーソーゲームの末にアディショナルタイムの失点で札幌に敗戦。この結果、残り4試合にして両者の勝点差は8にまで広がり、次節、横浜FMが勝利した上で川崎が引き分け以下に終われば横浜FMの優勝が確定します。ACL圏内となる3位争いは、浦和に快勝した広島が勝利して川崎と勝点で並ぶ3位をキープした一方、C大阪と鹿島は勝点3を獲得しきれず、少し広島と差をつけられる形となりました。

大混戦が続く残留争いは、2位川崎相手にアディショナルタイムのゴールで勝利した11位札幌が16位福岡との勝点差を7に拡げた事で残留争いからは大きく抜け出した形に。14位福岡と13位神戸の直接対決は、前半の小林祐希のゴールを守り切った神戸が3連勝で12位に浮上。前節、今季初めて降格圏に転落した16位京都も鳥栖に勝利し、順位を13位にまで上げています。それぞれC大阪、柏という上位と対戦した15位湘南と17位G大阪は、前者はアディショナルタイムに先制されながらアディショナルタイムに追いつく展開で1-1。後者はスコアレスドローに終わりました。清水vs磐田の直接対決静岡ダービーは、台風15号による断水と土砂災害の影響により10月22日に延期となっています。

 

 

今日の宇佐美を見て、片野坂さんの時に宇佐美いたらどうなってたんだろうって…。

ではでは