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循環の証明〜明治安田生命J1リーグ第21節 ガンバ大阪 vs 柏レイソル マッチレビュー〜

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パナソニックvs日立!

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第21節、ガンバ大阪vs柏レイソルの一戦です!

 

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少なくともガンバは、いわば超低空飛行という空前の危機的状態からは確かに脱しました。

ガンバはダニエル・ポヤトス監督体制では常にコンセプトは維持していた…その上で流れを掴む事が出来たので、やってきた事を時流と気流に乗せる事が出来た。ガンバはここまで6戦無敗と一気に持ち直してきましたが、これは別に単なる偶然やラッキーパンチの連続という訳ではなく、そこに根拠はいくつかあるものだと思います。そして同時に、アプローチが正しいのか間違っているのかはわかりませんが……その悪い気流の中でもがく立場を今強いられているのが柏なのでしょう。

そういう"流れ"は敵としても味方としても強力である…それをガンバはどちらの側面でも地で辿っただけに、柏がもし勝てばそういうルートに乗ってしまう可能性がある事を誰よりも理解しているはず。だからこそガンバはここで柏を叩き、改めてこの流れに乗った事が偶然ではない事を証明しなければならない─「必然の証明」…それが今日のテーマになるように思います。

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節京都戦から3人変更。右WGでは前節得点を挙げた福田湧矢ではなく、前節途中出場で素晴らしい働きを見せた食野亮太郎をチョイス。CBは福岡将太の復帰で組み合わせがどうなるか注目されましたが、今日は三浦弦太がベンチスタートになってクォン・ギョンウォンと福岡が組む形に。また、右SBは半田陸が怪我で長期離脱となってしまった事で髙尾瑠が第10節鹿島戦以来の先発となっています。

井原正巳監督体制で未だに勝利のない柏は前節湘南戦からスタメンを2人変更。高嶺朋樹が出場停止から復帰してボランチで起用された一方、立田悠悟が出場停止となったCBには前節は右SBだった土屋巧をCBにスライドさせ、右SBには片山瑛一が3試合ぶりの先発となっています。

 

 

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

鹿島戦京都戦に引き続き、今節もガンバサマーフェスティバルとして開催。試合前には花火の打ち上げであったり、縁日やらスプラッシュタイム、ミニ四駆トーナメントなど様々なイベントが行われる他、試合開始前の場内番組ではガンバOBの佐藤晃大氏が来場。ガンバ公式クラフトビールの販売も行われ、多角的なイベントで観戦体験の向上を目論んでいます。

アデミウソンの一撃、菅沼の一発、宇佐美貴史の帰還……西野朗を始め、パナソニックと日立という関係など色々な因縁のある両者の対戦には様々なドラマがありました。今日は何か、それらを彩る結末はあるのでしょうか。

 

 

序盤から柏が果敢にプレッシングを仕掛けてきたことで、やや慌ただしいリズムに飲まれそうになった時間もあったものの、少しスピード感に慣れてくればガンバも自陣から落ち着いてパスを回せるようになっていきました。

11分、中央で山本悠樹が粘るとアラーノが左の黒川圭介へ展開。黒川の折り返しにダワンが最も得意な形で走り込んで流し込んで美しくガンバ先制!!ダワンはボランチながら今季5点目!柏からは開幕戦、更に昨年5月の試合に続いてのゴールという事に。

 

 

ガンバは先制後も上手く試合のリズムを回していました。決定的なシュートチャンスとまでは行かずとも、幅をとりながら攻守の切り替えというよりも一連的な流れとして戦うことが出来ており、それゆえにカウンターも効果的に放てていましたが…落とし穴のような形になったのが21分、柏の中央突破に対しDFが中央に寄り過ぎたところを上手く柏に利用され、最後は細谷真大がマテウス・サヴィオの巧みなリターンからゴール右隅に決められて同点…。

 

飲水タイムを経るとお互いに一度ずつチャンスが訪れます。28分にはサヴィオジエゴと繋いで最後は高嶺朋樹がフィニッシュに持ち込むも枠をとらえられず。直後にはガンバ。右でボールを持ったアラーノのクロスを膨らんだ食野がダイレクトで合わせましたがポストにヒット。

ただ、ガンバは自陣でのビルドアップは上手く行って中盤、ないしはWGからSBがら駆け上がるところまではボールも良く回っていたものの、そこからファイナルサードに食い込むパスのところが精度を欠いたりズレを産む場面も少なくなく、よく組み立てられた前提の上で柏の個で鋭く食い込むやり方の前に手こずる形に。前半は1-1で終えます。

 

 

後半も立ち上がりを制したのはガンバでした。ネタラヴィが持ち運んだところで黒川に展開した攻撃は一度仕切り直しとなったものの、中央の山本がタメを作って右に出すと、食野がカットイン気味なところから豪快に左足を振り抜いて勝ち越し!!今季はなかなか苦しい時期が続いていた中で、前節京都戦で一つのきっかけを掴んだ男の豪快な一撃はチームを更に気流に乗せる貴重な1得点に!!

 

 

同点になってからはガンバにとって苦しい時間も続きました。52分にはサヴィオのスルーパスに反応したフロートにシュートまで持ち込まれましたがGK東口順昭が好セーブで対応。直後のサヴィオのCKも直接クロスバーに当たり、56分には小屋松知哉、60分にはジエゴがチャンスを迎えましたが、前者は黒川の好守、後者は東口のセーブによってガンバは前半戦に欠けていた粘り強い対応を披露します。

 

そんな中で67分、右から髙尾がパスを入れると、これを受けたアラーノが強引に持ち込んだ結果、椎橋慧也の退場付きというガンバにとって大きな大きなPKゲット!これをアラーノがきっちり決め切って3-1!!!

 

 

数的不利の立場になった柏は山本桜大、戸嶋祥郎、川口尚紀、三丸拡を次々に投入。対するガンバは脚を攣った食野を下げて福田、ジェバリと山本を下げて宇佐美貴史石毛秀樹を投入します。

しかしガンバは78分にアラーノの好機を逃すと、ここから一人少ない柏が猛攻を仕掛けてきます。83分には川口のパスから山本。アディショナルタイムにはサヴィオのスルーパスに川口が抜け出しましたが、柏の攻撃は東口が鬼神のようにことごとくシャットアウト!数的不利な相手に猛攻を喰らった部分は要反省と言えるところではあれども、それでもこれまでとは違って粘れる強さも手にしたガンバ。鮮やかな勝ち越し劇で7戦無敗です!!

 

 

 

前半にしても後半にしても、スタートポジションの設定はかなり上手くハマったように思いますし、そこはこれまでの積み重ねであったり、チーム自体が苦しんでいる時もベクトルは明確だった事、コンセプトはしっかりと貫いて戦ってきた事の影響がそこにあったと思います。まず大きかったのは、個々の出し手の意識と受け手の意識が連動としてリンクするようになってきた。これが5月頃のガンバから劇的に向上したと言える部分で、細かいパスワークもスペースを捉えた効果的な数本のパスも使い分けられるようになっていった。ダワンの1点目のシーンなんかは特にそうですね。ベースをしっかり浸透させた事で、逆に選手達も「どこまで崩していいのか」の感覚をポジティブな意味で掴めているようになった。それは一つ二つ勝って、残留争いのヘビーゾーンから脱した余裕が生んだところもあるのでしょう。

一方、やっぱり柏って基本的に個人のタレントとしては良い選手が揃う訳で、特に前半はガンバがサイドにボールを回したところで人数をかけてアタックしてきた。守備で勝負すべきところの思い切りは柏にはあった中で、結構ガンバがアタッキングサードで繋ぎ切れない時間は増やされてもいました。ただ、そこからの選択肢が柏は多くなかった。それだけにガンバの守備陣も特に迷う事なく仕事をする事が出来たと。それでもやっぱり柏には細谷のゴールや再三に渡るマテウス・サヴィオのチャンスメイクのように決定的なタレントが多くて、そういう絶対的な"個"にどう立ち向かうのかはガンバにとって次なる課題になってきたのかなと。…でもともかく勝ってよかった!!

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第21節

北海道コンサドーレ札幌0-1アルビレックス新潟

横浜F・マリノス0-1川崎フロンターレ

サンフレッチェ広島1-1横浜FC

FC東京1-3鹿島アントラーズ

湘南ベルマーレ0-1アビスパ福岡

京都サンガFC2-1名古屋グランパス

ガンバ大阪3-1柏レイソル

セレッソ大阪2-0浦和レッズ

ヴィッセル神戸2-1サガン鳥栖

 

 

1位 ヴィッセル神戸(43)※1

2位 横浜F・マリノス(43)

3位 名古屋グランパス(39)

4位 浦和レッズ(37)

5位 セレッソ大阪(35)

6位 鹿島アントラーズ(33)

7位 川崎フロンターレ(31)※1

8位 サンフレッチェ広島(31)

9位 サガン鳥栖(29)

10位 アビスパ福岡(29)

11位 北海道コンサドーレ札幌(27)

12位 FC東京(26)

13位 ガンバ大阪(26)

14位 アルビレックス新潟(24)

15位 京都サンガFC(23)

16位 横浜FC(15)

17位 柏レイソル(14)

18位 湘南ベルマーレ(13)

 

※1 1試合未消化

 

前節は白熱の首位天王山を繰り広げた名古屋と横浜FMでしたが、横浜FMは川崎に、名古屋は京都にそれぞれアディショナルタイムの失点により敗戦。一方、神戸は鳥栖に鮮やかな逆転勝利を収めており、試合数が少ないにも関わらず神戸が横浜FMから首位を奪還しています。

下位では柏が残留争いを抜け出しつつあるG大阪に3失点を喫して敗北。横浜FCと湘南は共に終了間際の失点でそれぞれ勝点を落とす結果となってしまい、16位横浜FCと勝利した15位京都の勝点差は8にまで拡がりました。

 

 

蚊に噛まれた

ではでは(´∀`)