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いっそワイをモツと一緒に煮込んでくれ〜明治安田生命J1リーグ第10節 鹿島アントラーズ vs ガンバ大阪 マッチレビュー〜

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いつの間にかガンバ鹿島両方でやってる選手やけに多くなってない?

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第10節、鹿島アントラーズvsガンバ大阪の一戦です!

 

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第7節川崎戦で初勝利を遂げたガンバでしたが、第8節京都戦では京都のペースに巻き込まれるような試合展開で1-2で敗北。前節横浜FC戦では圧倒的に攻め倒しながらも攻守に於ける「あと一歩」を埋められないままドローという結末を迎えました。出来つつあるカタチと埋まりきらないピース。いよいよ1/3に到達しようとするリーグ戦の中で、そろそろ背中を押す数字の獲得は早急に求められるようになってきています。

「悩める名門」───それがこの両チームを端的に表す言葉でしょうか。ダニエル・ポヤトス監督を迎え、前向きなトライで前進はしながらもまだまだ困難な道のりの中にいるガンバ、クラブレジェンド岩政大樹監督の登板と共に歩む改革の道が混迷を極めている鹿島……今季に限らず、Jの中でもブランド力を誇る両者の近年は理想とはかけ離れた歩みでした。オリジナル10と称される両者。30年間ずっとタイトルレースを走り続けた鹿島と、30年の間に弱小と呼ばれた時代を超えて一気に戦線へと食い込んだガンバ。タイトル獲得数は1位と2位です。古豪は新たな強豪へ。その道の中にある伝統の一線が始まります。

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節横浜FC戦からのスタメン変更は2人となりました。CBには出場停止から復帰したクォン・ギョンウォンが入り、右SBは今日は半田陸はベンチスタート。髙尾瑠が第3節神戸戦以来となるスタメン出場を果たしました。前節を欠場した石毛秀樹はベンチスタートではありますがメンバーに復帰しています。

対する鹿島は6試合ぶりの勝利となった前節新潟戦と全く同じスタメン11人、そして全く同じベンチメンバー7人を起用。久々の勝利となった新潟戦からメンバーを計爆しています。前節からスタメンに抜擢された名古新太郎、仲間隼斗、垣田  裕暉も2試合連続で先発。ガンバのファン・アラーノと鹿島でベンチスタートとなった昌子源は古巣対決です。

 

 

 

本日の会場は茨城県鹿嶋市茨城県立カシマサッカースタジアムです。

2001年に日韓ワールドカップ開催に伴う大規模改修を行なっていますが、Jリーグが開幕した1993年から鹿島とJリーグの歴史をこの地でずっと紡いできた歴史と伝統のあるスタジアム。なんなら、鹿島がJリーグに参入した最後のポイントはこのスタジアムの建設だった訳ですからね。前述の日韓W杯然り、2021年の東京五輪でも日本代表の準々決勝ニュージーランド戦など数々の印象的な試合が行われた、この国のサッカー史に於いて大きな史跡を残したベニューと言えるでしょう。

やはりオリジナル10同士ですから、カシマスタジアムが改修していた一部期間を除いて30年間鹿島vsガンバはこのスタジアムで行われ続けてきました。2009年や2014年など、優勝争いの直接対決というか、全てを左右したような試合も多く…良い記憶や悪い記憶はお互いの胸に刻まれています。やや立場の違う形で迎えるこの試合はどういう結末を迎えるでしょうか。

 

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ファーストチャンスは鹿島でした。前節からシンプル路線に回帰したような鹿島は鈴木優磨が右サイドを抜け出すとそのまま自ら突破。シュートまで持ち込みましたが、最後はガンバもブロックして失点は回避します。お互いに1度ずつ攻め込んでからは、少なくともボールポゼッションに於いてはガンバが握り続ける時間が続いていきます。

 

 

 

ビルドアップはガンバ。シンプルな攻撃を試みる鹿島にしても攻撃の糸口はサイドに求める中で進んだ試合は、なかなかペナルティエリアの中に入っていけないガンバに対して鹿島の方がシュートチャンスは作っていました。30分には右からのクロスをファーサイドで受けた仲間がワントラップからシュートに持ち込みますが枠外。

逆に攻めあぐねていたガンバの最初のシュートは31分で、ジェバリが左で粘ったボールを拾った宇佐美貴史がシュートに持ち込みましたがDFがブロック。38分には鹿島のミスを突いてダワンがジェバリとのワンツーから決定機を迎えますがシュートはサイドネットに阻まれます。

 

 

 

しかし前半終了間際になると少しずつガンバもアタッキングサードまで迫れるようになっていきました。40分には左からドリブルで運んだ宇佐美のパスを受けたジェバリがシュートを放ちましたが枠の左へ。丁寧な前進を試みるガンバ、シンプルな前進を試みる鹿島。それぞれのスタンスが濃く出た前半は0-0で終えます。

 

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しかし試合は後半開始早々、ガンバにとって望まぬ形で動きます。左からのピトゥカのCKに対して植田直通の頭上を超えたボールはファーサイドでフリーになっていた仲間へ。仲間のシュートはややリフレクション気味になりながらも、これが絶妙にループ的な軌道を描きゴールに吸い込まれ……鹿島先制。

 

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ガンバは57分にダワンを下げて山本理仁を投入。しかし、4-4-2ブロックを組んでリトリートで構える鹿島を崩すというよりも剥がす事が出来ないまま時間は流れていき、ガンバにとってはフラストレーションだけが溜まりゆく展開に陥っていきます。

すると64分、ガンバの右サイドでボールを奪われたところから鹿島がカウンター。鈴木が作ったタメから抜け出したピトゥカのスルーパスに名古が右サイドに流れると、名古のクロスを最後は鈴木がヘッドで叩き込んで2-0…。ガンバにとっては痛すぎる失点に。

 

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失点直後のガンバは杉山直宏を下げて鈴木武蔵を右WGとして投入。69分にはアラーノのスルーパスに抜け出した鈴木武蔵がトラップでDFを振り切って抜けましたがシュートは枠の上へ。72分にも左をこじ開けた宇佐美がシュートに持ち込むとミートには至らず…。

 

 

 

ガンバはアラーノとクォン・ギョンウォンを下げて福岡将太の2人を投入し、少し取り戻しかけた流れの中で得点を取り返しに行こうと試みます。しかし86分にはボールロストから再びカウンターを喰らうと藤井智也の折り返しに土居聖真が詰めた途中出場の2人の得点で3-0。更に直後には土居がもう一弾叩き込んでいよいよ4-0。ぶへっ。

 

 

 

どんなに皆さんにブーイングされても、誰にも歓迎されなくても、平気な顔をして、皆さんに挨拶に伺おうと思っています。繰り返しますが、試合が終われば勝ち負けは関係ありません。仮に鹿島がガンバにボコボコにされたとして、鹿島ファンに『呑気に挨拶にいっている場合じゃないだろ!』と怒られても、僕は必ず皆さんに会いに行きます。

発源力 Vol.66 ガンバサポーターの皆さんへ。-昌子源

 

今日来られたら逆に迎え方わかんねえや

-試合終了-

 

 

 

さぁて、何から語りましょうかね…。

前半に関しては及第点というか、ガンバにせよ鹿島にせよ、あまりどちらが良い、どちらが悪いという展開ではなかったかなとは思います。その中でビルドアップからの前進を図るガンバもシンプルに背後を狙う鹿島と言うところで、ガンバは押し込みながら戦える可能性を、鹿島は一撃で全てを破壊できる可能性を持ちながら後半に突入した…みたいな趣はありました。

いざ鹿島が後半開始早々に先制に成功した時、鹿島はまあ当然ながら4-4-2で引いて固めたブロックを組む形になる訳ですけど、守備を固めつつも鹿島の場合はきちんと連動したカウンターで殴る体勢を常に取っていたところは大きかったです。ここまでの試合では鈴木優磨の役割が中途半端になっていたところはありましたが、垣田を前線でのプレーに専念させた事で鈴木優磨がスイッチ役として機能し、そこにピトゥカと樋口がコミットしながらサイドに出る…みたいな。やり方をシンプルにした事で鹿島は個々のタスクとビジョンがリンクするような形になっていて、逆にそこを寸断される形になってしまったガンバを相手にミドルゾーンを無力化させられたのは自明の理でもありました。前半はともかく、後半はビハインドを背負って鹿島に引かれた以上鹿島を引き摺り出してオープンな展開にしなければならなくなった中で、ダワンも下げてしまった事で空白地帯のようになった場所をことごとく制圧される形になったのは自然な流れではあったのかなと。宇佐美を残したことや山本の投入自体を否定するつもりはありませんが、中盤まで意図的に自由を与えている以上、今日の展開であればミドルゾーンを担保する存在としてのダワンか石毛は必要だったとは思いますし。

 

 

宇佐美の起用法や起用位置に関しては、基本的に理屈としてはわかるというか、先日のブログで書いたように基本的には肯定派なんですよね、私。ポジションの役割と個々のタスクが必ずしもイコールであるべきとも思わないですし、ゴリゴリに矯正する事が必ずしも良い結果になるとも思わないですし。ポヤトス監督ってガンバではポゼッションスタイルというよりもスペースをどう使うかみたいな部分を強調しているように思うので、鈴木武蔵を投入してから一瞬だけ訪れた押し返しかけた時間帯を踏まえると、宇佐美を引っ張った理由も理解は出来るんですよね。

ただ、別にこれは宇佐美に限った話ではなく、中盤にある程度の自由を与えて戦う以上、個々のストロングポイントとウィークポイントを踏まえた上での人選はやっぱり必要になってくる。その点で宇佐美のストロングを引っ張ろうとする上でそのウィークポイントを担保する事は出来ませんでしたし、もちろんそれは宇佐美個人としての問題でもある訳で。逆に後半のミドルゾーンの状況ならダワンや石毛を並べてオープンになり始めた展開をフォローする必要があったんじゃないかとか、個々の強みと弱みと試合展開が絶望的にミスマッチになってしまった感覚はあります。

ポヤトス監督が中盤にある程度の裁量と自由を与えているのは個人的には好感を持って見ているんですよ。ですがその上で今日は噛み合わせる為の条件を満たせませんでしたし、その辺りの条件を理不尽なほどの輝きで上塗りする事も出来なかった。その上で強い選手へのタスクがあそこまでクリアになった相手と対峙するとまあこうなるというか。もちろん前半で点が取れていれば、後半頭で刺されなければ、鈴木武蔵があそこで1点を返せていればまた違った未来はあったのかもしれませんが……まあもう、一言で言えばキッツイ試合でしたね…。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第10節

横浜FC1-4北海道コンサドーレ札幌

セレッソ大阪0-1サンフレッチェ広島

ヴィッセル神戸2-0湘南ベルマーレ

柏レイソル1-1京都サンガFC

FC東京2-1アルビレックス新潟

横浜F・マリノス1-1名古屋グランパス

アビスパ福岡1-3川崎フロンターレ

鹿島アントラーズ4-0ガンバ大阪

浦和レッズ(5月10日19:30)サガン鳥栖

 

 

1位 ヴィッセル神戸(22)

2位 サンフレッチェ広島(20)

3位 名古屋グランパス(19)

4位 横浜F・マリノス(18)

5位 浦和レッズ(17)※

6位 FC東京(15)

7位 アビスパ福岡(15)

8位 セレッソ大阪(14)

9位 鹿島アントラーズ(13)

10位 北海道コンサドーレ札幌(13)

11位 京都サンガFC(13)

12位 川崎フロンターレ(12)

13位 アルビレックス新潟(12)

14位 湘南ベルマーレ(11)

15位 サガン鳥栖(11)※

16位 柏レイソル(7)

17位 ガンバ大阪(7)

18位 横浜FC(3)

 

※浦和と鳥栖は1試合未消化

 

 

なんで今日に限ってBS全国中継やねん

ではでは