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It's My Lifeが流れたらヤーと叫ぶように〜J1第24節 ガンバ大阪 vs 湘南ベルマーレ マッチレビューと試合考察〜

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遠藤航にビビる朝を経て

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第24節、ガンバ大阪vs湘南ベルマーレの一戦です!

 

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オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

流れは味方にもなるし、敵にもなる。ガンバの場合、5月頃まではその流れは間違いなく敵でしたし、逆に6月以降は間違いなく味方でした。8戦無敗……それは言うまでもなく見事な一言であり、単なる偶然じゃなく、ポヤトス体制でやってきた事が活きてきたものでもあります。一方、いわゆるブーストじゃないですけど、低迷期からの解放という流れに乗ることが出来たという勢いの側面も確かにありました。

前節、ガンバが紡いできた無敗は横浜F・マリノスの前に潰え、連勝と無敗は再び積み直していかなければいけません。ポヤトスガンバが真か否か、その真価が一つ問われるのは長い無敗期間が問われた今日です。連勝が止まった次の試合が一番大事…その定石の上でガンバが、最下位に沈む湘南を相手にきっちりと結果に繋げることが出来るかどうか。ポヤトスガンバにとって、この試合は一つの物事を証明する為の試合になります。……今日勝てたら少なくとも残留は大丈夫だろ(小声)

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節横浜FM戦からメンバーを2人変更。前節はマリノス対策もあって右SBに福岡将太を起用しましたが、三浦弦太の負傷離脱もあって今日は福岡を従来のCBへ、右SBも髙尾瑠に戻しています。現在のガンバはジェバリ、アラーノともう1人のFWだけ先発が日替わりとなっていますが、今日は第18節鹿島戦以来の先発となる宇佐美貴史を起用。今季はインサイドハーフが目立っている宇佐美は左WGとしての先発は今季初。ベンチには新加入の中野伸哉、レンタルから復帰した唐山翔自がベンチメンバーに名を連ねました。

対する湘南は悲劇的なドローとなった前節新潟戦からはメンバーを1人変更。右CBを舘幸希から第17節鹿島戦以来の先発となる岡本拓也に変更しました。新加入かつ、ガンバの福田湧矢の弟として兄弟対決も期待されていた福田翔生はベンチ外となり、本日のデビューはお預け。ガンバ退団後、初めてパナスタでの試合となる小野瀬康介もスタメンに名を連ねており、同じく元ガンバの阿部浩之もベンチに入りました。

 

 

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

本日は年に一度、ガンバ大阪真夏の恒例イベント「GAMBA EXPO 2023」が開催されます!毎年恒例の限定ユニフォームは、今年はグラフィックデザイナーの岩屋民穂氏が担当し、フィールドプレーヤーは黒基調、GKと来場者にプレゼントされるユニフォームは青基調のデザインになっています。

スペシャルゲストとしてはなかやまきんに君が来場する他、前園真聖氏、武井拓也氏とバレーボール、パナソニック・パンサーズ所属選手が参加する体験イベント、更には映画「Gメン」とのコラボイベントやらなんやら盛り沢山。相手もガンバにゆかりのある選手が多い湘南という事で、まさにスポーツエンターテイメントとしての真夏の大一番です…が、地味にガンバ、GAMBA EXPOの勝率が芳しいとは言えないので……どうにか、なんとか。

 

 

本日は現地観戦!スポーツ観戦日記は後日更新します。やばい、また何試合か未筆溜まってきた…。

 

 

果敢にプレスをかけようと試みる湘南は5分に福岡のパスをカットして田中聡がシュートに繋げるなど試合の入り自体は五分で入りましたが、ここをGK東口順昭にシャットアウトされると、そこからは一方的なガンバペースの展開になっていきました。

10分過ぎる頃には高いラインを保ったガンバが湘南をほぼ制圧するようなゲームの構図が確立されており、特に今日はWG扱いの宇佐美とアラーノが中に寄っていく形でプレー。髙尾瑠と黒川圭介がサイドハーフのような位置を取ると同時に、ダワンや山本悠樹も両WGとポジションの出し入れをするかのようにサイドに出る展開があるなど、アドリブというよりは計算された流動性を取りながらボールを動かしていきます。

 

 

 

15分には右サイドでボールを持ったアラーノが中央の山本にパスを出し、山本のリターンを受けると再びニアに折り返し。元々ニアにいた宇佐美がファーに流れて空いたスペースに走り込んだ山本が狙いますが、ここはGKソン・ボムグンがファインセーブ。

髙尾も黒川も攻め上がるので、一時は2バックにもなりかねない結構前がかりな体勢にはなっていたものの、リスク対応はダワンの機動力やネタラヴィの回収力、そしてそこからもう一度攻撃を再回転させるスキルで持ってこのペースを維持しつつ、比較的いつもより高い位置を取っていた山本と宇佐美は随所にポジションを入れ替えながら、プレスをかけたい湘南が引かざるを得ない状況を常に作っていました。

 

 

 

それでももどかしかったのはここからで、31分にはダワンのロブパスに抜け出したジェバリの決定機がGKソン・ボムグンのスーパーセーブに遭い、直後にはアラーノの折り返しに走り込んだ宇佐美のシュートが枠の上へ。更に直後には山本、黒川とのパス交換から宇佐美がミドルを放つも、またしてもGKソン・ボムグンに弾かれてしまいます。

「あのGK、ハーフタイムにサウジアラビア行かねえかな…」なんて思い始めた中で迎えた36分、自陣で繋ぐガンバはようやくプレスができた湘南を嘲笑うかのように前進。一瞬相手に当たってイレギュラーになったボールを中央でアラーノが収めると、左サイドを走った山本の折り返しをジェバリが変態ポストプレー!後はアラーノが、DAZN解説の原一樹氏の言葉を借りれば「PKのような状態」を確実に流し込んでガンバ先制!

 

 

ガンバは前半終了間際にもスペースを活かした攻撃から宇佐美のロングシュートに繋げますが、ここもまたしてもソン・ボムグンがセーブ。しかし宇佐美の宇佐美を彷彿とさせるシュートもあったりで前半を1点リードで終えます。

 

 

湘南は後半から山田直輝、ディサロ燦シルヴァーノを下げて平岡太陽、鈴木章斗を投入。その鈴木が後半開始早々にいきなりシュートチャンスを作ると、前半とは打って変わってガンバがかなり押し込まれる展開になり、チームとして重心が低い位置に下げられてしまう格好に。

それでも61分には自陣でボールを奪取し切るとカウンター発動!アラーノが一気に加速していくと山本とジェバリがそれに呼応して攻め上がる形になり、アラーノの浮かしたパスに反応した山本の折り返しがキム・ミンテのハンドを誘ってPK獲得!大きな追加点のチャンス、ポヤトス監督がキッカーに指名したのは宇佐美貴史…。

 

 

その得点に1ゴール以上の重みを与える男!ガンバ大阪の象徴とも呼べるエースが、PKとはいえ待ち望まれた一発を決めてガンバ追加点!

そしてこれが、史上2クラブ目となるクラブのホーム通算900得点目という事に!

 

 

湘南は63分に畑大雅を下げて茨田陽生の投入で小野瀬を右WBに出してきた一方、ガンバは極力先発メンバーを引っ張る形でのゲームマネジメントを試みていました。

後半は宇佐美のPKに繋がった場面も含めて常に湘南に押し込まれる時間が続いてはいましたが、中盤を中心としたプレスバックが機能し、最終ラインに到達する前のところで常に対処できていた事で大きなピンチになる場面はあまりなく、逆に押し込んだ展開に釣られて前がかりになった湘南を翻すようなカウンターを何度も繰り出していきます。69分には自陣深い位置で山本とジェバリが連携してボールを奪うと、一気に持ち運んだジェバリがそれを追い越した黒川へスルーパス。このカウンターは惜しくもゴールには至りませんでしたが、ガンバはカウンターを用いながら確実に大きな流れは掴んでいました。

 

 

 

それでも終盤になると、もはや引き分けですら避けたい状況にある湘南がゴール寸前まで迫る形に。78分には左サイドのFKをファーサイドのキム・ミンテが折り返したボールに鈴木が反応し、80分には小野瀬と鈴木のパス交換から最後は右サイドを抜け出した岡本のクロスをニアで茨田が合わせ…ましたが、いずれもなんとか枠を流れた事なきを得ます。

ガンバもそこからはDFの佐藤瑶大であったり、運動量のある選手を次々と投入して対応しようとしますが、アディショナルタイムには湘南がCKを弾かれたところを繋ぎ直し、左から途中出場の阿部が入れたクロスを大野和成が折り返して大橋祐紀が詰めて湘南が1点を返す展開に。

それでも同点までは許さず、GKソン・ボムグンが攻撃に参加した最後のCKも何とか凌いだガンバ。無敗が止まった後の大事なゲーム、満員のパナスタで見事勝利です!

 

 

 

どうしても後半にガクッときてしまう試合展開であったり、セットプレーでの失点癖であったり…というようなところは非常に早急に解決すべきポイントではあります。特にセットプレーに関しては、微妙に歩幅が合わなかった部分に助けられただけで失点シーンの20分前にも同じような場面がありましたから、そこへの対応はしっかりとやっていかないといけない。そういう意味では必ずしも、ポヤトス的にもオールオッケーとは言い難いところはあったはずです。

しかし一方で、今日の試合は…前半はほぼ完璧な内容でしたし、後半を合わせれば100点満点のゲームとは言えなかったものの、逆に言えばそれゆえにポヤトス監督がガンバでやろうとしている事……求めて、そして植え付けようとしていた意識が浸透しているところが凄く可視化されたゲームでもあったと思います。

 

 

宇佐美っぽく言うと手前味噌ですが以前に自分で書いたブログを踏まえながら改めて書くと、ポヤトス監督はおそらく、スペイン人監督にイメージしがちな(同時に徳島時代はそういう傾向も見られたような)純然たるポジショナルプレーを徹底させようとは思ってないというか、極論を言えば別にポゼッションサッカーをメインテーマとして取り組むつもりはなく、あくまでポヤトス監督が強く求めているのは「スペースを作る・見つける・使う」の3つであって、ビルドアップやポジショニングへの意識はあくまでそれを実現する為の手段に過ぎない。だから別に、カウンター一発ズドンで行けるならそれが一番良い…それはポヤトス監督の基本スタンスとして常にあるんですよね。

その意味では、前半の宇佐美-山本ラインとアラーノ-ダワンラインのポジションの出し入れの流動性であったり、それで生じたサイドのスペースに髙尾や黒川がしっかり絡むところは自発的なスペース管理として素晴らしい出来でしたし、逆に押し込まれた後半も、前がかりになった湘南の背後のスペースをどう狙えるか。確かにスペースを見つけ、スペースにパスを出し、スペースに走るかという意識は常に徹底していたからこそ、宇佐美のPKに繋がるシーンや黒川が独走した決定機なんかが生まれた訳で、ポヤトス監督が常に口酸っぱく言ってきた「スペースを作る」「スペースを見つける」「スペースを使う」という意識はブレずに徹底した結果、It's My Lifeが流れたらヤーと叫ぶように、ポヤトス監督がずっと求めてきた姿勢は連鎖的なお約束としてチームと個々に浸透したのでしょう。そういう意味では凄く今日は重要な内容だったんじゃないかと。

 

 

 

なにより、今日の試合は大入り…満員で行われた試合でした。

今年で言えば大阪ダービーがそうでしたが、残念ながらガンバは大入りになるとなかなか勝てないと。それは営業的には近年のガンバにとってキラー完徹と化したGAMBA EXPOでもなかなかそこには抗えていなかったんですね。それが今日は、満員の観客の前で娯楽性に富んだサッカーを見せ、このクラブの象徴が得点を決め、そして勝った。これは本当に意味として大きいです。用意された完璧な舞台に対して、それに応える結果で返した。こういう良き連鎖を重ねていきながら歩んでいきたいところですね。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第24節

アビスパ福岡0-1アルビレックス新潟

浦和レッズ1-0名古屋グランパス

鹿島アントラーズ2-1サガン鳥栖

京都サンガFC3-0北海道コンサドーレ札幌

ガンバ大阪2-1湘南ベルマーレ

ヴィッセル神戸1-1柏レイソル

サンフレッチェ広島3-2川崎フロンターレ

横浜F・マリノス2-1FC東京

横浜FC0-1セレッソ大阪

 

 

1位 横浜F・マリノス(50)

2位 ヴィッセル神戸(48)

3位 名古屋グランパス(45)

4位 浦和レッズ(41)

5位 鹿島アントラーズ(39)

6位 セレッソ大阪(39)

7位 サンフレッチェ広島(37)

8位 アビスパ福岡(35)

9位 川崎フロンターレ(32)

10位 FC東京(32)

11位 ガンバ大阪(32)

12位 サガン鳥栖(30)

13位 北海道コンサドーレ札幌(28)

14位 アルビレックス新潟(28)

15位 京都サンガFC(26)

16位 柏レイソル(19)

17位 横浜FC(18)

18位 湘南ベルマーレ(17)

 

 

上位争いは首位神戸が残留争い中の柏とドロー。その神戸と同勝点で並んでいた横浜FMはホームでFC東京アディショナルタイムの渡辺皓太のゴールで勝利し、神戸をかわして単独首位に躍り出ています。神戸と横浜FMを追う4位浦和と3位名古屋の直接対決は、浦和が前半のゴールを守り切って優勝への望みを繋ぎました。

残留争いでは柏が首位神戸に引き分けた一方、横浜FCと湘南の神奈川勢はそれぞれ大阪勢に1点差で敗れる奇遇。リーグ再開から2連敗を喫していた15位京都は札幌に3-0で快勝した為、最下位湘南との勝点差を再び9点に離しています。

 

 

ステルスソックス変更わろた

ではでは(´∀`)