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見た目よりも擦り切れて〜明治安田生命J1リーグ第27節 ガンバ大阪 vs アルビレックス新潟 マッチレビュー〜

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なんでこのタイミングでクソ暑くなったんだよ!!

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第27節、ガンバ大阪vsアルビレックス新潟の一戦です。

 

 

 

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言ったらなんですけど、今のガンバって、まぁ……現場としては、わかりやすい突き動かされるものは無い状態です。

それは自然な話であって、この中断期間に残された唯一のタイトル獲得チャンスであったルヴァン杯を浦和に敗れて逃すと、これで当然ながらタイトル獲得の可能性は消滅。可能性が消滅した訳ではないけどACLも現実的ではない。その一方で降格の可能性もほぼない……まぁ、ここに関しては一時は残留も危ぶまれたので良かったのですが、上位にしても下位にしても、ある意味強制的にチームを煽るような要素がないのは実情です。

ただ現状の立ち位置としてのそれは、そもそもの今年のスタンスある程度沿ったものではあったと思います。極端な話、今のガンバはチームとしての醸成も個人としてのアプローチも、内向きの矢印とアプローチでプレーできる状況でもあると言えるでしょう。最近は鳥栖に引き分け、札幌と浦和に惨敗するなど勢いは翳っているだけに、長期的な目も持ちながら神経を研ぎ澄ませて、ここからの全てが一つ一つの伏線となるような試合に期待していきたいところです。

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節札幌戦というより、直近のルヴァン杯浦和戦からはスタメンを一人だけ変更してきました。浦和戦では石毛秀樹が中盤で先発でしたが、今日はファン・アラーノを中盤に落とし、左WGとして倉田秋を起用。前回の新潟戦でヒーローになった倉田は負傷退場した第18節鹿島戦以来の先発復帰です。イスラエル代表帰りとなるネタ・ラヴィはコンディションを考慮してベンチスタートとなり、それに伴い山本悠樹が今日はアンカーでスタート。江川湧清は第22節川崎戦以来のベンチ入りとなっています。東口順昭は古巣対決ですね。

新潟は1-1で引き分けた前節浦和戦から2週間空き、スタメンは4人変更してきました。新潟は比較的先発メンバーは一部選手以外は流動的ではありますが、その中でCBに入る千葉和彦は第16節湘南戦以来の試合出場及び先発です。ボランチに入る元ガンバの高宇洋にとっては2019年以来となるパナスタでのプレーとなります。

 

 

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

 

 

今日の試合は「BIG FAN!FUN!ファンクラブデー」として開催され、ファンクラブ会員限定グッズのプレゼントであったり、ファンクラブ会員の方が今日限定で試合前のエントリーメンバー紹介を担当するなど会員イベントも多数実施。また、試合前には平畠啓史氏と家本政明氏のトークショーも実施されます。また、試合前にはBリーグ大阪エヴェッサとのパートナー締結式も執り行われました。

先週はルヴァン杯の浦和戦が開催されましたが、リーグ戦でのパナスタホームゲームは第24節湘南戦以来となりました。11月には原則埼玉スタジアム2002で開催されるW杯アジア予選のミャンマー戦も開催されるスタジアムですが、J2時代も長かった新潟にとっては残留が懸かっていた2016年、呂比須ワグナーという青黒の悪魔を携えて16試合未勝利を打ち破った2017年以来3度目のパナスタとなりました。

 

 

序盤は苦しい展開で始まりました。

ガンバのスタンスは第24節湘南戦辺りで顕著に見られたように、両SBの位置を高くして2バックにすら近い方で幅の確保をSBに任せながらWGというよりはシャドー的に倉田と食野亮太郎がインナーラップ気味にポケットに入る形を狙おうとしていました。しかし中から外に出るタイミングで新潟のプレスに捕まり、逆に新潟のビルドアップに対するプレスが今日は若干効きにくくなっていた事から中央エリアでの主導権をなかなか掴めず、展開としては新潟に押され気味な状況を背負っていきます。

 

 

 

ただ新潟も決定機までは掴めていない中でガンバが決定的な場面を迎えたのは27分。自陣でダワンのパスを受けた食野が一気にドリブルで持ち運ぶとパスはジェバリへ。ジェバリは巧みなステップでDFをかわしてからもう一本繋ぐとゴール前でアラーノが決定的な場面を迎えますが、シュートは新井直人のブロックにより実らず。

30分には右サイドの髙尾瑠が中に入れたパスをジェバリが落として食野がシュート。ここはGK小島亨介の正面に飛びますが、ただこの辺りから中央でボールを持った山本悠樹がサイドにボールを振れるようになり、そこにインナーラップを噛ませながら攻撃を組み立てられるようになった事で少しずつリズムは生まれてきました。

対する新潟も35分にはテンポ良く繋いで小見洋太のミドルシュートに繋げましたが、ここはポストに救われて失点を逃れます。前半の終盤になってくると、局面というより対面で戦う側面も出てきて、その中でお互いに掴みきれない時間が続いたまま前半終了。0-0で後半へ。

 

 

後半は前半よりもお互いにサイドの裏にスペースが出来る展開になっていました。52分には右サイドの深いところでボールを受けた食野がカットインから左脚を振り抜くもDFのブロックもあってサイドネット。その右CKを山本のボールに佐藤瑶大が合わせましたが、僅かに枠の左へ逸れていきます。61分には倉田のクロスが跳ね返されたところを拾ったアラーノがスーパーシュート…決まれば今季ベストゴール級の一撃でしたがGK小島のスーパーセーブに阻まれてノーゴール。

 

 

 

しかし後半はガンバが高い位置でボールを回せるようになっており、前半の立ち上がりは詰まっていた中央からサイドへのボールの出し入れがスムーズに進むようになっていました。

そんな中で迎えた63分、食野のパスに抜け出した黒川のクロスは先ほどの倉田の場面と同様に跳ね返されますが、このボールを拾った食野がカットインから右足一閃!!!食野のめっちゃ食野のゴールでガンバ先制!!

 

 

ガンバは69分にもアラーノのカウンタードリブルからジェバリとのワンツーを介してシュートに持ち込む場面を作れており、64分に新潟が高木善朗、松田詠太郎、三戸舜介を3人同時に投入してきても押されることはなく主導権を常に握りながら攻撃を繰り出せていました。ガンバも70分に倉田を下げてネタラヴィを投入すると、78分にはダワン、食野、髙尾を下げてそれぞれのポジションに宇佐美貴史石毛秀樹、中野伸哉を3枚投入。 

しかし83分、新潟は千葉和彦の縦パスを三戸がスルーして高木がポストプレー。これに抜け出した三戸がGK東口との1対1を冷静に制して同点弾…。これまで新潟に明確なチャンスは与えていなかったガンバでしたが、新潟に一瞬の煌めきのような刹那を仕留められて追いつかれてしまいます。

 

 

失点直後には浮き球のパスに反応したジェバリの決定的なシュートがありましたが、ここはまたしても小島に阻まれてしまう形に。アディショナルタイムには石毛が放ったシュートがDFに当たって獲得したCKのこぼれ球をまたしても石毛がミドルに持ち込みましたが、今度は左ポストに直撃して無情……。

試合は1-1でドロー。ガンバと新潟は共にこの3試合を2分1敗の3戦未勝利となりました。

 

 

 

内容としては悪いゲームでは無かったと思います。少なくともチームとしての型みたいなものは確立出来ていましたし、その型やコンセプトに沿ったプレーは出来ていました。サイドの幅は黒川と髙尾の両SBが高い位置に入る事で確保し、WGの倉田と食野はシャドー的に動いて中央のポケットを埋める。そこにアラーノやダワンが絡む事で生み出す攻撃の流れはガンバが偶然ではなく出せるようになった流れですし、それは前回の新潟戦であったり、ここ数ヶ月の好調期で言うところの第18節鹿島戦第24節湘南戦辺りでも出せていたものです。

ジェバリのポストプレーに委ねるところが大きい部分は考えるべきところもありますが、一連の攻撃の流れを日常的に出せるようになったところはポジティブに咀嚼できます。なのでこの試合の根本の内容としては、そこまでケチをつけようとは思っていないですし、結果ほど悲観的に考えてもいないです。

 

 

 

ただ、やっぱり両SBをあそこまで上げると若干2バックにすら近い形になる瞬間が発生して、今日の試合はそれに伴うリスクも結構顕在化した試合でもありました。狙いが何も効かなかった前節札幌戦とは違って、狙いは出せていたからこそ可視化されたリスクというか。気候であったり、点が取れそうで取れない精神的なフラストレーションもあって、先発組の消耗は相当激しかったんじゃないですかね。

となると、石毛・宇佐美・中野を同時に入れた交代に関しては、彼らそれぞれの投入自体は良いとして、あそこで3人を同時に入れ替えてしまったのは、3人を取っ替える事で生じるバランスの擦り合わせを既に投入されていたネタラヴィを除く7人がかなり消耗した状態でする必要があったのは少なからずズレに繋がったところはあったのかなと。石毛はフレキシブルに動けるタイプなので上手くゲームに入っていきましたが、宇佐美はその状況での調節に効くタイプとは言えないし、中野にそれを求めるのはさすがにまだ酷。今日の試合のガンバ、特に先発組はやるべき事をやれていた分、それゆえの消耗が重なっていたように見えました。おそらくアラーノと宇佐美がズレたあの場面も、宇佐美にもうちょっとやるべき事があったのは大前提として、その上でこれは推測に過ぎませんが…アラーノは間違いなく宇佐美のサポートが欲しかったし、逆に宇佐美はおそらくアラーノが突っ切るか追い付いた黒川がサポートに入るかだと思っていて、それなら自分は中に走った方が良いと思っていた。これは今のガンバのやり方に沿った前半であれば宇佐美の感覚と考えも間違ってなかったとは思うんですよ。ただアラーノと黒川は見た目よりもあの段階で相当疲弊していたでしょうし、アラーノと黒川からすればそれは無茶な話でもあって、そうなるのは自然でもある。チーム内の感覚のズレというよりは、70〜80分戦った選手と今入った選手の感覚のズレがあったのかなと。

ガンバが後半に入るとパワーダウンする要因はよく「ベンチメンバーのパワーの無さ」みたいにする声もあって、それ自体を否定するつもりはありませんが、例えば似たような状況は福田湧矢が先発した第20節京都戦や宇佐美が先発した第24節湘南戦でも起こっていた訳で、それは単なる力の差というよりも……なんやなんやでポヤトス体制のガンバで「ベースとしてやるべき事」は個々が備え始めてきたように思いますし、途中から入った選手も基本的にはそれをやろうとする。ただ見た目よりも今のサッカーの消耗は小さくなくて、新たに入って前半をやり直そうとする交代組と疲れ始めた前半組の感覚のズレが発生しているように見えるんですよね。ポジティブに解釈すれば、それはポヤトススタイルが浸透してきている表れの一つとも言えるとは思いますが…。逆に言えば、その中でもアジャスト出来るのが石毛であり、山見であり、リリーバーとして割り切った時の鈴木武蔵なのかなと。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第27節

川崎フロンターレ1-0FC東京

横浜F・マリノス1-1サガン鳥栖

浦和レッズ0-0京都サンガFC

鹿島アントラーズ1-0セレッソ大阪

北海道コンサドーレ札幌0-1湘南ベルマーレ

サンフレッチェ広島2-0ヴィッセル神戸

アビスパ福岡1-0名古屋グランパス

横浜FC0-2柏レイソル

ガンバ大阪1-1アルビレックス新潟

 

 

1位 ヴィッセル神戸(52)

2位 横浜F・マリノス(51)

3位 鹿島アントラーズ(46)

4位 浦和レッズ(46)

5位 名古屋グランパス(46)

6位 セレッソ大阪(45)

7位 サンフレッチェ広島(44)

8位 アビスパ福岡(41)

9位 川崎フロンターレ(36)

10位 ガンバ大阪(34)

11位 FC東京(33)

12位 サガン鳥栖(32)

13位 北海道コンサドーレ札幌(32)

14位 京都サンガFC(30)

15位 アルビレックス新潟(30)

16位 柏レイソル(26)

17位 横浜FC(22)

18位 湘南ベルマーレ(21)

 

優勝争いは波乱の週となりました。前節終了時点でのトップ5は首位から神戸・横浜FM・名古屋・浦和・C大阪という顔触れでしたが、この5チームが今節は揃って勝利を流し、横浜FMと浦和がボトムハーフのチームから勝点1を得るのみとなりました。一方、それぞれホームでC大阪を下した鹿島、神戸を下した広島が優勝争いに生き残る一勝を獲得。特に鹿島はこの勝利で3位に浮上し、名古屋は5位に転落しています。

下位争いでは17位横浜FCと16位柏の直接対決が行われ、文字通り残留争いに大きな影響を与える一戦でしたが、リーグ再開後6戦無敗と絶好調の柏が前半の2ゴールを守り切って勝利。残留争いから一歩抜け出す大きな勝点3を獲得しました。また、最下位の湘南は敵地で札幌に前半のゴールを守り抜いて5試合ぶりの勝利。17位横浜FCとの勝点差を1まで詰めてきました。

 

 

ごめんなさいVIVANTとF1観てたら更新遅くなりました

ではでは(´∀`)