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引き金が写した現象〜明治安田生命J1リーグ第27節 浦和レッズ vs 京都サンガFC マッチレビューと試合考察〜

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虎ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 

どーもこんばんは

 

虎ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第27節、浦和レッズvs京都サンガFCの一戦です!

 

 

 

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阪神優勝に関西がお祭りムードの中、休日の選択肢の中で有力な選択肢となるべく挑戦を続け、ハードとソフト両面での成長を目指すサンガのJ1シーズン2もいよいよ佳境に突入して参りました。

現在のサンガの立場はなかなか絶妙というか、なかなか中途半端な立場です。要は「残留は多分大丈夫」「多分大丈夫だけど安心はできない」という順位と勝点差です。ただいずれにしても、いくら今年の降格枠が1枠とは言えども、やっぱり15位以上でシーズンを終わっておきたいのは当然のことで、残留の難易度が例年と比べると高くはない今シーズンはそれぞれがそれぞれにハードルを課しながら戦っていく必要があります。

対戦相手は浦和。言うまでもなく浦和は現在優勝争いの最中であり、そしてこれからはACLが始まろうとしている…まさに壮絶な戦いの渦中に身を投じたチームです。言ってしまえば、浦和というチームはサンガの知らない世界を泳いでいる。そんな相手に対してサンガが何を提示出来るのか、それを提示した先にどういう軌跡を写すのか、これからは「多分残留大丈夫」ではなく、先の世界にどのようなビジョンを描くかまで考えながらのプレーぶりが求められていきます。

両チームスタメンです。

 

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前節神戸戦から2週間のブレイクを経て挑むサンガはスタメンを3人変更。川﨑颯太がU-22日本代表招集で欠場となった中でインサイドハーフには谷内田哲平を起用し、今日は原大智が右WG起用となって山﨑凌吾が先発復帰。神戸戦で麻田将吾が負傷退場となった事で今日はアピアタウィア久が先発に復帰しましたが、麻田もベンチメンバーには登録されています。金子大毅とベンチスタートの木下康介は古巣対決です。

浦和は前節新潟戦からはスタメンを3名変更しましたが、直近の試合となるルヴァン杯準々決勝第2戦のG大阪戦の形を踏襲したメンバーで、小泉佳穂を右SH、早川隼平をトップ下に起用した先発構成となりました。日本代表の欧州遠征から帰国したてほやほやの伊藤敦樹は先発は回避しましたが、ベンチメンバーには名を連ねています。荻原拓也は古巣対決です。

 

 

 

本日の会場は埼玉県さいたま市埼玉スタジアム2002です。

 

 

ACLの兼ね合いもあって、ここからのホーム3試合は金曜日開催となっております。そんな中で今週は3連休に本日の浦和vs京都戦を加えた4日間を「埼スタAutumn Festival 2023」と題して埼スタで様々なイベントを開催。その中でも「パンのフェス2023」は今日の試合のスタグルとしても楽しめる形になっており、全国からパン屋が集まる中で京都のパン屋も2店舗出店するそうで。

代表ウィーク明けの試合となり、10〜11月にも代表戦が行われますが、実は今年の日本代表戦は埼スタ開催予定の試合が1試合もなく、これは国内での代表戦自体が行われなかった2020年を除けば埼スタが開場した2001年以来初めてとなっています。

 

 

試合は序盤から比較的スローペースで進みました。

前半戦の浦和戦ではとにかくハイラインで圧力をかけながらサンガのターンの回数自体を増やしていく戦い方を選んだサンガでしたが、今日は神戸戦同様に極端なハイラインよりはライン設定は随時調節する形を採り、浦和の両サイドやワントップのホセ・カンテにラインを翻されないような位置どりを心掛ける形で対応。攻撃事も素早く押し込むたいうよりは自陣でビルドアップ意識を持ちながら中盤の武田をボールの落ち着かせどころとして、そこからサイドの幅を取りながら攻めようと試みていきます。

 

 

 

逆に浦和は前半戦のサンガとの対戦のイメージがあったのか、しっかりとゾーンを組んでじわじわと前進してくる戦い方はいつも通りとて、いつもよりもカンテが積極的に裏を狙うようなシーンだったりサンガのビルドアップを詰めようとする場面は多く存在しました。そこでサンガも26分にク・ソンユン関根貴大が交錯した場面のようにいくつか危ない場面は発生しましたが、そのこぼれ球を関根にシュートまで持ち込まれた場面以外はお互いに決定機は少なく。

前半は0-0で終了。

 

 

浦和は後半から酒井宏樹を下げて明本考浩、そして早川隼平を下げて伊藤敦樹を投入し、安居海渡を一つ前に上げた配置に変更してきました。対するサンガも後半も前半同様のペースを維持する中で、54分に谷内田哲平を下げて麻田将吾を投入。武田と金子をWボランチにした3-4-2-1へシステムを変更します。

62分には浦和に決定機。左サイドの安居がクロスを入れるとエリア内でコントロールしたカンテが決定機を迎えますがここはなんとかGKク・ソンユンが阻止。ただ、サンガのシステム変更は良くも悪くもスペースが多く発生する事に繋がったので、3バックに変更してからの時間はそのスペースをむしろ浦和の方に有用に使われる時間が続いていました。65分にも強引に中央を突破したカンテを関根がフォローに入り、最後はカンテにミドルシュートに持ち込まれましたが、ここもク・ソンユンがセーブ。

 

 

 

浦和は67分に関根と安居を下げて髙橋利樹とブライアン・リンセンの投入で2トップ気味の形にシフトします。サンガも同じタイミングで武田と山﨑を下げて平戸と木下、続け様に72分には三竿雄斗松田天馬を下げて荒木大吾とパトリックを投入。一気に4選手を送り込んで勝負に出ます。

しかし76分には岩尾憲の自陣からのロングボールで福田心之助を振り切って抜け出したリンセンがGKとの1対1を迎えましたが、ここは福田が追いついた事もあってどうにかク・ソンユンがセーブ。直後にも浦和は細かいパスワークで右サイドを崩し、最後はインナーラップした伊藤の折り返しをリンセンが狙いますが枠の上へ、79分には今度は左から崩してからカンテのパスにまたしてもリンセンが反応しますが、今度はゴールの右に逸れて事なきを得ます。

 

 

 

サンガもようやくチャンスを作れたのは85分、右サイドから福田のスルーパスを受けた原大智のクロスはファーサイドに流れるも、それを拾った荒木がミドルを狙いますが枠を捉えられません。88分には明本のループパスに抜け出した途中出場の興梠慎三が合わせましたが、ふんわりしたシュートは僅かに枠を超えてゴールには至らず。

試合はそのまま終了。優勝争いに食らいつきたい浦和には手痛い勝点1、逆に安全圏へ向かいたいサンガには大きい勝点1となりました。

 

 

 

まぁなんとも、色々と難しさはある試合でしたね。

基本的にある意味では5月の対戦時とは真逆のスタンスだったと思います。神戸と浦和のチームとしてのタイプは真逆ですが、サンガが施したスタンスとしては神戸戦と同じようなスタンスでしたし、それを踏まえると少しハイテンションで戦い続けていたところをチームとして落ち着かせる、ワイドにポジションを取りつつ、ハイプレスというよりはプレスに行く場面とそうではない場面を分けるというところで、特に中盤に武田というボール回しをコントロールできる存在が戻ってきたことでチームとしての温度調節をしようとしているのかな…という感覚は感じました。チャンスまで結びつける事は出来なかった中で、どう見ても格上のチームを相手に均衡状態を保つという一つのミッションは前半は維持できていたと思います。

 

 

 

ただ……語れば結果論となりますし、勝ちに行く事を思うと均衡を崩す必要があるので、そういう意味ではこれを采配ミスと呼ぼうとは思っていませんが、結果的に3バックへの変更は悪い方のトリガーを引いてしまったところはありました。

というのも、今日の均衡はワイドに人材を配置する事でお互いにスペースを減らした状況で生まれたところがありましたから、3バックを敷く事はこれまで均衡状態になっていたスペース管理に変化が当然生じてくる。曺監督からすれば3バックにする事がトリガー引く訳で、本人の中にもこれがサンガに良い方に転ぶか浦和に良い方に転ぶかを左右する引き金である事はわかっていたように思います。ただ、スペースの使い合いになった時にサンガは浦和を制するほどの地力を持つにはまだ遠かった…という現実は可視化された部分があったようには見えました。その点で言っても、この展開のゲームを最終的に勝点1に持ち込めたのは進歩でしたが、そういう現実にも直面したという事で、色々な難しさを感じたドローゲームでしたね。

 

 

試合後の静けさよ

ではでは(´∀`)