RK-3はきだめスタジオブログ

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誰彼がトリガー〜明治安田生命J1リーグ第20節 ガンバ大阪 vs 京都サンガFC マッチレビュー〜

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いざっ、Now

 

(嵐)

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第20節、ガンバ大阪vs京都サンガFCの一戦です!

 

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前節はお互いに敵地でスコアレスドローに終わった両者。ただガンバは5連敗、サンガは6連敗をそれぞれアウェイの新潟戦で脱出し(なんじゃこの偶然)、それ以降はお互いに負けのない状況が続いているので、ガンバもサンガも悪夢のような時期を抜けてさあここから…というフェーズには入っています。「悪い流れは続く」という世の摂理をまざまざと味わった両チームだけに、裏返せばその逆もあるという事は希望として脳裏に抱いているはず。ガンバもサンガも無敗の流れには乗れつつあるので、敗北だけは避けたいのが本音でしょう。

順位は14位のサンガと15位のガンバの構図ですが勝点は同じ。ホームタウンの距離は近い。しかしプレースタイルは対……パトリックや一美和成といったガンバでもお馴染みの選手をサンガが擁しているという背景もあるので、この試合は似た要素と相反する要素を詰め込んだ実に妙味のある6ポイントゲームです。何より私にとっては好きなチーム同士の対戦。青と黒か紫か。今季4度目の対戦、手の内を知り尽くした上に待つ結末や如何に!

両チームスタメンです。

 

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ガンバは前節横浜FC戦からスタメンを2人変更。CBは福岡将太が累積警告による出場停止となった為、クォン・ギョンウォンが第13節浦和戦以来となる先発起用となりました。WGには今日は石毛秀樹ではなく福田湧矢を起用。ファン・アラーノとWGを組む時はアラーノが右、福田が左のケースが主だっていましたが、今日は位置関係が逆となっています。

対するサンガは前節鹿島戦と全く同じ先発11人を起用。リザーブメンバーも谷内田哲平を平戸太貴に変更した以外は鹿島戦と同じメンバーです。鹿島戦同様、川﨑颯太はアンカーではなくインサイドハーフとして起用し、アンカーには金子大毅を配置しています。一美和成とベンチスタートのパトリックにとっては古巣対戦となりました。

 

 

 

本日の会場は大阪府吹田市パナソニックスタジアム吹田です。

前回のホームゲームとなった鹿島戦から夏場の試合では「ガンバサマーフェスティバル」と称して試合前に打ち上げ花火が放たれる等の演出が行われていますが、今節はロート製薬のパートナーデーという事で毎年恒例となったデ・オウのパロディCMの上映の他、万博競技場時代にお馴染みだったロートスティックが来場者プレゼントとして配布されます。そしてなんと今日はスペシャルゲストとして堂安律が来場!試合前に放送されている番組「HEAT UP TIME」に出演し、ゲームや質問コーナーにも参加。まさか堂安が来るとは…。

ちなみに、よくパナスタとサンガのホームであるサンガスタジアム by Kyoceraは構造が似てる、パナスタを小さくしたのがサンガスタジアムとよく言われますが、実際にどちらのスタジアムも竹中工務店が工事を担っています。

 

 

本日は現地観戦!観戦日記は後日更新します。ワイクラシコ!

 

 

前半戦での対戦は早い時間からサンガが高い位置に最終ラインを作る状況を呼んでしまった事で苦戦したガンバは、まずそこのライン設定の争いを制する事を先決と捉えたのか、ハイプレス回避とサンガの選手の序盤からの運動力増加の3点が見込めるという事で、ロングボールを多用してでもサンガ陣内の深い位置にボールを進めていく策略を採る事で序盤の主導権を握っていました。

ジェバリでボールを収めながら両SBも相当高い位置をとっていたガンバは6分にはネタ・ラヴィのボール奪取から山本悠樹が前線に持ち運びパス。中に入ってきたアラーノがシュートまで持ち込みましたが、ゴールは僅かに枠の左へ。17分には山本のショートコーナーを受けた黒川圭介がクロスを上げ、ファーサイドのクォン・ギョンウォンが頭で合わせてネットを揺らしましたが、このシュートはオフサイドという事に。ガンバは自分達のリズムを崩さずに攻撃する為にはまずサンガの得意なフィールドに持っていってはいけないというところを念頭に置いたような戦い方で、前半戦のシュートチャンスがそう多かった訳ではないものの、自分達のスタイルを踏まえた対京都という観点でのゲームプランニングはなかなか上手く運んでいました。

 

一方、前半戦での対戦のように、自分達の得意なフィールドに持ち込む事を試合のキモとして捉えるサンガにとっては、いわば序盤の陣取り合戦に負けるような格好になった為、序盤は度々前線に飛び出してくるガンバのサイドプレーヤーを前に後手後手にならざるを得ない時間が続きます。

しかし、その陣取り合戦的な序盤戦を制する為にガンバが結構極端なくらいの姿勢を示してきたことがかえって被害を軽減させたのか、或いはそこで押し込まれた場合の対応をちゃんとプランニングしてきていたのか、劣勢ターンになった時も比較的早めに対応した事で、次第にガンバの攻撃をミドルゾーンで止められるようになったと共に3トップの突破を主体にカウンターを繰り出せるようにはなっていきました。27分には自陣から縦パスを2本入れ、最後は金子のパスを受けた豊川雄太がシュートに持ち込みますが、これも惜しくも枠の左へ。

序盤は敵陣でエリアを圧縮しながらリズムを作ろうとしたガンバに対し、明確にガンバに主導権を握られてしまった状況下でサンガが守備陣形を整えてプレーエリアを引き延ばしながら無理やり押し返していくような展開になった前半。サンガはともかく、ガンバとしては想定よりダイナミックな展開にはなりましたが、展開の割にはお互いにシュートに至る場面は少なく0-0で前半終了。

 

 

ハーフコートゲームのような画角を作ってからプレッシング戦術を仕掛けるやり方が今日は上手くいかないと悟ったのか、サンガは後半は運動量を全面に押し出し、横幅ではなく縦軸を広げる事でガンバを消耗戦・持久戦に引き摺り込もうとするような動きを見せます。

後半の立ち上がりはサンガのそのスタンスは比較的上手くはまりました。高い位置を採るガンバの両サイドを狙い、そこに向かってロングレンジだろうが気にせずドリブル突破で持ち運びながら試合をオープンな展開に引き摺り込もうと試みたサンガは実際にいくつか好機も生まれていきましたが、今日のガンバはビルドアップに長けた福岡と佐藤瑶大ではなく対人に強い三浦弦太とクォン・ギョンウォンのCBコンビが起用されており特に三浦に至っては裏に抜けられそうな場面での潰しに定評がある訳で、サンガからすれば打開策がタイミングとミスマッチするような事態に。

 

ガンバも60分にアラーノがドリブルからチャンスを作ったようなカウンター気味な好機はありましたが、オープンな状況に引き込まれる中で前半の状況を踏まえた上でサンガの中盤がガンバのパスコースを切るような守備をしてきた事で展開は出来るけど組み立ては出来ない…という状況に陥り、後半は「試合の主導権をどちらも握れていない」という状況、それ即ちサンガが戦いたいフィールドでの戦いにじわじわと引き摺り込まれていきます。

 

そんな中、63分にポヤトス監督はアラーノを下げて食野亮太郎を投入。いつもであれば先に福田を下げてアラーノを残すシチュエーションで福田を残し、かつ福田を左サイドにして食野を右WGとして送り出したところから試合の流れは再び変わりました。

投入直後の食野は65分に相手DFを独力で剥がして右サイドを独走。折り返した先に待っていたジェバリのシュートは枠の右に逸れましたがファーストプレーから決定機を演出して見せます。サンガがアピアタウィア久、荒木大吾、平戸太貴の3人を投入して3バックになった直後にもネタ・ラヴィのパスを受けた山本のスルーパスに反応し、追随する荒木をこじ開けるようにして突破。しかし最後はスイッチする形になったジェバリのシュートがGK太田岳志に阻まれてまたも先制ならず。

 

しかし、自分達で仕掛けたハードな持久戦と消耗戦の中で、ガンバのビルドアップに対して良い均衡で守れていったサンガにとって、食野が自陣からでも単独突破で1〜2人を剥がすような突破を見せてきた事は守備陣形に焦りと混乱を呼び、そこに消耗戦のツケが一気にのしかかる形となっていきました。

72分、ジェバリからのパスを受けた食野は一度は突破を試みるもサンガ守備陣の対応に遭い、右サイドでフォローに入った山本へパス。山本が入れたアーリークロスはニアに入ったジェバリを超えてファーサイドの福田がダイビングヘッド!これが決まってガンバが先制!今季、なかなか目に見える結果を出せず出場機会もまちまちになっていた福田がここにきて存在をアピールする一発!

 

 

先制したタイミングでガンバは福田の得点前から準備していた宇佐美貴史鈴木武蔵をネタラヴィとジェバリに代えて突入。対するサンガもここでリーサルウェポン、パトリックを送り込みます。投入直後にサンガが獲得した平戸の右CKに早速パトリックが合わせると、サンガにとっては意地の、ガンバにとっては耐久の20分間が幕を開けました。

サンガのパワープレー攻勢を踏まえて、ガンバは江川湧清と石毛秀樹を投入したタイミングで最初は宇佐美を中盤、鈴木を前線で起用していたところを、前で時間を作れる宇佐美を最前線に、逆にフィジカルに優れた鈴木とダワンを一列ずつ下げる事で5バックを形成してサンガのパワープレーに対峙します。最初の方は目論見通り、宇佐美で少し陣形を整える時間を作る事が出来ていましたが、サンガがいよいよなりふり構わぬ姿勢で攻め込んでくるといよいよ壮絶な展開に。

91分にはゴール前の混戦から木下康介のシュートのこぼれ球に金子が詰めますが、DFのブロックの末にどうにか石毛がクリア。そして両陣営を含めてスタジアムの時が止まったのは95分、アピアタウィアのロングボールに抜け出した川﨑が粘ってクォン・ギョンウォンのクリアミスを誘発すると、このボールを拾った木下の狙い澄ましたシュートは僅かに巻き切れずファーポスト。ラストプレーのCKではGK太田も攻撃に参加しますが…ガンバもどうにか弾き返して試合終了!真夏の耐久戦…勝利したのはガンバ!これでガンバは7戦未勝利からの6戦無敗となりました!!

 

 

 

ガンバが先制するまでの時間は興味深い試合推移、そこからの時間はとにかくスリリング…ざっくり表現すれば感想としてはそんな感じですね。

今日の試合は主にサンガの得意戦術というか、比較的サンガにとってプレースタイル上の相性が良い相手という前提の上で、4月の前半戦(第8節)での試合展開が大きく両チームの意識に影響を与えていたようには思いました。試合序盤の陣取り合戦で負けた事で前半戦の対戦で後手を踏む展開を強いられたガンバは、まず序盤はロングボール主体になってでもサンガを押し下げようと試みた。対するサンガは前半戦のような展開に持ち込めたらベストだとは捉えつつ、当時より遥かに洗練されてきたガンバに対して前半戦のようには行かない可能性を理解していた。そういうこの試合に対する両チームの意識を踏まえると、ガンバのプランニングがハマって序盤でサンガを制圧するような形に持っていけた事、それに対してサンガが割と早く守備陣形を整えられた事の2点は双方共に自然な流れではあったのかな…と思います。

ガンバとしては、とにかくプレーエリアをガンバがやりたいエリアというよりは、サンガがサンガを出せるプレーエリアにしない為に試合展開として早くプレーエリアを固めてしまいたかった。順序としてはそれを達成してからその位置関係でボールを回していきたかった訳で、その狙い自体は奏功しました。一方で、サンガはサンガでハイプレスハイプレスというよりはパスコースを遮断する動きを徹底する事でガンバを迷わせていった。例えば今日の中盤配置はガンバ戦の為に…というよりは前節鹿島戦の流れを汲んだ部分の方が大きかったとは思いますが、金子をアンカーとしてステイさせる事で松田、そして特に普段はアンカーの川﨑がインサイドハーフのポジションで制約があまりない状況で守備力を発揮出来た。その連鎖が働いてサンガも持ち直せたと思います。

 

 

その一連の流れを踏まえると、やはり食野の投入のみであればともかく、食野があそこまでドリブルで剥がしていったというのはサンガにとっては相当パニックに陥ったと思うんですね。試合後のコメントで金子が「失点シーンは体力的な面も影響した」と言っていましたが、上手く循環していたものが食野という一つのトリガーで崩れた事で様々なものが一気にのしかかったところはあったんじゃないでしょうか。その点でいえばサンガがカウンターで持ち運べるようになった時に対応した三浦辺りの奮闘はその後に流れを揺り戻す為に大きな意味を持ちましたし、三浦もクォン・ギョンウォンも現チームでは必ずしもファーストチョイスとは言えない立場なだけによりにもよって今日のスタメンだったというタイミングの妙はサンガには辛い部分ではあったように思います。

興味深いのは…この試合の流れってざっくり言えば【ガンバが序盤の展開を制圧する→サンガが配置を調整して持ち直す→ガンバが選手交代を通じて流れを引き戻す】という流れって、前半戦の対戦と全く真逆だったんですよね。ガンバとサンガの位置を入れ替えたのが第8節の試合だったというか。この試合はサンガ、前半戦はガンバが修正しなければならない立場で、そして上手く修正してきた訳ですけど、やっぱり最初に組んだスタメンとプランがある中で2回修正するのって困難なんですよね。先制するまでの時間はそういう摂理がすごく興味深かったなと。

終盤に関してはもう戦術云々の展開ではありませんでしたが、サンガのパワープレーにせよ、ガンバの耐久や宇佐美に鈴木といった途中出場選手のタスクにしても、お互いにやるべき事はやった上で、あとは木下のシュートがそうだったように…そこが組み上がった後はお互いに運に何かを委ねる必要があったのかなと。それだけにスリリングでしたし、あのアディショナルタイムの攻防を純粋にエキサイティングに堪能できる事を幸せに思いました。両チームを応援している人間として堪能できる一戦でしたね。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第20節

アルビレックス新潟0-1ヴィッセル神戸

名古屋グランパス2-2横浜F・マリノス

サンフレッチェ広島1-1鹿島アントラーズ

FC東京0-0浦和レッズ

柏レイソル1-1湘南ベルマーレ

川崎フロンターレ3-0横浜FC

ガンバ大阪1-0京都サンガFC

アビスパ福岡2-1北海道コンサドーレ札幌

サガン鳥栖2-1セレッソ大阪

 

 

1位 横浜F・マリノス(43)

2位 ヴィッセル神戸(40)※1

3位 名古屋グランパス(39)

4位 浦和レッズ(37)

5位 セレッソ大阪(32)

6位 鹿島アントラーズ(30)

7位 サンフレッチェ広島(30)

8位 サガン鳥栖(29)

9位 川崎フロンターレ(28)※1

10位 北海道コンサドーレ札幌(27)

11位 FC東京(26)

12位 アビスパ福岡(26)

13位 ガンバ大阪(23)

14位 アルビレックス新潟(21)

15位 京都サンガFC(20)

16位 柏レイソル(14)

17位 横浜FC(14)

18位 湘南ベルマーレ(13)

 

※1 1試合未消化

 

注目を集めた名古屋と横浜FMの首位天王山は、一度は逆転したマリノス相手に名古屋が追いつくという白熱の展開で2-2のドロー。首位を走るマリノスに対し、名古屋は最低限の結果は手にしましたが勝点差を詰める事は叶いませんでした。他の上位陣はイニエスタ退団後初戦となった神戸は新潟に勝利しましたが、直接対決となった鹿島と広島に加えて浦和の3チームはドロー、C大阪鳥栖に終了間際の逆転負けを許し、札幌を含めた前節終了時点での1〜8位は神戸以外勝利を逃すという結果になっています。

下位陣ではG大阪と京都の直接対決ではG大阪が1-0で勝利しこれで6戦無敗と逆襲体制に。柏と湘南の逆天王山は終盤まで柏が1点リードしていたものの、アディショナルタイムの同点弾により柏は井原正巳監督体制での初勝利はまたも叶わず、湘南も第6節以来の勝利はまたしても果たせませんでした。

 

 

堂安!律!

ではでは(´∀`)