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陽と心は皮肉に沈む〜明治安田生命J1リーグ第31節 セレッソ大阪 vs ガンバ大阪 マッチレビューと試合考察〜

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日本シリーズのチケット取れませんでしたってずっと言ってるしずっと言う

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第31節、セレッソ大阪vsガンバ大阪の一戦です!

 

 

 

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オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

それはいつ何時も負けてはならない試合です。

たとえクラブが絶不調であったとしてもこの試合を取れればチームには明らかに一筋の光が差す。逆にどれだけ絶好調であったとしても、この試合を落とす事はたとえチームとしての調子は落ちなくても少しのしこりを胸に残す…年に2度訪れるダービーとはそういうものです。

今シーズン、順位ではセレッソとガンバには大きな差がありますが、このダービーを迎える上での状況にな似た部分があると考えられます。どちらにも良い時期はあった。途端に勝てなくなった……クラブの歴史を見ても好循環と悪循環を音速で行き来する両クラブだからこそ、そういうポイントで直面したこのダービーを取れるかどうかは今年の意味を占う上で重要なポイントです。

先日、ガンバはダニエル・ポヤトス監督の続投を発表しました。2シーズン連続で監督を解任してきたガンバにとって、この決断は一つの時代のアクセルを更に踏み込む為の決意のような発表だったと思います。タイミングも含めて。近年のダービーは屈辱の連続でした。だからこそポヤトス・ガンバで臨む新時代に、それに相応しい一つの勝利を。戴冠への長い道のりの遥か先にはそれに相応しいステップがいつもあります。

両チームスタメンです。

 

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前節名古屋戦では変則3バックを採用したガンバでしたが、今日は従来の4-1-2-3にシステムを戻してきました。スタメンは名古屋戦から5人変更しており、代表組のイッサム・ジェバリとネタ・ラヴィがスタメンに復帰。左WG起用が多い倉田秋は今日は右WGでの先発となり、石毛秀樹も先発としては第22節川崎戦以来となりました。そして右SBには負傷により長期離脱していた半田陸が7月8日の第20節京都戦以来の復帰を果たしています。前節より戦列に復帰した塚元大も継続してベンチ入りです。

4戦連続無得点中のセレッソは0-0で終わった前節広島戦からスタメンを一人変更。中盤は前節から導入した香川真司をアンカーに配置した形を採用しており、今日は中盤に奥埜博亮ではなく、移籍後初先発となる柴山昌也が入りました。負傷離脱していた山中亮輔は第21節浦和戦以来となるベンチ入りを果たしています。

 

 

 

本日の会場は大阪府大阪市ヨドコウ桜スタジアムです。

本日は大阪ダービーという事で、試合前のゲストとしてはセレッソ大阪公認セレ男のローランド氏が来場。来場者にはオリジナルハンドタオルがプレゼントされるなどの施策も用意されています。ルヴァンカップを合わせると、桜スタジアムでのダービーは今回で5試合目になります。

リニューアルオープンしてから早2年となった桜スタジアムラグビーリーグワンのNTTドコモレッドハリケーンズ大阪や今季からWEリーグに参入するセレッソ大阪ヤンマーレディースの発足もあって近年は稼働率が高まっています。今年は初めての日本代表戦があったり、ヤンマースタジアム長居でのB'zのコンサートが雷雨中断になった時は緊急避難場所として解放されるなど何かとトピックがありましたね。

 

 

本日は現地観戦です!

長居公園に来るのもB'z以来だなスポーツ観戦日記は後日更新します。

 

 

試合開始早々にいくつかチャンスを作ったのはガンバでした。2分には宇佐美貴史のパスからジェバリと倉田の連携で左サイドの宇佐美にスルーパスが出るも宇佐美には合わず、4分にはジェバリが突破を試みるもマテイ・ヨニッチに倒されてシュートまでには至らず。ガンバは立ち上がりはサイドにショートパスで振りながら、倉田やジェバリが前に走る形でリズムを作ろうとしていきました。

しかしセレッソのリトリート気味のディフェンスを前にアタッキングサードで立ち往生。潰されるか、苦し紛れの通らないパスを無理やり出すような展開を連発していくうちに、ロングボール主体で攻撃を組み立てるセレッソに押し込まれていくようになっていきました。7分には左サイドでGKキム・ジンヒョンのロングボールを受けた舩木翔が折り返して中央にカピシャーバ。ここは三浦弦太が対応して難を逃れましたが、直後の8分にドリブルで持ち運んだカピシャーバのスルーパスに抜け出したレオ・セアラが福岡将太を振り切ってシュート。これでセレッソ先制。

 

 

その後はガンバにとって深刻な試合展開となりました。徹底的にサイドアタックを繰り返してきたセレッソは15分には柴山が右サイドを突破してシュート。ここはGK東口順昭の好セーブで弾きましたが、セレッソのサイド攻撃に対してガンバDF陣は1対1の対応を含めて常に後手に回る形に。

同時にセレッソは少々アバウトになってもまず深い位置にロングボールを放り込み、ガンバの選手が背中を向けてボールをコントロールする展開に仕向けてからテレサの如くマンツーマンで詰めてきました。これによりガンバのDFラインは常に苦しい体制のままボールを繋がなければならない状態になっていて、セレッソはプレスに行く選手を全体で押し上げるようにコンパクトな陣形でガンバを詰めにきたせいで、ガンバは繋ごうと思えば引っ掛けられらし、諦めてクリアするか、ギャンブル的なロングボールに賭けるしかない状態になっていました。

 

 

 

37分にもクルークスのクロスにカピシャーバがニアで頭で合わせる決定機を作られたガンバは、攻撃時はやや無理やりセレッソのマンツーマンを剥がす事でしかアタッキングサードにも踏み込めなくなっていました。40分の宇佐美のミドルのような場面も一応あったものの、前半はセレッソの隊列的な守備システムを前に完全に詰まされたような形になり、45分間ずっと何かのデジャヴを見ているような前半は1点ビハインドで終了。

 

 

後半からガンバは石毛とネタラヴィを下げてダワンと塚元を投入。中盤をアンカーに山本、インサイドハーフに宇佐美とダワンの形に再編成し、倉田を左にスライドさせた上で塚元を右に投入します。

後半は両WGがワイドに開き、左に関しては倉田が内寄りに入った時は黒川圭介が大外に出る事を徹底し、宇佐美とダワンがその間に入るような形にシフト。これによりマンツーマンプレスとリトリートを組み合わせたような守備していたセレッソは少なくともどちらかは捨てないといけない形になった事で、ガンバは後半は高い位置でボールを回せるようになっていきました。61分には半田のスルーパスをインナーラップ気味に右で受けたジェバリがグラウンダーでクロス。ここに宇佐美が走り込みましたが…シュートは枠の上へ。

 

 

 

後半のガンバは概ね試合の主導権を握ってコントロールする事は出来ており、前線のスペースに塚元が抜けてそこにボールが入るような場面であったり、アンカーの位置に入った山本が上手く長短のボールを駆使しながら展開するような場面は作れるようになっていました。

しかしセレッソはそうなると今度はかなり割り切った守備陣形で対応し、システムも75分の時点で進藤亮佑を投入して5バックにする事でガンバが後半に確保し始めた幅に対応しようとしてきました。後ろを消された事でガンバはスペースを見つける事が出来なくなった結果、時折サイドで突破しようとする場面はあったものの…針の穴もないスペースを前にミドルゾーンでボールを回すしかないような状態に。

 

 

 

82分には半田と倉田を下げて中野伸哉と食野亮太郎を投入。しかしこの交代が凝り固まったような試合展開に何かしらの変化を与えるには至らないまま時間が過ぎ、むしろ前がかりになったガンバの背後をことごとくカウンターで狙われる形に。ここは三浦がどうにか踏ん張った事もあって追加点は免れましたが、どうにもこうにも…。

アディショナルタイムのラストプレー、セットプレーが弾かれて仕切り直したところを福岡が大きく左サイドに振り、収めたジェバラが中に切り込んで右足一閃。閉塞感漂う試合の中でほぼ初めてGKを脅かすようなシーンとなりましたが…ここはキム・ジンヒョンが弾き出して試合終了。夕刻を迎えて陽の沈む頃、あまりにも屈辱的で、そしてある意味では当然の帰結とも言える試合展開の末にリーグ戦のダービー5連敗を喫しました。

 

 

 

とにかくしんどい試合でしたね。

まずセレッソが巧く守ってきたというところが一つのポイントで、ガンバはそれに対して完全に後手後手どころか詰んだと表現するべき状況に追いやられていました。前半は上で書いたような苦しい体勢でのビルドアップを常に強いられた事で常にセレッソに押し込められるような展開がずっと続いていましたし、それを翻されたとしてもマンツーマンとリトリートを組み合わせたようや守備体形に選手間のルートをことごとく分断され続けていった…その中で足元に出したい出し手と裏で受けたい受け手のタイミングのズレも常に生じてしまっており、前半のガンバはいわば、セレッソがスタンドを立てた自転車のタイヤを漕ぎ続けているような状態に見えました。守備も狙いどころが定まらないままに間延びしていましたし、前半に関しては今季ワーストですらあったように思います。

後半は立ち位置を修正してワイドな意識を強めた事でセレッソのプレスはある程度回避できるようになり、それゆえにボールを持って試合をコントロールする事は出来ていましたので、後半は修正の効いたと言える試合ではありました。ただ、今のセレッソの守備の規律性は凄まじいものがあって、彼らは行くべきところと行かない方がいいところの意識を常にチームとして共有して持てている。要は前半はしっかりと詰めてチームもそれに合わせて押し上げる動きを徹底させた事がガンバを詰ませる状況に追い込んだと言えますし、逆にマンツーマンにはしんどい状況になった後半は割り切ってゾーン的に守ってきた。前半は人を消し、後半はスペースを消してきた…文面にすれば簡単な事を言っているように見えますが、これを遂行するというのは実際にはなかなか難しい話で、その部分でガンバは…確かに後半は悪いゲームでは無かったとはいえ、チームとしての徹底度と浸透度はセレッソと相当な差がありましたし、それが前半8分のゴールを悠々と投げ切られたという試合展開にそのまま繋がったのかなと。感情以上に理屈で負けたのは自明だったというか、セレッソの強みがガンバの未熟な組織の隙間を縫うように蝕んでいった…そんな90分だったなという印象ですね。

SNSでは特定の個人を糾弾する動きも見受けられますが、この日に関してはGKは別とすれば良かったのは塚元と後半の山本くらいだったと思いますし、誰がじゃなくて全体として苦行のような試合でした。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第31節

名古屋グランパス1-1サガン鳥栖

北海道コンサドーレ札幌2-1横浜FC

鹿島アントラーズ0-0浦和レッズ

湘南ベルマーレ1-1ヴィッセル神戸

京都サンガFC0-1アルビレックス新潟

セレッソ大阪1-0ガンバ大阪

アビスパ福岡0-4横浜F・マリノス

FC東京1-2サンフレッチェ広島

柏レイソル1-1川崎フロンターレ

 

 

1位 ヴィッセル神戸(62)

2位 横浜F・マリノス(60)

3位 浦和レッズ(54)

4位 サンフレッチェ広島(51)

5位 名古屋グランパス(51)

6位 セレッソ大阪(49)

7位 鹿島アントラーズ(48)

8位 アビスパ福岡(45)

9位 川崎フロンターレ(43)

10位 アルビレックス新潟(40)

11位 FC東京(39)

12位 サガン鳥栖(37)

13位 北海道コンサドーレ札幌(36)

14位 ガンバ大阪(34)

15位 京都サンガFC(33)

16位 柏レイソル(30)

17位 湘南ベルマーレ(28)

18位 横浜FC(26)

 

首位を快走していた神戸ですが、今節は17位湘南相手にまさかのドローに終わりました。一方の2位横浜FMは敵地でルヴァン杯決勝進出を決めた福岡に圧勝して神戸との勝点差を2に縮めています。3位浦和は優勝の可能性は残しましたがあまりにも痛い引き分けを喫し、4位名古屋は終了間際の失点によりドローに終わって優勝の可能性が消滅。優勝は神戸・横浜FM・浦和の3チームに絞られました。尚、神戸は今節の結果により3位以上が確定しています。

残留争いでは16位柏、17位湘南が引き分けで勝点1を積み上げた一方、最下位の横浜FCは札幌に敗れて最下位脱出の機会を逃す形となっています。鳥栖と札幌は残留決定。降格の可能性が残っているのは前述の3チームに14位G大阪・15位京都を含めた5チームです。

 

 

競馬は当たった

ではでは(´∀`)