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目指すものと目指す形と〜明治安田生命J1リーグ第12節 セレッソ大阪vsガンバ大阪 マッチレビュー〜

大阪ダービー前に気合入れて口内に火傷作ったったぞ。

 

どーもこんばんは

 

(単なる夕食中の事故です)

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第12節、セレッソ大阪vsガンバ大阪の一戦です!

 

 

 

前年度王者にも関わらず公式戦未勝利だった嫌な空気の全てを吹き飛ばした2006年、スーパースター相手にアイデンティティを取り戻すような打ち合いを演じた2014年、下位に陥り、絶対的守護神がピッチを去りながらも意地で1点を守り抜いた2018年、そして最悪のチーム状況を一変させた2019年……苦しむガンバに希望が差す時、そこには常に大阪ダービーという存在がありました。

そして今年、ガンバはまた苦しみのフェーズにいます。大阪ダービーというこの劇薬を活かすか殺すか、そしてこの一戦で歓喜を得るか、悪夢を見るか。因縁を超えたなにか、20211st

両チームスタメンです。

 

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今季から導入を明言してゼロックス杯開幕戦で採用したものの、チームの活動停止の影響もあって封印していた4-1-2-3を再び採用。宮本恒靖監督は勝負に出ました。宇佐美貴史を左WGに配置し、中盤はアンカーに山本悠樹、インサイドハーフ井手口陽介矢島慎也が入っています。

一方のセレッソはシステムはいつも通りですが、CBは神戸から移籍してきたダンクレーと入国制限と隔離期間の終わったばかりのチアゴの新加入組が揃ってセレッソデビューを果たしており、チアゴ同様に隔離期間のあったアダム・タガートが初めてベンチに入りました。

 

 

本日の会場は大阪府大阪市ヤンマースタジアム長居です。

東京都、京都府兵庫県、そして大阪府に緊急事態宣言が発令された影響により、この大阪ダービーはリモートマッチ(無観客試合)として行われる事になってしまいました。パナスタでの満員ダービーを見てしまった立場からすると切ない気持ちはありますが、それでもダービーはダービー。その重要性に変わりはありません。結果的に昨年の第2節とホーム&アウェイで1試合ずつリモートマッチが大阪ダービーに充てがわれる事になってしまいましたが、セレッソはスタンドをピンクに染める企画をやっているとのこと。

……ところで、セレッソは夏からヨドコウ桜スタジアムがオープンしますけど…来年のダービーはヨドコウ?キャパ的にヤンマー?

 

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試合は立ち上がりからハイテンポ、オープンな試合となります。システムを変えたガンバは選手間の距離が良くなり、矢島のオープニングシュートに始まりアタッキングサードに攻め込む機会を何度か創出します。

一方のセレッソも5分に坂元のパスに抜け出した大久保嘉人のシュートがネットを揺らしましたが、これはオフサイド判定によりゴールは認められず。直後には藤田直之のFKに大久保が合わせましたがこれは東口順昭のスーパーセーブで阻み、更にガンバにもセットプレーから井手口が潰れたところを矢島が押し込んでネットを揺らしましたがこれもオフサイド

 

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試合が激しさを増す中で23分には大久保、34分には小野瀬康介が負傷退場し、それぞれタガートとチアゴ・アウベスが投入されるというアクシデントが両チームに1度ずつ発生。それでも25分にはセットプレーの流れからの攻撃で宇佐美のクロスに矢島が再び合わせますがこれはGKキム・ジンヒョンのファインセーブ。ただ、前半の前半はガンバの中盤より前が有機的に動く事で優勢に試合を進めていました。

 

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しかし前半の後半からセレッソペース。28分には清武弘嗣のクロスにタガートが合わせ、35分には坂元達裕の横パスを清武がスルーして藤田がミドルシュートを放ちます。ですが前者はDFが粘って良い形では打たせず、後者は東口のファインセーブで阻止。前半終了間際にはVARにより福田湧矢のハンドを取られてPKを献上したものの、豊川雄太のキックは左ポストに直撃してなんとか無失点で前半を終えます。

 

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前半は良い距離感を作る事で攻撃にリズムを生んでいたガンバでしたが、後半は井手口と矢島の間を藤田か奥埜博亮に上手くケアされるようになって攻撃は少し失速気味に。逆に清武と坂元が積極的に中央に入ってくる事で攻撃を組み立ててくるセレッソに押される時間が前半の最後の方に続いてしまい、昌子源を中心にシュートを打たれる前に潰してはいたものの劣勢な展開になっていきます。

 

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セレッソは63分に坂元と途中出場のタガートを下げて中島元彦と加藤陸次樹を投入。じりじりとガンバが後退を余儀なくされていく中で74分でした。清武のクロスは一度跳ね返したものの、こぼれ球を藤田が繋いで受けた中島のシュートがリフレクションしてゴールへ…。とうとう失点…。

 

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失点直後、宮本監督は宇佐美、矢島、レアンドロペレイラを下げてパトリック、倉田秋、そして開幕戦以来の出場となる川﨑修平を投入します。81分、山本の遠い位置からのフリーキックがこぼれたところを昌子が左脚を振り抜くと、そのシュートが加藤の手に当たってハンド判定。ガンバPK獲得!このPKをパトリックが決めてなんとか同点に追い付きます。意外にもパトリックはこれが大阪ダービー初得点。

 

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同点に追いついてからは、ある意味リードしている時以上にセレッソが4-4-2のブロックを敷いてきた事でガンバはセカンドボールの回収が上手くいくようになりましたが、その分サイド攻撃というよりもサイドに追い詰められる時間が長くなり、クロスを入れようにもパトリック一人に対してチアゴ&ダンクレーの両CBにことごとく跳ね返されてしまいます。

 

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最終的には両チームに明らかに疲労の色が見て取れて、終盤にポゼッションを握っていたガンバも詰め切れず、セレッソセレッソでカウンターにキレが無くなりセットプレーを獲る為の攻撃みたいな形になっていきました。試合後に宮本監督もレヴィー・クルピ監督も「引き分けが妥当」と称したゲームでしたが、試合はそのまま1-1で終了。ガンバはガンバで、セレッソセレッソで消化不良感を残したゲームだったと思います。

 

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4-1-2-3にした狙い自体は当たってはいたと思うんですよ。実際に前半の15〜20分くらいまでは山本がアンカーの位置で常に余って配給役を狙い、井手口が動いて小野瀬やペレイラとの距離感を上手く保ちながらスペースをズラすプレーを見せて、ズレたスペースに矢島が顔を出す…というような。非常に有機的な攻撃が出来ていた。チームとしての形は頭20分が今季一番良かったと思うんですよ。ただ、セレッソボランチ…奥埜と藤田の二人は確かな戦術眼を持ちつつアドリブ力に長けて確かに技術を持つ。この二人が井手口と矢島の間の距離を寸断するような中盤守備を見せた事でガンバはそれを上回る手立てを見つけられませんでした。今日のMOMを選ぶならば間違いなく藤田でしょう。ガンバが劣勢を強いられる要因はセレッソのWボランチの対応力でした。

 

 

Twitterにも書きましたし以前にブログでも書きましたが、宮本監督が本当にやりたいサッカーはおそらく2019年の最終盤の形です。今季初めに4-1-2-3をやると聞いた時はそれの発展形を目指してるのかな〜…とは感じましたし、その片鱗は見えてはいると思います。ただ、システムをどうしようが今のガンバには「あと一本のシュート」ではなく「あと一本のシュートに繋がるパス」が出せない現状、やっぱり解決すべき問題はまだ多いんだろうなぁと。信じて応援するしかないのは変わりませんがね。

 

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【うれしはずかしじゅんいしょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第12節

ベガルタ仙台1-0柏レイソル

FC東京0-3横浜F・マリノス

アビスパ福岡2-0浦和レッズ

ヴィッセル神戸3-0サンフレッチェ広島

サガン鳥栖2-0徳島ヴォルティス

横浜FC0-3鹿島アントラーズ

大分トリニータ1-0清水エスパルス

湘南ベルマーレ0-0北海道コンサドーレ札幌

セレッソ大阪1-1ガンバ大阪

川崎フロンターレ(4日15:00)名古屋グランパス

 

1位 川崎フロンターレ(35)※1

2位 名古屋グランパス(29)※1

3位 サガン鳥栖(26)※1

4位 横浜F・マリノス(24)※2

5位 ヴィッセル神戸(23)

6位 セレッソ大阪(21)※1

7位 アビスパ福岡(19)※1

8位 サンフレッチェ広島(17)※1

9位 浦和レッズ(17)

10位 鹿島アントラーズ(15)※2

11位 FC東京(15)

12位 徳島ヴォルティス(14)※1

13位 柏レイソル(13)

14位 北海道コンサドーレ札幌(12)※2

15位 湘南ベルマーレ(12)

16位 清水エスパルス(11)

17位 大分トリニータ(8)※2

18位 ガンバ大阪(7)※3

19位 ベガルタ仙台(6)※2

20位 横浜FC(2)

 

※1 13試合消化

※2 11試合消化

※3 7試合消化

 

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川崎と名古屋の第2ラウンドは明後日の開催。この2チームを追う鳥栖横浜FM、神戸はいずれもクリーンシート&複数得点で勝利しました。特にオナイウ阿道ハットトリックを決めた横浜FM開幕戦で敗れて以来無敗が続いています。また。2000年以来となるJ1での3連勝を決めた福岡はこれで2016年のJ1ての勝利数を上回り、2016年に34試合で記録した勝点に13試合で並ぶ事になりました。

下位では西村拓真のゴールで仙台が柏に勝利。これで仙台は今季初勝利を飾ると共に、2009年11月30日以来518日ぶりとなるホームでの勝利を掴んでいます。

 

 

クルピと三浦キャップ仲良さそうに喋っててなんか良かった。

ではでは(´∀`)