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盆ギリ哀歌〜明治安田生命J1リーグ第22節 京都サンガFC vs 柏レイソル マッチレビューと試合考察〜

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札幌戦このタイミングで菅野怪我かよ

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第22節、京都サンガFCvs柏レイソルの一戦です!

 

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昨季はとにもかくにもサンガはJ1という12年かけて掴んだチャンスに縋り付く為の1年でした。となると、サンガにとっての真のJ1生活は今年から始まり、同時に今年は残留ではなく定着を目指す一年になる……それは今季のサンガを展望するにあたって何度もブログに書いてきた通りです。

ピーター・ウタカという、ある意味でサンガにとって確実的な質を担保していた存在がいなくなった今年、サンガは成長に求められる加速度を地で行くように加速度のあるフットボールを目指すようになっていきました。その是非がどう転ぶのかはわかりませんし、そこにどう成長を見出すのか、そこの希薄さを問うかは人によって味方が変わってくると思います。ただ、何にせよトライするには余裕が要る訳で…その点でここで、柏レイソルという相手との直接対決が組まれた事実はどちらに転ぶにも大きい。スタイルとして少なからず拭いきれない粗さと、それに対して個に依拠しているとはいえ少しずつ身に付いてきた胆力と勝負強さ。そこへの担保を中断期間の和歌山キャンプでどこまで磨く事が出来たのか…再開初戦としてはあまりにターニングポイントになりかねないゲームです。

両チームスタメンです。

 

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中断期間の間に天皇杯もPSMも振替試合もなかったサンガですが、前節にあたる7月16日の第21節名古屋戦と全く同じスタメンを起用してきました。一方、ベンチにはク・ソンユン原大智と夏の新戦力2人が名を連ねており、三竿雄斗もリーグ戦としては第6節神戸戦以来となるベンチ入りを果たしています。

柏は直近の天皇杯札幌戦では3バックを採用しましたが、今日は4バックに戻す形になっています。前節第21節G大阪戦からはメンバーを3人入れ替えており、今日は出場停止の椎橋慧也に代わり、今季はDF起用の多い土屋巧をボランチ起用。CBには新加入の犬飼智也がいきなり先発に入っており、山田康太は第15節川崎戦以来の先発。ベンチに入った守田達弥小屋松知哉、仙頭啓矢は古巣対決です。

 

 

 

本日の会場は京都府亀岡市サンガスタジアム by Kyoceraです。

サンガサマーフェスティバルと称した縁日やプールなどのアトラクション群や、世界各国のビールや亀岡産のビールが楽しめるビールガナイトなど、暑い夏向けのイベントが夏季のホームゲームで色々と行なわれている他、今日はJリーグとしてコラボを行っているミニ四駆SPY×FAMILYとのコラボグッズの販売も実施。こういうのを見るとJ1上がってよかった!とつくづく感じますねぇ…。また、先日梅小路公園でお披露目となったビジョンペインティングの巨大パネルも設置。ファンが思い思いのペイントを書き込める体験型フォトスポットとして新たなシンボルも生まれようとしています。なお、今日から8月のホームゲームでは黒を基調とした夏季限定ユニフォームを着用して試合に挑みます。

…思い返せば、去年もちょうど8月6日がサンガスタジアムでのサンガvs柏の試合だったんですよね。サンガにとっては悪夢のような敗北、柏にとっては悪夢の前の最後の喜びだった訳ですが……。

 

 

序盤からサンガは基本的には狙い通り、ハーフコートゲームの状況を作ってプレスの走行距離を短く出来る地盤は整えていきました。その過程の中で8分の木下康介のシュートなどシュートチャンスはいくつか生まれるなどリズム自体は悪いものではありませんでしたが、制圧したように見えたエリアの隙間を縫うように柏のロングカウンターを立て続けに浴びる形にもなり、立ち上がりはなかなかアップダウンの激しい展開に。15分にもジエゴのロングボールを受けた山田康太の折り返しに細谷真大が詰める決定機を迎えますが、ここはGK太田が好セーブ。

 

ただ、今日の柏はサンガが柏陣内で長くプレーしようとする中で、24分のマテウス・サヴィオや26分の戸嶋祥郎の決定機のようにロングカウンターでとにかく早く攻め込む事、そこでシュートまで行けなかったら行けないで減速して攻撃時間を長くする事で、サンガも一人一人のプレスに走る距離と時間を長くされた影響もあって着実に試合の流れを柏に乗せられていきます。

30分、井上黎生人のクリアミスからルーズボールを細谷が回収すると、麻田将吾のマークに遭う苦しい態勢ながらも自ら捩じ込むようにシュート。これが決まり、着実に押されていたサンガの流れが悪く結実するように失点…。

 

 

必ずしも試合の入りが悪かった訳ではないものの、結果的にはそれをひっくり返される事でより強いダージを負う形となり、前半はビハインドで終了。

 

 

後半開始からサンガは佐藤響、福岡慎平、平戸太貴を下げてアピアタウィア久、谷内田哲平、そしてリーグ戦では4ヶ月ぶりの出場となる三竿雄斗を投入してシステムを3-4-2-1にシフトして後半に入ります。

56分、サンガは左サイドで組み立てるとスルーパスに抜け出した三竿がマイナスのグラウンダークロス。ファーサイドの豊川のシュートは相手DFのブロックに阻まれましたが、こぼれ球に走り込んだ谷内田のキックがそのままゴールに吸い込まれて同点…かと思われましたが、VARの末にオフサイドポジションにいた山﨑凌吾が相手DFに影響を与えたとしてノーゴールに。

 

サンガは59分に木下を下げて新加入の原大智を投入し、70分には豊川を下げてリーサル・ウェポン・パトリックを投入。山﨑を含めて3トップをハイタワー状態にして強引にこじ開けようと試みますが、この辺りの時間はむしろ柏のカウンターの方が鋭さを増し、それに伴いサンガはプレスバックの労力を強いられて疲弊するというマズいループに陥っていきます。

最後はアピアタウィア久も前線に上げたわかりやすいパワープレーを試みたサンガでしたが、クロスと競り合いは脆くも空回り。真夏の空虚な攻防戦の末は無得点。シックスポイントゲームを落としたサンガ。柏は4か月ぶりの勝利は井原正巳監督体制での初勝利となりました。

 

 

 

サンガの試合のマッチレビューでは大体いつも書いていますが、サンガは序盤の陣取り合戦を制する事が出来るかどうかが全てのチームで、勝敗の前のその局面での勝敗が重要になる性質を持ち合わせているチームです。連続してプレスをかけ続けたいサンガにとって、ハーフコートゲームの状態を組み敷いてエリアを狭くする事はプレスの距離を短くし、回数を増やすというメリットが得られる。現状のスタイルやストロングポイントを踏まえた時に、まずそこの陣地を限定しようとする事は間違っていないアプローチではあります。そしてそれ自体は今日も出来ていて、相手陣内にエリアを限定する為の開始5〜10分の入り…というものは成功していました。

ただ、今日の柏はサンガを引き込もうとするかのように低いブロックを組んだところから、詰めてくるサンガの隙間を狙ってロングカウンターを仕掛けてきた。それは反射的なリアクションではなく、出し手と受け手と第3者の動きがしっかりとリンクした能動的なロングカウンターでしたし、ロングパス一本で行き切る時もあれば、逆にサンガの帰陣が間に合った時は無理に行かずに前線で時間を作ってきた。サンガからすれば、プレスの走行距離を縮める為の装置が結果的に走行距離を引き延ばされていくような状況に追い込まれ、そのままドツボにハマっていった……井上のミスにせよ、終盤の攻撃の単調さにせよ、その連鎖の果てに溜まった疲労とフラストレーションが影響した部分は少なからずあったと思いますし、この日の粗の全てには確かな伏線があった…と。柏が純粋にロングカウンターのロジックを磨き上げたのか、サンガ対策として用意したのがこの形だったのかはわかりませんが、押しているように見えてスコアほど惜しい試合ではなかったように思います。山﨑の幻のゴールにしても、言い方悪いですが…あれはまあバレたらオフ取られるだろうな、とは思いましたし…。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー

 

 

明治安田生命J1リーグ第22節分は川崎フロンターレvsガンバ大阪のマッチレビューページに記載しておりますのでそちらをご覧下さいませ

 

 

ぬのちゃん…

ではでは(´∀`)