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0-3の塩梅〜明治安田生命J1リーグ第6節 京都サンガFC vs ヴィッセル神戸 マッチレビュー〜

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エイプリルフールかってぐらい暑いな今日

 

どーもこんばんは

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第6節、京都サンガFCvsヴィッセル神戸の一戦です!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

 

 

代表に伴う中断を経たJリーグが再開します!

ここまでの5試合はいわば第一フェーズ。ここからは第二フェーズです。ここまでの躍進は春の嵐だったのか、ここまでの低迷は花粉症だったのか、それが季節風なのか本物なのかが問われるのはここから先でございます。

 

 

2月全敗、3月全勝……最初はどうなることか思いましたが、サンガのアップダウンの激しい構図は一応は上昇気流に乗ってきました。やや時流に流れやすいクラブではあるものの、噛み合った相手にしっかり勝ち切るところまで持って行けたところはチームとしての進歩でしょう。パトリックや木下康介といった新戦力の躍動もあり、今のサンガが立つ場所はまさしくネクストステージに踏み込めるかどうかの瀬戸際なのかもしれません。

対する神戸は開幕前は不安視する声も多かったものの、強度の高いサッカーがハマってここまでの5試合を4勝1敗。破壊力のあるタレント揃いの攻撃陣と、何気に5試合で僅か2失点という堅守を武器に首位としてスタートダッシュを飾りました。これが一時的な好調というハッタリなのか、それとも遂に彼らが本物と化したのかはわかりませんが、この関西対決はどちらがより本物になれるのか、どちらがエイプリルフールのような幻だったのか…そんな結末をも覗かせるやもしれない一戦になってきます。

春の陽気を遥かに超える気温の暑さ!激戦必至、亀岡の4月がここからスタートです。両チームスタメンです。

 

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3連勝中のサンガは、その始まりとなった第3節FC東京戦から4試合連続で全く同じスタメンという事になりました。前節横浜FC戦からはベンチメンバーに関してもGKをヴァルネル・ハーンから太田岳志に変更したのみで、残りの17名は横浜FC戦と同じメンバー。太田は今季のリーグ戦では初のベンチ入りとなっており、U-22日本代表の欧州遠征に参加した川﨑颯太と山田楓喜はスタメン、木村勇大はベンチスタートでメンバー入りしています。

神戸は前節鳥栖戦から左WGを泉柊椰から汰木康也に戻す形になりました。それ以外の10名は前節鳥栖戦と同じです。リザーブメンバーは3人変更しており、ジェアン・パトリッキが第3節G大阪戦以来の復帰。更にマテウス・トゥーレルとお待たせしましたアンドレス・イニエスタが今季初のベンチ入りを果たしています(イニエスタルヴァン杯には出場している)。今季から神戸に移籍した本多勇喜は7シーズン在籍した古巣との対戦です。

 

本日の会場は京都府亀岡市サンガスタジアム by Kyoceraです。

本日は「創業50周年 NIDECスペシャルデー」として開催。本日4月1日より日本電産はニデックに社名を変更し、その最初のイベントがサンガのスペシャルデーという事になりました。先着5000枚にはサンガとコラボした応援バナーのプレゼントの他、選手入場時にはサンガとして新しい試みとなるセンターサークルバナーを4月のホームゲーム3試合で実施する事になりました。試合前にはEXPG STUDIO KYOTOのパフォーマンスも行われます。

意外に思われる方もおられるかもしれませんが、実はサンガにとって神戸は相性の良い相手だったりします。直近5試合のリーグ戦ではなんと4勝1分。更に神戸がJリーグに参入した1997年以降、ホームゲームでは9勝2敗(うち1敗は金沢開催)。良い相性なんてなんぼあってもええですからね…。

 

 

本日は現地観戦です!4月ですよ。暑くなりましたねぇ。スポーツ観戦日記は後日更新します。イニエスタさん、サンガスタジアムへようこそ!!!

 

 

 

 

11分には山口蛍のシュートのこぼれ球に反応した井出遥也のシュートがポストに直撃するなど神戸の猛攻にさらされる形で始まった試合でしたが、その後はサンガも上手い具合に主導権を掴めるようになっていきます。

前述の山口と井出に齋藤未月をアンカーとした神戸の中盤が織りなすハイプレスに多くのチームが苦しんでいた事もあり、サンガはパトリックをターゲットにしたロングボールを多用しながらも、パトリックが常にサイドで空中戦を戦う状況にし、そこからWGがフォローに入る動きを繰り返した変則的な中盤省略で戦う事で神戸のプレッシャーを掻い潜ろうと試みていました。

 

サンガのそういう狙いは概ね上手くハマっていました。流れの中でのシュートチャンスにはなかなか結び付かなかったものの、神戸のプレス回避を念頭に置いた攻め方は結果的に神戸のラインを押し下げる事に成功。それは神戸がプレスに行きにくい状況に試合を持ち込み、カウンターも3トップの単騎的なロングカウンターに持ち込まざるを得ないような状況を作り出せていました。

そんな中で22分、右サイドからのCKのこぼれ球を川﨑がミドルシュートを放ち、木下康介に当たってコースが変わったボールは僅かに枠の左へ。32分にも同じく右CKから井上黎生人が競ったこぼれ球に木下が反応するも相手DFのブロックに遭ってゴールならず。

 

こうなると今度は神戸の選手間の距離が開き始めた事でパトリックや木下がDF間のスペースを狙うような場面も生まれ始めます。38分には右サイドを突破した白井康介のループ気味のクロスがクロスバーに当たるなど、前半はほぼほぼサンガのゲームと言って差し支えない展開を過ごしていきました。

しかし前半終了間際に武田将平が負傷退場を余儀なくされて金子大毅と交代。試合は一抹の不安を残して後半へ。

 

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しかしサンガが押していた前半とは異なり、後半は神戸の時間が続く事となります。ハーフタイムで試合に一区切りがついたことでラインを高く設定し直したような形となり、そうすると必然的にプレスが出しやすい状況、そしてプレスと攻撃をリンクさせやすい状況に神戸はセットされた事で後半開始早々から神戸は何度もサンガ陣内に攻め込むようになりました。

すると55分、右サイドで武藤嘉紀が獲得したFKを初瀬亮が中に入れると、エリア内での大混戦から最後はパトリックのクリアボールを汰木が右脚ミドルで叩き込んで神戸が先制…。

 

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サンガとしてはやはり前半の良いイメージ+武田の負傷で交代枠を一枚使っていた影響があったのか、武田と金子を替えた以外は失点後もメンバーを引っ張る選択をしていました。

一方、神戸は66分に井出を下げて佐々木大樹を投入。するとその2分後の68分、右サイドで佐々木が大迫勇也とのワンツーで抜け出してグラウンダーのクロスを入れると、マークを引き連れながらニアに走り込んだ汰木がヒールで流し込んでこの日2点目となるゴール。サンガは2点を追う展開に。

 

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サンガは69分に佐藤と山田を下げて三竿雄斗と山﨑凌吾、74分に福岡と木下を下げて松田天馬と木村勇大をピッチに送り込みます。

ここからは神戸もややターンダウンし、かつサンガも神戸を押し返す形になった事で攻撃機会を得られるようになり山﨑やパトリックにシュートチャンスが訪れるも、いずれも枠を捉えるには至りません。

 

逆に神戸は78分に大迫のスルーパスに抜け出した山口のクロスをファーサイドの汰木がダイレクトシュート。これはGK若原智哉が好セーブで弾きましたが、直後の80分には若原のゴールキックからルーズボールの応酬のような展開になると、ここで三竿が痛恨のコントロールミスを犯した隙を武藤に突かれて一気に大ピンチ。フォローに入った麻田将吾もなんとか武藤に食らいつきますが、百戦錬磨の武藤を前に翻弄された末に決定的なパスを出され、最後は大迫がそれを流し込んで0-3…。

 

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そこからは前がかりになったサンガに対し、神戸は武藤と途中出場のパトリッキが無慈悲なほどのロングカウンターで切り裂く応酬を繰り返す試合展開となりました。アディショナルタイムには三竿とパトリッキに決定機が一度ずつ訪れましたが、そこは若原智哉と前川黛也がそれぞれファインセーブで阻止。

試合は結局0-3で終了。サンガは4連勝とはならず、神戸は6試合を5勝1敗で首位キープです。

 

 

 

0-3というスコアほど悪い試合では無かったと思います。試合後に曺貴裁監督が「我々が先に1点を取っていれば、また違った展開になったと思います」と語っていましたが、実際にそう言いたくなるような試合を前半は出来ていました。サンガ自体も好調な訳で、自分達の強みに神戸対策を上手く絡める事が出来ていましたし、むしろ前半に限ればサンガのゲームですらあったと思います。その点で言えば開幕戦で鹿島に負けた時のような虚無感はありませんでした。

ただ、武田が負傷退場になった影響は少なからずあったのかなと。誤解のないように言うと途中から入ってきた金子が悪い訳ではなく、武田の役割が今のサンガにとってオンリーワン的なものであるという意味で…武田は良い意味で前傾化するチームのブレーキを担っていて、武田がその役割を務めている事で前傾を良い効果としてチームに取り込めていた。それが後半は割と全員が前がかりになる形になってしまった事で神戸が押し返すだけの隙を与えてしまった…と。

そして何より…やはり神戸は個々のタレントパワーが強すぎる訳ですよ。そしめ今の吉田孝行体制では戦術の構築をどうこう以上に、いかにその個を発揮できるかの整理が上手く出来ている。そうなってくると、神戸が押し返してくるような場面になった時点で彼らが圧倒的な個が発揮できるようなステージが出来上がってしまうんですよね。そして前半にサンガが迎えた攻撃機会と後半の神戸のそれを見比べた時にその差は大きかった。0-3になるようなゲームと同時に、0-3になるだけの差はあったな…と。それがこの試合の感想ですかね。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第6節

柏レイソル0-3浦和レッズ

横浜FC1-1アビスパ福岡

アルビレックス新潟1-3名古屋グランパス

京都サンガFC0-3ヴィッセル神戸

鹿島アントラーズ1-2サンフレッチェ広島

湘南ベルマーレ4-1ガンバ大阪

サガン鳥栖1-0FC東京

セレッソ大阪2-1横浜F・マリノス

北海道コンサドーレ札幌3-4川崎フロンターレ

 

1位 ヴィッセル神戸(15)

2位 名古屋グランパス(13)

3位 浦和レッズ(12)

4位 サンフレッチェ広島(11)

5位 アビスパ福岡(11)

6位 横浜F・マリノス(10)

7位 京都サンガFC(9)

8位 湘南ベルマーレ(8)

9位 FC東京(8)

10位 川崎フロンターレ(8)

11位 セレッソ大阪(8)

12位 アルビレックス新潟(8)

13位 鹿島アントラーズ(7)

14位 サガン鳥栖(7)

15位 北海道コンサドーレ札幌(6)

16位 ガンバ大阪(3)

17位 横浜FC(2)

18位 柏レイソル(2)

 

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首位の神戸は3連勝中の京都に3-0で快勝を収めて首位をキープ。そこに新潟に逆転勝利を果たした名古屋、柏に勝利して開幕2連敗からの4連勝を達成した浦和が続く形になっています。

一方、G大阪、柏、横浜FCの3チームはいまだに未勝利が続いており、特にG大阪は湘南を相手に前半だけで4失点を喫する大敗。湘南の町野修斗は前半だけで4得点を叩き出すJリーグ記録を達成しています。

 

 

踊る初瀬

ではでは(´∀`)