最近冒頭の一言阪神ばっかり書いてる気がする
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューはAFCチャンピオンズ2022グループI第3節、川崎フロンターレvsジョホール・ダルル・タクジムの一戦です。
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少なくともJリーグクラブにとっては本命的な扱いになっている川崎、2020年大会のACL王者であり、韓国代表選手を多数揃える蔚山現代……グループIはこの2チームがグループ首位を争うものと予想されていました。しかし突如、そこに割って入ったのがホームの大歓声を背に受ける伏兵、ジョホール・ダルル・タクジム(JDT)でした。
川崎がグループステージ初戦で大いに苦しめられ、終了間際のゴールでなんとか同点に持ち込んだ蔚山現代相手に、JDTは第2節で2-1で勝利。初戦の広州戦に続き、開幕2連勝を飾っています。2017年大会はG大阪にプレーオフで完敗し、2020年大会も神戸に大敗しているJDTですが、彼らはそれ以降に一気にチームとして躍進。ヨーロッパで実績を残した外国籍選手も積極的に獲得し、確実に力をつけている彼らが狙うのは…グループステージで川崎と蔚山を出し抜く事で大会のダークホースに躍り出る事。そしてそのポテンシャルは前節の蔚山戦で誇示しました。
もしここで川崎がJDTに敗れようものなら勝点差は5に拡がり、彼らを追い抜く事が難しくなってきます。勝点6のJDT、勝点4の川崎、まさしくグループステージ突破に大きな影響を与える2連戦です。
両チームスタメンです。
第1節蔚山戦と第2節広州戦ではGKチョン・ソンリョンを除く全選手を入れ替えたスタメンを組んだ川崎ですが、今日は家長昭博と知念慶を入れ替えた以外は蔚山戦と同じメンバーを起用し、広州戦から連続スタメンになるのはチョン・ソンリョンと知念の2人のみです。蔚山戦では4-2-3-1でスタートしましたが、今日はジョアン・シミッチをアンカーに、橘田健人と遠野大弥をインサイドハーフにした4-1-2-3に変更しています。
本日の会場はマレーシア、ジョホールバルのスルタン・イブラヒム・スタジアムです。
これまでJDTは「ジョホールバルの歓喜」の舞台であり、今大会でも川崎の1・2戦と5・6戦の会場でもあるラルキン・スタジアムを使用していましたが、2020年にこの新スタジアムが開場。マレーシアのみならず、現在東南アジアで最もホットなスタジアムとも言えるでしょう。新スタ開場以降は、JDTもグッズショップなどのファン向けの施設はもちろん、クラブハウスや練習場などのチーム機能もこのスタジアム内に移設しています。この辺りはパナソニックスタジアム吹田をイメージしてもらえるとわかりやすいでしょうか。
青と赤のクラブカラーを全面に押し出したのはラルキン・スタジアムでも同じですが、このスタジアムの特徴は内側から屋根が青と赤にピカピカ光りまくる事。JDTは今大会のグループステージ全6試合を全てこのスタジアムで戦います。全試合をホームで戦うACL…JDTの関係者にとっては言うまでもなく晴れ舞台ですから、その要素も彼らがダークホースたる所以の一つでしょうか。
最初にチャンスを作ったのは川崎でした。12分、遠野大弥が左サイドでボールを受けるとタメを作ってスルーパス。そのまま左サイドを打開したマルシーニョの折り返しにレアンドロ・ダミアンが飛び込みますが僅かに枠の左へ。ただ、試合全体としては一進一退というか五分の展開の時間が続いており、お互いにペースを握り合えていない構図に。
どちらかと言えば川崎はラインを高くするよりも、比較的低い位置からビルドアップをしつつ、ロングボールも組み込みながらJDTのラインをマルシーニョを上手く使いながら打破しようと試みます。27分にはシミッチの自陣からのロングフィードに抜け出したマルシーニョのボールコントロールさDFのチェックもあって少し流れましたが、粘って落としたところに走り込んだ遠野のシュートは枠の上。
前半の終盤になJDTに何回かシュートの場面を作られるなど、前半はこの気候、この雰囲気も手伝ってかなり難しい試合展開で0-0で終えます。
前半途中からシステムを4バックに変えてきたJDTに対し、後半は川崎が押し込む時間、或いは相手のサイドの背後をとる機会と回数は増えていきました。しかし53分のセットプレーでのチャンスも僅かにゴールに至らず、マルシーニョや山根視来が良い形で抜け出す場面はありながらも、なかなかシュートまで持っていけない時間が続いていきます。
63分には脇坂泰斗と車屋紳太郎を投入し、73分にはカットイン気味に入った佐々木旭が鋭いミドルシュートを放ちますが、これも裏ポストに弾かれて…。
85分になると小林悠と宮城天を送り込んで1点をもぎ取りに行きますが、終了間際の小林のシュートも惜しくも枠の左。お互いに探り合いながら、最後までジリジリした展開の続いた一戦にゴールは生まれず、結果はスコアレスドローに終わっています。
川崎からすれば…一番適切な言葉は「ペースを掴みきれなかった」といったところでしょうか。後半に関しては確かに川崎の方が押し込んではいたんですけど、じゃあ圧倒的に攻め立てられていたか…といえばそうでもなく。JDTも攻め込む時は攻め込んできて、その辺りは狙いを持った守備をしてきたところもあって、川崎はなかなか中央に切り込んでいけなかった…それこそ、今日レアンドロ・ダミアンに良い形でボールが入った場面といえば最初の決定機の一本くらいだったような気もしますし。
そういう意味では、そういうガチガチに守るような守備陣形ではなく、ボール奪取後のことまで狙いを敷いていたJDTのスタンスは見事だったと思いますし、蔚山に勝利したのも単なるホームアドバンテージだけでは無いんだろうな…というのは感じました。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
AFCチャンピオンズリーグ2022グループI
第1節
ジョホール・ダルル・タクジム5-0広州FC
第2節
広州FC0-8川崎フロンターレ
第3節
蔚山現代FC3-0広州FC
1位 ジョホール・ダルル・タクジム(7)+6
2位 川崎フロンターレ(5)+8
3位 蔚山現代FC(4)+2
4位 広州FC(0)-16
ここまで2勝1分のJDTが戦前の予想を覆しての首位ターン。川崎は現在2位に付けている立場ですが、このまま2位になると最下位チームの結果を除外した順位に決勝トーナメントが委ねられる事になるので、2日後のJDTとの再戦及び第5節の蔚山戦は勝利必至の試合となりそうです。
第2節でJDTにまさかの敗戦を喫した優勝候補の一つでもある蔚山は、広州に勝利してようやく初勝利となりました。
浦和負けとるやないかい
ではでは(´∀`)