結局オークスを買った
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J1リーグ第14節、ジュビロ磐田vs北海道コンサドーレ札幌の一戦です。
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30シーズン目を迎えるJリーグ。そのうち、最初の10年の歴史はまさしく磐田(と鹿島)を中心に回っており、当時の磐田にとっては札幌など取るに足らないような相手でした。しかし時代は変わり、平成が令和へと移る頃、じわじわと近づいてきた交点は遂に関係を変え、今では彼らの力関係は札幌が逆転している状況。30年もJリーグをやると、変わりゆく力関係の妙も味わえるものですね。
昇格1年目という事で苦しい戦いは続きながらも、それでも拾える勝点は着実に拾っている印象のある磐田に対し、札幌は前節こそ敗れたものの、序盤戦に彼らの悩みの種だった引き分け症候群からは脱出の兆しを見せています。磐田札幌ともどもニュースターも轟き始めた今日この頃、3-4-2-1をメインシステムとする両者の激突です。
両チームスタメンです。
前節FC東京戦で勝利を飾った磐田ですが、今日は今季好調の鈴木雄斗が欠場。松本昌也が左から右にスライドし、左WBには今季初スタメンかつ2試合目の出場となる袴田裕太郎が入りました。
対する札幌は鹿島に敗れた前節からメンバーを5人変更。宮澤裕樹が出場停止、福森晃斗とGK菅野孝憲が欠場といった具合に厳しい台所事情となっているDFラインには第12節京都戦で存在感を示した岡村大八とJ1初スタメンとなる中村桐耶が起用され、GKには大谷幸輝が第5節C大阪戦以来の先発を飾りました。
本日は静岡セキスイハイム不動産のマスコットキャラクターの名を冠した「しずな〜びマッチ」として行われ、試合前からハーフタイム、スタジアム場外のフォトスポットやらしずな〜びが色んなところに出没するとか。実は札幌にとって、ヤマハスタジアムは近年得意としているスタジアムの一つ。2017年に札幌がJ1に復帰して以降はヤマハスタジアムで5勝1分1敗という成績を残しています。ちなみに2014年、磐田にとって初めてのJ2での試合はヤマハでの札幌戦でした(札幌が1-0で勝利)。
5月31日、日韓W杯の開催から20年が経ちます。静岡県の試合開催会場は袋井市の静岡スタジアムエコパでしたが、磐田市はフィリップ・トルシエ監督率いる日本代表がベースキャンプを張っていた事から、日本代表は練習試合を行う際にこのヤマハスタジアム(当時はジュビロ磐田スタジアム)を使用していました。その為、日韓W杯の日本代表を追うドキュメンタリー映像「6月の勝利の歌を忘れない」には度々このスタジアムが登場しています。
試合は早い時間帯から動きます。8分、左サイドから遠藤保仁がコーナーキックを蹴り込むと、両チームの選手が交錯してボールがこぼれたところに反応した山本義道が体勢を崩しながらも押し込んで磐田が先制!今季初の連勝を目指す磐田にとっては幸先の良いスタートで試合の幕が開きます。
序盤は磐田がスムーズに前線までボールを進める機会が多く、先制点に繋がったような遠藤のCKのチャンスを数回作ることができました。しかし札幌も集中した対応でセットプレーを弾き返すと、20分過ぎになる頃には札幌も試合のペースを落ち着かせつつ、そこからは札幌がボールを保持しながら、シュート数は少ないながらも試合を上手く運ぶような構図に持っていきます。
そんな中で28分、札幌は自陣でのビルドアップから一気に攻撃のギアを入れると、金子拓郎のパスを受けた右サイドのルーカス・フェルナンデスが右で溜めてからふんわりとしたボールを供給。ここに深井一希が上手く入って合わせてシュートを蹴り込み札幌が同点に追い付きます。
その後の札幌は31分に菅大輝、37分には金子が決定的なチャンスを掴み、対する磐田も34分にファビアン・ゴンザレスが決定的なチャンスを掴むなど両チームともに攻め合う形になりましたが、シュートはいずれも枠を捉えられず。前半は1-1で終えます。
後半開始から1分も経たない時間で右サイドでチャンスを作った磐田は杉本健勇が決定的なシーンを迎えるもシュートはポストに直撃。いきなり決定機まで辿り着いたのも流れに影響を与えたのか、後半は両チームともにオープンな展開になっていきました。
札幌がゴール前まで迫る機会が続いた中で54分、左からのクロスに頭で合わせた杉本のシュートは枠の外へ。そしてそのゴールキックからボールを繋いだ札幌は、ビルドアップからハーフェーライン付近で中村桐耶がボールを持ったところで一気にギアチェンジ。中村がドリブルで持ち上がって左に渡すと、青木亮太の折り返しに駒井善成が飛び込んでゴール!ミシャサッカーを体現したかのような鮮やかな攻撃で札幌が遂に逆転します。
磐田は59分に大津祐樹と吉長真優、60分に大森晃太郎を投入。しかし後半開始の10分で試合が動きすぎた反応もあるのか、そこからは磐田は攻めあぐねる形になり、札幌は3バックの真ん中に入った岡村を中心に磐田の前線を上手く絡めとるようにしてチャンスの芽を潰しながらカウンターを仕掛けていくなど、試合の運び方としては札幌の方が上手くコントロールしていく形で終盤戦に入っていきます。
守備陣に欠場者が続出している札幌は、終盤は菅と途中出場の西大伍が左右のCBに入るという形になり、更に86分には味方との接触の際にGK大谷が負傷。DFラインに普段のレギュラー陣が誰もいないどころか、第3GKの中野小次郎がスクランブル出場という緊急事態に陥ります。しかしGK中野もファーストプレーをしっかり抑えると、その後は安定したプレーを披露。磐田も期待のルーキー・古川陽介を投入してシステムも変えながら積極的にクロスを入れますが、札幌守備陣も最後まで耐え抜いて試合終了。札幌が貴重な勝点3を獲得し、順位を8位に上げました。
第12節京都戦もそうでしたけど、泥沼ならぬドロー沼状態の時期が長かった札幌にとって、最近はリードを奪ってからの締め方が急に上手くなった感じはしますね。ちょっとその辺で、京都戦と似た雰囲気を感じたというか。真ん中に岡村を置いたことで相手のキーマン潰しに成功し、そこを左右のCBで上手くカバーしながら絡めとることで相手の攻撃機会を奪っていくような。実際、2-1になるまではシュートシーンも多く疲れていた磐田が2-1になってからはなかなかシュートまでいけなくなっていたので、こういう形で勝利を重ねられるようになったのは彼らにとって相当大きいのかなと。特に今日なんかは、守備陣に普段の主力が大量にいない状況の中でも、チームとしてのゲームの進め方をしっかりと貫けていたと思います。逆に今日とった2点はいずれもミシャサッカーの賜物みたいな流れでしたから、その辺りのバランスを上手くハイブリッドさせられていたんじゃないでしょうか。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
明治安田生命J1リーグ第14節分は下記のセレッソ大阪vsガンバ大阪のマッチレビューページに記載しています↓
オークス外した
ではでは(´∀`)