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浮かばれない現実に〜明治安田生命J1リーグ第14節 セレッソ大阪vsガンバ大阪 マッチレビュー〜

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2週連続、サッカー観戦前にチケット争奪戦。

 

どーもこんばんは

 

 

さてさて、本日のマッチレビュー明治安田生命J1リーグ第14節、セレッソ大阪vsの一戦です!!

 

オリジナルアルバム出してみました!聴いてみてくださいませ。

 

さぁ、年に2度のお楽しみ……いや、まぁ、よく考えたら今年もう2回やったけど。なんなら2年で7試合目だけど……Jリーグの中でも屈指の存在感を持つ祭りが始まります。

 

 

 

OSAKA DERBY

 

 

 

 

今年は既にルヴァン杯で2試合ダービーを戦っているとはいえ、やっぱりJ1リーグでの大阪ダービーは別物。30シーズン目を迎えるJリーグ…かつてはダービーマッチと言えば静岡一択でしたが、熱量や格では今や日本一のダービーと言っても過言ではないだけの存在感と価値を抱くようになりました。…それだけに、リーグ戦で言えばダービーでここ5試合勝てていないのは非常に気になるところ。ガンバにとって、一時期はどれだけ調子が悪かれどダービーは別世界の試合だと言わんばかりの底力を見せていましたが、近年は成績的にもセレッソに押されるシーズンが続いてしまっています。

今年から片野坂知宏監督が就任し、エンブレムが変わり、そしてセレッソもスタジアムが変わった……新たな歴史の幕開けを告げる、そのダービーに勝利を!そして歓喜を!一年の中で最も熱い2試合…そのファーストラウンドが今始まります!

両チームスタメンです。

 

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第10節FC東京戦以降は4バック、特に第11節札幌戦以降は中村仁郎をトップ下気味に配置したガンバですが、今日は前節柏戦の後半から採用した3-4-2-1にシステムを再び戻しています。柏戦からの先発変更は第11節札幌戦以来の先発となった三浦弦太の一人のみ。新型コロナウィルスの影響で数名離脱者が出ている関係もあって、柏戦ルヴァン杯鹿島戦と同じくユース所属のMF桑原陸人、FW南野遥海の2人がベンチ入りを果たしており、18人というくくりでは柏戦と同じ18人が登録されました。GK一森純はユース時代を過ごした古巣との対決となります。

セレッソは前節名古屋戦からはメンバーを3人変更。ここまで全試合フル出場を続けていた西尾隆矢がベンチからも外れ、山田寛人も第2節京都戦以来のベンチ外。逆にワントップにはアダム・タガートが今季初先発を飾り、CBの鳥海晃司が第4節清水戦以来の先発復帰を果たしています。また、18歳の岡澤昂星がJ1では初のベンチ入りとなりました。

…果たして、「北の南野vs南の北野」は実現するのか…!

 

本日の会場は大阪府大阪市ヨドコウ桜スタジアムです。

本日のダービーは「ヤンマー #Football is our engineサポーティングマッチ」として開催。やべっちスタジアムに出演している黒木ひかりさんが来場してコイントスを務める他、来場試合でセレッソが9試合無敗のビリケンさんも来るらしく。スタジアムグルメ大阪ダービーという事で、いつもより店舗数が多いんだとか。

元々セレッソヤンマースタジアム長居長居球技場を併用していましたが、ヨドコウ桜スタジアムをオープンさせてからは本拠地完全移転という形になりました。その為、当初は収容人数の観点から「ダービーだけはヤンマースタジアム長居でやるんじゃないか?」とも思われていましたが、昨年と今年のルヴァン杯での対戦に続き、リーグ戦のダービーもヨドコウ桜スタジアムでの開催となります。リーグ戦に限れば、ガンバは新エンブレムで、セレッソは新スタジアムでの初ダービー。どれだけ時代が変わり、どれだけ歴史が積みあがっても「初めて」は一度だけですからね…。

 

 

本日は現地観戦!スポーツ観戦日記は後日更新します!さぁ、レッツダービー!

 

 

序盤からセレッソが圧倒的に押し込む形でゲームは始まっていきました。最近のガンバの生命線といえば中盤でのボール奪取とセカンドボールの回収率みたいな部分がありましたが、今日はそこのボールがほとんどセレッソに渡ってしまう形になったことで常に受け身の体制に。セレッソは全ての攻撃の起点である清武弘嗣にどんどんボールを入れられる形になり、ジェアン・パトリッキや毎熊晟矢がそれに呼応するように動くことでガンバのDFを撹乱させていきます。

 

自発的な攻撃機会をほとんど作れず、劣勢に回る時間が続いたガンバですが、山見大登の裏抜けをベースにしたロングカウンターで少しずつチャンスは生み出していきます。25分には左サイドを抜けた黒川圭介のクロスに山見がニアに飛び込みますが、これは僅かに枠の外。それでも33分、レアンドロペレイラがパスカットからそのまま右サイドを突破してクロスを上げると、今度はファーで合わせた山見のヘッドで劣勢だったガンバが先制!!

 

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守備に関しても、今日は三浦もクォン・ギョンウォンもやや後手に回る場面が多く、いわゆるチャレンジのDFとしては苦戦するシーンが多かったものの、今日は中央に入った昌子が上手くコントロールした部分もあるのか、三浦もギョンウォンもカバーに入る時に2CB的に絞る動きはスムーズにこなしていて、前半は防戦一方ではありながらも、守備のオーガナイズはある程度出来ているような状況でリードで終えます。

 

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後半も立ち上がりからセレッソが押しっぱなしで試合は再開しました。それでも柏戦同様、明らかに劣勢な中でも連勝できるんじゃないか……そんな淡い期待が崩壊したのは、皮肉にも劣勢の中でようやくガンバが掴んだチャンスからでした。58分、右サイドで獲得したFKで山見が入れたクロスボールはファーに流れてゴールキックに。しかしGKキム・ジンヒョンが素早くリスタートすると、松田陸と清武の2本のミドルパスから奥埜博亮が一気にGK一森と1対1の場面に到達します。一度は懸命に戻った三浦が奥埜からボールを刈り取ったかのように見えたものの、その掻き出したボールがタガートの足下に入りそのままシュート。セレッソがタガートの今季初ゴールで同点に…。

 

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この試合を通じて……いや、極論を言えば柏戦から耐え続けていたものがこの失点で全て崩壊したかのように、ここからガンバは悲惨な試合展開を辿ってしまいます。64分にはようやくチャンスを得て、山見のパスに左を抜けた黒川のクロスにオーバーラップした柳澤亘が飛び込むも合わせられず。そしてその直後の66分、左サイドでパスを受けた山中亮輔が上げた芸術的なクロスに、ファーサイドで奥埜が頭で叩き込んでセレッソが遂に逆転……。

 

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逆転を許した直後、片野坂知宏監督は黒川、山見を下げて藤春廣輝ウェリントン・シウバを投入。しかしガンバは反撃はおろか、中盤での強度がまるでなくなったかのようにセレッソに中盤を制圧され続け、常に中央で清武が前を向いてボールを持つ状態を作られてしまい後手後手後手後手後手。

84分には奥野を下げて石毛秀樹を投入するも状況が好転する訳でもなく、逆に87分にはスローインをカットされたところから奥埜が藤春とのデュエルに勝ったところを拾った途中出場の北野がシュート。なんとか一森が好セーブで阻むも、試合の主導権は常にセレッソの手の中に。

 

87分には昌子とペレイラがピッチ上で一悶着を起こして試合が一時中断するなど、ガンバファンにとって同点弾を許してから目の前で繰り広げられ続けた光景は悪夢とも違う何か。その最後を飾るかのようにアディショナルタイム、ようやく得た左からのFKのチャンス。ここで決めれば同点…しかし石毛のボールを跳ね返されると、これを拾った毎熊がドリブルで独走。最後は走り込んだ奥埜にスルーパスを通されてゲームセット。そこに待っていたのは1-3というスコア以上に屈辱的な90分でした。

 

 

 

一言で言えば辛い試合でした。

少なくとも90分の展開について言えば、ガンバには言い訳にすがるだけの要素は一応あったとは思います。宇佐美貴史東口順昭のように長期離脱者としてリリースされている選手以外にも大量の怪我人を抱える中で、今月には複数の選手が新型コロナウィルスで離脱する形になってしまって…第12節神戸戦終了後のガンバは、おそらく試合でプレー可能な状態にある選手がジャスト20人くらいしかいない状態なんですよね。その中で前節柏戦は勝利は収めたんですけど、強度の高い相手の猛攻を凌ぎ続ける展開の中で、今となっては…あそこでチームとして、体力の限界点を迎えてしまった部分はあるのかなと。

 

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特にボランチですよね。最近のガンバにとっての生命線は中盤でのボール奪取とセカンドボールの回収率の高さを保持していく事でした。このタスクはただでさえハードな仕事になる上に、このタスクをダワン・奥野・齋藤未月の3人で回すような状態がずっと続いていたガンバにとって、齋藤が離脱した以上ダワンと奥野の2人だけでどうにかしなければならなくなった…今日の試合、あれだけ中盤を制圧された、あれだけ清武がフリーで持てる時間を与えてしまったのは、その蓄積のツケが回ってきた部分もあったと思います。

それでも前半は、三浦とギョンウォンが背後を取られる場面もちょこちょこあったとは言え、3バックの間で三浦+昌子、或いは昌子+ギョンウォンに上手くスライドする守備面での連係と統率はよく取れていましたし、山見の機動力にペレイラと両サイドを呼応させるロングカウンター気味の攻撃で狙いもハッキリしていたので、結果的にリードで折り返す事が出来た部分はありました。

しかし後半、あの同点弾……防戦一方の展開で押し込まれたのではなく、防戦一方の中で掴んだ唯一のチャンスでカウンターを仕留められた事実がそうしたのか、やっぱりあそこで何かの糸が完全に切れてしまった感じはしましたね。それはこの試合のみならず、柏戦から張り詰めていた糸が。昌子とペレイラの例のシーンもそうなんでしょうけど、体力的な疲労に精神的なフラストレーションが乗数的に掛け合わされていった象徴のシーンがあそこだったというか、その過酷さが可視化されたからというか……だから一層、悔しさやショックよりも辛さがピッチから滲み出ていたように映ったのかな…と。小さくない、ちょっと引きずる傷を負うダービーでしたね…。

 

 

 

【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】

 

明治安田生命J1リーグ第14節

サンフレッチェ広島3-1京都サンガFC

清水エスパルス1-2名古屋グランパス

セレッソ大阪3-1ガンバ大阪

FC東京0-0柏レイソル

湘南ベルマーレ2-1ヴィッセル神戸

浦和レッズ1-1鹿島アントラーズ

サガン鳥栖1-1川崎フロンターレ

アビスパ福岡1-0横浜F・マリノス

ジュビロ磐田1-2北海道コンサドーレ札幌

 

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1位 川崎フロンターレ(30)

2位 鹿島アントラーズ(29)

3位 横浜F・マリノス(25)

4位 サンフレッチェ広島(21)

5位 柏レイソル(21)

6位 サガン鳥栖(20)

7位 セレッソ大阪(20)

8位 北海道コンサドーレ札幌(20)

9位 FC東京(19)

10位 アビスパ福岡(18)

11位 京都サンガFC(17)

12位 ガンバ大阪(17)

13位 名古屋グランパス(17)

14位 浦和レッズ(14)

15位 ジュビロ磐田(14)

16位 清水エスパルス(13)

17位 湘南ベルマーレ(10)

18位 ヴィッセル神戸(7)

 

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上位チームにとっては非常に厳しい第14節になりました。首位川崎、2位鹿島、4位柏はいずれも引き分けに終わり、トップ3の順番は変わらなかったものの柏が5位に転落。代わりに12年ぶりの対戦となった京都を倒した広島が4位に浮上しました。そして3位横浜FMは福岡に敗北。福岡にとっては横浜FM相手に21年ぶりの勝利です。

下位では30試合記念試合で鹿島に引き分けた浦和の連続引き分けが7試合となり、これはJ1では初の記録という事に。そして18位vs17位の裏天王山として注目された湘南と神戸の一戦は、湘南の1点リードで迎えたラストワンプレーでアンドレス・イニエスタのFKがネットを揺らすも武藤嘉紀がハンドを取られてノーゴール判定となり、勝利した湘南が最下位を脱出しています。

 

 

つらいです…

ではでは