昨日の阪神中日凄まじかったね…
どーもこんばんは
さてさて、本日のマッチレビューは明治安田生命J1リーグ第12節、北海道コンサドーレ札幌vs京都サンガFCの一戦です。
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4月を僅か1敗で終え、1/3の位置を過ぎようとしているところで7位という昇格組としては万々歳のポジションをキープしているサンガ。3連勝を狙った第10節福岡戦こそ敗れたものの、前節名古屋戦では満員の豊田スタジアムで熱戦を演じ、J1という舞台を噛み締めるかのような90分に浸る事が出来ました。スタイルや戦い方、スタンスなどの細かい部分は異なるとはいえ、サンガにとって札幌が辿った軌跡は進むべき道の指針でもあり、ある意味では彼らのような道のりを歩む事こそがサンガがJ1に定着する為に必要な事でしょう。そういう意味では、今日は小さな憧れとの対戦という側面もあるかもしれません。
札幌からすれば、第10節では湘南に勝利したものの、第11節G大阪戦ではまたしてもドロー。引き分けの非常に多いシーズンを過ごしています。ここいらで勝ち切れるかどうか。彼らにとってもまた、何かを試される試合です。
両チームスタメンです。
サンガは前節名古屋戦からのメンバー変更は2人。福岡慎平がベンチからも外れて、前節はアンカー起用だった金子大毅がインサイドハーフに配置。アンカーにはCBを本職とする井上黎生人を起用しました。右WGには宮吉拓実が第6節神戸戦以来の復帰。前節名古屋戦同様、麻田将吾を左SBにした開幕当初の布陣をチョイスしています。
前節G大阪戦から中2日となる札幌はメンバーを3人変更。前節はガブリエル・シャバエルがその役割を担いましたが、今日はその位置で青木亮太が先発起用となり、前節に引き続き1トップ2シャドーというよりは3シャドーのような形になります。
札幌の菅野孝憲と駒井善成、サンガの白井康介と宮吉拓実など、それぞれのクラブに在籍経験を持つ選手も複数先発。特に駒井はサンガファンにとって特別な存在の一人ですし、宮吉とはユースの同期生でもありました。また、パリ五輪世代のU-21日本代表合宿に招集された札幌の中島大賀とサンガの山田楓喜は共にベンチスタート。ちなみに、札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督は西野朗氏に続いて史上2人目となるJ1通算500試合目の指揮という節目の試合です。
本日の会場は北海道札幌市、札幌ドームです。
プロ野球・北海道日本ハムファイターズのスタジアムとして、日韓W杯や東京五輪をはじめとした国際スポーツイベントや、有名アーティストのコンサート会場としても知られる札幌ドーム。あまり浸透していない感はありますが、このスタジアムには「Hiroba」という公式の愛称があったりします。また、コンサドーレと日ハムの選手の中から毎年一人ずつ選出される「札幌ドームMVP賞」なる企画もあり、受賞者はプレートがコンコースに展示される恒例企画もあるのですが、来年以降どうなるんだろう…コンサドーレだけになるのかしら。
2週間前にもルヴァン杯でホーム&アウェイを戦った両者ですが、リーグ戦での対戦は2016年以来。J1での対戦に遡ると、実に2008年以来14年ぶりとなります。札幌ドームで行われたその試合ではサンガがフェルナンジーニョの終了間際のゴールで逆転勝利。あー、北海道行きてー(突然の個人的欲望)。
試合は序盤から両チームとも攻め込む時間のあるようなオープンな試合展開になっていきました。ポゼッションに対する意識に関しては、そもそも最初のスタンスに差があるので基本的に札幌がボールは保持していましたが、サンガも札幌の3バックに対してピーター・ウタカを中心に積極的にプレスをかけ、ウタカがボールを奪取してそのままシュートに持っていくシーンなんかも数回見られるていました。
とはいえ札幌も結果に結びついてはいなくともパフォーマンス自体は良いものをキープしているだけあって、サンガ陣内にまで侵入出来た時には鋭い攻撃を度々披露。前節の札幌はルーカス・フェルナンデスと菅大輝の両WBがシュートを打つような場面が多かったですが、今日はこの2人は比較的サイドアタッカーとしての役割に徹し、フィニッシュはややゼロトップ気味な前線3枚が積極的に裏を取る動きを見せながら狙う形が主だっていました。
最終的には札幌優勢で進んではいたものの、サンガもショートカウンターの威力は光っており、ウタカが度々ラインブレイクを試みるようなシーンもあって、両チームともにチャンスを作りながら前半を終えます。
後半最初の決定機は札幌でした。自陣からのフィードからサンガの御株を奪うようなショートカウンターを発動。金子拓郎のフリックに反応した青木亮太が一気にラインブレイクでGKとの1対1に持ち込みますが、シュートは枠の左に逸れて事なきを得ます。
しかし後半は札幌の設定ラインがグッと上がったことで、札幌に渡ったセカンドボールがすぐに前線3枚に入ってしまう事になり、サンガはずっと札幌の圧を正面から受ける形になっていきました。そして52分、右からの福森晃斗のCKを高嶺朋樹にドンピシャで合わせられてサンガ失点……。
サンガは失点直後に宮吉を下げて山田楓喜を投入。前節は悔しい思いをした山田は63分、白井の横パスを受けると福森を振り切って左脚を振り抜き見せ場を作りますが、このシュートは惜しくも枠の外。63分には荒木大吾と山﨑凌吾を投入すると、サンガの設定ラインを押し上げる事には成功して試合の主導権は取り返しましたが、悪くないリズムは出していながらも相手のペナルティエリアにまでは中々届きません。
80分には長井一真と大前元紀を投入。今季のサンガは後半途中から3バックにシフトする形が多いのですが、今日は最後まで4バックでやり切ることを選択しました。しかし札幌も前半は機動力重視だったところを、後半は高嶺の負傷交代もあってミラン・トゥチッチと中島のフィジカルに優れた2トップの形にし、ロングカウンター気味にして固めてきた守備網を最後まで打開する事は出来ず試合終了。後半開始早々の一発がそのまま決勝点となり、サンガは今季のアウェイ戦で初黒星。一方の札幌はペトロヴィッチ監督の通算500試合というメモリアルゲームを勝利で飾りました。
どちらの視点で見ても、前半は結構五分の展開で戦えていたと思います。主導権はやや札幌にあった一方で、効率の良さはサンガの方が目立っていましたし、前半の出来ではどちらに転ぶかの予想はつきにくい試合でした。それだけに結果論とはいえ……やっぱり後半の頭10分で札幌に制圧されたのは痛かった。結局決勝点はあそこで取られた訳ですし、札幌はそこからは金子・青木・駒井の3シャドーからトゥチッチと中島の2トップのシンプルな形にする事で重心を下げる選択が出来た…と。やっぱり今のサンガのスタイルは、相手に重心を下げられちゃうと結構しんどくなりますし。
その点で今日の札幌で面白かったのは…普通、3バックって中央の選手がカバーに入る形式が多いし、実際に札幌も宮澤裕樹が中央にいる時はそうなんですけど、岡村大八を起用した今日は逆に、中央がストッパー的な位置をとって、逆に左右のCBがその脇を固めるような形をとっていて。前半は札幌も前から来ていたのでショートカウンターで攻略する隙はあったんですけど、後半は結構顕著にウタカがそれに絡め取られてしまった感はありましたね。上手くやられたというか、メモリアルゲームとなったミシャの妙も出たような試合だったのかなと。
【うれしはずかしじゅんいひょうのコーナー】
明治安田生命J1リーグ第12節
ブラジル戦のチケット、取れるわけなかった
ではでは(´∀`)